91 / 119
We hope your Halloween is a ”Treat”!
We hope your Halloween is a ”Treat”!【11】
しおりを挟む「アハハ、言わせちゃったみたいでごめんね。でも、そう言ってくれて嬉しいな~」
「大丈夫。嘘は言ってないし。……けど、やっぱ説明は欲しいな。『どういうことか』だと大雑把すぎるか。『私の身になにが起きてるのか』、詳しく説明してくれるよね?」
だからって、有耶無耶にするわけにもいかないから、きっぱり言い切った。
カリンちゃんカッコイイ!
『お前の名前はあっちゃんよりカッキーンのが近いだろ』は禁句で。
「……うふふふ。説明なら、ひと言で済んじゃうよぉ」
なにがおかしいのか、チルは穏やかに笑っている。
いままではただ可愛いと思うだけだったそれが鼻に付く。
あー、大分キテルキテルエレキテル!!
可愛さへの妬み嫉みは意地悪な継母へのCOUNTDOWN……(イケボ)
……て、ふざけてる場合とちゃいますがな。
「いや、それすら必要ないだろう。何故ならもう済んでいるからな」
「? どういうこと?」
説明なんてひと言も受けたおぼえないけど、と聞き返す。
「カリンちゃんには、俺たちが勤務してるカフェの設定……だけじゃなかったね。ストーリーも話したんだっけ。あれは全部、本当のことなんだよ」
答えたのはスーじゃなくてヴィニーだった。
「ええ。多少の脚色はあるかもしれませんが、脚色と言ってしまうのも躊躇われるほど真実に近いフィクションですね。……ヴィニーの言うとおりです。あの話はノンフィクションと称して問題ないと思いますよ」
パックがあまりにすらすら答えたからか、ただ『そうであってほしくない』と思っていた事態そのものだったからか。
逆に理解するまでに時間が掛かったけど、それってつまり……。
「じゃあ、みんなは本当に人間じゃないの? なんて言ってたっけ。えーと、ポイ捨てされたゴミ……じゃないな、近いけどちょっと違ってた気がする。確か……『道端にポイ捨てされた物たちの…………集合体』?」
あるはずのものがない衝撃のせいで大分薄れてきてた話のさわりを思い出そうとしてるなうなんだけど、突拍子もない設定すぎて自信ない。
「ああ、そうだ」
『本当にこれで合ってるっけ?』という気持ちを体現したヒョロヒョロ声の問い掛けをスーはあっさり肯定した。
えぇ……(困惑)
じゃあなに? みんなは怨念代表とでもいうわけ?
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
No.10【短編】ドライブ ~another story of 『When you Knock on Heaven's Door』~
鉄生 裕
ライト文芸
子供以上大人未満の二人が出会ったのは、
木漏れ日のように淡く透明で儚げな兄妹だった。
隣の家の幼馴染は学園一の美少女だが、ぼっちの僕が好きらしい
四乃森ゆいな
ライト文芸
『この感情は、幼馴染としての感情か。それとも……親友以上の感情だろうか──。』
孤独な読書家《凪宮晴斗》には、いわゆる『幼馴染』という者が存在する。それが、クラスは愚か学校中からも注目を集める才色兼備の美少女《一之瀬渚》である。
しかし、学校での直接的な接触は無く、あってもメッセージのやり取りのみ。せいぜい、誰もいなくなった教室で一緒に勉強するか読書をするぐらいだった。
ところが今年の春休み──晴斗は渚から……、
「──私、ハル君のことが好きなの!」と、告白をされてしまう。
この告白を機に、二人の関係性に変化が起き始めることとなる。
他愛のないメッセージのやり取り、部室でのお昼、放課後の教室。そして、お泊まり。今までにも送ってきた『いつもの日常』が、少しずつ〝特別〟なものへと変わっていく。
だが幼馴染からの僅かな関係の変化に、晴斗達は戸惑うばかり……。
更には過去のトラウマが引っかかり、相手には迷惑をかけまいと中々本音を言い出せず、悩みが生まれてしまい──。
親友以上恋人未満。
これはそんな曖昧な関係性の幼馴染たちが、本当の恋人となるまでの“一年間”を描く青春ラブコメである。
ほっこり系日常短編
流音あい
ライト文芸
さらっと読める日常短編集。一話完結型の、ちょっと馴染みのないかもしれない日常のほっこり系短編(SS)五編です。
1『反射の連鎖でアナウンス』 車内で起きた、ちょっとした人の温かさの話
2『きらめきの再発芽』 マニキュアをきっかけにおばあさんが元気になります
3『じゃがいもスイッチ、コロッケ変化』 近所の人との交流話
4『誤解の隙間にベビーカー』 ケンカップルを目の当たりにした奥さんの話
5『レターオープンリスタート』 若い女性とおばあさんのほっこり話
シオン
ちくわぶ(まるどらむぎ)
ライト文芸
私には人生から消したい人間がいる。
だから私は、秋になるとおはぎを作る。
「サビ猫と彼と無断欠席と」の彼女のお母さんのお話
これだけでお読みいただけます。
この作品は小説家になろうさんでも公開しています。
ヌース、兎、ズッキーニ
脱水カルボナーラ
SF
五度目の世界大戦に見舞われた地球。政治家や軍事政権が何世代にも渡り、戦争を続けることで得られる利権などの為に、本来の目的や意味を失った戦争を続けている。時代の潮流の中で、国家という共同体の概念はいよいよ形骸化し、市民達により世界中に名も無きスラム街や自治区が樹立された。
ある日、日本国の自治区「洲ガモ」の喫茶店「人参房」のマスター、ウサギマスクのバニ沢は、バイトの滝川(年齢・性別不詳)と共にいつも通り暇な営業時間を過ごしていたが、店に突如飛び込んできた、怪しげな少女を保護する。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様でも掲載をさせていただいております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる