先生と遺書

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こころの推論【読書感想文】

こころ　夏目漱石　【読書感想文】.3

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五の句

先生はようやく得心（とくしん）したらしい様子（ようす）。

しかし、私には、その意味が「まるで解（わか）らなかった。」

（深い焦燥と先生への憧れ）

「ハイカラ」な物言い

イザベラ「依撒伯拉」何々（なになに）の墓（はか）だ。

神僕（しんぼく）ロギンの墓だ

一切衆生（いっさいしゅじゅう）悉有仏生（しつぶつしゅじゅう）と書いた老婆（とうば）

などが建ててあった。「建造物の名前をハイカラに呼ぶ習性。」

全権公使（ぜんけんこうし）何々（なになに）というのもあった。

私は安徳烈（アンニョイな物言い）なのだろうが、と彫り付けた小さな墓で先生に

「これは何と読むのでしょうか」先生は「『アンドレ』とでも読ませるつもりでしょうね。」

と皮肉く苦笑いをした。

先生『あなたは死という事実をまだ真面目に考えたことはありませんね。』

（この一言は、実に深く、見識と見解を超えた一言である。）

概念：・死　・人の生命　・裏切り　・人間の尊さ　・尊厳　・醜さ　・罪と罰

経緯：雑司ヶ谷の墓地　論調：罪と罰　基本的概念：心　基本的概念経緯：死を通してこころを学ぶ

時代背景：大正3年（1914年）第一次世界大戦勃発　書かれた場所：『朝日新聞』「先生と遺書」連載

著者：夏目漱石　論法：生死　慨枠：わたくし（私）と先生　物言い：ハイカラ「例：凸凹（でこぼこ）」

文章体：現代文学　独創：戦争を後世に伝える　創妍：存在感　一から五の句：物語と色調（明暗）

文学価値：一切衆生悉（いっさいしゅじょうしつ）と有仏生（うぶっしょう）とハイカラな文体

大きな銀杏（イチョウ）が一本空（くう）を隠すように立っていた。

先生は高い梢（こずえ）を見上げて、

「もう少しすると、綺麗になりますよ。この木がすっかり黄葉（こうよう）して、

　ここいらの地面は金色（こんじき）の落葉（らくよう）で埋（うず）まるようになります。」

季語：秋　俳句の世界では、「銀杏散（ち）る」は秋の季語。

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