32 / 61
二章 “憐れみ掠する地獄の王”悪鬼編
第32話 上級探索者昇級
しおりを挟む
「で……ちよはスキル見せてくれないのか?」
「……見せて」
「いやなんで?」
今俺たちはメギドの探索を終え、家路に着いているところだ。
結局あの後は、30階辺りまで行ってから少し話して引き返してきた。
理由は、三人ともつい昨日暴れたばかりで疲労もあるし、正式にパーティ申請をする時間もいるからだ。
実際は、俺がスキルを見せたくなかったってのもあるが。
(まだ誰は見せてよくて、誰は見せたくないか、決めれてねぇもんな)
少なくとも、悪鬼はテレビで中継されているくらいだから国民皆が知ってるだろう。
なんたって視聴率90%らしいからな。
流石に現実味がねぇ……流石探索者。
(てか、何気に受け入れてるけど俺、国民皆に知られてるレベルの有名人になったんだよな……)
“神童”を知らない人が居なかったように、その“神童”に勝った俺を知らない人は居なくなるだろう。
(莉緒とはいつ会えるかな……)
「あ、瑞希さん。パーティ申請を」
「あ、千縁さん! パーティ組むんですか!?」
協会に入ると、受付の瑞希さんが真っ先に目に入ったので声をかける。
以前の件でそこそこ有名になってたが、学園対抗祭で更に有名になっただけあって、瑞希さんが名前を呼んだ瞬間に視線が集まる。
そして皆絶句した。
「意外ですね~千縁さんはソロで行くのかと! で、パーティのメンバーさんは……」
そこで瑞希さんも、後ろを見て絶句する。
「え……“神童”!? “悪童”まで!?」
「……」
「あぁー……」
その原因は当然、蓮と美穂だ。
「あっ、すみません! えっと、すぐパーティ申請用紙を取ってき……って協会長!?」
瑞希さんが、慌てて用紙を取りに行こうとして……突如現れた協会長、海原真を見て飛び上がる。
なんか……可哀想だな。
「おう! 来たか! まさかこんな豪華なメンバーで来るとは思ってなかったけどな! 別々の学園のトップが集まることなんてあるのか? ダンジョンに行ってたようだが」
この人なんでいつも【隠形】使ってんだ?
突然現れた協会長に、美穂と蓮ですら少しビクッとしている。
恐らく美穂の方は何かがいることくらいは勘づいていたっぽいが。気配に鋭そうな狼になってたし、【月狼変化】の副効果だったりするんかね。
因みに俺が気づけるのは、脳内で教えてくれる仲間のおかげだったりする。
二人以上話すとめちゃくちゃ頭痛いから緊急時以外遠慮してもらっているが。
(協会長がいると頭が痛くなるな……敵意を持つ人だけ、とかで区別出来たら良かったんだけど、流石にそこまでは無理なんだよな)
そう都合のいい話はないってことだ。
「とりあえず、先にパーティを」
「パーティ? まじか!? こちゃすげぇパーティだな! この紙に名前とパーティ名書けばいいからよ!」
そんなに早く俺と手合わせしたいのか、協会長は適当に一枚の紙をポイっと捨てると、アイテムボックスから剣を一振り取り出して準備運動を始めた。
「「パーティ名?」」
「うーん……どうだろ」
学生最強の3人パーティだし……
「……新星」
「え?」「あ?」
俺が決めあぐねていると、意外なところから声が上がる。
「美穂?」
「……」
なんだ? パーティ名くらいはこだわりがあるってか?
