若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu

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「さて、今日は庭の奥だっけ?
ソコに行きたいです!」

ちっ

しっかり覚えてたか…。


暫くは温泉愛で温泉三昧が続くと思ってたのに予想が外れてしまいました。


「今、予想がハズれた~とか思ったでしょう~?」

コッチに予想を当てられたお返しがしたかったらしい
負けず嫌いな王妃様は

今日は私の裏をかく為日中の温泉堪能は諦めた様です。

(あくまで日中であって、夜には堪能しに来るだろうけど)


「あ~、そうだね。
でも、奥に行くなら動きやすい服装がいいかな?
因みに和美は魔物?討伐とかした事あるの?」

討伐の言葉でカミオールさんの眉が少し上がった。

「討伐?ど~して?
庭の奥に行くだけでしょ?」

和美的には庭の奥にも地下の様な現実離れした空間に近い温泉的なものがあると思っていた様で

「てっきり絶景を眺められる滝みたいなのがあって、
足湯とかが楽しめる場所が
あると思ってたわ」


…具体的過ぎませんか?和美さん?

ソレは予想というより願望では?

そして何処まで温泉愛が続くのか
温泉から離れて考える事はなかったの?


そのガッカリ顔は止めなさい!

家の子達が優しさで作ろうとか思ってしまうから!

…あ、

遅かった。

チビ王達の顔が…

「またチート仕様地区が出来るのね…」



あの顔は作る気満々なので
止める事は出来ません。

赤ちゃんコンビも期待した顔で
お兄ちゃんお姉ちゃんを見てるから……


私の遠くを見つめる顔とボソリと呟いた言葉で和美も気付いた様で


「えっ?本当に?
足湯を作ってくれるの?絶景スポットも?」

純真無垢の様なお目々キラキラで
チビちゃん達と私を見つめる和美のオデコに軽くデコピンをおみまいしておく。

「今日は出来ません!又今度!
今日はダンジョンに行くからソレに合わせて着替えて来て!」


チビちゃん達にも聞かせる様に
少し大きめな声で話して和美達を追い出す。


その間にキッチンに向かい弁当の準備をします。

ダンジョンに行くならお昼も向こうで食べないと

いちいち帰って来て食事するには時間が勿体ないからね?


レオナルドさんとオンハルトさんも起きて来たので
今日はダンジョンに行く事になったと話して
2人も弁当が欲しいと言ったので用意をします。


和美達も揃い皆で朝食を済ませたらダンジョンに出発です。

どうせだからと改造した車もお披露目して車で行く事にしました。


「や~何コレ!
私も欲しいー!豪華キャンピングカー!」

いやいやいや、


あんた王妃やん!

キャンピングカーなんて持ってても使う機会なんてなかろ?

「ソレでも欲しいー!
キャンピングカー使って綺麗な泉とかの前でキャンプ泊したい~~!」


流石親友、

さすシン。

地下の泉を見てキャンプを連想、
キャンプからキャンピングカー使ってキャンプ泊という流れが…
旅とかじゃなくまずはキャンプって所が私と一緒って…


「うんうん、分かる分かる。
私も泉を見てキャンプ泊したくなったから…
今度お泊まり許可が出たら
初めてのお泊まりにキャンプ泊をしよう。
だから今日は落ち着きなさい。」


そんなこんなでワチャワチャしてたらあっという間にダンジョン前にご到着。

和美もカミオールさんも冒険者スタイル?ではなく

騎乗服?みたいなよくある
貴族のお嬢様が乗馬のする時の様な服装にレイピアだっけ?
細い剣?の様な物を腰に装備しています。

私?

私は普通にGパンとシャツです。

Tシャツを着ようと思ったけど

和美もカミオールさんも貴族様なので流石に失礼かな?と

Gパンの時点で失礼かもしれないけど
此方の世界の服装でダンジョン内の活動は落ち着かなくて止めました。

一応お城から出て来る時に渡されたマジックバックの中にワンピースだけでなく
騎乗服の様な物もあったんですよ?

でもね?

元々四十代のオバサンにラノベやアニメで見た様な貴族のお嬢様が着る様な服が着れると思います?


着れなくはないんです。

元々身長も低い方ではないし

中年太りで横に広がっていたのも
若返りでスラッとに戻ってるし、

…でもなんか、着てみた自分の姿を見た時

(◯塚に憧れて騎乗服コスプレをしました~!)

みたいな感じの感想が出てきて

恥ずかしくなって直ぐ脱いだんです。


ええ、非常に凛々しく男性?
女性?と思う位似合ってると自画自賛してしまったんです。


なので騎乗服を着る事は致しません。

Gパン姿が駄目ならダンジョンには行きません!

……結果的に和美もカミオールさオッケーだったのでこの格好で行きます。


さて、

ダンジョンが出来てまだ一階層と二階層だけしか利用してないけど
気長に楽しむつもりなので
今日も一階層だけしか利用しません。

余り気長にしすぎて討伐しなかったらスタンピードだっけ?みたいな氾濫があるのか聞いたら

「そうなる前に精霊達が間引く」

とチビ王ちゃん達が言っていたので管理は精霊さん達に任せています。

まずはダンジョンに入る前にいつものご挨拶。

「今日も宜しくお願いします」

私に続きチビちゃん達も頭を下げるので和美もカミオールさんも頭を下げます。

コレは泉に行った時も毎回する事で精霊さん達への挨拶みたいなものかな?

ダンジョンも精霊さんがダンジョンコアだからと初めにしたら、
皆も私の真似をして挨拶する様になったんです。

今ではチビ王ちゃん達とは家族だけど
最初にしたお茶会で他の精霊さん達とも会ったし礼儀としてね?

そんなチビ王達との出会い等を説明をしながら中に入ります。

案の定和美は

「何ソレ楽しそう!私も精霊さん達とお茶会したい!」

と、

お前は子供か!!




最近の私は記憶を取り戻してハイテンションな我が親友の希望で

どんどんやる事が増えていく様な気がします…


って、

まだダンジョンの入口だし~!!
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