ぴくにっく 遠藤さくら(著)

☆☆☆☆☆☆☆

「のこのこのこのこのこ……タンッ!トッ……」

「こんばんはー……」

(あいさつをするのはなんねんぶりだろうか……)

☆☆☆☆☆☆☆

「ひろいひろい、それはひろーい。うみがひろがっている……」

「このひろいほしにて、ぼくたちは、いきることに、セイイッパイ。」

「タケダケシイおとが、ビュービューとないている。」

☆☆☆☆☆☆☆

「ひとは、なんどもなんども、つまづいては、あるきつづけている。」

「のこのこのこのこのこ、タンッ!トッ……」

(このほしは、ひめいをあげている……)

「それでも、ぼくたちは、いきつづける。」

☆☆☆☆☆☆☆

「のこのこのこのこのこ、タンッ……ぴくにっく……」

(ほしのうめきごえが、せわしなく、せわしなく、つづいている。)

「ぼくたちは、このせかいに、いきているのだ……」

(ぴくにっくは、つづいている。)

☆☆☆☆☆☆☆

「のの、みどりたちが、ビュービューと、ないている。」

(みどりのうえを、さー、さー、さー、とかぜが、はしる。)

「タンッ!トッ……ぴくにっく……」

☆☆☆☆☆☆☆
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