まあ、絶対俺が考えるより絶対良いからいいや。
「あ? 決めんのはちよじゃ……」
「よし、それで決定で!」
「ええ……まあ良いけどよ」
蓮がまた文句を言いそうだったので、急いで書き込む。
「はい! 新星ですね! お三方にピッタリです!」
「おう、出来たか! じゃあ千縁は、昇格試験だ! ついてこい!」
「え、ちよって最近中級に上がったばっかじゃ……」
「……私たち、超級、上級。妥当」
ちよの前ではルールすら関係ないってか……
とか蓮が妄言を吐くのをバックに、俺は真さんについて行く。
協会闘技場に来て、武器を構えた俺に、「おっそうだ」とまことさんが一言。
「そういえば、なんであの三人でパーティを? 誰かの思惑か?」
軽い雰囲気で言っているが、瞳の奥に潜む真剣な探りは隠せていない。
何か上層部での問題があったのだろうか。
……どうでもいいが。
「まあ……たまたま? 適当ですね」
「えっ?」
それを皮切りに、俺の特別昇格試験が始まった。
因みに、パーティ名学生達とか黄金世代とかどう? って言ったらめちゃくちゃ引かれた。
解せぬ。
~~~~~
「おお……これが上級探索者証!」
「おめでとう! 神童に勝った時点で当然だが、試験は文句なしの合格だ!」
大阪探索者協会長が笑顔でカードを渡してくれる。
赤い身分証明証。紛れもなく“上級探索者”を表すカードだ。
まさか俺が人生でこのカードを手に入れるなんて、数ヶ月前では考えもしなかった。
「ちよって、なんか変なところで喜ぶよな」
「……ズレてる」
「はー!? 上級探索者カードだぞ! これで俺上級探索者だぜ!? 夢見たいだろ!」
「私に勝っといて何言ってるの……」
パーティメンバーの二人がなぜかため息をつく。
二人は中学生から持ってたからありがたさが分からないんだよ!
いや、自分の実力を証明する物だからありがたみとか意味わからんけどさ。
「よし! 今日はお開きで──」
「させるか!!」
「うぇっ!?」
俺は自然に解散の流れに持って行こうとして……蓮と美穂に掴まれた。
「……パーティだから、スキルや戦闘能力の把握は必須」
「ちよが大好きな“命に関わること”だぞ! 誤魔化させないからな!」
「いつ俺がそんな言葉好きって言ったよ!」
恐らくさっきダンジョンで喧嘩していた二人を止めるために言った言葉だろうが……一回言っただけだろ!?
しかし、否定できる理由が微塵もねぇ……
俺は再び、適当に憧れだからとパーティを組んでしまったのを後悔した。
『クハハッいい様だなぁ、千縁?』
悪鬼が揶揄うように笑う。
「くっそ……まあ、そうだ……な。さっさと済まそう」
俺は諦めて、詰め寄ってくる二人の質問に答えていった。
~~~~~
「はぁ~! 飛んだ目にあったな全く!」
『……あれだけか?』
俺は家に帰って開口一番、ため息をつきながらどさっと椅子に座り込んだ。
硬い木の感触がする。
一人暮らしで超貧乏だった俺の家に、ベッドもソファもないからな。
「いやーでもほんとに助かったよ、相棒。俺結構顔に出ちゃうらしくてさ。A型だからか? 嘘つけないんだよな~」
『……まあ、ちよの頼みならいい』
『ああ? 相変わらず仲良いなぁ、お前ら!』
そう、先ほど俺は仲間の一人を憑依させて対話をしていたのだ。
外見に変化がない唯一の仲間で、相棒。
門の中では結構特殊な出会い方をしたもんだからな。
「……てか、引っ越さね?」
俺は改めて辺りを見回す。
月家賃5万のボロアパート。親から未成年だし支援は出てるが、生活費ギリギリの一人暮らし。
(あの野郎……)
親のことを考えると、ついはらわたが煮え繰り返りそうになるが堪える。
そんなことより、蜘蛛の巣もあるわダンボール散乱してるわ適度にG出るわのクソアパートにこれ以上住んでられるかってんだ!
