11 / 108
メモ帳
しおりを挟む
「せなくんあ~ん!」
パクッ
「美味しい?」
「んー、出来れば峯岸様の唇を食べたいけどなぁ…」
「えっ!」
「な~んてね!ふふっ 本気にした?」
「な、な~んだ冗談か!あはははっ」
「…本気だったらどうしたの?」
「っ…」
峯岸様の赤くなる反応に満足しつつフルーツを口に入れ味わっているとメモ帳を片手に俯く瑞穂の様子が目に入った。
あのメモ帳…未来のビジョンとまったく同じだ。
もしメモ帳が鍵になるのならあれに何が書かれているんだ?
気になって俯く瑞穂を覗き込む。
「…あ、はっ!?」
視線が合い驚いた瑞穂がすぐ様飛び退くとすかさず逃がさないように右腕を掴む。
「っ…」
「メモ帳さっきから気にしてるみたいだけど何か悩み事でもあるの?もしあるんだったら俺が聞いてあげる…ね?」
「で、でもっ…」
「瑞穂ちゃん、この手のことならせなくんなら頼りになるから吐き出してごらんなさいな」
峯岸様の心配そうな瞳が瑞穂に映り口を閉ざしていた口がゆっくりと開く。
「私…昨日まで働いていた会社が倒産して…これまで働いていた職場では虐めを受けていたので特におもいれはないんですが次の働き口が見つからず挙句の果てには面接官に”君みたいな幸薄い子雇う会社なんてない”って言われたんです…もう私どうしたらいいか分からなくてっ…」
「瑞穂ちゃん、貴方は素晴らしい人よ。きっと貴方のいい所を分かってくれる人がきっと…」
「他人事だからそう言えるんです!私の気持ちなんて誰もわかりっこないんですっ!」
「あ!瑞穂ちゃん!」
峯岸様の言葉に周りの視線を気にせず半ば叫び気味に言うとそのまま走り出し瑞穂が出ていった。
メモ帳…
テーブルに置かれたメモ帳に視線を落とし拾うと残された峯岸様に向き直る。
「すみません峯岸様!俺は紳士として瑞穂様をこのままには出来ません!」
「せなくんお願い!瑞穂ちゃんを助けてあげて!」
「はい!」
残されたメモ帳を片手に飛び出した瑞穂を追いかけ店内を飛び出した。
パクッ
「美味しい?」
「んー、出来れば峯岸様の唇を食べたいけどなぁ…」
「えっ!」
「な~んてね!ふふっ 本気にした?」
「な、な~んだ冗談か!あはははっ」
「…本気だったらどうしたの?」
「っ…」
峯岸様の赤くなる反応に満足しつつフルーツを口に入れ味わっているとメモ帳を片手に俯く瑞穂の様子が目に入った。
あのメモ帳…未来のビジョンとまったく同じだ。
もしメモ帳が鍵になるのならあれに何が書かれているんだ?
気になって俯く瑞穂を覗き込む。
「…あ、はっ!?」
視線が合い驚いた瑞穂がすぐ様飛び退くとすかさず逃がさないように右腕を掴む。
「っ…」
「メモ帳さっきから気にしてるみたいだけど何か悩み事でもあるの?もしあるんだったら俺が聞いてあげる…ね?」
「で、でもっ…」
「瑞穂ちゃん、この手のことならせなくんなら頼りになるから吐き出してごらんなさいな」
峯岸様の心配そうな瞳が瑞穂に映り口を閉ざしていた口がゆっくりと開く。
「私…昨日まで働いていた会社が倒産して…これまで働いていた職場では虐めを受けていたので特におもいれはないんですが次の働き口が見つからず挙句の果てには面接官に”君みたいな幸薄い子雇う会社なんてない”って言われたんです…もう私どうしたらいいか分からなくてっ…」
「瑞穂ちゃん、貴方は素晴らしい人よ。きっと貴方のいい所を分かってくれる人がきっと…」
「他人事だからそう言えるんです!私の気持ちなんて誰もわかりっこないんですっ!」
「あ!瑞穂ちゃん!」
峯岸様の言葉に周りの視線を気にせず半ば叫び気味に言うとそのまま走り出し瑞穂が出ていった。
メモ帳…
テーブルに置かれたメモ帳に視線を落とし拾うと残された峯岸様に向き直る。
「すみません峯岸様!俺は紳士として瑞穂様をこのままには出来ません!」
「せなくんお願い!瑞穂ちゃんを助けてあげて!」
「はい!」
残されたメモ帳を片手に飛び出した瑞穂を追いかけ店内を飛び出した。
0
お気に入りに追加
205
あなたにおすすめの小説
5人の旦那様と365日の蜜日【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
気が付いたら、前と後に入ってる!
