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Happyyy Halloweeeen!
Happyyy Halloweeeen!【11】
しおりを挟む「見てきたみたいに語るじゃん。ヴィニー、どっかで監視してた? まさかどっかのお店の元キャスト?」
とは言ったけど、パークにいるときは目立つほうじゃないはずだけどな。
タートルトークとかだって、クラッシュに聞いてみたい事いっぱいあるし名前だって呼ばれたいのに、挙手もできないシャイなあんちくしょうだし。
なお、キャラグリの際は不審者と化す模様。
推しキャラを前にしてはわわ……ってしてる人見てるときは「ンッフ、可愛い……。良かったね」って思うのに、自分の事になると自信なくすのなんなん。
でも、みんなみたいに可愛くパニクるとか出来ないしな。かわいこぶってるわけじゃないのに、なんでみんなあんなに素で可愛いんだ。老若男女問わず。
ていうか、私の場合、推しキャラを前にしたオタクを見守ってるときのほうが気持ち悪い疑惑まである。泣いていいか?
「なわけないでしょ~! あるあるかと思っただけ」
「だよね。びっくりした」
「で、実際どう?」
「何回もあるよ。最初の数回は傘買ってたけど、玄関にどんどん可愛い傘が増えてくの見て冷静になって……ていうか単純に傘立てパンパンになっちゃってさ。折り畳み買って、次からそれバッグに入れてくようになった」
言うまでもないけど、その折り畳みもパークで突然雨に降られたとき買ったやーつ。
我ながらめっちゃお金落とす良客。
いつまで引きずるつもりだ。さぁ出発、Private Hearts!
「まぁ最初からそうしろって話だけどさ。いまだに折り畳み持ってくの忘れたりするから、そういうときはレインコート買うよ。もうこれは必要経費かなって。恨んでいいのは己の鳥頭だけ」
「うふふ。風邪引いちゃうと大変だもんね」
「ちなみにその傘やレインコートはどうしてます? チケットホルダーと同じで、大切にしまわれているんでしょうか」
「それがさ、意外と出番あるんだよね。傘は服に合わせて変えられるし、レインコートはびしょ濡れプログラムとかでも役立つから」
言ってから専門用語使っちゃったって気付いたけど、知らない人にも内容が想像できる命名のおかげで命拾いした。
すご~い! わかりやす~い!
謎タイミングで社長不在の夢グループCMを始めるな。
「思っていた以上に物持ちが良いな……」
スーはコメントに困ってるみたい。
まさか夢グループの女の人の物真似、声に出しちゃってた!?
恥ず~い! ……もうええ加減にせえ。
「えーと、ごめん?」
「なんで謝るの? 良い事だよぉ? カリンが物を大切にする人間で嬉しいなぁ」
「だね! カリンちゃんは物に逆襲されるタイプじゃなさそう」
チルとヴィニーは口々に褒めてくれたけど、今の私には正直、手を取り合った可愛い二人に和んでいる余裕もない。
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