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しおりを挟む「だって~、お茶会って
最初に来た時に居たあの場所でしょ?
あの時は夜だったし話の方や真由美との再会とかであまり周りの風景に気がいかなかったんだもん!
地下の泉の大元なんでしょ?
絶対綺麗な場所じゃない!
そんな場所でのお茶会なんて
したいに決まってるわ!」
ハイハイワカリマシタ。
ハイテンションな事は分かりました。
「分かったから餅つけ?
キャンプ泊の時に一緒にすればマカロンよ…」
適当な言い方で返事をすれば
少し落ち着いた様で
素直に頷く。
「餅つけって……マカロン…
ああ、良かろうよか……」
ブツブツ言って唇を尖らせている和美を優しい目で見るカミオールさん。
やはり王妃という立ち場は大変なのかな?
ソレとも今までの彼女がよっぽど心配する様な精神状態だったんだろうか?
いかにも元気になって何よりですって感じの見守る目だけど
余り度が過ぎると怒られるからね?
そんなカミオールさんの目線は気にも留めない我が親友は
ハイテンションのまま
次の思考に向かっている様です。
「真由美のキャンピングカーを使って視察旅行に行くのも良いわよね?
見た目をもう少し馬車寄りに誤魔化せれば…
ふふふ、真由美と旅行って初めてじゃない?」
おいおい、
なんか勝手に盛り上がってますが
私は了承していませんよ?
そしておチビちゃん達!
そのオバサンの希望は聞かなく良いから!
確かに魔導車はチビ王達に出会う前に改造したから自己流で立派では無いけど、
初めてにしてはと満足してたんです!
ああ…
なんか皆が盛り上がってます。
皆だけが…
ムギちゃん…
ミルちゃん…
ママの存在を気にしておくれ?
少し拗ねたのが伝わったのか
ムギちゃん、ミルちゃん、タマリちゃんの3人が飛び込んで来ました。
「まま、まま、みるたんいるよ?」
「まま、みんなで
おとまり、いや?」
「真由美が嫌ならタマリも行かない」
泣いて良いですか?
冗談で少し拗ねてみたのに
擬似的?な寂しい気持ちを
いち早く察して
慰めに来てくれるなんて
なんて良い子達なんでしょう!
こんな良い子達に気を使わせるなんて、
ごめんなさいm(_ _)m
「ごめんね、嫌じゃないよ。
皆でのお泊まりもすごく楽しみなんだよ?
今のはふざけて和美オバちゃんに拗ねてる所を見せようとして
寂しくなる様に自分に思い込ませてたって言うか、考えただけだからね?」
言われた和美は気が付いて無かった様なので説明すると
ジト目で見られてしまいました。
解せぬ。
そんなこんなで?
折角ダンジョンに来たのに魔導車改造計画の話に盛り上がり
マイカーをダンジョン内に出して
あ~でも無い、こ~でも無いと
何時でも王妃様の視察に同行出来る横にと様変わりさせられました。
普段使用の時の見た目は変わりませんが
周りの人からは王族用の馬車に見える横に偽装魔法を付与して
馬も偽装の御者付き偽装馬をつけるんだって。
見た目の偽装はスイッチのオン・オフで切り替えする仕様。
中は更に拡張して
入って直ぐは偽装用の普通の馬車内の座席を作り
扉を作って部屋に繋げました。
部屋の中に入るとまずはリビングとキッチンがあり
奥に寝室2つとお風呂場に洗面室、トイレと洗濯室まであります。
寝室2つなのは
和美の娘である聖女の萌ちゃんが
一緒に泊まる事を想定して
和美と萌ちゃんで1部屋、
私とチビちゃん達で1部屋になりました。
リビングを広めにして
皆でソレゾレ寛げる用にと
食事をするスペースに
お茶等雑談をするためのソファーのあるスペース
パソコン等を置いてゲームや皆で遊べるスペース
カミオールさんのたってのきぼうでマッサージ機を設置した
癒しスペース
と
何処ぞのホテルのスイートルーム?(泊まった事は無いけど)
という様な
とんでもチートな非常識且つ
ご都合主義仕様なキャンピングカーになりました!
運転もナビで設定すれば自動でしてもらえる用切り替えられる神仕様!
自分でワクワクして作った後に
思ったご都合主義仕様とは規模が違い過ぎて笑うしかありません。
「あははは… いいんだろうか、精霊王達の力をこんなに無駄使いさせて……」
私の乾いた笑いと小さな呟きが聞こえたのだろう
「大丈夫だよ!
私達は別に制約される事は無いし、神様から指示されなければ
この世界を破壊する以外は自由なんだ~!」
小鳥ちゃん改めピイちゃんの気の抜ける様なご説明を受けました。
深く考えず
精霊王が6人も居れば容易い事だと受け入れます。
皆、楽しそうだし…
まっ、いっか!
和美も早く萌ちゃんと再会して
一緒に視察に行ける日が来ればイイね!
「ところでさ、
皆忘れてるかもしれないけど
ココ、ダンジョンだからね?
もう夕方になるからね?」
和美さん?
貴女の希望でダンジョンに来たのに
ダンジョンに来た意味ありますか?
皆でワイワイ改造しながら
お昼の弁当も
3時のおやつも
キャンピングカー内で済ませて
ワイワイガヤガヤ。
楽しそうだったし、
楽しかったから何も言わなかったけど
結局一日が終わりそうなので
わざとツッコミます。
「あ、あはっ。
ま、まぁ、ダンジョンは明日という事で!
今度ダンジョンお泊まりにキャンピングカー使っても面白そうだよね!」
なんて、
又しても私と同じ発想にいく我が親友は
今日もハイテンションのまま
ゴーイングマイウェイでした~。
…ソロソロテンションを戻させないと、後々疲れが出てきそう?
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