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本音
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「お疲れ様でした~!」
カランッ…
バイト時間が終わりお店を出ると相変わらずの深夜の暗さに背伸びをすると
路地裏にて不審な影が見えた。
あれは…!
この前の二の舞にならぬように路地裏に走ると女性らしき腕が見えすかさず掴む。
パシッ
「待って!もしかして…隆二さんの元カノさんですか?」
その言葉にゆっくりと振り返り月の光によってその姿が露わになった。
「…隆二の事知ってるの?」
「はい、一応バイトの先輩ですし…今は色々あってシェアハウスで一緒に暮らしてます」
ガタッ!
「お願い!隆二に会わせて!隆二と話をさせてっ!」
勢いよく両手で肩を捕まれ揺らされながら必死な声で叫ぶ元カノさんに一瞬驚いたもののすぐに我に返り揺さぶる手を止める。
「隆二さんとの関係は聞きました。俺から隆二さんに言うのは可能ですが決めるのは隆二さん次第なので多分ですが会うのは不可能かと思います…」
「そう…」
元カノである真希さんは揺らしていた手を離すと悲しそうな表情を浮かべた。
「あの…聞きたい事があるんです、どうして隆二さんの目の前から姿を消したのに今更会って話したい事があるなんていい出したんですか?それに…どうしてお店の路地裏なんかに居たんですか?」
「私…明日旦那のいるアメリカで一緒に住むために渡米する事になってるの。それで渡米する前に隆二にあの日何も言わずに姿を消した事を謝りたくて…あと私は本当に隆二の事を愛していた事を伝えたかったの」
「えぇ!?明日渡米!?それに真希さんは隆二さんを愛していたんですか!?」
やばい、色々驚きすぎて頭の中がこんがらがってきた…
「勿論愛していたわ!でも親から逆らう事は隆二がどうなるか分からない事に繋がってた。どのみち隆二とは1ヶ月だけの恋愛でホストである隆二からしたら仕事で恋人をしてくれてるだけかもしれなかったし、前もって1ヶ月後にお見合いする事もいっていた。だからあの時は隆二に会うことをせず黙って姿を消す道を選んだの…今になっては後悔でしかないのだけれど」
真希さんも隆二さんも同じように愛し合っていたのにそれすらもすれ違ってお互いに誤解したままだなんて…辛すぎる
「真希さん、明日の飛行機の時間何時ですか?」
「えっと…午後の十三時三十分のはずだけど」
「分かりました!じゃあ、真希さんは必ず空港で待っててください!俺が隆二さんを連れてきます!」
「えっ…でも隆二が来てくれる保証なんてどこにも…」
「俺を信じてください!絶対連れてきます!このままお互いにすれ違って誤解したままなんて嫌です!会ってお互いに思ってる事を話すべきです!」
「っ…何度もお店の前で隆二に会おうとしても駄目で…もうこのまま会えずに話せないままだと思ってた…ありがとう!」
大粒の涙を零しながらお礼を言う真希さんに益々明日二人を会わせてあげたいという気持ちが強くなった。
*
真希さんと別れた後の帰り道、ふいに激しい頭痛が起こり映像が頭の中に流れた。
「うっ…これは…?」
飛行機の機内…怯える人々…海に浮かぶ飛行機の破片…
「くっ…はぁ…はぁ…」
映像が終わると激しい頭痛が徐々に収まっていき先程の映像を頭の中で整理する。
「飛行機の破片が海の上に浮かんでたって事は飛行機が何らかの故障により墜落したって事…?飛行機といえば…真希さん!真希さんが危ないっ!」
カランッ…
バイト時間が終わりお店を出ると相変わらずの深夜の暗さに背伸びをすると
路地裏にて不審な影が見えた。
あれは…!
この前の二の舞にならぬように路地裏に走ると女性らしき腕が見えすかさず掴む。
パシッ
「待って!もしかして…隆二さんの元カノさんですか?」
その言葉にゆっくりと振り返り月の光によってその姿が露わになった。
「…隆二の事知ってるの?」
「はい、一応バイトの先輩ですし…今は色々あってシェアハウスで一緒に暮らしてます」
ガタッ!
「お願い!隆二に会わせて!隆二と話をさせてっ!」
勢いよく両手で肩を捕まれ揺らされながら必死な声で叫ぶ元カノさんに一瞬驚いたもののすぐに我に返り揺さぶる手を止める。
「隆二さんとの関係は聞きました。俺から隆二さんに言うのは可能ですが決めるのは隆二さん次第なので多分ですが会うのは不可能かと思います…」
「そう…」
元カノである真希さんは揺らしていた手を離すと悲しそうな表情を浮かべた。
「あの…聞きたい事があるんです、どうして隆二さんの目の前から姿を消したのに今更会って話したい事があるなんていい出したんですか?それに…どうしてお店の路地裏なんかに居たんですか?」
「私…明日旦那のいるアメリカで一緒に住むために渡米する事になってるの。それで渡米する前に隆二にあの日何も言わずに姿を消した事を謝りたくて…あと私は本当に隆二の事を愛していた事を伝えたかったの」
「えぇ!?明日渡米!?それに真希さんは隆二さんを愛していたんですか!?」
やばい、色々驚きすぎて頭の中がこんがらがってきた…
「勿論愛していたわ!でも親から逆らう事は隆二がどうなるか分からない事に繋がってた。どのみち隆二とは1ヶ月だけの恋愛でホストである隆二からしたら仕事で恋人をしてくれてるだけかもしれなかったし、前もって1ヶ月後にお見合いする事もいっていた。だからあの時は隆二に会うことをせず黙って姿を消す道を選んだの…今になっては後悔でしかないのだけれど」
真希さんも隆二さんも同じように愛し合っていたのにそれすらもすれ違ってお互いに誤解したままだなんて…辛すぎる
「真希さん、明日の飛行機の時間何時ですか?」
「えっと…午後の十三時三十分のはずだけど」
「分かりました!じゃあ、真希さんは必ず空港で待っててください!俺が隆二さんを連れてきます!」
「えっ…でも隆二が来てくれる保証なんてどこにも…」
「俺を信じてください!絶対連れてきます!このままお互いにすれ違って誤解したままなんて嫌です!会ってお互いに思ってる事を話すべきです!」
「っ…何度もお店の前で隆二に会おうとしても駄目で…もうこのまま会えずに話せないままだと思ってた…ありがとう!」
大粒の涙を零しながらお礼を言う真希さんに益々明日二人を会わせてあげたいという気持ちが強くなった。
*
真希さんと別れた後の帰り道、ふいに激しい頭痛が起こり映像が頭の中に流れた。
「うっ…これは…?」
飛行機の機内…怯える人々…海に浮かぶ飛行機の破片…
「くっ…はぁ…はぁ…」
映像が終わると激しい頭痛が徐々に収まっていき先程の映像を頭の中で整理する。
「飛行機の破片が海の上に浮かんでたって事は飛行機が何らかの故障により墜落したって事…?飛行機といえば…真希さん!真希さんが危ないっ!」
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