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Happyyy Halloweeeen!
Happyyy Halloweeeen!【8】
しおりを挟む「話自体よりヴィニーの意味深な話し方のほうが怖いんだよね、いまのところ」
『わかりやすくぼかしてくるのはヴィニーだけど、他のみんなだって大概だからな』という気持ちを込めて、一人一人と順に目を合わせていく。
「ええ。優秀な語り部でしょう?」
ジト目をものともせず胸を張ったパック。こいつぁ大物だぜ……。
「なんでパックがドヤ顔してるの」
「仲間が褒められるのは嬉しいじゃないですか」
「んー、まぁそれもそうか。じゃあ、とりあえず『生きてる人間と間接的に関わってる』ってのがどういう事なのか教えてくれない? さっきの話との繋がり、見えてこないしさ」
気になりすぎて、一晩で法隆寺建立できそうなんだが。
「あ~、まぁそれは……まだわからないように話してるせいだろうね。そこが気になるのもちゃんと話聞いてくれてる証拠だし、話したい気持ちも山々なんだけど、まだそのときじゃないっていうか……」
とあくまで慎重なヴィニー。
君はいつからホームズになったんだ。
物理的に口を割らせようかなんて野蛮な考えも過ったけど、両手を合わせて『ごめんね』してきたし、そんなの可愛さに免じて許すしかないじゃん?
ちくせう、あざと策士め。ただし今回だけだ、次はないからな!
ひき肉です!!
……違った、第一級フラグ建築士です。推しに情緒ミンチにされっぱなしだから、実際ひき肉みたいなもんだけど。
忘れちまったか、俺だよ俺! ハンバーグだよ!
ちゃっかりグレードアップしてるんじゃない。調理されたのか、俺以外のヤツに……。
キリないからこの辺で終わらせていい? 話しだしたらキリンがない。
「つまりですね、カリンはやはり目の付け所が良いので、私たちも話の面白さを保つために必死なんだという事です。下手な話し方をすれば、簡単にオチが読めてしまうでしょうから。結末が見えている物語を聞かされるほど退屈な事はないでしょう?」
「あー、うん。確かにね……」
謎の説得力に押されて、渋々頷く。
何回聴いても面白い話なんてひとつもないとは言わないけど、大抵の話は一回聞いたら充分だよね。
「話はつきましたね。では続きを……スー、頼めますか?」
パックはスーに体良く丸投げしたわけだけど。
君はいつからソロモン王になったんだ。
「ああ、任された。カリンは物持ちが良いほうか?」
スーもスーで文句ひとつ言わずに引き受けるのかよ。
たまには『そうじゃねえだろ!』って怒鳴りつけてもいいんだぜ。ブネみたいに。
悪魔となら、変えられる未来がある。
みんなも絶望を希望に変えるRPGをプレイして情緒ミンチミンチにされちゃえよ! 骨は拾ってあげるしさ!
この人最低すぎる宗教勧誘か?
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