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しおりを挟む「あっ、そうだった!」
風属性のピーちゃんがガッテン!ってな感じで頷く。
ソレでチビ王達も気がついたのか光のヒカちゃんがご説明。
「真由美は元々精霊のすがたを見れる体質だったから私達の事が見えていたけど和美達は見える体質ではないの。
和美は私達と真由美の繋がり、
真由美と和美の絆の様な繋がりの関係で見える様になってるから…
聖女ちゃんも真由美との繋がりが出来たから聖のが強く許可を出せば見える様になるハズよ?」
そう説明をされた後
聖の精霊王が許可を出したのか
「あっ見えた!」
と萌ちゃんの声。
和美も見える様になっているらしく頭を下げている。
「でも皆と違って少しボヤケた感じがするわ?」
元々見える体質ではないので
見える様にしてもボヤけるらしい。
ん?
「いや、待って?チビ王達が今のチビ化したり動物姿になってからレオナルドさんや国王達にも姿が見える様になったよね?
ソレなら聖の王も姿を変えれば見えるんじゃない?」
私の疑問に皆がアッとなり
精霊王達も皆で見つめ合っている。
「今まで必要性がなかったから気がつかなかった。」
聖の王がボソッと呟き決まりの悪そうな顔になってしまったので
フォローをしましょう。
「ま、まぁ、コレからは見える様になったんでしょう?
その姿に拘りがないのなら萌ちゃんとよく話してみては?
まずは話しが出来る様になったんだから契約するしないとか、
ウチみたいに日頃から一緒に行動するのかとか?」
ウチは過剰な加護はいらないからと
タマリちゃんとしか契約はしていない。
ソレでも他の王達も一緒に行動を共にしているので家族の一員として生活しているもんね!
一緒に生活していてもソレゾレに用事があれば姿を見せない日もあるしお出かけしてる事もある。
契約してるタマリちゃんも出かけたりしてるけどイチイチ何処に行ったとか、
何をするのかとか聞いて制限や
束縛したりは一切してない。
そんな話しを萌ちゃんにしてあげて
契約するにしてもスグではなくゆっくり考る事をオススメしました。
「取り敢えず名前と姿を決めようぜ?」
聖の精霊王がどんな姿になり
どんな名前になるのか気になる様で
火属性の赤ドラちゃんが
2人に促す。
萌ちゃんと聖の精霊王が顔を見合わせると
まずは挨拶からと頭を下げ合う。
「改めて萌です。加護をありがとうございます!コレからも宜しくお願いします!」
「聖を司る精霊王だ。
コチラこそ宜しくお願いする。」
……
……
2人を急かそうとするチビ王達を止めて
皆でお茶を飲みながら暫く待つ事にしてお菓子を食べる。
萌ちゃんとの再会具合はどうだったのか和美に聞けば
「そりぁ、驚かれたわよ?」
帰って来た2人を出迎えた時
普通に王妃として対応して挨拶を交わしたと、
その後家族だけでの晩餐時に
サプライズで和美の手作り料理を披露したら
一口食べただけで涙を流し出した萌ちゃん。
王子がオロオロして声をかける中
涙を流す我が子萌ちゃんに
「萌、おかえりなさい。真由美の金平ごぼうの味はお母さんと同じ味だったでしょ?
昔教えてもらった通りの作り方なんだって。
本当は貴女には昔失敗した激辛を出そうと思ったんだけど
誰も激辛を食べれそうな人が居ないし材料が勿体ないから止めたわ!」
テヘペロっと首を傾げた王妃を見た萌ちゃんは
更に泣き出し周りの人達はオロオロするばかり。
王妃が自分の母親である事を確信した瞬間、
安心したのか号泣しだした萌ちゃんに近づく和美。
萌ちゃんを抱きしめ頭を撫で
2人で暫く泣き合ったと。
「周りに人も居たから先にご飯を食べて家族だけでしっかり話したわ。」
萌ちゃんにも王子にも
自分が転生した事、
最近まで前世の記憶はなく
体調不良の原因と
記憶が戻った経緯、
私との再会。
…王子は信じられない感じで居た様だが
萌ちゃんはスンナリ話を信じてくれたらしく
「やっぱり転生物やゲームとかアニメのおかげよねぇ~!」
実際に自分が召喚されている立場だからか
和美の転生した事もあり得る事と納得していたと…
「何よりそのテヘペロは王妃がする様な仕草ではないし、ママしか出せないあざとさだもん!」
失敗談等のエピソードは人から聞けば利用出来るが
あざとさは教えられてスグにマスター出来るモノではない。
例えマスターできてもその人その人の曲はそうそう真似出来るモノじゃぁない。
うんうん、流石萌ちゃん。
和美のあざとさは説明がし難いあざとさだもんね?
あざといのに自然な仕草。
天然なのか?
本物なのか?
嫌味な感じもなく
玄人でも真似は出来ない!
なんとも言えないあざとさがあるんだよねぇ~?
「決め手があざとさって言われたのはちょっと納得いかないけど
金平ごぼうの味も理由になってたから良しとしておくわぁ~」
昔教えた金平ごぼうの作り方。
アレンジしようとして激辛になってから味を忠実に再現する事だけにしたという
家族だから知っているエピソード。
私が渡した金平ごぼうを食べて母親を思い出し恋しくなってしまったと後から聞いて
ちょっと申し訳ない事をしたと思いました。
でも
私の味の後に和美の味を食べたからこそスグに分かったとも聞いて
ホッとしました。
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