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悠香の部屋

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「夏希お待たせ。部屋入っていいよ。」



「OK」



どうしよ、よく考えたら初めて入る部屋やん。




緊張するわぁ。




悠香の部屋は、ぬいぐるみや、クッションとかあって、いかにも女の子の部屋だった。



それに、いい匂いもする気がする。




あかん、うち変態やな!




「そこにでも座ってて、飲み物持ってくるね。何がいい?」




「悠香のオススメで。」




「はぁい。」




悠香が1階に降りて行った。



ヤバい、ヤバい、ヤバい。どうしよ、初めての悠香の部屋で緊張しまくっとるのに、勉強なんて集中できるわけないやんか。




「うち大丈夫かな?」




「何が?」



「そりゃあ、悠…ってうわ!」



「驚かないでよ。はい、コーヒーと夏希が持って来てくれたドーナッツ。」




「うちは、コーヒーだけでええよ、悠香食べや。」




「んー、それじゃあ。はい、あーん?」




悠香はドーナッツを持ってうちの口付近まで持ってきた。




「へっ?」




おかしい。いつもの悠香はこんな事しない。まぁ、嬉しいけどな。




「ほら、口開けて。恥ずかしいし。」




正直に口開けた方がいいよな。悠香も顔赤いし。




「あーん。」



口の中でドーナッツの甘さが口いっぱいに広がっていく。



「どう?美味しい?」



「うん、美味い。悠香も食べや。」




ブラックコーヒーを飲んでも、口の中の甘ったるさはなくならなかった。





勉強を始めてから、数時間が経ったが集中できないでいた。





よくよく考えたら、部屋に2人っきり、ほのかに悠香の匂い。しかも、うちらは恋人同士。





勉強するまで全然気がつかんかったけど、この状況はヤバい。




理性よ、お願いや!保っててくれ。




「夏希、ちょっと休憩する?」





「そやな、休憩しよか。」




なんやろう?悠香の様子おかしいんちゃうか?




チラッとうちは、悠香の顔を見た。





「悠香、なんか心配事あるんか?」




悠香はなんで分かるのって顔になった。




悠香は、隠し事あったり、心配事があると顔に出る。





「ねぇ、私達って本当に恋人同士なのかな?」





「なんで?」





「愛生ちゃんに言われたの。恋人っぽくないねって、考えてみたら、私達あまり、デートにも行かないし。学校でもあまり話さないし。それに今、私に対してよそよそしいし。」




「なんや、そんな心配かいな。悠香こっち来て。」
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