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三章 恋情と嫉妬
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守手は依頼があればデアマルクトのどこにでも結界をはりに行く。重要な施設の多い街の中心部に派遣されることが多いが、金持ちの家や街の外に行くこともある。要所には定期的に結界をはり直すため、そういうところはだいたい担当者が決まっている。
カムニアーナは王族の名を冠した大きな集会場の担当だった。王国のあちこちから有力者が集う場所なので、部外者が立ち入れないよう普段は人よけの結界がはられている。
結界のはり直しの時期がきたため、カムニアーナは集会場のあちこちに注意深く結界をはっていった。ときどき見張りの若い憲兵に話しかけられてはにこやかに応対し、品定めしながら食事の誘いを受けたり断ったりする。
集会場の裏口から数人の人が出てきた。今日はここで小さな会合があったが、それが終わったらしい。
出てきた人の中に背の高い金髪の後ろ姿を見つけ、カムニアーナははっている途中の結界を放って一目散に駆け寄った。
「エリト様!!」
エリトはかつんと靴音を立てて振り向いた。騎士団の団服を着てマントを羽織り、正装している。その凛とした立ち姿は文句のつけどころがない。
カムニアーナはエリトに走り寄り、美貌の騎士団長を見上げた。
「こちらにいらしてたんですね。全然気がつきませんでしたわ。私、今日はずっとここで仕事をしてましたのよ」
「そうか。……で、なにか用か?」
エリトはそっけなく言うと、後ろから歩いてくるフラインに目配せした。フラインはその場で立ち止まり、エリトを待った。
カムニアーナは目をぱちくりさせた。
「え……?」
「用があって話しかけたんじゃないのか?」
面倒くさそうに言われ、カムニアーナは心外そうに頬をふくらませた。
「どうしたんですか急に……精霊祭のとき、またお話しましょうって約束したじゃないですか」
「そうだっけ?」
エリトは首をかしげた。フラインが少し後ろであきれたような視線をエリトに送る。
「忘れたんですか? ほら、エリト様が緑岩の広場にいらしたときですよ」
「あー? ……ああ、そういえばそうだったな」
ようやく思い出したようで、カムニアーナは表情を明るくした。
「あの話はもう済んだから、もうきみに聞きたいことはないんだ。だからもう俺のことは気にしないでくれ」
しかしその言葉に笑みが吹き飛んだ。
「わずらわせて悪かったな。じゃ」
「ま、待ってください!」
カムニアーナはきびすを返そうとしたエリトの腕をつかんだ。引き止められたエリトは不快そうにカムニアーナを見下ろす。
「……なんだよ?」
「い、いきなりどうしちゃったんですか? 私なにか悪いことを言いましたか? 教えてください!」
必死に言いつのるカムニアーナに、エリトは小さくため息をついた。
「別にどうもしねえよ……。きみに聞いてた新人の守手には会えたから、もう聞くことがなくなっただけだよ」
「新人の……スイに会ったんですか?」
「ああ」
エリトはふっと表情を緩めた。厳格な騎士団長から一人の男の顔になる。
「あいつは俺がずっと探してたやつなんだ。きみのおかげでやっと会えた。礼を言うよ」
その表情から、スイがエリトにとって特別な存在なのだと言うことがありありと伝わってくる。それじゃ、と言ってエリトはさっさと歩いていった。
カムニアーナは伸ばした手もそのままに、呆然とその場に立ちつくした。
「なんで……あの人ばっかり……」
ぽつりと呟いた声はエリトには届かなかった。しかし、フラインの耳には入っていた。フラインはエリトを追って歩きながら、うつむくカムニアーナの表情を目をすがめてそっと確認した。
◆
