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第5章「戦塵の風が起きる時」
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ドイツ連邦国境遭遇戦から一夜明けた黒の家旅団は、傭兵団「狼牙の塔」と正式に契約を結んだ。最初の話では一会戦のみの暫定契約だったが、負傷したヴァレンシュタイン傭兵将軍が快癒するまではその指揮権をグリュネルに委譲。グリュネルの判断でヴァレンシュタインを黒の家旅団とミュンヘンが責任を持って治療に当たる事と引き換えに、ヴァレンシュタイン快癒までの期間は黒の家旅団と共に戦う事になった。
そのおかげでアドルフは初期の作戦と比べて、人数も戦力も増えた新生黒の家旅団に適合する作戦を立案するようにリッヒに命令。
部隊はまたまたミュンヘン郊外まで撤収した。
そこで狼牙の塔の面々に対して、装備転換訓練を行う事になる。
特に刀槍をメインに戦っていた面々に小銃や、銃剣の使い方を教える事は数日で難航し始め、もと憲兵隊だった教官役の兵士たちは近接戦闘で彼らと同等の力を持ち、更に彼らのボスである傭兵将軍救出に功績のあったユリウスを中心に指導教本を作成し始め、まるで地方の小さな学校組織のようなものが生まれる事となった。
その結果、ユリウスは今まで呼ばれていた教官という俗称から、教官長という不可思議な名称にランクアップしていた。本来の階級は准尉から一つも上がらなかったのは、何かの陰謀かも知れないが。
「でもまぁみんな無事でよかったじゃない?誰も死ななくてさ、あの後大変だったらしいよ?うちの司令なんか陸軍を突き上げて、ハンガリー同盟の代表まで日参させて詫びを入れさせたとか、それに反発したポーランド合衆国が憲兵隊司令部に圧力かけるために国境に軍隊出してきたとかさ」
「ふ~ん、そっちはそっちで色々合ったんだな」
怪我が治ったらいきなり元部下たちに泣きつかれて、傭兵団の中堅クラスと模擬試合、それに連勝すると、今度はグリュネルが飛び出してきての乱痴気騒ぎ。それが終了して傭兵団の皆が装備転換訓練に納得したのもつかの間、今度は指導方法を作成する為に引っ張りまわされて、息をつく暇も無かった。介護と称してフェネが近くで秘書まがいのサポートまでしてくれなければ、また倒れていたかもしれない。
そのおかげで黒の家旅団の周囲を取り巻く環境の変化に、ユリウスは気付かなかった。
貴重な情報を持ってきたミントは、襟章の中尉をみせびらかしつつ、話を進める。
「どうもね、黒の家旅団のハンガリー同盟侵攻作戦は棚上げされるらしいよ、それよりもポーランド合衆国は傀儡だけじゃ飽き足らず、このドイツを完全に併合しようとしているのかもしれないって、うちの司令が言っていた」
「併合?そんな大戦末期でも、そんな事出来なかったのに?」
大戦末期の講和会議の席上、各国からドイツの分割統治案が提出された。大統領府はその要求を突っぱねたが、敗戦国であるドイツの意見は通らない。もうこれまでとなった会議の、発言できる最後の機会に、時の参謀本部総長ルーデンドルフは言った。「わが国はわが兵士とそこに神代の時代から住む民衆とが一致団結し、血を流し獲得した大地にいる、もし各国が救済ではなく、只の私利私欲からわが国土を分割せんと欲するならば、挑戦してみるといい、わが国国民は、わが国土を守る兵は、それを認めない、最後の最後まで先祖の血が滴る大地を守り、その大地に自らの血を流すだろう」と。
その言葉と、実質的には勝利していない引け目から、各国は分割統治案を取り下げ、賠償金の請求と再軍備の抑圧だけで会議を終わらせた。
まさにルーデンドルフの一人勝ちだったわけだが、その際に一番分割に反対しており、彼の説を賛美したのは、実はポーランドだった。
当時のポーランド合衆国の態度に一瞬なりともドイツの有識者は好意を寄せ、ポーランド合衆国はさすが民主の国と尊敬を集めた。それがポーランド合衆国のプロパガンダだったのか、当時の合衆国民の総意なのかは不明だが、結局その後のドイツに対する横槍や、内政干渉から、ドイツ国民からポーランド尊敬の火は消えた。
だがこの時すでに参謀本部と海軍の半分、陸軍の三分の一の指揮権はポーランド系ドイツ人。つまりはポーランド合衆国が握っている状況が生まれていた。
