若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu

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余裕が出来たから気になりだしたとか大人としてどうかとおもう。

人として余裕が無い時程真価を問われるとは良く言うもので
私の真価とはそんなもんなのだろう。
当たり前だしおこがましいが世の中の為にも自分が聖女じゃなくて良かったと本当に思う。

自分は、今の見た目は、若返ったといっても中身はオバさん、今までそれなりに生きて来たので多少の人生経験がある。

でもあのJKの子はソノ文字の如くまだまだ人生の中頃にもいってない10代の女の子だ。

まだ親元で生活しこれから輝かしいさまざまな未来を夢見たであろう子がいきなり知らない人達に囲まれ
知らない世界を救え、知らない世界で生きて行けと言われ
どんなに不安で心細い思いに襲われた事か、
現にあの時一緒にいた名も知らないただの同郷だけの私に何回も救いを求める様な目を向けてきたではないか。

私が頷けば少し安堵する様行動し、
皇太子に同行する様に促せば少し不安そうではあるが此方の意思?に同調?
いや、全く分からない状態で年上の私に助けを求めてソノ人間の言う事を素直に聞いて行動してくれただけだったのです。

そんな素直な女の子を私は無責任にも国の人間に、
何も知らない世界の中に置き去りにしたのです。

今頃彼女はどうしているかとか見捨てた私が言うな!

突然1人で大人達の中に放り込まれ私を探したかもしれない。

私だって見も知らずの他人の人生を背負う程立派な中身では無いけれど、
こうして小さな家族が出来た事でこのコと共に生きていこうと決めた事で、
あの子にも何か出来たのでは?
今からでも何か出来るのでは?と思ってしまったのです。

そんな私の心内を黙って聞いてくれたレオナルドさんは、
慰める訳でも無く、今現在の彼女の事を話てくれた。

聖女様と分かった事とは別に皇太子様は彼女に一目惚れをしてしまったらしく泣き続ける彼の女に寄り添い続け、
最近では彼女も皇太子に気を許す様になったとの事。

皇太子の後に付いて行った後、いくら待っても私は現れず
皇太子に聞いても彼は知らないと言い、
回りに群がる大人に聞けば追放されて城を出たと言われ、
何故同郷の人間を追放したのかのと泣き叫んで私の事を案じてくれたそうです。

回りの群がる大人達は彼女に取り入ろうとするバカな貴族が多い様で
若返った私は厄災の魔女だ、とか、
能無しスキルで国に貢献も出来ないくせに莫大な生活費を要求した悪女だの、
自分こそは本物の聖女であり彼女にスキルを奪われたと聖女を暗殺しようとした等と、
だから仕方無く追放したのだと言いなだめていたそうです。

真実を知っている国王、皇太子、宰相達は
常に貴族達が周りに居る為本当の事を伝えられなかったそうで
最近心を許してくれだしたのでやっと、
貴族の手の内の者の目を盗んで真実を告げたと。
彼女は私の無事を知り喜んでくれた上会いたがったそうだが、事情を説明し、
今はまだ会え無い事を納得してくれたとの事でした。

そしてソレはつい先日の事であり、
私の作ったかりんとうを彼女と食べながらの説明だったそうです。

彼女も和食を食べたがり
かりんとうも喜んでくれたそうでうどん屋が開業したら必ずいつか食べに行きたいと
皇太子や国王におねだりしたそうです。

勝手に心配していましたが彼女が想像より元気そう?(大人な思考?)で良かったです。

やはり彼女は聖女であるべき人格者なのでしょうね、

私が同じ年の頃ならブチ切れしたまま悪い方向に開き直って録な事を思ってなかったと間違いなく言えますから。


まだまだ会えるのは先になるでしょうが次に会えたらちゃんと自己紹介をして仲良くなれると良いなと思います。

その為にも、今までの罪滅ぼし?の為にも彼女の分のおでんを追加で作ってレオナルドさんにたくしましょう。

きっと彼女なら喜んで食べてくれるに違いありません。

又勝手に思い違いをしているかもしれませんがそれでも同郷の者として自分の作った物で喜んでもらえるならとどんどん作ります。

多少?作り過ぎたような気がしますが余った分はついでに国王や宰相様、皇太子達で食べてもらいましょう。

あくまでついでですが…

それにしても皇太子と聖女、
なんとまぁ鉄板な事で…

何で異世界に来ると必ずといって言い程異性が寄り添いますかね?

異性で無い時はもふもふ!

これは異世界補正でもあるのでしょうか?

因みに私の場合はムギちゃんなのでもふもふですね、レオナルドさん?
彼は期間限定ですし、お互い恋愛対象外ですから論外です。

あ、そういえば皇太子の最初のツッコミ以外、私に対して無反応だったのは
本当に反応していなかったようでして、
聖女様に一目惚れして彼女に目を奪われていたそうです。

後から私の存在の行末を聞き聖女しか見ずそのまま聖女だけをエスコートしてしまった事を国王からかなり怒られたそうです。

皇太子のあの行動で貴族主義のおバカさん達が私の事を更に軽んじて
あの事件に繋がったのだと、
追放という意見を助長させた行動にもなってしまったと反省してくれているらしいです。

彼も又、いづれ私に会いに来たいと言っているそうで聖女と仲良くかりんとうを食べていたとの事でした。
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