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第一話 引きこもりのリハビリ中につき放置を望む
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私は何故か人を怒らせることがよくある。今日もそうだ。
「本当に、俺のことを覚えてないのか?」
怒りの籠った漆黒の瞳に睨みつけられる。
「いや、こう毎日絡んでこられるとさすがにもう覚えた、秋芝会長、その手を離してくれないか?」
そう言った瞬間、自意識過剰な目の前の男は顔を歪めた。
空気を読めないとはよく言われたものだが、私の記憶力は存外悪くないと自負している。
確か、この男はどこかの財閥の御曹司らしくて、文武両道でこの学園の生徒に絶大な人気があるとかないとか。
何故そんなどうでもいいことを知っているかと言えば、この男がこの学園の生徒会長さまだからだ。
「くっ、それは、ここで会ってからのことだろう?」
纏う空気が酷く重く、ついでに不機嫌さが増した気がしたが、そう問い詰められた私はしばらく考え、無表情にこくりと頷いた。
「そうだな、初めて会ったのはこの学園で、あの時あんた、いや、会長は確かこの教室で……」
顎に手を当ててそう呟いた瞬間、目の前の男はまるで死んだ魚のように表情を失った。
「っ、そ、そこは思い出さなくていい!!」
(そうか……)
きっと私はこの男にとってまずくて不都合なところを見てしまったのだと察して、これ以上絡まれても面倒なだけであるので、慣れないなりにフォローを入れてみた。
「あぁ、気にするな、ああいう事も人によっては往々にしてあることだと聞いた、特にあんたはな…」
「おっ……あ?」
仕方なくそうフォローしたのだが、その言葉に男は絶望したようにピシッと固まっている。
(はて、今度は何がいけなかったか…)
「なっ、だ、誰がそんな事を、っ…あいつか、櫻川の奴が?」
会長の瞳に殺意がこもるのを私は冷静に分析した。
この男が狼狽えている理由はおそらくはこうだ。
私は入学式当日、この男が胸の大きな女生徒を膝の上に乗せて無茶苦茶に上下に揺さぶっている現場に迷い込んだのだ。
「あの時は、邪魔をした……、だけど安心してもらって構わない、私は誰にも言わないし、そんな友達もこの学園には存在しない」
そう言い放った私に男は顔を歪めた。
「ふざけるな!俺はそんな事を心配してるわけじゃない、俺はただ…」
「ただなんだ?」
「くっ……」
男は追い詰められた顔をして唸り声をあげた。
だけと次の言葉は待てども出てこない。
黙り込む男をきちんと五秒待った私は話は終わったとみなし、別れを口にした。
「それでは私はもう行く、通してくれ……」
踵を返した私は歩き出したはずだった。
だけど、私は前には進むことが出来なかった。
「野乃花……」
突然自分の名前を呼ばれたわたしは眉を寄せた。
そして自らの身体が後ろから羽交い締めにされている事を悟った私の脳内は不気味な警報が鳴り響く。
「くっ、や、やめろ、なんのつもりだ?離れろ!」
「……あいつが好きなのか?」
薄暗い低温の声に蒼ざめる。
「なんの話をしている?やめてくれ……」
さっきまでなんとも思わなかった男の腕が今はただ怖い。束縛が怖い、まるで何か大切なものを失いそうで怖い。
体中が壊れてしまったようにカタカタと震え、冷たい汗が込み上げる。
「や……、いやだ、離せ、頼むから離してくれ……」
私の中で私ではないもう一つの悲鳴がリンクする。
まだ幼い少女の自分が叫ぶ、ダメだ聞きたくない……
《やめてぇ、放して!!》
そんな金切声が脳裏をコダマする。
心臓がドキンドキンと悲鳴をあげる。
「やめっ……」
「野乃香、待ってくれ違うんだ!俺は、俺はただ話を聞いて欲しいだけなんだ」
「いやっ、離せ!離してくれ!!!」
(いやだ、いやだ、いやだ…)
バクンバクンバクンバクン、心臓は鳴り止まないどころか壊れてしまいそうなほど重く響く。
そして、涙が溢れて、息すらも苦しい。
―――あぁ、私はこの症状を知っている
もう何年も収まっていたというのに…
「のん?」
「はっ、は、な、せぇ!!」
必死で拘束から逃れようとする私に、狼狽えた切ない声が繰り返される。
「聞け!聞いてほしいんんだ!!俺は、俺を忘れたままのお前なんて絶対に、許さない、どうしても許せないんだ」
―――だからなに、お前なんか知らない
「…………だから、思い出して欲しいんだ、のん、頼むから」
だけど、頭が痛い、呼吸が苦しい…