当初ポーランド合衆国は、ドイツ連邦に対する内政干渉をこれ以上進める意識は無かった。強いドイツが、自分達の膝下で喘いでいれば、それでよかったのだ。
だが、今回ハンガリー同盟を攻める為に画策した作戦は、偶然が重なり、黒の家旅団は無傷。どちらかと言えば傭兵団狼牙の塔による、国境騎馬分隊の全滅や、要塞守備隊の一部が死傷したハンガリー側が被害者になってしまった。
国際的に見てドイツから攻める口実は得られなかったし、更に憲兵司令から陸軍へ黒の家に対する命令書に不審な点があるとして、圧力をかけられる始末だ。
ポーランドとしては、実質、併合している様な物なのだから、それを正式の物にして国際社会に確固たる地位を築いたほうが早いのではないかとの意見が出てきていた。
「そうね、でもポーランド合衆国はこの数年のドイツ連邦を間接統治してきた経験から判断しているし、ドイツにはもうルーデンドルフ参謀総長はいない、軍の半分はポーランド合衆国軍が入ってきたら、諸手を挙げて歓迎するわよ、それで残りの半分は静観、つまり何もしない、血祭りにあげられるのは憲兵でしょうね」
「今回の国境紛争で、陸軍に圧力かけたから憲兵がにらまれるってのか?」
「もともと憲兵なんて軍隊内部じゃあ一番嫌われてるからね、それに、黒の家旅団にあなたが参加している事も影響してるんだと思う、この国をポーランドに売り渡したい勢力から言ったら黒の家旅団は不気味なのよ、どの命令系統に属するのか不明だし」
「まぁな、参謀本部直轄組織といえば聞こえはいいが、彼らに命令権は無い、陸軍大臣辺りが命令を出せばよいのだろうけど、前みたいな結果はごめんこうむるってことか」
ハンガリー同盟を攻めて開戦の口火を切る様に命令したつもりが、周辺部隊から装備品を分捕って、武装憲兵隊も吸収。いよいよハンガリーに進むかと思えば、途中で五百人近くの傭兵団を吸収し、そのついでにハンガリーを命令どおりに攻撃。
予想と違い完勝してしまったので、悲劇に見舞われた犠牲の羊には出来ず、被害者であるハンガリー側に謝罪を入れさせられた。
新しい命令を出せば、それをまた逆手に取られるかも知れない。
「それで、そんな大変な時期にミント中尉はわざわざここまで補給にでも?」
「それもあるけど、本命はお忍びの付き添い、せっかく昇進したんだし、身は守りたいもの」
そういうとミント中尉は、ユリウスがいる教官長のテントの反対側。テントではなく、
ミュンヘン住人の好意で黒の営庭に建造された、防火防炎用の黒い塗料で覆われた、木造二階建ての黒の家旅団司令部を見つめた。
そのおかげでアドルフは初期の作戦と比べて、人数も戦力も増えた新生黒の家旅団に適合する作戦を立案するようにリッヒに命令。
部隊はまたまたミュンヘン郊外まで撤収した。
そこで狼牙の塔の面々に対して、装備転換訓練を行う事になる。
特に刀槍をメインに戦っていた面々に小銃や、銃剣の使い方を教える事は数日で難航し始め、もと憲兵隊だった教官役の兵士たちは近接戦闘で彼らと同等の力を持ち、更に彼らのボスである傭兵将軍救出に功績のあったユリウスを中心に指導教本を作成し始め、まるで地方の小さな学校組織のようなものが生まれる事となった。
その結果、ユリウスは今まで呼ばれていた教官という俗称から、教官長という不可思議な名称にランクアップしていた。本来の階級は准尉から一つも上がらなかったのは、何かの陰謀かも知れないが。
「でもまぁみんな無事でよかったじゃない?誰も死ななくてさ、あの後大変だったらしいよ?うちの司令なんか陸軍を突き上げて、ハンガリー同盟の代表まで日参させて詫びを入れさせたとか、それに反発したポーランド合衆国が憲兵隊司令部に圧力かけるために国境に軍隊出してきたとかさ」
「ふ~ん、そっちはそっちで色々合ったんだな」
怪我が治ったらいきなり元部下たちに泣きつかれて、傭兵団の中堅クラスと模擬試合、それに連勝すると、今度はグリュネルが飛び出してきての乱痴気騒ぎ。それが終了して傭兵団の皆が装備転換訓練に納得したのもつかの間、今度は指導方法を作成する為に引っ張りまわされて、息をつく暇も無かった。介護と称してフェネが近くで秘書まがいのサポートまでしてくれなければ、また倒れていたかもしれない。
そのおかげで黒の家旅団の周囲を取り巻く環境の変化に、ユリウスは気付かなかった。
貴重な情報を持ってきたミントは、襟章の中尉をみせびらかしつつ、話を進める。
