若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu

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「…!」

闇の王の片眉が上がると同時に

王の皆さんが反応し

火の王が場を仕切る。

「今日はソロソロ終わりだな。

今から来る奴は真由実と契約してるみたいだが

繋がりが弱いな…」



この場に来れるのは

レオナルドさん以外に居ないけど

王にもなれば気配察知が出来て当然かもしれないけど

私と契約している事や

契約の度合いまで気配で分るのか…

凄い…

「違う。」

??

闇の王の突然の発言に??となると

「加護があるから」



地の王の補足的発言。

多分私が凄いと思っていた気持ちが伝わり

それに対しての発言だよね?

加護を貰ったからか

なんとなくだけど

闇の王と地の王の発言の意味が理解出来る気がする。


やはり思っていた事が伝わりやすいようで

水の王が教えてくれました。


簡単に言えば加護は力や能力の補助的な繋がり

契約は存在や知識に対しての繋がり

だそうで、

契約をしても加護を与えなければ相手の能力も分からないし、

相手が誰と契約しているか等も分からないそうで

ただ相手の気持ちが常に分る状態なので困った時に助けに現れたり

呼んでたら応えたり出来ると。


「加護があればその者が気づかずに狙われた時に

身体に受ける敵意を察知して助ける事が出来るから

気に入った相手には契約だけではなく加護を授けるの。」


契約した相手が認識出来無い

敵意や害意から守る為の加護でもあるらしいです。

例えば暗殺とか?

暗殺までなくても

嫌がらせ等の敵意も分るから

加護を与えて守るのか。


よくある学園もので

加護を受けてるヒロインや

悪役令嬢が

嫌がらせや虐め等の突然の危機に

タイミングよく助けられているのは

四六時中一緒に居て守っている訳ではなく

敵意に反応して助けていたのか…

…じゃぁ、

加護がない状態の契約だと

どーなる?

敵意に気づかずに気持ちの変化もないから

敵意を受けた後に分ると。


「だから加護がない者は

無理矢理か仕方なく契約していると思った方がいいわ。」

気まぐれな精霊達でも

事情があって契約している場合もあり

そういう場合は加護を与えず

相手が自滅するのを待ったり

対価のやり取りをする

ビジネス的な存在なだけだったりするらしい。



今の私は加護だけではあるが

多少の繋がりがあるので

強く思えば気持ちも届く訳で

契約している人とあまり変わらない。

加護をしている私の周りに対しての気配察知等があり

レオナルドさんが此方に向かって来ていて

私に対しての敵意がない事も分かっていると。

「離れていたら無理ですが

こんなに近くに居るのです。

真由実さんの気持ちも分かりますよ?」

闇や地の王だけでなく皆

私がすげ~と思ってた事は

丸分かりであり

いち早く発言したのが

言葉足らずな2人だっただけだそうです。

「はははっ!

本当に真由実の事が気に入ったんだね~!」

私の何処に気に入る要素があったのか

2人の変化を嬉しそうに見ている他の王達だが、

レオナルドさんが此方に向かって来ているので撤収するそうです。

「真由実と契約している人間でも興味深い相手じゃないから」



レオナルドさん自身に精霊とやり取り出来る適応があるかも分からないそうで

いちいち対応するのも面倒だと

さっさと撤収していきました。

「又、実りの物を使った物が食べたい」

「…プリン…」

どうやら地の王が私を気にいった理由は

大地の恵みであるかぼちゃをプリンに使用していたからかな?

クッキーや寒天にも使用している小麦や果物はよく口にしていても

野菜を使用したお菓子は初めてだったようで

えらく驚き

その美味しさに感動した様で

それを提供してくれた私の事も気に入る事に繋がったと…


闇の王は

只々純粋にプリンの美味しさに感動して

作った私を気にいったと…


そう言われれば

最後の言葉を残していく時の

2人の目が

うちのキラキラお目々の見習い仔犬様に近い様な感じが…


……えっ。

……おやつで餌付けした?

……気難しいのでは?

……それでイイのか?
地の王、闇の王。


まっ、気に入ってくれたならイっか!

今度のおやつにはさつまいもプリンでも作りますか。

プリンなら人参プリンでもいけるし

さつまいもも人参も他のお菓子に使えるし

さつまいものお菓子の日と

人参のお菓子の日で

別けて作ろうかな?

野菜を使用したお菓子なら
他にも色々出来るけど

闇の王のお気に入りのプリンも暫くは常備しておこう。

そんな事を考えながら

王達がいたテーブルを片付けていると

加護の恩恵なのか

私にもレオナルドさんの気配が察知出来ました。

今は果樹園の手前位なので

後五分もせずにココまで来るでしょう。

もうスグお昼なので

昼食前に戻って来たのを伝えに来たのかな?

てっきりお城で食べて来るかと思っていましたが何かあったのかな?

「う~ん。
10時のおやつにしては
しっかり食べ過ぎたから
お昼は軽めで少しずらして食べようか~?」

「ムギちゃん、ミルちゃん、
まだお腹空いてないよね?
お昼ごはんはまだ後でも大丈夫?」

〚だいじょぶ~!〛

《まま、まま、みうも~!》

……はぁう。

家の子が…

ムギちゃんは少しお兄ちゃん?
おねぇちゃん?らしくなってきてますが

まだまだ可愛らしいおしゃべりですし

ミルちゃんは
話せる事が嬉しいのか

ムギちゃんと同じまま呼びですし

まま2連チャンですよ♡

るの発音が難しいのか
最初の時も頑張って 

ゆまで言えてたのに

今度も頑張ってて、でも 

う になってて、

なんて可愛らしいんでしょう!

精霊王達よ

加護をくれて本当に有り難うございます~!

















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