若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu

文字の大きさ
上 下
102 / 105

101

しおりを挟む

私の記憶が確かならば
今までのラノベで読んだ限りでは
ダンジョンを産休中の運動場所にする等はなかったハズ……

…なのに今、
目の前の人物は
ダンジョンを自分の妻の産休中の運動場所に認定している。

しかもなんなら自分達の運動場所にも子供達の遊び兼訓練場所にも認定すると……


いや、
確かにこのダンジョンは難易度が低いとは思うよ?

しかもドロップ品は全て食べ物関係だし
3階層からはまだ改装中で
1階層と2階層だけならゆっくり回っても5日から1週間位で完全制覇出来る位の広さだし
スライムとか低ランクの魔物しかでない、
正に子供の軽めの討伐練習の場所にもってこいだと思うし、

大の大人で魔物の討伐が出来る者には運動にすらならないんじゃないかって感じだし。


だけどね?

目の前で自分の妻の運動場所って宣言した男は
この国でもっとも偉い人であり、
その妻ももっとも尊い人物だと思うんですよ。

そんな人達の運動場所って……

アレかな?

プライベートダンジョンってやつなのかな?

国王位の偉い人なら
プライベートで運動場所がてらに
ダンジョンの1つや2つは当然ザマス的な?


「イヤイヤイヤ、真由美さん?
プライベートダンジョンなんてものはありませんからね?
この世界でも運動場所にダンジョンを選ぶのは常識的ではありませんからね?」

私の呟きが聞こえたレオナルドさんがコレは常識的では無いと教えてくれました。

そんな私達の会話を聞いて国王、

そう、

自分の妻、

つまり私の親友である和美の産休中の運動場所に認定した男が
ニコニコと笑顔でお礼を言う。


「真由美殿今日はありがとう!
ココのダンジョンは素晴らし!
魔物は危険の無いレベルでちょっと身体を動かすのには最適だし
ドロップ品は食材。
広さも自然も快適で
キャンプ?なるものにも最適な環境なのではないだろうか?
私もココでなら偶に鈍った身体をほぐしに来れる。
是非とも私達にも許可を下さい!」


何故だろう?

それなりに歳を重ねた成人男性なはずなのに、
もうすぐ成人する子供がいる大人なはずなのに
少年の様にキラキラした目で
期待に満ちた眼差しを向けてくる。


「え、ええ。
何時でも来て下さい。
……勿論、時間を作れるならキャンプも…はい。
……宰相さんもご一緒に?」


国王の隣に居る方からの同じ様な眼差しと
2人の圧の様なものを受け入れ
返事をすれば

ソレはソレは嬉しそうな笑顔になったので
この答えで正解の様です。


「「……父上……」」

そんな国王と宰相さんに呆れる様な目を向けるレオナルドさんとコウダイ君。

でも2人も期待の目をコチラに向けてるので
気持ちは同じなのでしょう。


「ハイハイ。勿論、2人も何時でも来て大丈夫ですよ?
…オンハルトさんもです。
ココに居る人は誰でも何時でも来てくれて構いません。
……ダンジョンにココに居る者の出入りの許可を…」


レオナルドさん達に許可をしていたら
チビ王達に宣言したらダンジョンに登録出来るとと聞いたので
そのまま登録をしてしまいました。

今居るメンバー。

そう、

今は全員総揃いです。


和美のダンジョンでの産休中の運動場所に適しているかの検証に来た
国王に宰相さん、
コウダイ君と萌ちゃんに
レオナルドさんとオンハルトさん

勿論、
当の和美にカミオールさんも一緒に来ていて我が家に集まるメンバー全員です。

和美とカミオールさん達は来た事があるし知ってるので驚きは無いけど

他のメンバーは話だけで実際に来た事はありません。

実際に来て期待以上だった様で
皆キラキラお目目です。

今までは私と一緒に入れば許可をする必要が無かったのですが

コレからは
皆が自由に利用出来る様にと
許可をし登録しておきます。

地味に忘れてたけど
一応このダンジョンは
チビ王ちゃん達が私の為に生み出した
私専用のプライベートダンジョン
になるらしいので登録許可が無い者は誰も侵入出来ないらしいのです。

今居るメンバーは
私の秘密をある程度知ってるメンバーなので問題ありません。


登録許可をした事で辺りが一瞬光って収まれば
国王達男性陣は大はしゃぎです。


ヤれ、何時来るのか、
ヤれ、何日取れるのか、
まずは最速で半日だけでもとか、

早速次回遊びに来る気満々です。

……いや、

分かるよ?

プライベートダンジョンだもんね?

自分達だけのダンジョンだもん嬉しくて早速遊びたいよね?

でもね?

そもそもがね?

和美の産休中の運動場所としてだったでしょ?

和美の事はもうイイのかな?



あっ、そうなの?


和美はチビ王達も私も居るし、

産休に入れば何時でも好きな時に来放題だから何も問題ないと?


ソレよりも自分達も来る事の出来る日を確保しなければと?

……

……


もしも~し?


何か趣旨が変わって来てませんか~?

別にイイけどダンジョンは逃げませんよ~?

期限がある訳ではなし

何時でも来てイイので落ち着いて下さ~い?


……
……

「ふふふ、男の人って何時まで経っても男の子なのね~?
でも分かるわぁ~、何時でも来れる自分達だけのダンジョンだなんてウキウキするもの!
早く遊びたくなるわよねぇ~?」


和美の言葉で我に返った男共は照れくさそうですが

しっかり次の予定は立てた様でした~!









しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

実家から追放されたが、狐耳の嫁がいるのでどうでも良い

竹桜
ファンタジー
 主人公は職業料理人が原因でアナリア侯爵家を追い出されてしまった。  追い出された後、3番目に大きい都市で働いていると主人公のことを番だという銀狐族の少女に出会った。  その少女と同棲した主人公はある日、頭を強く打ち、自身の前世を思い出した。  料理人の職を失い、軍隊に入ったら、軍団長まで登り詰めた記憶を。  それから主人公は軍団長という職業を得て、緑色の霧で体が構成された兵士達を呼び出すことが出来るようになった。  これは銀狐族の少女を守るために戦う男の物語だ。

勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。

八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。 パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。 攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。 ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。 一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。 これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。 ※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。 ※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。 ※表紙はAIイラストを使用。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む

家具屋ふふみに
ファンタジー
 この世界には魔法が存在する。  そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。  その属性は主に6つ。  火・水・風・土・雷・そして……無。    クーリアは伯爵令嬢として生まれた。  貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。  そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。    無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。  その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。      だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。    そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。    これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。  そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。 設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m ※←このマークがある話は大体一人称。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。

向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。 それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない! しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。 ……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。 魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。 木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

処理中です...