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愛には形がない

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 罪を認めて生きる

 それはとてもつらいことである

 愛には形がない

 アガペーではない存在「自然な愛情の否定」

 無償の愛の否定は自由な愛の尊重となる

 快楽、戯れ、欺瞞、嫉妬

 そうしたものを含めた愛だとされている

 ひょっとしたら、憎しみや悲しみも殺人でさえも

 自由な愛の前では、虜にされて奴隷と生す

 人権を剥奪された愛とは復讐心に満ち溢れている

 運命とはそうした歯車の中で回っている

 運命とは必然の連続性である

 喜びも悲しみも妥協でさえも

 その場所には存在し得なかった

 あるのは、「そうなる」とか「なりえなかった」

 などの連続性である

 わたしはこれらを「欺瞞」と詠んだ

 選択の余地がない世界

 愛や運命を信じないとは「認めない」世界の連続性である

 こうなることは理解していたが、他に手段は見つからなかった

 裸体のわたしは、ひとつだけ答えを見つけたみたいだ

 愛や運命に逆らうとは集合体の中での死を意味する

 そう思えてならない。

 人間とは個々の主体たる個数の集合体

 それがリアルであり、社会構造を織り成す、正義となる

 それを否定するものは社会構造を織り成す、害となる

 社会とは、道理や道徳から外れたものを許さないだろう

 正義と邪とは対を成す言葉であり

 「邪不勝正しゃくぶっしょう」を意味する

 しかし、社会とは邪の方が強く、正義を簡単に粉砕する

 我、または、汝とは、その集合体の中で

 手短な社会正義を振りかざして生きている

 邪険、邪義、邪法に執着するあまり「邪難じゃなん」となる

 「邪難」は正義を食い潰す存在である

 正見、正義、正法へと咆哮を飛ばす存在である

 現実とは、バーチャルではない

 空集合をエンプティセットという「∅」

 ゼロの集合体であり求めてはならない数字

 「element」(エレメント)要素のこと

 リアルもバーチャルも所詮は現実という世界の連続性なのである

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