《大丈夫か…?ゆっくり、ゆっくりでいいから呼吸しろ、薬、薬があるだろう?急いで、早く!!》
頭の中で今度はまだ年若い少年の声がする。
私はそれに励まされるように呼吸のリズムを整えようとハクハクと口を動かす。
(薬、そうだ、薬…………)
《カバン、教室のカバンだよ!!》
よく知っている声に急かされる。
何年も、そう何年も行動を共にしてきた声。
だけどこの声は私の内にだけ存在する声だと知っている。
会長には聞こえるはずもない。
「大丈夫か?しっかりしろ!!」
今度は会長が私を揺らす。
酷く息苦しい。
(これは、ダメかもしれない…)
「かな、ちゃんを、……呼んで?」
必死に瞳を合わせた私は会長にそう懇願した。
その瞬間、会長の顔は酷く悲しそうに歪んだ。
「こんなときにも、櫻川なんて……、俺は一体どうすればいいんだ」
そう言われて気付いた。
確かに、かなちゃんがすぐにつかまるとは限らない。
今はそんな余裕がなかった。
一人になるのは心細いが今はそんな事は言っていられなかった。
「か、かいちょうでもいい」
そう言った瞬間、会長は食いついた。
「なに?本当か??」
「薬……」
「薬?薬があるのか??どこだ⁉︎」
キョロキョロと視線を彷徨わせる彼に私は首を振る。
「きょ、教室のカバン、それを飲めば、きっと今なら治るから…」
そう言った瞬間、会長は立ち上がり駆け出した。
「待ってろ!すぐとってくるからな!!」
《大丈夫、俺がついてるから、頑張れ、少しずつ息を吸って、ゆっくり、ゆっくり吐いて、そう、大丈夫だから……》
その二つの声に勇気づけられている自分がいる。
だけど現実には私は一人で天井を見つめている。
嫌なほど分かっている。
この症状はパニック障害だ。
パニック障害でありながら、パニック障害に冷静な自分に嫌になる。
私はその他にも私は色々やっかいな病名を背負っている。
もう長い付き合いだ。
ーーーあぁ
最近は顔を出さなくなったそれらが再発しない事を確認したくて、私はこの学園に入学したと言うのに…
ーーーどうしていつもこうなるかな?
皆をもういい加減、こんな自分から自由にしなければならないと感じていた。
解放しなければならないのにと……
私は浅い息を繰り返しながら、天井を見上げて助けを待った。目尻からは生理的な涙が流れて世界を歪ませていた。
ーーーいつだって私はお荷物だ
「本当に、俺のことを覚えてないのか?」
怒りの籠った漆黒の瞳に睨みつけられる。
「いや、こう毎日絡んでこられるとさすがにもう覚えた、秋芝会長、その手を離してくれないか?」
そう言った瞬間、自意識過剰な目の前の男は顔を歪めた。
空気を読めないとはよく言われたものだが、私の記憶力は存外悪くないと自負している。
確か、この男はどこかの財閥の御曹司らしくて、文武両道でこの学園の生徒に絶大な人気があるとかないとか。
何故そんなどうでもいいことを知っているかと言えば、この男がこの学園の生徒会長さまだからだ。
「くっ、それは、ここで会ってからのことだろう?」
纏う空気が酷く重く、ついでに不機嫌さが増した気がしたが、そう問い詰められた私はしばらく考え、無表情にこくりと頷いた。
「そうだな、初めて会ったのはこの学園で、あの時あんた、いや、会長は確かこの教室で……」
顎に手を当ててそう呟いた瞬間、目の前の男はまるで死んだ魚のように表情を失った。
「っ、そ、そこは思い出さなくていい!!」
(そうか……)
きっと私はこの男にとってまずくて不都合なところを見てしまったのだと察して、これ以上絡まれても面倒なだけであるので、慣れないなりにフォローを入れてみた。
「あぁ、気にするな、ああいう事も人によっては往々にしてあることだと聞いた、特にあんたはな…」
「おっ……あ?」
仕方なくそうフォローしたのだが、その言葉に男は絶望したようにピシッと固まっている。
(はて、今度は何がいけなかったか…)
「なっ、だ、誰がそんな事を、っ…あいつか、櫻川の奴が?」
会長の瞳に殺意がこもるのを私は冷静に分析した。
この男が狼狽えている理由はおそらくはこうだ。
私は入学式当日、この男が胸の大きな女生徒を膝の上に乗せて無茶苦茶に上下に揺さぶっている現場に迷い込んだのだ。
「あの時は、邪魔をした……、だけど安心してもらって構わない、私は誰にも言わないし、そんな友達もこの学園には存在しない」
そう言い放った私に男は顔を歪めた。
「ふざけるな!俺はそんな事を心配してるわけじゃない、俺はただ…」
「ただなんだ?」
「くっ……」
