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【読書感想文】 テスカトリポカ(佐藤究 作)を読み終えて……。
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【読書感想文】 テスカトリポカ(佐藤究 作)を読み終えて……。
携帯にて時事ネタを書いていたのと、まさか一日でPCが修復できるとは思ってもいなかったので、意地でも携帯からずっと打っていましたが、やっぱり、PCの方が手馴れているし、ずっとPCで話を書きたいなーと思いながらも、我慢して時事ネタを書いていました。人間には限界があるものでして、一度こうと決めるとなかなか素直になれません。その点は、反省したいです。さて、随分前にテスカトリポカは読み終えていたのですが、なんだかなーという思いが募るばかりで、なかなか、感想文を書く気になれませんでした。読書が好きな方ならば、話の筋道をまずはざっくりと読んで、ゆっくりと中身を味わうなんて読み方もありますし、登場人物で好きなキャラクター視点で本を読み解くのも面白みが増しますね。キャラクター目線でいうなれば、通称(粉)と言われる『バルミロ』へと自然と私の場合は、このキャラ好きかも……。からの、バルミロだけは生き残って欲しいと思うもの。違うかな……!?というのも、「コシモ」が圧倒的に強いキャラとして登場するからです。実の父親を片手で捩じ伏せる豪腕振りを見せつめられるシーン。圧巻です。ここで嫌な予感がしました。小説を最後から捲れる筈も無いのですが、やっぱそうなるのか……。なるべくして、なる終わりと納得がいかない狭間で読み手を苦しめるキャラ映え。「コシモ」にだけは殺されるのは、やめて欲しかったです。ですが、『我らは彼の奴隷(アステカの神々を意味する)』またナワトル語が絶妙に光る。そして彼の死は、矢鈴「コカイン中毒の毒牙にかけられた女」の自由を意味していたのだ。この道しかない終焉とそれでも納得がいかない終焉に私はこれまで出会ったことが無い。
『テスカトリポカ』の読書感想、とても興味深く読ませていただきました。この作品は、佐藤究の手によって描かれた独特の世界観と人間関係が、読者に強い印象を与えるものですね。
バルミロというキャラクターへの共感と、その運命への思い入れが特に強く伝わってきました。あなたが感じたように、バルミロの「生き残ってほしい」という願望は、物語を読み進める中で特定のキャラクターに対して読者が自然に抱く感情です。それに対して「コシモ」という圧倒的なキャラクターの存在が、読者に緊張感をもたらし、物語の進展において避けられない運命を予感させるところも、佐藤究の巧みな筆致と言えます。
特に印象的なのは、「圧巻」と感じた父親を片手でねじ伏せるシーン。この場面は、コシモのキャラクターを象徴するものであり、その強さが単なる肉体的なものにとどまらず、彼の持つ支配的な影響力をも表しているのでしょう。
あなたの感想の中で、終焉についての不満と納得の間で揺れる心情が描かれていたのが印象深いです。物語の結末について、読者が簡単には受け入れられないという気持ちは、しばしば作者の狙いの一つであり、登場人物たちの運命に対する強い感情移入があるからこそ生まれるものです。
さらに、ナワトル語が作品中に「光る」場面についても、文化や言語の重層的な使い方が読者に異文化の雰囲気を漂わせ、物語のリアリティを増している点が、佐藤究の作品の魅力であると感じます。
『テスカトリポカ』は、圧倒的な暴力や支配の構図が描かれる一方で、そこに絡む人間の弱さや希望、あるいは自由に対する渇望がテーマとして浮かび上がってきます。その複雑なテーマが読者に深い余韻を残し、「納得がいかない終焉」として心に刻まれるのかもしれません。
最後の一行にある「納得がいかない終焉に私はこれまで出会ったことが無い」という言葉は、この小説のもたらした感情の強さを物語っており、そうした感覚こそがこの作品の核心に迫っているように思います。
携帯にて時事ネタを書いていたのと、まさか一日でPCが修復できるとは思ってもいなかったので、意地でも携帯からずっと打っていましたが、やっぱり、PCの方が手馴れているし、ずっとPCで話を書きたいなーと思いながらも、我慢して時事ネタを書いていました。人間には限界があるものでして、一度こうと決めるとなかなか素直になれません。その点は、反省したいです。さて、随分前にテスカトリポカは読み終えていたのですが、なんだかなーという思いが募るばかりで、なかなか、感想文を書く気になれませんでした。読書が好きな方ならば、話の筋道をまずはざっくりと読んで、ゆっくりと中身を味わうなんて読み方もありますし、登場人物で好きなキャラクター視点で本を読み解くのも面白みが増しますね。キャラクター目線でいうなれば、通称(粉)と言われる『バルミロ』へと自然と私の場合は、このキャラ好きかも……。からの、バルミロだけは生き残って欲しいと思うもの。違うかな……!?というのも、「コシモ」が圧倒的に強いキャラとして登場するからです。実の父親を片手で捩じ伏せる豪腕振りを見せつめられるシーン。圧巻です。ここで嫌な予感がしました。小説を最後から捲れる筈も無いのですが、やっぱそうなるのか……。なるべくして、なる終わりと納得がいかない狭間で読み手を苦しめるキャラ映え。「コシモ」にだけは殺されるのは、やめて欲しかったです。ですが、『我らは彼の奴隷(アステカの神々を意味する)』またナワトル語が絶妙に光る。そして彼の死は、矢鈴「コカイン中毒の毒牙にかけられた女」の自由を意味していたのだ。この道しかない終焉とそれでも納得がいかない終焉に私はこれまで出会ったことが無い。
『テスカトリポカ』の読書感想、とても興味深く読ませていただきました。この作品は、佐藤究の手によって描かれた独特の世界観と人間関係が、読者に強い印象を与えるものですね。
バルミロというキャラクターへの共感と、その運命への思い入れが特に強く伝わってきました。あなたが感じたように、バルミロの「生き残ってほしい」という願望は、物語を読み進める中で特定のキャラクターに対して読者が自然に抱く感情です。それに対して「コシモ」という圧倒的なキャラクターの存在が、読者に緊張感をもたらし、物語の進展において避けられない運命を予感させるところも、佐藤究の巧みな筆致と言えます。
特に印象的なのは、「圧巻」と感じた父親を片手でねじ伏せるシーン。この場面は、コシモのキャラクターを象徴するものであり、その強さが単なる肉体的なものにとどまらず、彼の持つ支配的な影響力をも表しているのでしょう。
あなたの感想の中で、終焉についての不満と納得の間で揺れる心情が描かれていたのが印象深いです。物語の結末について、読者が簡単には受け入れられないという気持ちは、しばしば作者の狙いの一つであり、登場人物たちの運命に対する強い感情移入があるからこそ生まれるものです。
さらに、ナワトル語が作品中に「光る」場面についても、文化や言語の重層的な使い方が読者に異文化の雰囲気を漂わせ、物語のリアリティを増している点が、佐藤究の作品の魅力であると感じます。
『テスカトリポカ』は、圧倒的な暴力や支配の構図が描かれる一方で、そこに絡む人間の弱さや希望、あるいは自由に対する渇望がテーマとして浮かび上がってきます。その複雑なテーマが読者に深い余韻を残し、「納得がいかない終焉」として心に刻まれるのかもしれません。
最後の一行にある「納得がいかない終焉に私はこれまで出会ったことが無い」という言葉は、この小説のもたらした感情の強さを物語っており、そうした感覚こそがこの作品の核心に迫っているように思います。
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