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夜の女子会?部活バージョン
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真相を教えてプクーっとむくれるコウメに二人して謝って、許してもらって、今はミーティング再開。いたいけな悪戯大好き少女をコーチとして参加してもらってだ。
大人の人達は残念ながら全員ご帰宅願った。なにせタフィちゃんが我が家に泊まる宣言をしたせいだ。すぐに母親に電話して許可を得るタフィちゃんとそれに振り回される大人の人達に同情するけど、正直タフィちゃんの助けが私たちには必要だったから合掌して感謝しておいた。
「でもなんでタフィちゃ私の家に来たの?」
「さっき学校の近くでサチ見つけて、スーツさん達に聞いてもらったら二人ともここだって教えてもらって」
サチか。なんだか偶然の裏にはサチが常にいそうで怖い。手広いからなぁ~
「明日交流試合なのは知っていたし、ボクの初めての弟子を一言でも激励してあげなきゃなって、時間もあったしスーツさんたちも余裕あるって言うから来ちゃった」
「弟子って誰のこと?うちじゃないよね」
「えっそれって私のこと?タフィちゃんの弟子?まぁそう言われると色々アドバイス貰ったし、ラケットも借りたままだし、弟子と言えば弟子になるのかなぁ」
私は自分でも気づかない内に、年下の少女に弟子入りしていたみたいだ。けどそんなに悪い気分じゃない。
「あっラケットは?」
「明日は試合なんでしょ?慣れたラケットで出ないと負けるよひかる、別にボクが持っていても使わないからずっと使ってもらってもいいんだけど」
ありがたい話だけど、後で調べたらあのラケットは私にとってかなり高い代物だ。このまま借り続けるのも気は引ける。
「でも~」
「じゃあ、今度会場で会ったらに変更ね、そんなに気にしないでいいんだよ、道具も大事だけど一番はそこじゃないから、それより何か聞きたいことがあるんじゃないのかな」
タフィちゃんの饒舌な日本語に圧倒されてるコウメは喋り出す気配がない。ここも私の出番?
私は感覚的な事だけどと前置きして、さっきまでの話し合いを説明した。
「う~ん、ボク自身はダブルスの経験があんまりないから正確じゃないかもしれないけど、リズムが合わないなら、同じリズムで動けば良いんじゃない?シングルスでも音楽聴いて自分のリズムを調整する選手もいるし、少なくともプラスにはなると思うよ」
「リズムかぁ~確かにオリンピックとかで音楽聴いてるシーンとかみるね」
勝負音楽を聴いて、金メダルを取ったってテレビとかで見たことがある、へぇ~とか思ってたけど、効果があるなら試すのは有りだ。
「じゃあ後で曲決めよう、同じ曲ならリズム合うかもだし、あ、それとちょっと気になることがあって」
私は男に殴られそうになった時の体験を語った。あの時、拳がゆっくり見えて、映像じゃないのにスローに見えた。バドミントンのスマッシュの速度が速いから、拳が遅く見えただ
けかと思ったけど、それ以外の理由が有るなら気になる。
あの状態ならもしかしたら、スマッシュもゆっくり見えるのかもしれないし
「たぶんそれはゾーンだね、緊張と疲れと、適度の集中力が旨くそろうとゾーンに入れるって聞いた事があるよ、ボクは経験ないけど、ゾーンに入るとすごい集中力で世界が遅く見えるみたいだね」
「ゾーン?なんかオカルトっぽいね、ひかるの感覚はどうだったの?」
「う~んよく覚えてないんだよね、ゆっくり見えて、簡単に殴ってくる拳が避けられたってのは本当だけど」
ゾーンって言うのが便利に使えれば、すごく試合に役に立つんだろうけど、そんな簡単は話じゃないみたい。そりゃそうだよね。あれはチートだと思うことにしよう
偶然入れたら入れたで、落ち着いて対処すればいいだけ。
「で、二人ともに明日の試合はもちろん優勝狙いでしょ?個人戦Bって聞いたし、優勝しないと秋の大会では出れないもんね」
「まあ勿論勝ちたいとは思っているけど、うちは優勝って考えてはいなかったかも」
「勝つって事は負けないって事だよコウメ、負けなければ自然に優勝してるから」
確かに。勝ち続けて優勝、とは考えてなかったけど、負けたいとも全然考えていない。勝ち続ければ優勝、そうか、優勝か。
「いいね優勝、コウメ、優勝、目指してみようよ」