スイは部屋で洗い上がりの髪をタオルで拭いて乾かしていた。からりと窓を開ける音がして振り向くと、またしてもエリトが窓からやってきていた。
「よう」
「…………」
スイはエリトを無視して半乾きの髪をタオルでがしがしとこすった。いつまでこうして部屋に来るつもりなのだろうか。
エリトは背を向けたスイの腰に手を回して引き寄せた。
「わっ」
「これお前に」
目の前に小さな木箱が差し出された。エリトが片手で器用に箱の蓋を開けると、中には金色に輝くピアスが一つ入っていた。小さな丸いピアスで、花の模様が控えめに描かれている。
スイは目を丸くした。小さいピアスとはいえ、金でできた美しい工芸品だ。
「これ……」
「きれいだろ? お前のために特別に作らせた」
スイが振り向くと、エリトは歯を見せてにっと笑った。スイは無表情のままじっとエリトを見つめる。どうしてエリトがこんなことをするのかわからない。今日のエリトは機嫌がいいようだが、スイはエリトから贈り物をもらえるような立場ではないはずだ。
「なんで、おれに……?」
とまどいながらたずねるが、エリトは黙ってスイが木箱を受け取るのを待っている。
スイはガルヴァに言われたことを思い出した。
――そりゃ、ほかに相手がいて遊ばれてるだけだな。
「……わざわざおれのところに来なくてもいいじゃないか」
スイは恨み辛みをこめて言うとそっぽを向いた。勝手に出て行ったスイに腹を立て、いい気分にさせてから捨ててやろうという魂胆なら、これを受け取るわけにはいかない。
「ほかの人のところに行けよ……。このピアスも、その人にあげればおれなんかよりずっと喜んでくれるだろ」
「……なに言ってんだお前? その人って誰だよ?」
「誰って……」
「もしかしてあの守手の女のことか?」
カムニアーナだ。スイはどきりとして体を硬くした。やっぱりカムニアーナと関係があったのだ。
「なに勘違いしてんだか知らないけど、あの女にはお前のことを聞いてただけだぞ?」
「……カムニアーナに?」
「名前は知らん」
「獣人族の白い耳の子だよ」
「ああ、それそれ。新しく守手が来たって聞いて、なんかお前っぽかったから話を聞いてたんだ」
「ええっ?」
知らないうちにスイの情報がもれていたらしい。だから精霊祭の夜に礼拝堂で犯罪組織の男を見つけたとき、エリトは騎士団の到着を待たずに帰った守手を怪しんで追いかけてきたのだ。フラインが守手の顔を確認してまわったのもそのせいだ。スイがエリトに見つかったのはカムニアーナが原因だった。
「……そうだったのか……」
「安心した?」
にやにやしながら聞かれ、スイはむっとしてエリトの胸を押して離れさせた。お見通しだぞという顔が気に入らない。別にカムニアーナがエリトの恋人でなかったから安心したというわけでは断じてない。
「だ、だからってここに来ていいとは言ってないぞ! なんでお前はおれのところに来るんだよ!?」
叫ぶように言うと、エリトはすっと真顔になった。
「……お前、自分のことはなにも話さないくせに人のことは気にするんだな」
静かな声だったが、ふつふつとわき起こる怒りが垣間見えた。スイは口を閉じて黙りこんだ。
「ほら、なにも言わない」
「…………」
エリトはたっぷり間を置いてスイに圧力をかけた。だがスイは口を開かなかった。
エリトはあきらめてスイの腕をぐいっと引いた。
「そこに座れよ」
「な、なんで……」
「ピアスつけてやる。どっちの耳がいい? お前いつも左向きに寝るから右耳かな」
「!?」
スイは仰天した。エリトの考えていることがこれっぽっちもわからない。エリトは感情の読めない顔でスイを無理やり椅子に座らせた。
「待って待って、おれピアスつけられないよ!?」
「知ってる。処女耳だもんな」
エリトはふところから耳に穴を開けるための器具を取り出した。持ち手のついた太い針だ。
黒光りする鋭い先端を見てスイは真っ青になった。しっかり準備してきていやがる。
「や、やだやだ! やらない! だいたいお前、おれに怒ってるんじゃないのか!?」