「どうもね、黒の家旅団のハンガリー同盟侵攻作戦は棚上げされるらしいよ、それよりもポーランド合衆国は傀儡だけじゃ飽き足らず、このドイツを完全に併合しようとしているのかもしれないって、うちの司令が言っていた」
「併合?そんな大戦末期でも、そんな事出来なかったのに?」
大戦末期の講和会議の席上、各国からドイツの分割統治案が提出された。大統領府はその要求を突っぱねたが、敗戦国であるドイツの意見は通らない。もうこれまでとなった会議の、発言できる最後の機会に、時の参謀本部総長ルーデンドルフは言った。「わが国はわが兵士とそこに神代の時代から住む民衆とが一致団結し、血を流し獲得した大地にいる、もし各国が救済ではなく、只の私利私欲からわが国土を分割せんと欲するならば、挑戦してみるといい、わが国国民は、わが国土を守る兵は、それを認めない、最後の最後まで先祖の血が滴る大地を守り、その大地に自らの血を流すだろう」と。
その言葉と、実質的には勝利していない引け目から、各国は分割統治案を取り下げ、賠償金の請求と再軍備の抑圧だけで会議を終わらせた。
まさにルーデンドルフの一人勝ちだったわけだが、その際に一番分割に反対しており、彼の説を賛美したのは、実はポーランドだった。
当時のポーランド合衆国の態度に一瞬なりともドイツの有識者は好意を寄せ、ポーランド合衆国はさすが民主の国と尊敬を集めた。それがポーランド合衆国のプロパガンダだったのか、当時の合衆国民の総意なのかは不明だが、結局その後のドイツに対する横槍や、内政干渉から、ドイツ国民からポーランド尊敬の火は消えた。
だがこの時すでに参謀本部と海軍の半分、陸軍の三分の一の指揮権はポーランド系ドイツ人。つまりはポーランド合衆国が握っている状況が生まれていた。
当初ポーランド合衆国は、ドイツ連邦に対する内政干渉をこれ以上進める意識は無かった。強いドイツが、自分達の膝下で喘いでいれば、それでよかったのだ。
だが、今回ハンガリー同盟を攻める為に画策した作戦は、偶然が重なり、黒の家旅団は無傷。どちらかと言えば傭兵団狼牙の塔による、国境騎馬分隊の全滅や、要塞守備隊の一部が死傷したハンガリー側が被害者になってしまった。
国際的に見てドイツから攻める口実は得られなかったし、更に憲兵司令から陸軍へ黒の家に対する命令書に不審な点があるとして、圧力をかけられる始末だ。
ポーランドとしては、実質、併合している様な物なのだから、それを正式の物にして国際社会に確固たる地位を築いたほうが早いのではないかとの意見が出てきていた。
「そうね、でもポーランド合衆国はこの数年のドイツ連邦を間接統治してきた経験から判断しているし、ドイツにはもうルーデンドルフ参謀総長はいない、軍の半分はポーランド合衆国軍が入ってきたら、諸手を挙げて歓迎するわよ、それで残りの半分は静観、つまり何もしない、血祭りにあげられるのは憲兵でしょうね」
「今回の国境紛争で、陸軍に圧力かけたから憲兵がにらまれるってのか?」
「もともと憲兵なんて軍隊内部じゃあ一番嫌われてるからね、それに、黒の家旅団にあなたが参加している事も影響してるんだと思う、この国をポーランドに売り渡したい勢力から言ったら黒の家旅団は不気味なのよ、どの命令系統に属するのか不明だし」
「まぁな、参謀本部直轄組織といえば聞こえはいいが、彼らに命令権は無い、陸軍大臣辺りが命令を出せばよいのだろうけど、前みたいな結果はごめんこうむるってことか」
ハンガリー同盟を攻めて開戦の口火を切る様に命令したつもりが、周辺部隊から装備品を分捕って、武装憲兵隊も吸収。いよいよハンガリーに進むかと思えば、途中で五百人近くの傭兵団を吸収し、そのついでにハンガリーを命令どおりに攻撃。
予想と違い完勝してしまったので、悲劇に見舞われた犠牲の羊には出来ず、被害者であるハンガリー側に謝罪を入れさせられた。
新しい命令を出せば、それをまた逆手に取られるかも知れない。
「それで、そんな大変な時期にミント中尉はわざわざここまで補給にでも?」
「それもあるけど、本命はお忍びの付き添い、せっかく昇進したんだし、身は守りたいもの」
そういうとミント中尉は、ユリウスがいる教官長のテントの反対側。テントではなく、
ミュンヘン住人の好意で黒の営庭に建造された、防火防炎用の黒い塗料で覆われた、木造二階建ての黒の家旅団司令部を見つめた。
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