しっかりとコウメが頷く。
試合前日の夜に言うことじゃないかもしれないけど、でも目標が出来た。負けないで勝つ。
それが私とコウメの目標になった
大人の人達は残念ながら全員ご帰宅願った。なにせタフィちゃんが我が家に泊まる宣言をしたせいだ。すぐに母親に電話して許可を得るタフィちゃんとそれに振り回される大人の人達に同情するけど、正直タフィちゃんの助けが私たちには必要だったから合掌して感謝しておいた。
「でもなんでタフィちゃ私の家に来たの?」
「さっき学校の近くでサチ見つけて、スーツさん達に聞いてもらったら二人ともここだって教えてもらって」
サチか。なんだか偶然の裏にはサチが常にいそうで怖い。手広いからなぁ~
「明日交流試合なのは知っていたし、ボクの初めての弟子を一言でも激励してあげなきゃなって、時間もあったしスーツさんたちも余裕あるって言うから来ちゃった」
「弟子って誰のこと?うちじゃないよね」
「えっそれって私のこと?タフィちゃんの弟子?まぁそう言われると色々アドバイス貰ったし、ラケットも借りたままだし、弟子と言えば弟子になるのかなぁ」
私は自分でも気づかない内に、年下の少女に弟子入りしていたみたいだ。けどそんなに悪い気分じゃない。
「あっラケットは?」
「明日は試合なんでしょ?慣れたラケットで出ないと負けるよひかる、別にボクが持っていても使わないからずっと使ってもらってもいいんだけど」
ありがたい話だけど、後で調べたらあのラケットは私にとってかなり高い代物だ。このまま借り続けるのも気は引ける。
「でも~」
「じゃあ、今度会場で会ったらに変更ね、そんなに気にしないでいいんだよ、道具も大事だけど一番はそこじゃないから、それより何か聞きたいことがあるんじゃないのかな」
タフィちゃんの饒舌な日本語に圧倒されてるコウメは喋り出す気配がない。ここも私の出番?
私は感覚的な事だけどと前置きして、さっきまでの話し合いを説明した。
「う~ん、ボク自身はダブルスの経験があんまりないから正確じゃないかもしれないけど、リズムが合わないなら、同じリズムで動けば良いんじゃない?シングルスでも音楽聴いて自分のリズムを調整する選手もいるし、少なくともプラスにはなると思うよ」
「リズムかぁ~確かにオリンピックとかで音楽聴いてるシーンとかみるね」
勝負音楽を聴いて、金メダルを取ったってテレビとかで見たことがある、へぇ~とか思ってたけど、効果があるなら試すのは有りだ。
「じゃあ後で曲決めよう、同じ曲ならリズム合うかもだし、あ、それとちょっと気になることがあって」
私は男に殴られそうになった時の体験を語った。あの時、拳がゆっくり見えて、映像じゃないのにスローに見えた。バドミントンのスマッシュの速度が速いから、拳が遅く見えただ
けかと思ったけど、それ以外の理由が有るなら気になる。
あの状態ならもしかしたら、スマッシュもゆっくり見えるのかもしれないし
「たぶんそれはゾーンだね、緊張と疲れと、適度の集中力が旨くそろうとゾーンに入れるって聞いた事があるよ、ボクは経験ないけど、ゾーンに入るとすごい集中力で世界が遅く見えるみたいだね」
「ゾーン?なんかオカルトっぽいね、ひかるの感覚はどうだったの?」
「う~んよく覚えてないんだよね、ゆっくり見えて、簡単に殴ってくる拳が避けられたってのは本当だけど」
ゾーンって言うのが便利に使えれば、すごく試合に役に立つんだろうけど、そんな簡単は話じゃないみたい。そりゃそうだよね。あれはチートだと思うことにしよう
偶然入れたら入れたで、落ち着いて対処すればいいだけ。
「で、二人ともに明日の試合はもちろん優勝狙いでしょ?個人戦Bって聞いたし、優勝しないと秋の大会では出れないもんね」
「まあ勿論勝ちたいとは思っているけど、うちは優勝って考えてはいなかったかも」
「勝つって事は負けないって事だよコウメ、負けなければ自然に優勝してるから」
確かに。勝ち続けて優勝、とは考えてなかったけど、負けたいとも全然考えていない。勝ち続ければ優勝、そうか、優勝か。
「いいね優勝、コウメ、優勝、目指してみようよ」
しっかりとコウメが頷く。
試合前日の夜に言うことじゃないかもしれないけど、でも目標が出来た。負けないで勝つ。
それが私とコウメの目標になった
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