「怒ってるに決まってるだろ」
「ならなんで――」
「うるせえな、全部やってやるからおとなしくしてろよ」
鬼族の鋭い目ににらみつけられ、スイは狼に捕まった兎のような心地になった。
カムニアーナは王族の名を冠した大きな集会場の担当だった。王国のあちこちから有力者が集う場所なので、部外者が立ち入れないよう普段は人よけの結界がはられている。
結界のはり直しの時期がきたため、カムニアーナは集会場のあちこちに注意深く結界をはっていった。ときどき見張りの若い憲兵に話しかけられてはにこやかに応対し、品定めしながら食事の誘いを受けたり断ったりする。
集会場の裏口から数人の人が出てきた。今日はここで小さな会合があったが、それが終わったらしい。
出てきた人の中に背の高い金髪の後ろ姿を見つけ、カムニアーナははっている途中の結界を放って一目散に駆け寄った。
「エリト様!!」
エリトはかつんと靴音を立てて振り向いた。騎士団の団服を着てマントを羽織り、正装している。その凛とした立ち姿は文句のつけどころがない。
カムニアーナはエリトに走り寄り、美貌の騎士団長を見上げた。
「こちらにいらしてたんですね。全然気がつきませんでしたわ。私、今日はずっとここで仕事をしてましたのよ」
「そうか。……で、なにか用か?」
エリトはそっけなく言うと、後ろから歩いてくるフラインに目配せした。フラインはその場で立ち止まり、エリトを待った。
カムニアーナは目をぱちくりさせた。
「え……?」
「用があって話しかけたんじゃないのか?」
面倒くさそうに言われ、カムニアーナは心外そうに頬をふくらませた。
「どうしたんですか急に……精霊祭のとき、またお話しましょうって約束したじゃないですか」
「そうだっけ?」
エリトは首をかしげた。フラインが少し後ろであきれたような視線をエリトに送る。
「忘れたんですか? ほら、エリト様が緑岩の広場にいらしたときですよ」
「あー? ……ああ、そういえばそうだったな」
ようやく思い出したようで、カムニアーナは表情を明るくした。
「あの話はもう済んだから、もうきみに聞きたいことはないんだ。だからもう俺のことは気にしないでくれ」
しかしその言葉に笑みが吹き飛んだ。
「わずらわせて悪かったな。じゃ」
「ま、待ってください!」
カムニアーナはきびすを返そうとしたエリトの腕をつかんだ。引き止められたエリトは不快そうにカムニアーナを見下ろす。
「……なんだよ?」
「い、いきなりどうしちゃったんですか? 私なにか悪いことを言いましたか? 教えてください!」
必死に言いつのるカムニアーナに、エリトは小さくため息をついた。
「別にどうもしねえよ……。きみに聞いてた新人の守手には会えたから、もう聞くことがなくなっただけだよ」
「新人の……スイに会ったんですか?」
「ああ」
エリトはふっと表情を緩めた。厳格な騎士団長から一人の男の顔になる。
「あいつは俺がずっと探してたやつなんだ。きみのおかげでやっと会えた。礼を言うよ」
その表情から、スイがエリトにとって特別な存在なのだと言うことがありありと伝わってくる。それじゃ、と言ってエリトはさっさと歩いていった。
カムニアーナは伸ばした手もそのままに、呆然とその場に立ちつくした。
「なんで……あの人ばっかり……」
ぽつりと呟いた声はエリトには届かなかった。しかし、フラインの耳には入っていた。フラインはエリトを追って歩きながら、うつむくカムニアーナの表情を目をすがめてそっと確認した。
◆
スイは部屋で洗い上がりの髪をタオルで拭いて乾かしていた。からりと窓を開ける音がして振り向くと、またしてもエリトが窓からやってきていた。
「よう」
「…………」
スイはエリトを無視して半乾きの髪をタオルでがしがしとこすった。いつまでこうして部屋に来るつもりなのだろうか。
エリトは背を向けたスイの腰に手を回して引き寄せた。
