先生と遺書

こころの推論【読書感想文】

こころ 夏目漱石 【読書感想文】.1

こころ　　　　　　2024.04.26
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①.人間とは信用できない　上.先生と私

②.恋は罪悪　　　　　　　中.両親と私

③.金は人を変える　　　　下.先生と遺書

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◎自分を変える（最も簡単！）

◎人を変える（他人を変えようとする）

◎何も変えない（一番辛い！）

◎テーゼ（崩御「ほうぎょ」と共に殉死「じゅんし」）

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こころ　の　ストーリー

K君　と　私（わたくし）　どんな仲なの？　＝　親友だよ

中に渦巻く思想　　　　　　愛国心「右派」　＝　売国心「左派」

（日本人は、痛みを我慢する、生き物だと思いました。）

恋愛　K君　自殺　K君の気持ち

（人を裏切ってまで勝ち取った彼女という存在。私はそれが一番許せないのだという感情。）

「人は裏切ってはならない。そういう人を許せない。」このような気持ちの主人公です。

しかし、そういいながら、親友を裏切ってしまった。周りは誰も気付かない。

その葛藤に苦しみながら、先生は、自殺してしまう。

明治天皇崩御と共に体の体調が悪くなり始める。親友に対する裏切り行為も自分では許せなかった。

『忠義』　乃木神社に飾られている御神体　乃木　希典　（のぎ　まれすけ）

（明治天皇の崩御と共に国への忠義を尽くして正しい切腹、衣装を着て、咽喉を突いて殉死「じゅんし」）

登場人物の心理描写がはっきりしていない。

この時の切腹を見て、新渡戸稲造と森鴎外は、『なんと美しき、忠義心よ。』と絶賛した。

この時の切腹を見て、志賀直哉と芥川龍之介は、『なんと、時代はずれな無駄死にか』と批判した。

三島由紀夫の『男、美、死』を完全に模倣した死に様であったといわれています。

時代の背景は、太平洋戦争。先生は、死に場所を求めていた。

理解は出来なくても、時代の移り変わりは、見て取れる作品である。

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ストーリー展開

時代のうつろいと浮世絵は？ともいえるような内容です。

太平洋戦争終戦後の日本における貧しさ、人は死に場所を求めて彷徨う時代でした。

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◎封建的道徳が問われるないようです。

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◎西洋的個人主義　（屁理屈に塗れた個人的利己主義の開始）

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◎乃木神社　乃木　希典　（のぎ　まれすけ）の遺影が飾られています。

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一の句

先生と知り合った場所　鎌倉

私とは「書生」であった。

二、三日かけて用立てたお金なので日当いまならば8000円くらいか。

2万4千円の稼ぎ前後でしょうか。

強いられた結婚。習慣、年が若すぎた。十代で結婚が遅いといわれた江戸時代。

明治とはその風習を断ち切れていたのか。

いったい幾つなのかと思わせる節がある。

お金に不自由がない資産家の息子。中国人の友人。

たまつき、アイスクリームが「ハイカラ」である。

時代ですね。長い畷（なわて）を越すとは？

「ハイカラなものを食べることは倫理的に罪悪とされた時代」。

倫理的なモラルが生まれた時代観が分かる。

避暑に来た男女。ごった返した浜辺。海水浴場内。

二の句

長谷辺　浜辺の込み具合。混雑具合。

「書生（私）」の頭が放漫であった。

辺りは混雑しており、女人が入り乱れていた。

水着であったと思われる。先生を見つけられた証拠。

西洋人を連れていたから。白人の皮膚が見分ける鍵だった。

であるからして、この時の浜辺、海水浴場もアジア人で満ちていたと思われる。

男女が海水浴に来ており、放漫となった頭と表現された。

習慣と文化の違い　アジアと西洋では文化が異なる

何かを羽織るのが日本の文化ならば、映画などにて何も羽織らないで海へと飛び込むのが、

西洋人である。だから、裸の肉を隠して、恥ずかしそうにしていたと書かれてある。

「肉を隠して」の意味です。

先生は西洋人であり、日本人ではない。であるからして、猿股「ふんどし」一枚で、

いる姿は白人の男性の中では情報量が多く魅力的でした。

文化の違い。風習。習慣。

無聊（ぶりょう）たいくつに苦しんでいた。

無聊とはフランス語から。夏目漱石の学んだ場所は「イギリス」であった。

そこから、フランスへと渡航する予定であったが、日本国は阻んでいる。

漱石の憧れか！？

フランスへの憧れを捨てきれずにと見て取れる。

麦藁帽を被って、

「私の目的はついに達せられなかった。」フランスへの思いは費えたこと。

達せられなかった思いを文章にして文豪が伝えている。

三の句

夏目漱石と第一次世界大戦。

『私は自由と歓喜に充ちた筋肉を動かして海の中を踊り狂った。』

1914年『朝日新聞』にて、「心　先生の遺書」として、連載開始。

1914年（大正3年）8月23日、日英同盟を理由に、ドイツに宣戦布告した。

第一次世界大戦に参戦した年。オーストリアがセルビアに宣戦布告したことを

きっかけに勃発した。

イギリスは、1914年8月4日にドイツに宣戦布告をして、協商国（連合団）

の一翼を担って参戦した。イギリスが制海権を握り、ドイツ海軍は、バルト海

から出られずに消耗戦となった。イギリス軍42万人の犠牲者を出して、勝敗はなく終わった。

イギリスはドイツ包囲網の一翼を担いましたが、戦争そのものは、

イギリスとドイツの対立からではなく、バルカン半島をめぐるセルビアとオーストリア

との対立からでした。第一次世界大戦は、1918年に連合軍側の勝利で幕を閉じた。

比喩的ものいいだが、私（わたくし）が「日本」であれば、先生とは「イギリス」なのかも知れない。

ここでは定かではない。

先生とは日本人にさえあまり交際（つきあい）をもたない。

そういう外国人と近付きになったのは不思議だ。

暗に相手にという言い方は普通は使用しない。

暗にという言い方は「表立って見えないように」「ひそかに」「示唆」を意味する。

遠回しに伝える際に用いる。