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It's time 4 a coffin break!
It's time 4 a coffin break!【2】
しおりを挟む「あ、そうだった! ド忘れしちゃってさ~、教えてくれてありがとう」
ド忘れって事はヴィニーも知ってはいたんだ。私ってマジでなんも知らないんだな。はえー、やっぱりみんなすごい。
「いえいえ。このマカロニ・アンド・チーズやデビルド・エッグは貴方の作った料理ですか?」
今度はパックがヴィニーに尋ねた。ちゃんと正式名称(?)で言うところにパックの丁寧さが滲み出てる。うんうん、よきよき。
「そうだよ。さすがパック、よくわかったね~?」
「ひと目でわかりましたよ。マカロニ・アンド・チーズはパスタの形状がミッキーマウスとその仲間たちになっていてとても可愛らしいですし、デビルド・エッグにも専用のお皿が使用されています。四人の中でそういった点に最も気を配るのは貴方ですから」
なるほど、カルディとかで買えるあのマカロニかな? 昔は同じやつをディズニーストアでも取り扱ってた気がするけど、記憶違いだったかな。何気に味も美味しいんだよね。私もあとでいただこう。
「パックって洞察力がすごいよね。洞察力通り越して推理力かも。よっ、名探偵!」
「それほどでもありますが。他にも国を問わずハロウィンらしいメニューが集いましたね」
パックのその自己肯定感、私にちょっと分けてほしい。グラム単位で構わないから。
「だね。もっと被るかと思ってたけど、いい感じにバラけてよかった~! それはそれでいいんだけどさ、形式的に色々あったほうが楽しいもんね」
「そうですね。なんとなく得意料理から大体なにを作ってくるか見当がついていたのもよかったんでしょうか」
それでも、事前に打ち合わせしないで思い思いのものを持ち寄ってるのがみんならしい。
……なんて思っちゃったけど、出会ったばっかの私がみんなのなにを知ってるって言うんだろう。思い上がりも甚だしいな。
「…………カリンちゃん?」
センチメンタルな気分になっていたら、ヴィニーが声を潜めて話しかけてきた。ずっと一人でぼーっとしてた気でいたけど、少し離れたところに座ってる。
パックと立ち話してなかったっけ? 相変わらずパーフェクトな気遣いが素晴らしいけど、Youはいつからこのソファに?
「ん?」
「勝手に隣座っちゃってごめんね。出来ればカリンちゃんと話したいな~と思って来ちゃったけど、嫌ならすぐどくから」
「そんなの全然いいに決まってるじゃん! 私らもう友達みたいなもんだし、いまさら許可とかいらないって」
「……そっか、友達か。ありがとね」
そう言って微笑んだヴィニーの笑顔は少し陰って見えた。
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