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2 婚約回避を目指すには
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「あのレオン・オルブライト様と結婚!? すごいじゃない!」
そう感嘆の声を上げたのは私の友人であるロベリア・アッカーソンだ。
同い年で家格も同程度、私にとって数少ない大切な友人だ。
「結婚というか……まだ婚約前なんだけど」
「ゆくゆくは結婚ってことでしょう。レオン様もグレイスも二十歳だし、そう遠くないわよ。レオン様かぁ。すごいお相手ね!」
今日はロベリアとお茶をしながらレオンとの婚約について相談していたのだった。
しかしロベリアには私の気持ちがわからないらしい。
「だって、一人息子だし次期オルブライト公爵なのは確定でしょ。それに魔術も剣術もすごい才能で、二十歳の若さで魔術騎士団のエースって呼ばれているのよ。この国で一、二を争う有望株じゃないの。ガーフィール家からすれば超が付く玉の輿でしょう」
ロベリアはレオンへの賞賛の言葉をひたすら続けている。
「しかも、絵本に出てくる王子様みたいな美形! サラツヤの金髪に、宝石のような青の瞳……! 爽やかな微笑み! 青と白の魔術騎士団の制服があれほど映える人は他に知らないわ。私も一度だけ夏にお呼ばれしたけれど、あの頃からすっごい美少年だったものねぇ」
ロベリアは興奮で赤くなった頬に手を当てた。
私とロベリアが知り合ったのも数年前に公爵領に招待された時のことだった。
だからレオンからいじめられていたことを除けば、いいこともあったといえばあった。
「……でも、嫌なものは嫌なの。だって、私ずっとレオンにいじめられていたし……」
「うーん、いじめられていたところは私は見ていないからなんとも。ただ、私以外の子がグレイスに近付くのは嫌そうにしてたわよね」
ロベリアは思い出すように首を傾ける。
「そうでしょう! 結婚なんてしたらきっと交友関係も支配されてしまうんだわ……こうしてロベリアとお茶も出来なくなってしまうかもしれない」
「考えすぎだと思うけどな。それに昔はやんちゃだっただとしても、もう大人でしょう。今は魔術騎士団での地位もある人なんだから、変なことにはならないわよ」
ロベリアにそう言われて私は俯いた。
誰に相談してもこんな感じで、誰も親身になってくれないのだ。お父様やお母様もなんだかんだ言いつつも私がレオンの婚約者になることを望んでいる。むしろ喜んでさえいるのだ。
確かに条件だけ見れば、これ以上ない理想的な相手なのかもしれない。しかし嫌なものは嫌なのだ。
「私はグレイスとお似合いだと思うわよ」
「嬉しくない……私はロベリアが羨ましいわ」
ロベリアにも婚約者がいるのだが、そのお相手は公爵領に招待されたときに知り合い、互いに恋に落ちた相手なのだ。
基本的に貴族の子息は政略結婚をするものだが、稀にロベリアのように家格が釣り合った上で恋愛結婚同然の相手が見つかることもある。
──あーあ、私も素敵な恋がしたかった。
初恋はレオンに邪魔をされた。
それ以降も、少し仲良くなれたかと思えばレオンの妨害が入ったからだ。
それは男の子だけに限らず、女の子と遊ぶことまで邪魔ばかりされ、やっと出来た友人はロベリアくらいのものだ。
「そういえば……レオンにスカートを引っ張られて転んだのがロベリアと仲良くなったきっかけだったのよね……」
「ああ、グレイスったらすごい転び方したのよね。あの時ってレオン様にスカートを引っ張られたの?」
「そうよ。確か後ろからすごい勢いでスカートを引っ張られて、私そのまま手も付けずに顔から転んで、おでこを擦りむいちゃったんだから」
「そうだったんだ……私が見た時には転んだグレイスがギャン泣きしてて、レオン様がグレイスを頼むって言って走り去って行っちゃったの。転ばせちゃったから、少しは悪いとは思っていたのかもね」
ロベリアは私の顔を覗き込み、額をツンと突いた。
「おでこに傷が残ったってわけでもないのね。それなら怪我の責任を取るって意味の婚約じゃないわけだ」
「……多分、オーガスタおば様が私を気に入ったからだと思う」
オーガスタおば様とはオルブライト公爵夫人の名前だ。私的な場合ではそう呼ぶように言われている。
「なんで気に入ってくれたのかはわからないんだけど」
「グレイスって、なんていうかふわふわしてるものね。だからじゃない? レオン様や公爵夫人みたいなすごい美貌とは違うけど、癒し系美人って感じ?」
私はロベリアの言葉に頬が熱くなった。
「そんな、私はロベリアみたいなキリッとした美人になりたかったのよ」
「ふふ、嬉しいこと言ってくれるじゃない」
「それに音楽の才能だってあるし、素敵な婚約者もいて羨ましいなぁ」
ロベリアも公爵領のお呼ばれで才能が開花した一人で、今は音楽家として活動をしているのだ。
私のような芋臭い女と違い、洗練された美貌もその才能も素敵な婚約者も、何から何まで羨ましい。
ふとロベリアは考えるように頬に人差し指を当てた。
「……うーん、じゃあ仮にだけど、公爵夫人がグレイスを気に入って息子のお嫁さんにしたいから、公爵に頼んでこの婚約を決めたとするわね」
「え?」
「もしもの話よ。その場合、レオン様はグレイスのことなんてどうでもいいかもしれないじゃない?」
「そうだと思うわ。じゃなかったらあんなにいじめたりなんて……」
「だからね、それなら本人から断ってもらえばいいのよ」
ロベリアの言葉に私は目を見開いた。
「だって、オルブライト公爵家が目上すぎるからグレイスどころか、ガーフィール伯爵家でもどうにも出来ないのでしょう。でも、当の本人であるレオン様が嫌だって主張すれば公爵夫人も考え直してくれるかもしれないわ」
「そうよ! それがあったんだわ!」
目から鱗である。
レオンが嫌だと言えば婚約も白紙になるかもしれない。ガーフィール伯爵家にも迷惑がかからない。
「ありがとう、ロベリア! 私、ちょっとレオンに話してくる」
私はロベリアの返事を聞かずに立ち上がった。
「……でも、レオン様ってグレイスのこと嫌いじゃないと思うんだけどねぇ」
立ち去る直前、ロベリアが何か呟いていたけれど、気が急いている私の耳には届かなかった。
そう感嘆の声を上げたのは私の友人であるロベリア・アッカーソンだ。
同い年で家格も同程度、私にとって数少ない大切な友人だ。
「結婚というか……まだ婚約前なんだけど」
「ゆくゆくは結婚ってことでしょう。レオン様もグレイスも二十歳だし、そう遠くないわよ。レオン様かぁ。すごいお相手ね!」
今日はロベリアとお茶をしながらレオンとの婚約について相談していたのだった。
しかしロベリアには私の気持ちがわからないらしい。
「だって、一人息子だし次期オルブライト公爵なのは確定でしょ。それに魔術も剣術もすごい才能で、二十歳の若さで魔術騎士団のエースって呼ばれているのよ。この国で一、二を争う有望株じゃないの。ガーフィール家からすれば超が付く玉の輿でしょう」
ロベリアはレオンへの賞賛の言葉をひたすら続けている。
「しかも、絵本に出てくる王子様みたいな美形! サラツヤの金髪に、宝石のような青の瞳……! 爽やかな微笑み! 青と白の魔術騎士団の制服があれほど映える人は他に知らないわ。私も一度だけ夏にお呼ばれしたけれど、あの頃からすっごい美少年だったものねぇ」
ロベリアは興奮で赤くなった頬に手を当てた。
私とロベリアが知り合ったのも数年前に公爵領に招待された時のことだった。
だからレオンからいじめられていたことを除けば、いいこともあったといえばあった。
「……でも、嫌なものは嫌なの。だって、私ずっとレオンにいじめられていたし……」
「うーん、いじめられていたところは私は見ていないからなんとも。ただ、私以外の子がグレイスに近付くのは嫌そうにしてたわよね」
ロベリアは思い出すように首を傾ける。
「そうでしょう! 結婚なんてしたらきっと交友関係も支配されてしまうんだわ……こうしてロベリアとお茶も出来なくなってしまうかもしれない」
「考えすぎだと思うけどな。それに昔はやんちゃだっただとしても、もう大人でしょう。今は魔術騎士団での地位もある人なんだから、変なことにはならないわよ」
