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第81話 囲まれましたね
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隣国の魔法学園まではかなりの距離がある。
夜は暗くなると野宿や宿に泊まり朝になると馬車で移動。
それを繰り返して学園までの道のりを進んでいく。
この国に来てから初めての外出がこんなに遠出になるとはレイナも思ってもいなかった。
そんな長い道のりだと道中には避けられない魔物も出てくる。
そんな時はレイナ達も戦うしかない。
「私も戦うわ!」
エリスは意気揚々と飛び出していく。
こんな事が毎回あるのでレイナも大分慣れてきた。
レイナはエリスに付いて外に出る。
近くでサポートしながら敵からの攻撃を防ぐ。
絶対に守る! と言うレイナの心意気に反してエリス達の連携は完璧だ。
正直に言えばレイナのやることは少ない。
エリスを中心に護衛達は武器で応戦、魔物を近寄らせず、エリスは水の魔法で迎撃する。
完全に魔物達を掌握して撃退していく。
レイナがやる事と言えば偶に怪我をする護衛達に回復魔法を掛ける事ぐらいだ。
それもエリスが出来る事なのでレイナはエリスが手が回らない時に手伝う程度。
手持ち無沙汰だが余裕を持って魔物達を完封出来るなら、それに越した事はないとレイナは思う。
エリスの魔法は今のところ問題はない様にレイナには見えた。
ニコラから聞いていた魔力循環の乱れは見えない様だ。
相手が弱いと言う事もあるが、心配された魔法暴発はしていない。
戦い慣れている様子は流石は魔法学園の生徒なのだと実感出来る。
学園に通っている間に魔法に対する苦手意識をエリスは自分で乗り越えたのかもしれない。
数日後、野営の準備中にそれは起こった。
「魔物の群れだ!」
「囲まれているぞ!」
暗闇から狼の様な魔物が群れを成して現れた。
ロープで木につなげていた馬達も騒ぎ出す。
こちらの索敵能力の届かない、ぎりぎりを囲んでいる様で魔物達は対人戦に慣れているのかもしれない。
獰猛そうな魔物達は口を開け低く唸る。
今にも襲ってきそうで数は多い。
こちらの人数をはるかに越えており、奥には一際大きな体躯を持つ者がいる。
「あれが群れのボスなのかしら?」
レイナは冷静にそんな事を思う。
通常なら震えあがってしまうだろう状況で、随分と落ち着いている自分にレイナは驚く。
私ってこんな人間だっただろうかと。
只、のんびりと観察している時間もないだろう。
対策を講じる必要がある。
「エリス様! 私が回復を担当します。エリス様は攻撃に集中してください!」
役割的にはこれがベストだろうとレイナは提案する。
エリスは頷き護衛達に指示を出す。
護衛達は武器を取り構える。
エリスは勿論、護衛と馬達も守らなければならない。
こんなところで馬を失えば大変な事になる。
進むにしろ戻るにしろ時間が掛かかるのは間違いない。
更に道中で魔物達から逃げられなくなってしまう。
しかし今はこの難局を逃れられなければ意味が無い考えだ。
レイナ達に緊張が走る。
「来るわ!」
エリスの声と同時に魔物達が襲い掛かってきた。
夜は暗くなると野宿や宿に泊まり朝になると馬車で移動。
それを繰り返して学園までの道のりを進んでいく。
この国に来てから初めての外出がこんなに遠出になるとはレイナも思ってもいなかった。
そんな長い道のりだと道中には避けられない魔物も出てくる。
そんな時はレイナ達も戦うしかない。
「私も戦うわ!」
エリスは意気揚々と飛び出していく。
こんな事が毎回あるのでレイナも大分慣れてきた。
レイナはエリスに付いて外に出る。
近くでサポートしながら敵からの攻撃を防ぐ。
絶対に守る! と言うレイナの心意気に反してエリス達の連携は完璧だ。
正直に言えばレイナのやることは少ない。
エリスを中心に護衛達は武器で応戦、魔物を近寄らせず、エリスは水の魔法で迎撃する。
完全に魔物達を掌握して撃退していく。
レイナがやる事と言えば偶に怪我をする護衛達に回復魔法を掛ける事ぐらいだ。
それもエリスが出来る事なのでレイナはエリスが手が回らない時に手伝う程度。
手持ち無沙汰だが余裕を持って魔物達を完封出来るなら、それに越した事はないとレイナは思う。
エリスの魔法は今のところ問題はない様にレイナには見えた。
ニコラから聞いていた魔力循環の乱れは見えない様だ。
相手が弱いと言う事もあるが、心配された魔法暴発はしていない。
戦い慣れている様子は流石は魔法学園の生徒なのだと実感出来る。
学園に通っている間に魔法に対する苦手意識をエリスは自分で乗り越えたのかもしれない。
数日後、野営の準備中にそれは起こった。
「魔物の群れだ!」
「囲まれているぞ!」
暗闇から狼の様な魔物が群れを成して現れた。
ロープで木につなげていた馬達も騒ぎ出す。
こちらの索敵能力の届かない、ぎりぎりを囲んでいる様で魔物達は対人戦に慣れているのかもしれない。
獰猛そうな魔物達は口を開け低く唸る。
今にも襲ってきそうで数は多い。
こちらの人数をはるかに越えており、奥には一際大きな体躯を持つ者がいる。
「あれが群れのボスなのかしら?」
レイナは冷静にそんな事を思う。
通常なら震えあがってしまうだろう状況で、随分と落ち着いている自分にレイナは驚く。
私ってこんな人間だっただろうかと。
只、のんびりと観察している時間もないだろう。
対策を講じる必要がある。
「エリス様! 私が回復を担当します。エリス様は攻撃に集中してください!」
役割的にはこれがベストだろうとレイナは提案する。
エリスは頷き護衛達に指示を出す。
護衛達は武器を取り構える。
エリスは勿論、護衛と馬達も守らなければならない。
こんなところで馬を失えば大変な事になる。
進むにしろ戻るにしろ時間が掛かかるのは間違いない。
更に道中で魔物達から逃げられなくなってしまう。
しかし今はこの難局を逃れられなければ意味が無い考えだ。
レイナ達に緊張が走る。
「来るわ!」
エリスの声と同時に魔物達が襲い掛かってきた。
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