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これからのこと
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三人で改札まで降りると、そこには異様な風景。
回れ右して返ろうかな?いいや、自称師匠のこれはサプライズなんだろう。
改札の出口にスーツ姿が出迎える形で数十人並んでいて、その先に小柄な少女。
ああ~。
すぐにタフィちゃんと気づいた私とコウメは苦笑を浮かべるが、サチはびっくり顔。そりゃあね、普通おどろくよ
「タフィちゃん・・・・・・」
「おめでとう、私も師匠として鼻が高いよ、よくやったね」
小さな体を伸ばして頭をぽんぽんしてくるタフィちゃん。この子は、もう、なんだろう、可愛い。
「ありがとう、でもこんな事して大丈夫なの?」
スーツ姿の大半の人たちは笑っている人もいるけど、真剣に周囲を警戒している人もいる。わざわざ私たちの為に、こんな事させられて怒っているんじゃないだろうか。
「大丈夫だよ、昨日の今日でボクも遠慮しようと思ってたんだけど、ヒカガミからのメールでひかる達が優勝したのを知ったタイチョー達が自分で提案してきたんだから」
私たち以上に、タフィちゃんが喜ぶだろうと行動してくれるタイチョーさん達、愛されキャラだねぇタフィちゃん。
「うち等優勝したよタフィちゃん、約束どおりに」
「うんうん、コウメも凄い、初めて半年もたたずにタイトルを取れる選手は凄いよ」
「うん、まだまだだねぇ、これからもっとずっと頑張って凄く上手くなってタフィちゃんと勝負できるようになるよ」
「コウメ・・・、よく言ったね、ボクは手抜きせずに上に行くけど、それでもついてくる?」
「行くよタフィちゃんと戦えるように頑張る」
うんうん、微笑ましい。かたや世界を目指すプレイヤーと今日は優勝したけど、たかが数ヶ月しか練習していないプレイヤーの言葉だけど、それでもこの二人なら信じれるかもしれない。いつか二人がオリンピックで対戦とか夢だけど、なんかそれって良い。
「ひかるは?」
「えっええ~」
正直オリンピックで戦う二人の姿に私はいない。
私はその時には何をしているんだろう?バドミントンには関わって、世界の大会でタフィちゃんには出会う図は思い浮かぶんだけど。
「私ももちろん頑張るよ、毎日、明日も明後日も頑張る、その先は、まぁ、なるようになれ、かな」
この先の私。今は深く考えないで、明日明後日を目一杯頑張る。それだけでいいや。
「そっか、ひかるもコウメもまた、いつか会えるね、ボクは待ってるよ」
「ええと、あたしは~?」
驚いて珍しく静かだったサチがおずおずと手を上げて言った事で皆で笑った。そうそう、サチもコウメも戦友だ。一緒に頑張っていこう。
次の日の団体戦。わが高校の二年生三年生合同チームは見事優勝、一年Aは二回戦、私の所属する一年Bは初戦敗退していた。
前日優勝して、気が抜けたのかもしれない。だめだねぇ私。
今度は秋の大会に向けたレギュラー争いだ。二三年が優勝している団体戦以外に個人戦でシングル二名、ダブルス一組がレギュラー枠だ。そこに入れなければもう年内の大会は無い。
今度こそ、ランクわけも年齢わけも無い本当の勝負だ。頑張るぞ~。
「気合入れすぎて無茶したらだめだよ」
相変わらず可愛いコウメ。一緒なら頑張るしかないでしょ。
私はコウメに笑い返すと、シャトルランを開始した。
回れ右して返ろうかな?いいや、自称師匠のこれはサプライズなんだろう。
改札の出口にスーツ姿が出迎える形で数十人並んでいて、その先に小柄な少女。
ああ~。
すぐにタフィちゃんと気づいた私とコウメは苦笑を浮かべるが、サチはびっくり顔。そりゃあね、普通おどろくよ
「タフィちゃん・・・・・・」
「おめでとう、私も師匠として鼻が高いよ、よくやったね」
小さな体を伸ばして頭をぽんぽんしてくるタフィちゃん。この子は、もう、なんだろう、可愛い。
「ありがとう、でもこんな事して大丈夫なの?」
スーツ姿の大半の人たちは笑っている人もいるけど、真剣に周囲を警戒している人もいる。わざわざ私たちの為に、こんな事させられて怒っているんじゃないだろうか。
「大丈夫だよ、昨日の今日でボクも遠慮しようと思ってたんだけど、ヒカガミからのメールでひかる達が優勝したのを知ったタイチョー達が自分で提案してきたんだから」
私たち以上に、タフィちゃんが喜ぶだろうと行動してくれるタイチョーさん達、愛されキャラだねぇタフィちゃん。
「うち等優勝したよタフィちゃん、約束どおりに」
「うんうん、コウメも凄い、初めて半年もたたずにタイトルを取れる選手は凄いよ」
「うん、まだまだだねぇ、これからもっとずっと頑張って凄く上手くなってタフィちゃんと勝負できるようになるよ」
「コウメ・・・、よく言ったね、ボクは手抜きせずに上に行くけど、それでもついてくる?」
「行くよタフィちゃんと戦えるように頑張る」
うんうん、微笑ましい。かたや世界を目指すプレイヤーと今日は優勝したけど、たかが数ヶ月しか練習していないプレイヤーの言葉だけど、それでもこの二人なら信じれるかもしれない。いつか二人がオリンピックで対戦とか夢だけど、なんかそれって良い。
「ひかるは?」
「えっええ~」
正直オリンピックで戦う二人の姿に私はいない。
私はその時には何をしているんだろう?バドミントンには関わって、世界の大会でタフィちゃんには出会う図は思い浮かぶんだけど。
「私ももちろん頑張るよ、毎日、明日も明後日も頑張る、その先は、まぁ、なるようになれ、かな」
この先の私。今は深く考えないで、明日明後日を目一杯頑張る。それだけでいいや。
「そっか、ひかるもコウメもまた、いつか会えるね、ボクは待ってるよ」
「ええと、あたしは~?」
驚いて珍しく静かだったサチがおずおずと手を上げて言った事で皆で笑った。そうそう、サチもコウメも戦友だ。一緒に頑張っていこう。
次の日の団体戦。わが高校の二年生三年生合同チームは見事優勝、一年Aは二回戦、私の所属する一年Bは初戦敗退していた。
前日優勝して、気が抜けたのかもしれない。だめだねぇ私。
今度は秋の大会に向けたレギュラー争いだ。二三年が優勝している団体戦以外に個人戦でシングル二名、ダブルス一組がレギュラー枠だ。そこに入れなければもう年内の大会は無い。
今度こそ、ランクわけも年齢わけも無い本当の勝負だ。頑張るぞ~。
「気合入れすぎて無茶したらだめだよ」
相変わらず可愛いコウメ。一緒なら頑張るしかないでしょ。
私はコウメに笑い返すと、シャトルランを開始した。
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