若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu

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今日はお休みだったので昨日に続き投稿できました!

明日から又、
忙しくて投稿出来ないかもしれません。

出来ない場合は次のお休みの時になると思いますので

宜しくお願いします。


…………………………………………………
  




  

  (レオナルド視点)



最初は油断出来無い相手だと思った。

召喚されたと聞いていた女性である筈なのに

偶々見た時の

部屋に案内をされている人物は

平民の一般男性の様な服装をしていて

髪を束ているだけで化粧もしておらず

顔つきと身体のラインで

なんとか女性と認識出来る様な人物だったのだ。

いくら違う世界から来たとしてもありえないと思った、

俺の周りに群がる女達とは違いすぎたから…



初めて顔を合わせた時は

化粧はしていなかったが

今度はちゃんと女性の服装だった。

しかし、

いくら聖女では無かったとはいえ

平民用のワンピースをあてがうとは

侍女は何を考えているのだと

眉を上げてしまった俺は

気を取り直し女性と挨拶をかわそうとして

女性の前に用意されているお菓子に毒が混入されている事に気がついた。

馬鹿な奴等が既に動いている事を知り

父上と国王に急いで知らせ今回の首謀者達を捕らえて

今後の方針を決めていき

宰相である父上と親の様な存在でもある国王からも頼まれ

暫く女性の護衛として行動を共にする事となった。



彼女は名を真由実といい、

信じられないが

召喚される前は46歳だったらしく自分の事をよくオバさんと言う。

ステータスの年齢にも23歳と46歳と出ていたので間違いはない。

ただ彼女のステータスに出ている

魔力やスキルの件に感しては

何かあるようだが

彼女は気づいていないだけなのか

分かっていて言わないのかは
まだ分からない。

俺の真雁のスキルでもを見れないという事は

真雁よりも上の能力となるのだが

警戒する能力ではなさそうなので今はそのままにしておくべきだと判断した。



彼女は普段から化粧はせず

常に素顔のままで居る事が

平常なのだと直ぐに分かった。

俺の周りに居る女性は決して素顔を人には見せないのに…

まぁ、家族なら

寝起きや就寝時に見る事はあるが

化粧前と化粧後にあんなに変わるなんてと何度思ったか。

母上なんて化粧をしないと可愛い系の顔なのに……

化粧をすると変な色気というか妖艶な雰囲気を醸し出し

周りの男共の目線を集めているんだから…


…ブルッ…

……母上の事は兎も角、

彼女も化粧をしたらかなり変わるだろうと想像してしまう。

けして絶世の美人等ではないが俺的には素顔の彼女は

好感が持てる。

あの香水の匂いがキツく

化粧も厚塗りの貴族の女共より何十倍もイイ!

今までは容姿や肩書き、

身分等が目当ての女ばかりだったので

全く俺の事を意識していない女性は初めてで

彼女の前では自然体で居られる事がとても有り難い。


しかも彼女、

真由実さんの料理には

何かが混入されている事はなく

安心して食べられる上に

とても美味しいのだ!!



護衛として共に暮らすのだからと俺の分まで作ってくれ

一緒に食べようと言ってくれた。


自分の事を今だにオバさんと言って俺の事も子供相手の様な

ペットに対する様な目で見てくる時もあるが

見た目は俺より年下の

成人女性だ。

意識しない訳がない。

日中は仕事だと気持ちを切り替える様にはしているが

飾り気のない自然体の彼女に

惹かれていくのは止められなかった。

ハッキリと自覚したのは何時だろう?

店の改装が終わりそうだと聞いて

後少しで彼女の元から離れ

週に一度しか会えなくなるのは嫌だと思った時だろうか?


偶々彼女の昼寝時に帰宅して

彼女の可愛らしい寝顔を見て

思わず頬を撫でた時だろうか?



自分でうどんを作ってみたいと思った時には

自分のうどんに納得できるまでは

気持ちを告げる事はないと決めていたから

かなり最初の方から惹かれていたのだろう。

彼女の能力は多分自分よりも

かなり上だろうし、

うどん作りに感しては師匠ともいえる。

彼女視点では

俺はかなり子供よりな立ち位置だろう、

まだまだ先は長いのに

管狐と契約し、我が子の様に可愛いがり

いつの間にか小さなスライムとも契約していて

仲良くして頬ずりしていたりするのを見ていると

微笑ましいのだが、

とても羨ましくて

契約獣相手にヤキモチも焼くし

焦ってしまう自分がいる。

それなのに

更に自分よりはるかに仕事の出来るオンハルトが加わり

おまけに精霊王様からの2つの加護を受けてしまったなんて…

俺は彼女に気持ちを告げれる時が来るのだろうか?

彼女がそういう事を気にしない人間だと理解しているつもりでも

やはり自分の気持ちを告げるには少しでも自信になるものが欲しい。


……それでも彼女が加護を授かった事はとても誇らしいし、

彼女なら当たり前だと思って

いる自分が居る。


今はまだまだだがいずれ

彼女のあの可愛らしい笑顔が

自分に向けられる日が来る事を願って

彼女が俺のうどんを美味しいと

言って貰える様に日々の練習をしていくだけだ。



だがその前に

オンハルトには

決して、


真由実さんには惚れるなと

釘をさしておかなければ!

管狐とスライムには譲るが

お前には譲らないからな!!




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