「わっ」
「これお前に」
目の前に小さな木箱が差し出された。エリトが片手で器用に箱の蓋を開けると、中には金色に輝くピアスが一つ入っていた。小さな丸いピアスで、花の模様が控えめに描かれている。
スイは目を丸くした。小さいピアスとはいえ、金でできた美しい工芸品だ。
「これ……」
「きれいだろ? お前のために特別に作らせた」
スイが振り向くと、エリトは歯を見せてにっと笑った。スイは無表情のままじっとエリトを見つめる。どうしてエリトがこんなことをするのかわからない。今日のエリトは機嫌がいいようだが、スイはエリトから贈り物をもらえるような立場ではないはずだ。
「なんで、おれに……?」
とまどいながらたずねるが、エリトは黙ってスイが木箱を受け取るのを待っている。
スイはガルヴァに言われたことを思い出した。
――そりゃ、ほかに相手がいて遊ばれてるだけだな。
「……わざわざおれのところに来なくてもいいじゃないか」
スイは恨み辛みをこめて言うとそっぽを向いた。勝手に出て行ったスイに腹を立て、いい気分にさせてから捨ててやろうという魂胆なら、これを受け取るわけにはいかない。
「ほかの人のところに行けよ……。このピアスも、その人にあげればおれなんかよりずっと喜んでくれるだろ」
「……なに言ってんだお前? その人って誰だよ?」
「誰って……」
「もしかしてあの守手の女のことか?」
カムニアーナだ。スイはどきりとして体を硬くした。やっぱりカムニアーナと関係があったのだ。
「なに勘違いしてんだか知らないけど、あの女にはお前のことを聞いてただけだぞ?」
「……カムニアーナに?」
「名前は知らん」
「獣人族の白い耳の子だよ」
「ああ、それそれ。新しく守手が来たって聞いて、なんかお前っぽかったから話を聞いてたんだ」
「ええっ?」
知らないうちにスイの情報がもれていたらしい。だから精霊祭の夜に礼拝堂で犯罪組織の男を見つけたとき、エリトは騎士団の到着を待たずに帰った守手を怪しんで追いかけてきたのだ。フラインが守手の顔を確認してまわったのもそのせいだ。スイがエリトに見つかったのはカムニアーナが原因だった。
「……そうだったのか……」
「安心した?」
にやにやしながら聞かれ、スイはむっとしてエリトの胸を押して離れさせた。お見通しだぞという顔が気に入らない。別にカムニアーナがエリトの恋人でなかったから安心したというわけでは断じてない。
「だ、だからってここに来ていいとは言ってないぞ! なんでお前はおれのところに来るんだよ!?」
叫ぶように言うと、エリトはすっと真顔になった。
「……お前、自分のことはなにも話さないくせに人のことは気にするんだな」
静かな声だったが、ふつふつとわき起こる怒りが垣間見えた。スイは口を閉じて黙りこんだ。
「ほら、なにも言わない」
「…………」
エリトはたっぷり間を置いてスイに圧力をかけた。だがスイは口を開かなかった。
エリトはあきらめてスイの腕をぐいっと引いた。
「そこに座れよ」
「な、なんで……」
「ピアスつけてやる。どっちの耳がいい? お前いつも左向きに寝るから右耳かな」
「!?」
スイは仰天した。エリトの考えていることがこれっぽっちもわからない。エリトは感情の読めない顔でスイを無理やり椅子に座らせた。
「待って待って、おれピアスつけられないよ!?」
「知ってる。処女耳だもんな」
エリトはふところから耳に穴を開けるための器具を取り出した。持ち手のついた太い針だ。
黒光りする鋭い先端を見てスイは真っ青になった。しっかり準備してきていやがる。
「や、やだやだ! やらない! だいたいお前、おれに怒ってるんじゃないのか!?」
「怒ってるに決まってるだろ」
「ならなんで――」
「うるせえな、全部やってやるからおとなしくしてろよ」
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