男は追い詰められた顔をして唸り声をあげた。
だけと次の言葉は待てども出てこない。
黙り込む男をきちんと五秒待った私は話は終わったとみなし、別れを口にした。
「それでは私はもう行く、通してくれ……」
踵を返した私は歩き出したはずだった。
だけど、私は前には進むことが出来なかった。
「野乃花……」
突然自分の名前を呼ばれたわたしは眉を寄せた。
そして自らの身体が後ろから羽交い締めにされている事を悟った私の脳内は不気味な警報が鳴り響く。
「くっ、や、やめろ、なんのつもりだ?離れろ!」
「……あいつが好きなのか?」
薄暗い低温の声に蒼ざめる。
「なんの話をしている?やめてくれ……」
さっきまでなんとも思わなかった男の腕が今はただ怖い。束縛が怖い、まるで何か大切なものを失いそうで怖い。
体中が壊れてしまったようにカタカタと震え、冷たい汗が込み上げる。
「や……、いやだ、離せ、頼むから離してくれ……」
私の中で私ではないもう一つの悲鳴がリンクする。
まだ幼い少女の自分が叫ぶ、ダメだ聞きたくない……
《やめてぇ、放して!!》
そんな金切声が脳裏をコダマする。
心臓がドキンドキンと悲鳴をあげる。
「やめっ……」
「野乃香、待ってくれ違うんだ!俺は、俺はただ話を聞いて欲しいだけなんだ」
「いやっ、離せ!離してくれ!!!」
(いやだ、いやだ、いやだ…)
バクンバクンバクンバクン、心臓は鳴り止まないどころか壊れてしまいそうなほど重く響く。
そして、涙が溢れて、息すらも苦しい。
―――あぁ、私はこの症状を知っている
もう何年も収まっていたというのに…
「のん?」
「はっ、は、な、せぇ!!」
必死で拘束から逃れようとする私に、狼狽えた切ない声が繰り返される。
「聞け!聞いてほしいんんだ!!俺は、俺を忘れたままのお前なんて絶対に、許さない、どうしても許せないんだ」
―――だからなに、お前なんか知らない
「…………だから、思い出して欲しいんだ、のん、頼むから」
だけど、頭が痛い、呼吸が苦しい…
《大丈夫か…?ゆっくり、ゆっくりでいいから呼吸しろ、薬、薬があるだろう?急いで、早く!!》
頭の中で今度はまだ年若い少年の声がする。
私はそれに励まされるように呼吸のリズムを整えようとハクハクと口を動かす。
(薬、そうだ、薬…………)
《カバン、教室のカバンだよ!!》
よく知っている声に急かされる。
何年も、そう何年も行動を共にしてきた声。
だけどこの声は私の内にだけ存在する声だと知っている。
会長には聞こえるはずもない。
「大丈夫か?しっかりしろ!!」
今度は会長が私を揺らす。
酷く息苦しい。
(これは、ダメかもしれない…)
「かな、ちゃんを、……呼んで?」
必死に瞳を合わせた私は会長にそう懇願した。
その瞬間、会長の顔は酷く悲しそうに歪んだ。
「こんなときにも、櫻川なんて……、俺は一体どうすればいいんだ」
そう言われて気付いた。
確かに、かなちゃんがすぐにつかまるとは限らない。
今はそんな余裕がなかった。
一人になるのは心細いが今はそんな事は言っていられなかった。
「か、かいちょうでもいい」
そう言った瞬間、会長は食いついた。
「なに?本当か??」
「薬……」
「薬?薬があるのか??どこだ⁉︎」
キョロキョロと視線を彷徨わせる彼に私は首を振る。
「きょ、教室のカバン、それを飲めば、きっと今なら治るから…」
そう言った瞬間、会長は立ち上がり駆け出した。
「待ってろ!すぐとってくるからな!!」
《大丈夫、俺がついてるから、頑張れ、少しずつ息を吸って、ゆっくり、ゆっくり吐いて、そう、大丈夫だから……》
その二つの声に勇気づけられている自分がいる。
だけど現実には私は一人で天井を見つめている。
嫌なほど分かっている。
この症状はパニック障害だ。
パニック障害でありながら、パニック障害に冷静な自分に嫌になる。
私はその他にも私は色々やっかいな病名を背負っている。
もう長い付き合いだ。
ーーーあぁ
最近は顔を出さなくなったそれらが再発しない事を確認したくて、私はこの学園に入学したと言うのに…
ーーーどうしていつもこうなるかな?
皆をもういい加減、こんな自分から自由にしなければならないと感じていた。
解放しなければならないのにと……
私は浅い息を繰り返しながら、天井を見上げて助けを待った。目尻からは生理的な涙が流れて世界を歪ませていた。
ーーーいつだって私はお荷物だ
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