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第86話 安定しましたね
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「……えっと、終わったのかしら?」
「そうですね。終わりました」
「何も変わっていない様だけれど?」
「はい。変わっていませんね」
失敗という訳では無いのだろうが見た目には全く変わっていない。
感情的な内部の部分なので、それは仕方がない事だろう。
呪いを解いた時の様な脱力感はないが、魔力が減っているので【拒絶】の能力は発動していたのは間違いない。
それ程、魔力を使用しなかったのかレイナが成長したのか。
今回はレイナは倒れる事は無い様だ。
とりあえず今夜は休んで明るくなってから確認する事になった。
翌日、魔法を放っても問題ない広い場所に来る。
「どうやって確認すればいいのかしら?」
「そうですね。実戦でと言いたいところですけれど、今は上位の水魔法を使用してみてはどうでしょうか?」
平常時には使えていた魔法もプレッシャーが掛かると制御を乱していた。
実戦で試すのが一番だが今は魔物がいない。
上位の魔法を使用して感触を確かめるのがいいのではないかとレイナは提案する。
「そうね。だとしたら平常時にも難しかった最上位の水魔法に挑戦してみようかしら」
「いいですね。それなら違いが分かるかもしれません」
「でも……暴発したらと思うと……正直怖いわ」
エリスは不安を口にする。
心の中のわだかまりは解消されているはずだが、長年苦しんできた事なのでエリスが不安に思うのは仕方がないのかもしれない。
「大丈夫ですエリス様。暴発してもここは広いですし私の能力で何とかします!」
周りには何もないし離れていれば暴発しても誰かを傷つける事は無い。
レイナはエリスを安心させる様に言った。
「そうね。やってみなければ始まらないわね」
レイナとエリスを残し護衛達は距離を取る。
エリスは呼吸を整え魔力を高めた。
次々と魔法陣が空に浮かぶ。
「凄い!」
これが最上位魔法なのかとレイナは感嘆する。
初めて見た魔法の規模にレイナは見とれるもエリスを観察した。
今のところ制御に問題ない様で安定している。
構築していく規模からエリスの魔力量は相当な事が分かる。
ニコラが言っていた通り、特化型であり水魔法のスペシャリストになり得る存在。
レイナは最強の水魔法使い誕生を目の当たりにしたのかもしれない。
「行きますわ! はっ!!」
放たれた魔法の水量は今まで見たどんな魔法より巨大で圧倒的だった。
完全に制御された魔法は離れた誰もいない場所へ落ちていく。
「やったわ! 成功よ!! えっ!?」
エリスは喜びと戸惑いの声を上げた。
着弾地点には、いつの間にかレイナが立っている。
エリスが魔法を放った瞬間に移動したのだ。
レイナは両手を上に向けて唱える。
「【拒絶と吸収】!!」
特に唱えなくてもいいのだがレイナは能力名を口にした。
莫大な量の水が降り注いだが、それを跡形も無く消し去る。
最上位魔法である魔法を完全に消滅させた。
あれ程大量の水がどこにいったのだろうかと知らない人間が見たら言うだろう。
暫くしてレイナがエリスの元に戻ると言う。
「エリス様のお陰で最上位の水魔法もストック出来ました。ありがとうございます」
「な、な、何なのよ貴女は! やっぱり普通じゃないわ!!」
最上位の魔法は規模も威力も最強であり、それを受け止めるなどあり得ない。
エリスは驚くしかなかった。
「そうですね。終わりました」
「何も変わっていない様だけれど?」
「はい。変わっていませんね」
失敗という訳では無いのだろうが見た目には全く変わっていない。
感情的な内部の部分なので、それは仕方がない事だろう。
呪いを解いた時の様な脱力感はないが、魔力が減っているので【拒絶】の能力は発動していたのは間違いない。
それ程、魔力を使用しなかったのかレイナが成長したのか。
今回はレイナは倒れる事は無い様だ。
とりあえず今夜は休んで明るくなってから確認する事になった。
翌日、魔法を放っても問題ない広い場所に来る。
「どうやって確認すればいいのかしら?」
「そうですね。実戦でと言いたいところですけれど、今は上位の水魔法を使用してみてはどうでしょうか?」
平常時には使えていた魔法もプレッシャーが掛かると制御を乱していた。
実戦で試すのが一番だが今は魔物がいない。
上位の魔法を使用して感触を確かめるのがいいのではないかとレイナは提案する。
「そうね。だとしたら平常時にも難しかった最上位の水魔法に挑戦してみようかしら」
「いいですね。それなら違いが分かるかもしれません」
「でも……暴発したらと思うと……正直怖いわ」
エリスは不安を口にする。
心の中のわだかまりは解消されているはずだが、長年苦しんできた事なのでエリスが不安に思うのは仕方がないのかもしれない。
「大丈夫ですエリス様。暴発してもここは広いですし私の能力で何とかします!」
周りには何もないし離れていれば暴発しても誰かを傷つける事は無い。
レイナはエリスを安心させる様に言った。
「そうね。やってみなければ始まらないわね」
レイナとエリスを残し護衛達は距離を取る。
エリスは呼吸を整え魔力を高めた。
次々と魔法陣が空に浮かぶ。
「凄い!」
これが最上位魔法なのかとレイナは感嘆する。
初めて見た魔法の規模にレイナは見とれるもエリスを観察した。
今のところ制御に問題ない様で安定している。
構築していく規模からエリスの魔力量は相当な事が分かる。
ニコラが言っていた通り、特化型であり水魔法のスペシャリストになり得る存在。
レイナは最強の水魔法使い誕生を目の当たりにしたのかもしれない。
「行きますわ! はっ!!」
放たれた魔法の水量は今まで見たどんな魔法より巨大で圧倒的だった。
完全に制御された魔法は離れた誰もいない場所へ落ちていく。
「やったわ! 成功よ!! えっ!?」
エリスは喜びと戸惑いの声を上げた。
着弾地点には、いつの間にかレイナが立っている。
エリスが魔法を放った瞬間に移動したのだ。
レイナは両手を上に向けて唱える。
「【拒絶と吸収】!!」
特に唱えなくてもいいのだがレイナは能力名を口にした。
莫大な量の水が降り注いだが、それを跡形も無く消し去る。
最上位魔法である魔法を完全に消滅させた。
あれ程大量の水がどこにいったのだろうかと知らない人間が見たら言うだろう。
暫くしてレイナがエリスの元に戻ると言う。
「エリス様のお陰で最上位の水魔法もストック出来ました。ありがとうございます」
「な、な、何なのよ貴女は! やっぱり普通じゃないわ!!」
最上位の魔法は規模も威力も最強であり、それを受け止めるなどあり得ない。
エリスは驚くしかなかった。
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