「うーん、今の俺ならもう少し遠くても学校には秒で着くし、危なきゃ“悪鬼”も公開してるから自由に使えるだろ」
昔はこれ以上離れると朝学校に行くのが不可能なレベルだったのだが、今の身体能力ならもう少し範囲を広げてみれる。
そうすれば前はなかった空き家も見つかるだろう。
「じゃあ明日は不動産屋か……ダンジョンで金も稼がなきゃな……一軒家って何円するんだ??」
……とりあえず、今の俺ならもう大丈夫だろう。
俺は連絡先(一桁)の内の一つをおして、メッセージを送っておいた。
──母
18:31 もう仕送りいらないし関わらなくていい。連絡不必要
「……見せて」
「いやなんで?」
今俺たちはメギドの探索を終え、家路に着いているところだ。
結局あの後は、30階辺りまで行ってから少し話して引き返してきた。
理由は、三人ともつい昨日暴れたばかりで疲労もあるし、正式にパーティ申請をする時間もいるからだ。
実際は、俺がスキルを見せたくなかったってのもあるが。
(まだ誰は見せてよくて、誰は見せたくないか、決めれてねぇもんな)
少なくとも、悪鬼はテレビで中継されているくらいだから国民皆が知ってるだろう。
なんたって視聴率90%らしいからな。
流石に現実味がねぇ……流石探索者。
(てか、何気に受け入れてるけど俺、国民皆に知られてるレベルの有名人になったんだよな……)
“神童”を知らない人が居なかったように、その“神童”に勝った俺を知らない人は居なくなるだろう。
(莉緒とはいつ会えるかな……)
「あ、瑞希さん。パーティ申請を」
「あ、千縁さん! パーティ組むんですか!?」
協会に入ると、受付の瑞希さんが真っ先に目に入ったので声をかける。
以前の件でそこそこ有名になってたが、学園対抗祭で更に有名になっただけあって、瑞希さんが名前を呼んだ瞬間に視線が集まる。
そして皆絶句した。
「意外ですね~千縁さんはソロで行くのかと! で、パーティのメンバーさんは……」
そこで瑞希さんも、後ろを見て絶句する。
「え……“神童”!? “悪童”まで!?」
「……」
「あぁー……」
その原因は当然、蓮と美穂だ。
「あっ、すみません! えっと、すぐパーティ申請用紙を取ってき……って協会長!?」
瑞希さんが、慌てて用紙を取りに行こうとして……突如現れた協会長、海原真を見て飛び上がる。
なんか……可哀想だな。
「おう! 来たか! まさかこんな豪華なメンバーで来るとは思ってなかったけどな! 別々の学園のトップが集まることなんてあるのか? ダンジョンに行ってたようだが」
この人なんでいつも【隠形】使ってんだ?
突然現れた協会長に、美穂と蓮ですら少しビクッとしている。
恐らく美穂の方は何かがいることくらいは勘づいていたっぽいが。気配に鋭そうな狼になってたし、【月狼変化】の副効果だったりするんかね。
因みに俺が気づけるのは、脳内で教えてくれる仲間のおかげだったりする。
二人以上話すとめちゃくちゃ頭痛いから緊急時以外遠慮してもらっているが。
(協会長がいると頭が痛くなるな……敵意を持つ人だけ、とかで区別出来たら良かったんだけど、流石にそこまでは無理なんだよな)
そう都合のいい話はないってことだ。
「とりあえず、先にパーティを」
「パーティ? まじか!? こちゃすげぇパーティだな! この紙に名前とパーティ名書けばいいからよ!」
そんなに早く俺と手合わせしたいのか、協会長は適当に一枚の紙をポイっと捨てると、アイテムボックスから剣を一振り取り出して準備運動を始めた。
「「パーティ名?」」
「うーん……どうだろ」
学生最強の3人パーティだし……
「……新星」
「え?」「あ?」
俺が決めあぐねていると、意外なところから声が上がる。
「美穂?」
「……」
なんだ? パーティ名くらいはこだわりがあるってか?
まあ、絶対俺が考えるより絶対良いからいいや。
「あ? 決めんのはちよじゃ……」
「よし、それで決定で!」
「ええ……まあ良いけどよ」
蓮がまた文句を言いそうだったので、急いで書き込む。
「はい! 新星ですね! お三方にピッタリです!」
「おう、出来たか! じゃあ千縁は、昇格試験だ! ついてこい!」
「え、ちよって最近中級に上がったばっかじゃ……」
「……私たち、超級、上級。妥当」
ちよの前ではルールすら関係ないってか……
とか蓮が妄言を吐くのをバックに、俺は真さんについて行く。
協会闘技場に来て、武器を構えた俺に、「おっそうだ」とまことさんが一言。
「そういえば、なんであの三人でパーティを? 誰かの思惑か?」
軽い雰囲気で言っているが、瞳の奥に潜む真剣な探りは隠せていない。
何か上層部での問題があったのだろうか。
……どうでもいいが。
「まあ……たまたま? 適当ですね」
「えっ?」
それを皮切りに、俺の特別昇格試験が始まった。
因みに、パーティ名学生達とか黄金世代とかどう? って言ったらめちゃくちゃ引かれた。
解せぬ。
~~~~~
「おお……これが上級探索者証!」
「おめでとう! 神童に勝った時点で当然だが、試験は文句なしの合格だ!」
大阪探索者協会長が笑顔でカードを渡してくれる。
赤い身分証明証。紛れもなく“上級探索者”を表すカードだ。
まさか俺が人生でこのカードを手に入れるなんて、数ヶ月前では考えもしなかった。
「ちよって、なんか変なところで喜ぶよな」
「……ズレてる」
「はー!? 上級探索者カードだぞ! これで俺上級探索者だぜ!? 夢見たいだろ!」
「私に勝っといて何言ってるの……」
パーティメンバーの二人がなぜかため息をつく。
二人は中学生から持ってたからありがたさが分からないんだよ!
