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【第6話 誤算】2037.08
③ エース・黒田涼子
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人っていうのは忘れてしまう生き物だ。
だから、常に新しい刺激やスリルでワクワク感を上書きして生きていたい。
デルフィ大学の5区アンカー黒田涼子は、出番を待ちながら上機嫌に鼻歌を口ずさんだ。
テントの中に張ったシートの上で胡座をかき、小刻みに膝を上下させながら体を温めていた。
(まさかバンビちゃんと同じ区間になるなんて、ラッキー!)
彼女のチームメイトにならってそう呼ばせてもらっている。
オーダー表のアンカーの欄に記入されていた「栗原楓」という名前を見て、念ずれば叶う、というのは本当だなと涼子は思った。
確かあの運転手のお兄さんは彼女のことを「楓」と呼んでいた。だから多分チームで他に「楓」はいないはず。
テントから出てくると、坂の上の中継所はしずしずとした空気に包まれていた。
うっすらと満遍なく曇ったグレーの空のせいか、辺りは少し薄暗く感じられた。
空気はひんやりと湿り気を帯びており、肌にしっとりとまとわりついてくる。
ウォーミングアップはさっき終わっていて、体はほのかに温かいが、動かないと冷えそうだ。
雲間の切れ目のコアラのような形がなかなかに速く流れて移動していくのを眺めていた。
特にやることがないので、中継所脇の駐車場の砂利道をテキトーに走っておくことにする。
踏みしめた土から上がってきた匂いには、前の晩の土砂降りを思い出させる名残が混じっていた。どこにいるのか、木を隔てて二羽の小鳥がリズミカルにお喋りしているように聞こえる。
(風情だねぇ~)
涼子はその音に耳を傾けながら、なんの緊張感もなくリラックスしていた。
(おっ……?)
駐車場の奥にバンビちゃんを発見。
ちょうどこれからお手合わせする前に声でもかけに行こうか。と、思ったのだけど。涼子は思わず目を見張った。
(ん、なんだか、ちょっと……、アレ?)
記憶の中のバンビちゃんは、涼子の好みにどストライクなナイスおチビちゃんだったはずなのだが。
手前に停められている紺色の軽自動車から、彼女の上半身のほとんどが飛び出して見えている。
ってことは160、170、いやそれ以上あることにならないか。
(あれ、おっかしいな。この間はもっと小柄に見えたんだけど……)
ところが、バンビちゃんがその軽自動車を通り過ぎると、謎はすぐに解けた。彼女は下駄を履いていたのだ。
(ああっ、なんだ、ビックリした)
アイリスの車に乗せてもらった時、気になってしょうがなかった。
後部座席の彼女は、可愛い寝顔で、なぜか「竹馬」を大事そうに抱きかかえながら眠っていたのだ。
どうしてレース前に竹馬なんかで遊んでいるのだろうか。いくつになっても少女の童心を忘れない天然記念物なのか、はたまた涼子へのサービスショットか。
なんでもいいや。本当に何をしても可愛い。可愛すぎる。
「涼子、電話」
そんなバンビちゃんに目を奪われていると、付き添い役の先輩がスマホを掲げてやってきた。
電話の主は、滝野監督だった。
「はいはーい、もしもし」
「調子はどう?」
「どう、と言われても普通です」
「ここの下りの区間記録、1年の頃のアンタが出した14分28秒だから、それを更新するつもりで走りなさい」
それを聞いて、あれ、そんなもんだっけかと思った。涼子は電話越しに含み笑いを浮かべる。
「今なら、もう30秒は行けますね」
「ふっ。それじゃアンカー、最後しっかり頼んだよ。今3区の中間点で40秒差、だから50から60秒のリードになると思う」
「え」
そこでブツッと通話は切れた。なんだ、圧勝じゃないか。
涼子が先輩にスマホを返そうとすると、真っ暗に変わった液晶につまらなそうな顔が映った。
◇
宿舎を出てきた時に持っていたような高揚感はすっかり切れてしまった。
テントの前に帰ってくると、ついさっき2区を走り終えたチームメイトの中川瑠々、通称"ケロ子"が様子を見にやってきた。
涼子のテンションが下がった原因の一人である。
「へいへい、元気でやってる?」
「そう見える? ケロ子と千尋、頑張り過ぎ。オイシイところぜーんぶ取られちゃった」
「チームが勝っているっていうのに、まったくキミって人はね……」
「だって。こんなに大差ついちゃったら、バンビちゃんと一緒に走れんじゃんね」
そこへ、アンカー5区の選手に召集がかかった。
「5区の選手、そろそろスタンバイしてください」
「へーい」
ただ、湿気った着火剤になかなか火がつかないのと同じように、どうもくつろぎモードが抜けない。
(やべ。そろそろ緊張しておかないと)
リレーゾーンに向かいがてら、直線を軽くダッシュした。体というより、もうちょい心をシャキッとさせておかないと。
涼子は、たいていの日本人に備わっている「緊張しい」の遺伝子を、生来持ち合わせていない。むしろ本番前に緊張できなくて困ることのほうが多いくらいだ。
良いパフォーマンスをするには、適度な緊張が必要なのだが。
アスファルトへ踏み入れてスタートラインに顔を出すと、すでにバンビちゃんが立っていた。
「やあ、よろしくね」
「あ、はい、よろしくお願いします」
ずいぶん堅苦しい感じの挨拶が返ってきた。緊張でもしているのだろうか。
「せっかく同じ区間になったんだから、一緒に走りたかったよね~」
涼子が続けたが、バンビちゃんは目を閉じて深呼吸をしたまま、聞こえていない様子だった。それでも、後部座席に座っていたウトウトしていた彼女のイメージとはどこか違った。
突然、バンビちゃんの目がキッと開いた。そして、そのまま突然「朝陽センパーイ!!!」と叫び出した。
まさかと思って、手を振っている方向へ首を向けると、目を疑った。
中継所に先に姿を現したのは、アイリスの池田朝陽ちゃんだった。
(え。逆転されてる……!?)
一体何が起こったのか、と思った。監督から電話で聞いていた状態と全く違う。
「バンビ、楽しんでおいで!」
「行ってきます!」
まず、アイリスがタスキリレー。
涼子は駆け込んできた朝陽ちゃんに「おつかれー」と声をかけたが、聞こえていなかったらしい。
続いてデルフィのカナミ先輩も、30秒後くらいに姿が見えてきた。結構差がついている。
(キタキタキターーー!)
涼子からしてみれば、一番望んだ展開になった。念ずれば叶う、その2である。
「——涼子ゴメン、あと頼んだ!」
「むしろありがとうですよ! 任せてください!」
(バンビちゃんに、カッコイイところ見せちゃうぞ~!)
緊張できなくてどうしようと思っていたが、杞憂だった。
受け取ったタスキをすぐさま肩にひっかけ、紐を締めると、一瞬でスイッチが入った。獲物を目の前にして、無意識に舌なめずりをしている。
さあ。ショータイムの始まりだ。
だから、常に新しい刺激やスリルでワクワク感を上書きして生きていたい。
デルフィ大学の5区アンカー黒田涼子は、出番を待ちながら上機嫌に鼻歌を口ずさんだ。
テントの中に張ったシートの上で胡座をかき、小刻みに膝を上下させながら体を温めていた。
(まさかバンビちゃんと同じ区間になるなんて、ラッキー!)
彼女のチームメイトにならってそう呼ばせてもらっている。
オーダー表のアンカーの欄に記入されていた「栗原楓」という名前を見て、念ずれば叶う、というのは本当だなと涼子は思った。
確かあの運転手のお兄さんは彼女のことを「楓」と呼んでいた。だから多分チームで他に「楓」はいないはず。
テントから出てくると、坂の上の中継所はしずしずとした空気に包まれていた。
うっすらと満遍なく曇ったグレーの空のせいか、辺りは少し薄暗く感じられた。
空気はひんやりと湿り気を帯びており、肌にしっとりとまとわりついてくる。
ウォーミングアップはさっき終わっていて、体はほのかに温かいが、動かないと冷えそうだ。
雲間の切れ目のコアラのような形がなかなかに速く流れて移動していくのを眺めていた。
特にやることがないので、中継所脇の駐車場の砂利道をテキトーに走っておくことにする。
踏みしめた土から上がってきた匂いには、前の晩の土砂降りを思い出させる名残が混じっていた。どこにいるのか、木を隔てて二羽の小鳥がリズミカルにお喋りしているように聞こえる。
(風情だねぇ~)
涼子はその音に耳を傾けながら、なんの緊張感もなくリラックスしていた。
(おっ……?)
駐車場の奥にバンビちゃんを発見。
ちょうどこれからお手合わせする前に声でもかけに行こうか。と、思ったのだけど。涼子は思わず目を見張った。
(ん、なんだか、ちょっと……、アレ?)
記憶の中のバンビちゃんは、涼子の好みにどストライクなナイスおチビちゃんだったはずなのだが。
手前に停められている紺色の軽自動車から、彼女の上半身のほとんどが飛び出して見えている。
ってことは160、170、いやそれ以上あることにならないか。
(あれ、おっかしいな。この間はもっと小柄に見えたんだけど……)
ところが、バンビちゃんがその軽自動車を通り過ぎると、謎はすぐに解けた。彼女は下駄を履いていたのだ。
(ああっ、なんだ、ビックリした)
アイリスの車に乗せてもらった時、気になってしょうがなかった。
後部座席の彼女は、可愛い寝顔で、なぜか「竹馬」を大事そうに抱きかかえながら眠っていたのだ。
どうしてレース前に竹馬なんかで遊んでいるのだろうか。いくつになっても少女の童心を忘れない天然記念物なのか、はたまた涼子へのサービスショットか。
なんでもいいや。本当に何をしても可愛い。可愛すぎる。
「涼子、電話」
そんなバンビちゃんに目を奪われていると、付き添い役の先輩がスマホを掲げてやってきた。
電話の主は、滝野監督だった。
「はいはーい、もしもし」
「調子はどう?」
「どう、と言われても普通です」
「ここの下りの区間記録、1年の頃のアンタが出した14分28秒だから、それを更新するつもりで走りなさい」
それを聞いて、あれ、そんなもんだっけかと思った。涼子は電話越しに含み笑いを浮かべる。
「今なら、もう30秒は行けますね」
「ふっ。それじゃアンカー、最後しっかり頼んだよ。今3区の中間点で40秒差、だから50から60秒のリードになると思う」
「え」
そこでブツッと通話は切れた。なんだ、圧勝じゃないか。
涼子が先輩にスマホを返そうとすると、真っ暗に変わった液晶につまらなそうな顔が映った。
◇
宿舎を出てきた時に持っていたような高揚感はすっかり切れてしまった。
テントの前に帰ってくると、ついさっき2区を走り終えたチームメイトの中川瑠々、通称"ケロ子"が様子を見にやってきた。
涼子のテンションが下がった原因の一人である。
「へいへい、元気でやってる?」
「そう見える? ケロ子と千尋、頑張り過ぎ。オイシイところぜーんぶ取られちゃった」
「チームが勝っているっていうのに、まったくキミって人はね……」
「だって。こんなに大差ついちゃったら、バンビちゃんと一緒に走れんじゃんね」
そこへ、アンカー5区の選手に召集がかかった。
「5区の選手、そろそろスタンバイしてください」
「へーい」
ただ、湿気った着火剤になかなか火がつかないのと同じように、どうもくつろぎモードが抜けない。
(やべ。そろそろ緊張しておかないと)
リレーゾーンに向かいがてら、直線を軽くダッシュした。体というより、もうちょい心をシャキッとさせておかないと。
涼子は、たいていの日本人に備わっている「緊張しい」の遺伝子を、生来持ち合わせていない。むしろ本番前に緊張できなくて困ることのほうが多いくらいだ。
良いパフォーマンスをするには、適度な緊張が必要なのだが。
アスファルトへ踏み入れてスタートラインに顔を出すと、すでにバンビちゃんが立っていた。
「やあ、よろしくね」
「あ、はい、よろしくお願いします」
ずいぶん堅苦しい感じの挨拶が返ってきた。緊張でもしているのだろうか。
「せっかく同じ区間になったんだから、一緒に走りたかったよね~」
涼子が続けたが、バンビちゃんは目を閉じて深呼吸をしたまま、聞こえていない様子だった。それでも、後部座席に座っていたウトウトしていた彼女のイメージとはどこか違った。
突然、バンビちゃんの目がキッと開いた。そして、そのまま突然「朝陽センパーイ!!!」と叫び出した。
まさかと思って、手を振っている方向へ首を向けると、目を疑った。
中継所に先に姿を現したのは、アイリスの池田朝陽ちゃんだった。
(え。逆転されてる……!?)
一体何が起こったのか、と思った。監督から電話で聞いていた状態と全く違う。
「バンビ、楽しんでおいで!」
「行ってきます!」
まず、アイリスがタスキリレー。
涼子は駆け込んできた朝陽ちゃんに「おつかれー」と声をかけたが、聞こえていなかったらしい。
続いてデルフィのカナミ先輩も、30秒後くらいに姿が見えてきた。結構差がついている。
(キタキタキターーー!)
涼子からしてみれば、一番望んだ展開になった。念ずれば叶う、その2である。
「——涼子ゴメン、あと頼んだ!」
「むしろありがとうですよ! 任せてください!」
(バンビちゃんに、カッコイイところ見せちゃうぞ~!)
緊張できなくてどうしようと思っていたが、杞憂だった。
受け取ったタスキをすぐさま肩にひっかけ、紐を締めると、一瞬でスイッチが入った。獲物を目の前にして、無意識に舌なめずりをしている。
さあ。ショータイムの始まりだ。
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