上 下
8 / 16
1章 異世界から来る死体魔術師

我儘王子との対面

しおりを挟む
カンカンカンッ!

「あの…」

「何だ?」

「これがシャルルク王子ですか…?」

手錠をされ足や手に壁から繋がる鎖がしっかりと繋がれた白髪の短髪に黒い瞳を持つ青年は何度も叫びながら錠を揺らしていた。

「何だお前!俺を誰だと思ってる?俺様はシャルディ国の第二王子であるぞ!」

あ、王子で間違いなかった…

「シャルルク様、この者は異世界から召喚されし異世界人でございます。先の戦にて勝利に貢献したドクロと申す者です」

「異世界人だと!?その事は父には伝わっているのか?」

「既に部下のものが伝えてるはずです」

「そうか…おい!そのドクロとやら」

「何ですか?」

「何の能力の持ち主だ?」

能力って事はチートの事だろうか?

「まだこの世界に来て間もないですし、自分の能力がどういうものか完全には分かりませんが死体を操る事が出来ます」

「死体を操る能力か…聞いたことも見たこともない能力だな。傀儡術師は見たことあるがそれとはまた違う能力なのだろう」

「自身の能力はあまりどうでもいいのですが、これからの待遇はどうなるのですか?」

「お前の能力を察するにこれから研究所にて研究者兼魔術師として身柄保護を続行する形になるだろう」

「研究所?」

「魔法や解剖など死体を扱う場所でもある」

「なるほど…あ、もう一つ質問いいですか?」

「何だ?いってみろ」

「どうしてシャルルク王子は敵国から狙われていたのですか?」

「それは俺が治癒力の持ち主だからだ」

「治癒力?それって珍しいの?」

それを答えたのは隣にいたアルディだった。

「珍しいに決まっているだろ!治癒力といえば傷や魔力を回復する力…それを持つのはほんの少数でしかないのだ」

「そんなに希なんだ…」

「おい!アルディ!既に戦が終わった今外に出る必要はなくなった。よって王宮から出る事はないから早く錠を外せ!」

「ははっ!」

アルディは言われた通りに錠を外す。

「はぁ…やっと自由だ。アルディ!後は任せたぞ」

「かしこまりました」



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

【R18】騎士たちの監視対象になりました

ぴぃ
恋愛
異世界トリップしたヒロインが騎士や執事や貴族に愛されるお話。 *R18は告知無しです。 *複数プレイ有り。 *逆ハー *倫理感緩めです。 *作者の都合の良いように作っています。

淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語

瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。 長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH! 途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!

【R18】突然召喚されて、たくさん吸われました。

茉莉
恋愛
【R18】突然召喚されて巫女姫と呼ばれ、たっぷりと体を弄られてしまうお話。

性転換マッサージ2

廣瀬純一
ファンタジー
性転換マッサージに通う夫婦の話

【R18】アリスエロパロシリーズ

茉莉花
ファンタジー
家族旅行で訪れたロッジにて、深夜にウサギを追いかけて暖炉の中に落ちてしまう。 そこは不思議の国のアリスをモチーフにしているような、そうでもないような不思議の国。 その国で玩具だったり、道具だったり、男の人だったりと色んな相手にひたすらに喘がされ犯されちゃうエロはファンタジー!なお話。 ストーリー性は殆どありません。ひたすらえっちなことしてるだけです。 (メインで活動しているのはピクシブになります。こちらは同時投稿になります)

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

処理中です...