若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu

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「真由実さん!

只今帰りました。

…凄いですね。

泉があるとは聞いていましたが

こんなに綺麗で心地よい空間だとは…

想像していた泉より上質で
大きさにも驚きました。」


泉に来ると書き置きを見たのでしょう。

果樹園から迷う事なく一直線に来たレオナルドさんは

泉が想像以上な場所だった事に驚いているようです。

「おかえりなさい。

いい場所でしょ?

私達も前回来た時はあまりにも神秘的な空間に驚きました。

1日ココで過ごしたら

居心地が良くて
早速お気に入りの場所になったんです!


それにしてもレオナルドさん、

帰りが早かったですね?

何かありましたか?」

帰りの早かった理由を聞きながら

お茶でも入れようかと

聞くと首を横に振ります。

「今から又城に戻ります。

王と宰相に私の作ったうどんを食べさせて良いかを

確認しに戻って来ただけなので…」

国王と宰相に順調にうどん作りの練習をしていると報告したら

是非とも食べてみたいと

おねだりをされたらしいです。


宰相からしたら我が息子が

騎士を辞めてまで習得したいと始めたうどん作りなので

本当に食べれる物になっているのかと

心配なのだろう。


国王からしても


親友とも呼べる友の息子。

今まで何時も身近に居た息子の様な存在のレオナルドさんが

まともなうどんを作れる様になっているのか心配なんだろう。

(2人とも楽しみなんだろうなぁ~。)

心配は心配なんだろうけど

何より自分達が一番に食べたいんでしょう。

…私?

私は教えている立場なので
カウントされてないと思いますよ?

お店で営業出来る様になっても

お二人は食べに来る事は

出来無いでしょうから

尚更最初に食べてあげたいのでしょう。



「態々確認しなくても

レオナルドさんが作ったんですから

好きにして良いですよ?

何ならコレから報告等でお城に行く時は

持って行く様にしたら良いのでは?

マジックバックもあるのだから

ご実家にも持って行けば

ご家族も喜ぶのでは?」



私の提案に照れながらでも

嬉しそうにしているので

レオナルドさん自身も

家族や国王様達に食べてもらいたかったのが分かりました。



「では、そうさせて頂きます。

それと、

聖女様への料理の依頼の件ですが、

来月の終わりに

一月の予定で出発する事が決定したそうです。

なので出来れば20日後までに
朝と夜用で60食分をお願いしたいとの事でした。

メニューは真由実さんに任せるそうですが

聖女様のご要望としては


可能であればジャンクフードに近い物と

スイーツ系も欲しいとの事です。

あと、

レバーとホルモンは嫌いなので食べれないとの事で、

アレルギー?は無いそうです。

マジックバックも朝食用、夕食用、その他用の3つを用意して欲しいとの事でした。」


流石日本人とでもいうのでしょうか、

好き嫌いとアレルギーのある無し、

要望を事前に回答してくれています。

マジックバックの使い分けの指示まであるとは

しっかりした性格なのですね。

彼女は私が召喚出来る事は

知っていても

何を召喚出来るのかまでは

知らないでしょうから

「近い物」

という要望になったのでしょうが

用意できちゃうんだな~、

コレが。

折角なので要望通りに用意してあげたいですね~。


「要望の件は分かりましたとお伝え下さい。

それと、此方からの要望も
お伝えしてもらえますか?」


此方の要望が通らなければ

聖女様の希望の物は用意できても

本当に食べたいであろう物は用意できません。


そう、

ジャンクフードです。



レオナルドさん達には

ジャンクフードの事自体

分からないだろうけど

和食とは違う食べ物だという事は見た目で分かるでしょう。

和食も知らない人が多いので

ジャンクフードがあっても

問題ないとは思うのですが


本物の場合は

蓋付紙コップにストロー、

紙の包みに厚紙の箱、

この世界に無い物や

技術が進んでいる分野の物を出すのは危険ではと思うのです。

それに要望の物とは別に

個人的に

聖女様が疲れた時や

怪我や不調になった時用に

うどんと出汁に回復魔術を付与して入れておきたいので

ジャンクフード(マッ◯やモ◯等のバーガーセット)

うどん、うどん出汁

カップ麺やスナック菓子を食べる時は

契約して他言出来無い人以外の人の前では

食べない事を約束して欲しい事。

勿論、

聖女様自身も他言無用の

約束をして欲しい事を要望として伝えます。

もし無理な時は最初の要望通りに

「近い物」

を作るか
セットの容器を替えて用意しますけど

セットはあくまでも

あの包みや紙コップ、紙の箱に入ったポテト込みでジャンクだと思うし

カップ麺もスナック菓子も
見た目込みで恋しいと思うんですよね?

…まぁ、此方の要望の理由が分かれば大丈夫でしょう。





レオナルドさんから預かった

マジックバックに先に用意出来る物をどんどん入れていきます。

まずはその他用のバックに

袋ラーメン、カップ麺、カセットコンロ、ペットボトルの水、卵にカット野菜等を入れて

◯クドナル◯のバーガーセットを数種類。

ス◯バのカプチーノや

サー◯ーワンのカップアイス。

ミス◯のドーナツ。

その他のお店の物や

ポテチ等のスナック菓子の袋やチョコ系のお菓子等などを

入れていきます。

後は召喚された元の場所の近所にあるケーキ屋さんのケーキを

購入した事のある種類だけだが箱ごと入れる。

入れてる間中

ムギちゃんとミルちゃんの2人が興味津々とばかりに

〚まま、コレなに?〛

《まま、まま、おいち~い?》

と聞いて来るのでひとまず終了です。

この後食べる昼ごはんを

2人と仲良く決めなくては!














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