いや、自分の実力を証明する物だからありがたみとか意味わからんけどさ。
「よし! 今日はお開きで──」
「させるか!!」
「うぇっ!?」
俺は自然に解散の流れに持って行こうとして……蓮と美穂に掴まれた。
「……パーティだから、スキルや戦闘能力の把握は必須」
「ちよが大好きな“命に関わること”だぞ! 誤魔化させないからな!」
「いつ俺がそんな言葉好きって言ったよ!」
恐らくさっきダンジョンで喧嘩していた二人を止めるために言った言葉だろうが……一回言っただけだろ!?
しかし、否定できる理由が微塵もねぇ……
俺は再び、適当に憧れだからとパーティを組んでしまったのを後悔した。
『クハハッいい様だなぁ、千縁?』
悪鬼が揶揄うように笑う。
「くっそ……まあ、そうだ……な。さっさと済まそう」
俺は諦めて、詰め寄ってくる二人の質問に答えていった。
~~~~~
「はぁ~! 飛んだ目にあったな全く!」
『……あれだけか?』
俺は家に帰って開口一番、ため息をつきながらどさっと椅子に座り込んだ。
硬い木の感触がする。
一人暮らしで超貧乏だった俺の家に、ベッドもソファもないからな。
「いやーでもほんとに助かったよ、相棒。俺結構顔に出ちゃうらしくてさ。A型だからか? 嘘つけないんだよな~」
『……まあ、ちよの頼みならいい』
『ああ? 相変わらず仲良いなぁ、お前ら!』
そう、先ほど俺は仲間の一人を憑依させて対話をしていたのだ。
外見に変化がない唯一の仲間で、相棒。
門の中では結構特殊な出会い方をしたもんだからな。
「……てか、引っ越さね?」
俺は改めて辺りを見回す。
月家賃5万のボロアパート。親から未成年だし支援は出てるが、生活費ギリギリの一人暮らし。
(あの野郎……)
親のことを考えると、ついはらわたが煮え繰り返りそうになるが堪える。
そんなことより、蜘蛛の巣もあるわダンボール散乱してるわ適度にG出るわのクソアパートにこれ以上住んでられるかってんだ!
「うーん、今の俺ならもう少し遠くても学校には秒で着くし、危なきゃ“悪鬼”も公開してるから自由に使えるだろ」
昔はこれ以上離れると朝学校に行くのが不可能なレベルだったのだが、今の身体能力ならもう少し範囲を広げてみれる。
そうすれば前はなかった空き家も見つかるだろう。
「じゃあ明日は不動産屋か……ダンジョンで金も稼がなきゃな……一軒家って何円するんだ??」
……とりあえず、今の俺ならもう大丈夫だろう。
俺は連絡先(一桁)の内の一つをおして、メッセージを送っておいた。
──母
18:31 もう仕送りいらないし関わらなくていい。連絡不必要
33
お気に入りに追加
209
あなたにおすすめの小説

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
異世界に行く方法をためしてみた結果
古明地蒼空
ファンタジー
動画配信をしている高校2年生の古明地蒼空。
いじめにあって生きることが嫌になり、タヒぬことを決意。
しかし、たまたまネットで見かけた「異世界に行く方法」に興味を持ち
どうせ最後だから...と試してみることに。
その後蒼空は異世界に行くことに成功して…!?

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~
むらくも航
ファンタジー
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。
配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。
誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。
そんなホシは、ぼそっと一言。
「うちのペット達の方が手応えあるかな」
それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。
☆10/25からは、毎日18時に更新予定!

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

成長チートと全能神
ハーフ
ファンタジー
居眠り運転の車から20人の命を救った主人公,神代弘樹は実は全能神と魂が一緒だった。人々の命を救った彼は全能神の弟の全智神に成長チートをもらって伯爵の3男として転生する。成長チートと努力と知識と加護で最速で進化し無双する。
戦い、商業、政治、全てで彼は無双する!!
____________________________
質問、誤字脱字など感想で教えてくださると嬉しいです。

食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる