殺人犯と義娘

ゆう

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今日は入学式です。


家の近くにある、小学校に通わせる事になった。



左京の協力もあり、愛梨を無事入学させる事に成功した。



左京にはもう感謝だね。



この為にビデオカメラを買い、愛梨ばかり撮りまくった。



うん、うん。ブレもなくしっかり映ってる。



いっぱいいっぱい、幸せを感じていくんだよ。



「ねぇ、ママ。きょうね、たくさんともだちできたの。」


「あら、もう出来たんだね。」




子供ってものは気がつけば友達の輪に入っている。まるでコミュ力の塊。私は驚いてばかりだな。


子供って面白い。



「勉強も始まるよ。」


「べんきょうってなにするの?」


「愛梨が大人に近づく為にやらなくちゃいけない事。」


「わたしおとなになれるの?そのまえにわたしをころすんじゃないの?」


愛梨は殺されたがってるようだ。


「まだ、殺さないよ。あなたが心の奥から幸せだぁって思ってくるまではそんな事しない。」


「わかった。たのしんでしあわせかんじる。」


「でもね、友達に私殺されるのとか言わないでね。」


「なんで?」


「私がその子を殺さないといけない羽目になる。それは嫌でしょう?」


「うん。わたしだけのとっけんだもん。」


特権なんてよくそんな難しいの知ってるなぁ。

「よし、んじゃあ晩御飯にしよっか。何か食べたい物ある?」

「ハンバーグたべてみたい。」

「食べた事ないの?」

「ない。」

「よし、んじゃあハンバーグにしようかな。材料もあるし。」

「やったぁ!さきょうおじさんこないの?」

「左京?呼んだらすぐ来るとは思うけど、一緒に食べたいの?」


「うん。いっしょにたべたい、それにさきょうおじさんやさしいし。さきょうおじさんがパパならよかったなぁっておもうから。」


「それ左京に聞かせたら、きっと嬉しそうに泣くだろうね。」



スマホを愛梨に渡すと。



「ここのボタン押してみて、すぐ出てくると思うよ。」





プルルルル…ガチャ。


「もしもし、姉貴か?」


「さきょうおじさん、あいりです。」


「おぅ!愛梨かどうした?」


「きょう、ばんごはんいっしょにたべたい。」


「分かった。今からすぐ行くから待ってろよ。」


「愛梨。来たぞ!」



びっくりするぐらい早く来た。おいおい、私が呼んだ時よりも来るの早くないか?後でお仕置きだなこれは。



「姉貴って料理作れたっけ?」


「失礼なやつだな。姉を信じてよ。それに愛梨も手伝ったんだから。」


「おぉ、愛梨!ママを手伝ったのか偉いなぁ。」


「がんばってつくったから、たべてくれる?」


「もちろん!残さず食べるぞ。」


左京が子供にも優しいのか!厳つい顔のくせに。
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