そんな夢を見た日、それが現実になってしまった、メリッサ。
ゲーデル国の田舎町の商人の娘として育てられたメリッサは12歳になった。しかし、ゲーデル国の軍人により、メリッサは夢を見た日連れ去られてしまった。連れて来られて入った部屋には、自分そっくりな少女の肖像画。そして、その肖像画の大人になった女性は、ゲーデル国の女王、メリベルその人だった。
対面して初めて気付くメリッサ。「この人は母だ」と………。
※♡が付く話はHシーンです
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件
百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。
そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。
いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。)
それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる!
いいんだけど触りすぎ。
お母様も呆れからの憎しみも・・・
溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。
デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。
アリサはの気持ちは・・・。
前世変態学生が転生し美麗令嬢に~4人の王族兄弟に淫乱メス化させられる
KUMA
恋愛
変態学生の立花律は交通事故にあい気付くと幼女になっていた。
城からは逃げ出せず次々と自分の事が好きだと言う王太子と王子達の4人兄弟に襲われ続け次第に男だった律は女の子の快感にはまる。
未亡人メイド、ショタ公爵令息の筆下ろしに選ばれる。ただの性処理係かと思ったら、彼から結婚しようと告白されました。【完結】
高橋冬夏
恋愛
騎士だった夫を魔物討伐の傷が元で失ったエレン。そんな悲しみの中にある彼女に夫との思い出の詰まった家を火事で無くすという更なる悲劇が襲う。
全てを失ったエレンは娼婦になる覚悟で娼館を訪れようとしたときに夫の雇い主と出会い、だたのメイドとしてではなく、幼い子息の筆下ろしを頼まれてしまう。
断ることも出来たが覚悟を決め、子息の性処理を兼ねたメイドとして働き始めるのだった。
[R18] 18禁ゲームの世界に御招待! 王子とヤらなきゃゲームが進まない。そんなのお断りします。
ピエール
恋愛
R18 がっつりエロです。ご注意下さい
えーー!!
転生したら、いきなり推しと リアルセッ○スの真っ最中!!!
ここって、もしかしたら???
18禁PCゲーム ラブキャッスル[愛と欲望の宮廷]の世界
私って悪役令嬢のカトリーヌに転生しちゃってるの???
カトリーヌって•••、あの、淫乱の•••
マズイ、非常にマズイ、貞操の危機だ!!!
私、確か、彼氏とドライブ中に事故に遭い••••
異世界転生って事は、絶対彼氏も転生しているはず!
だって[ラノベ]ではそれがお約束!
彼を探して、一緒に こんな世界から逃げ出してやる!
カトリーヌの身体に、男達のイヤラシイ魔の手が伸びる。
果たして、主人公は、数々のエロイベントを乗り切る事が出来るのか?
ゲームはエンディングを迎える事が出来るのか?
そして、彼氏の行方は•••
攻略対象別 オムニバスエロです。
完結しておりますので最後までお楽しみいただけます。
(攻略対象に変態もいます。ご注意下さい)
【完結】【R18】男色疑惑のある公爵様の契約妻となりましたが、気がついたら愛されているんですけれど!?
夏琳トウ(明石唯加)
恋愛
「俺と結婚してくれたら、衣食住完全補償。なんだったら、キミの実家に支援させてもらうよ」
「え、じゃあ結婚します!」
メラーズ王国に住まう子爵令嬢マーガレットは悩んでいた。
というのも、元々借金まみれだった家の財政状況がさらに悪化し、ついには没落か夜逃げかという二択を迫られていたのだ。
そんな中、父に「頼むからいい男を捕まえてこい!」と送り出された舞踏会にて、マーガレットは王国の二大公爵家の一つオルブルヒ家の当主クローヴィスと出逢う。
彼はマーガレットの話を聞くと、何を思ったのか「俺と契約結婚しない?」と言ってくる。
しかし、マーガレットはためらう。何故ならば……彼には男色家だといううわさがあったのだ。つまり、形だけの結婚になるのは目に見えている。
そう思ったものの、彼が提示してきた条件にマーガレットは飛びついた。
そして、マーガレットはクローヴィスの(契約)妻となった。
男色家疑惑のある自由気ままな公爵様×貧乏性で現金な子爵令嬢。
二人がなんやかんやありながらも両想いになる勘違い話。
◆hotランキング 10位ありがとうございます……!
――
◆掲載先→アルファポリス、ムーンライトノベルズ、エブリスタ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる