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第69話 規格外ですね
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「今、変な事やってたな?」
「あっ、分かりましたか?」
レイナはニコラから雷撃を放たれていた間に何回か【拒絶と吸収】を使った。
ニコラは複数の雷撃を放っており、その中の何個かが消えたように見えたのでレイナに確認するに至った。
レイナとしても【拒絶と吸収】の能力をひけらかすのはどうかと思うが、使わないのも違う気がしているので使用した。
それは銀色の髪と赤い瞳に関しても言える。
今後自分が自立出来る時が来たら、ありのままの自分でいたいとはレイナは思っている。
しかし髪の色や瞳の色を変えたりするのが苦痛という訳ではない。
色を変えただけで印象が変わり手軽に違う自分になれた気がするのでレイナとしては楽しんでいる。
【拒絶と吸収】は強力過ぎる能力なのはレイナも理解している。
それをコントロールする事と限界を知る為には経験が必要だ。
今回魔法に対して使用したのはそれが理由だ。
魔法に使用した感じでは雷撃を完全に破壊したと言えるだろう。
魔法の効果を無力化したと言った方がいいのか、魔法など初めから無かったかの様に消滅した。
ニコラもそんな防がれ方をした事が無いので不思議に思ったらしくレイナに確認した様だ。
「はい。【拒絶と吸収】を使いました」
「なるほど不思議な能力だな。魔法を弾かれることはあっても無効化されるなんてな、初めての事だ」
ニコラは考え込む様な仕草で顎に手をやる。
更にレイナはニコラの作った土の壁に手を向けて唱えた。
「【雷撃】!」
「!?」
レイナの手から青白い電撃が放たれ、的を穿つ。
威力はニコラが放ったものよりも劣るものの土の壁は、けたたましい音と共に破壊される。
まさか自分の魔法を再現されるとは思っておらずニコラは驚き目を見開く。
「上手くいきました!」
「なっ!?」
【拒絶と吸収】により破壊されたニコラの雷撃はインベントリに保管されておりレイナはそれを分割して使用した。
ニコラのオリジナル魔法である【雷撃】をレイナは単発であるが、使えてしまったという事だ。
威力もあり十分に殺傷能力があるのは見て取れる。
「……お前はデタラメだな!」
ニコラがそう言うのも無理はない。
魔法を破壊して吸収すること事もだが、それを取り出し魔法として使用する事、更に属性に適性がないにもかかわらず魔法を使えた事は常識としてあり得ないからだ。
「どこから突っ込んでいいのか分からないな」
魔法を保存出来てしまうインベントリも異常でありニコラが戸惑うのも仕方がない事だろう。
そんな超常現象を引き起こした張本人は涼しい顔をしており、自分はとんでもない人間に訓練をしてしまっているのではないかとニコラは一人悩むのであった。
「あっ、分かりましたか?」
レイナはニコラから雷撃を放たれていた間に何回か【拒絶と吸収】を使った。
ニコラは複数の雷撃を放っており、その中の何個かが消えたように見えたのでレイナに確認するに至った。
レイナとしても【拒絶と吸収】の能力をひけらかすのはどうかと思うが、使わないのも違う気がしているので使用した。
それは銀色の髪と赤い瞳に関しても言える。
今後自分が自立出来る時が来たら、ありのままの自分でいたいとはレイナは思っている。
しかし髪の色や瞳の色を変えたりするのが苦痛という訳ではない。
色を変えただけで印象が変わり手軽に違う自分になれた気がするのでレイナとしては楽しんでいる。
【拒絶と吸収】は強力過ぎる能力なのはレイナも理解している。
それをコントロールする事と限界を知る為には経験が必要だ。
今回魔法に対して使用したのはそれが理由だ。
魔法に使用した感じでは雷撃を完全に破壊したと言えるだろう。
魔法の効果を無力化したと言った方がいいのか、魔法など初めから無かったかの様に消滅した。
ニコラもそんな防がれ方をした事が無いので不思議に思ったらしくレイナに確認した様だ。
「はい。【拒絶と吸収】を使いました」
「なるほど不思議な能力だな。魔法を弾かれることはあっても無効化されるなんてな、初めての事だ」
ニコラは考え込む様な仕草で顎に手をやる。
更にレイナはニコラの作った土の壁に手を向けて唱えた。
「【雷撃】!」
「!?」
レイナの手から青白い電撃が放たれ、的を穿つ。
威力はニコラが放ったものよりも劣るものの土の壁は、けたたましい音と共に破壊される。
まさか自分の魔法を再現されるとは思っておらずニコラは驚き目を見開く。
「上手くいきました!」
「なっ!?」
【拒絶と吸収】により破壊されたニコラの雷撃はインベントリに保管されておりレイナはそれを分割して使用した。
ニコラのオリジナル魔法である【雷撃】をレイナは単発であるが、使えてしまったという事だ。
威力もあり十分に殺傷能力があるのは見て取れる。
「……お前はデタラメだな!」
ニコラがそう言うのも無理はない。
魔法を破壊して吸収すること事もだが、それを取り出し魔法として使用する事、更に属性に適性がないにもかかわらず魔法を使えた事は常識としてあり得ないからだ。
「どこから突っ込んでいいのか分からないな」
魔法を保存出来てしまうインベントリも異常でありニコラが戸惑うのも仕方がない事だろう。
そんな超常現象を引き起こした張本人は涼しい顔をしており、自分はとんでもない人間に訓練をしてしまっているのではないかとニコラは一人悩むのであった。
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