ロベリアにそう言われて私は俯いた。
誰に相談してもこんな感じで、誰も親身になってくれないのだ。お父様やお母様もなんだかんだ言いつつも私がレオンの婚約者になることを望んでいる。むしろ喜んでさえいるのだ。
確かに条件だけ見れば、これ以上ない理想的な相手なのかもしれない。しかし嫌なものは嫌なのだ。
「私はグレイスとお似合いだと思うわよ」
「嬉しくない……私はロベリアが羨ましいわ」
ロベリアにも婚約者がいるのだが、そのお相手は公爵領に招待されたときに知り合い、互いに恋に落ちた相手なのだ。
基本的に貴族の子息は政略結婚をするものだが、稀にロベリアのように家格が釣り合った上で恋愛結婚同然の相手が見つかることもある。
──あーあ、私も素敵な恋がしたかった。
初恋はレオンに邪魔をされた。
それ以降も、少し仲良くなれたかと思えばレオンの妨害が入ったからだ。
それは男の子だけに限らず、女の子と遊ぶことまで邪魔ばかりされ、やっと出来た友人はロベリアくらいのものだ。
「そういえば……レオンにスカートを引っ張られて転んだのがロベリアと仲良くなったきっかけだったのよね……」
「ああ、グレイスったらすごい転び方したのよね。あの時ってレオン様にスカートを引っ張られたの?」
「そうよ。確か後ろからすごい勢いでスカートを引っ張られて、私そのまま手も付けずに顔から転んで、おでこを擦りむいちゃったんだから」
「そうだったんだ……私が見た時には転んだグレイスがギャン泣きしてて、レオン様がグレイスを頼むって言って走り去って行っちゃったの。転ばせちゃったから、少しは悪いとは思っていたのかもね」
ロベリアは私の顔を覗き込み、額をツンと突いた。
「おでこに傷が残ったってわけでもないのね。それなら怪我の責任を取るって意味の婚約じゃないわけだ」
「……多分、オーガスタおば様が私を気に入ったからだと思う」
オーガスタおば様とはオルブライト公爵夫人の名前だ。私的な場合ではそう呼ぶように言われている。
「なんで気に入ってくれたのかはわからないんだけど」
「グレイスって、なんていうかふわふわしてるものね。だからじゃない? レオン様や公爵夫人みたいなすごい美貌とは違うけど、癒し系美人って感じ?」
私はロベリアの言葉に頬が熱くなった。
「そんな、私はロベリアみたいなキリッとした美人になりたかったのよ」
「ふふ、嬉しいこと言ってくれるじゃない」
「それに音楽の才能だってあるし、素敵な婚約者もいて羨ましいなぁ」
ロベリアも公爵領のお呼ばれで才能が開花した一人で、今は音楽家として活動をしているのだ。
私のような芋臭い女と違い、洗練された美貌もその才能も素敵な婚約者も、何から何まで羨ましい。
ふとロベリアは考えるように頬に人差し指を当てた。
「……うーん、じゃあ仮にだけど、公爵夫人がグレイスを気に入って息子のお嫁さんにしたいから、公爵に頼んでこの婚約を決めたとするわね」
「え?」
「もしもの話よ。その場合、レオン様はグレイスのことなんてどうでもいいかもしれないじゃない?」
「そうだと思うわ。じゃなかったらあんなにいじめたりなんて……」
「だからね、それなら本人から断ってもらえばいいのよ」
ロベリアの言葉に私は目を見開いた。
「だって、オルブライト公爵家が目上すぎるからグレイスどころか、ガーフィール伯爵家でもどうにも出来ないのでしょう。でも、当の本人であるレオン様が嫌だって主張すれば公爵夫人も考え直してくれるかもしれないわ」
「そうよ! それがあったんだわ!」
目から鱗である。
レオンが嫌だと言えば婚約も白紙になるかもしれない。ガーフィール伯爵家にも迷惑がかからない。
「ありがとう、ロベリア! 私、ちょっとレオンに話してくる」
私はロベリアの返事を聞かずに立ち上がった。
「……でも、レオン様ってグレイスのこと嫌いじゃないと思うんだけどねぇ」
立ち去る直前、ロベリアが何か呟いていたけれど、気が急いている私の耳には届かなかった。
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