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しおりを挟む「では、オープンします!」
今日はうどん屋の開業日です。
昨日は麺を打てる状態の物を召喚して麺線の練習をして
余った時間で加水の練習をして終わりました。
今回の開業では私1人で召喚をしてこなす予定でしたが
レオナルドさんの練習も兼ねて
基本は通常行動で
忙しくなったら召喚に切り替える事にしました。
秘密厳守の契約をしているので
うどん作りを教える時点で製麺機を召喚しましたし、
厨房内も元のお店で使っていた物をほぼ召喚して設置し直しています。
コレはレオナルドさん用です。
レオナルドさんがお店をする時は
人を雇うか1人かはお任せしますが
私は手伝いませんので
召喚無しで作業をしないといけないからです。
作業の工程は動作等実際の動きを教えるのに
使った事のある物でないと教える事も難しいですし。
でも、流石にお店ごと召喚出来る事は言えませんでした。
厨房機器を色々召喚しただけで固まってましたから…
元のお店の厨房の配置に近い状態にして効率良く仕上げれる様にしたつもりです。
まずは麺を湯がいて玉取りをしてある程度並べておきます。
出汁は
温かいうどん用は
ウォーマーテーブルという
保温用機器に入れておき
予備用に大きな5キロ用計量カップにも作っておきます。
冷たい用は
専用の冷却機があるのですが
場所を取り邪魔になるので
作業台の下が
そのまま冷蔵庫になっているので其処にしまっておき
その都度用意していきます。
作業台の上には
天かす、
刻みネギ、
スライスしたかまぼこ、
スリショウガ、
刻みのり、
菜箸や小さな計量カップ等を
容器に入れて盛り付けし易い位置に配置します。
ココまでの準備も一緒にして覚えてもらいます。
後は仕込み等をいつするのか
誰がするのかはレオナルドさんが決める事、
何を用意しないといけないか等は教えていきます。
「いらっしゃいませー!」
早速ドワーフの親方さん達が来てくれました。
親方さん達は練習にもお付き合い下さったので
スムーズに食券を購入。
レオナルドさんも居る事に驚いていましたが説明すると
「頑張れよ!」
と、笑顔で応援してくれ
レオナルドさんの営業日にも食べに来てくれると約束してくれました。
早速ドワーフさん達が常連さんになってくれそうです。
「ビールも上手いがうどんも上手い!」
ドワーフさん達対策で
1人5本までと上限をつけてあるので
あっという間に〆のうどんになり
お昼からの仕事があるので
5本位の軽い量が休憩には丁度良いと
ガハハハと豪快に笑いながら帰って行きました。
約束のドワーフさん達だけのビールの販売分もお買い上げ頂き
次の営業日にも必ず来るので
ビールの補充を忘れずに!
と念を押されましたけど……
レオナルドさんには厨房内で私の動きを見てもらい
次の営業日位から実際に盛り付け等をしてもらう予定です。
今日は後どれ位のお客様が来てくれるか分かりませんが
数回見て後は教えながら自分でしてもらわないと覚えませからね。
告知は親方さん達と商業ギルドにしかしていないので
あまり来ないと思っていましたが
親方さん達が帰った後に
商業ギルドのギルマスが来て
その後ギルドの職員さん達が
交代で来てくれました。
ギルマスはココの購入の時に
レオナルドさんの身元を知っていた人なので
今回は義理で職員さん達にも
来る様に声を掛けてくれたみたいです。
実際に食べてみて
驚いていましたが
気に入ってくれた様で
「今後も是非、利用させて下さい!」
とニコニコして帰って行きました。
因みにギルマスは
レオナルドさんがうどん屋をする事に大変驚いていましたが
親方さん達と同じ様に応援してくれ
レオナルドさんの営業日にも顔を出すと約束していました。
そして開業日のお祝いだからと
数人でビールを乾杯程度の量を飲んだギルドの皆さん達から
是非夜も営業して欲しいとお願いされましたがお断りして、
それならせめてと
条件付きの数量限定で購入出来る様にしました。
やはりこの世界はお酒好きが多いのでしょうか?
ギルマスもお酒好きの様で
閉店時間には
ビールを購入しに戻って来るので残して置いて欲しいと
コッソリお願いしてから
帰りました。
結果、
親方さん達と
ギルマスとギルド職員さん達、
ご近所の方が数人、
通りがかりの冒険者さん達が
数人と
思ったより多くの方に来て頂けて
皆さんに美味しいと言って頂く事が出来ました。
ビールを飲んだ方は必ず上限まで飲んで帰られるのには
苦笑いしか出ませんが。
今の所購入してお持ち帰り出来るのは
親方さん達とギルマスさん達だけです。
一応遠い国から定期的に仕入れている形になるので
月に1人50本まで。
店内で飲む上限5本とは別にしてあります。
価格は店内で飲む料金の2割増の値段です。
コレは商品を国から転送してもらう魔法陣に必要な動力代で
魔石の代金として増やした方が良いとギルマスから言われた為そうしました。
何でも小さな物や限られた量なら転送出来る魔道具があるそうで
その魔道具に魔石を使用するのだとか。
ならなんで交易が無いのか、
それは一度に転送出来る量が少ないのに対して魔石に必要な魔力が多いのでコストがかかり過ぎる為と後からレオナルドさんに教えてもらいました。
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