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はらはらする私の目の前で相良さんは、掴まれた手を逆にひねってあっさりと小野先生を組み敷いてしまった。
「いててててて!」
「動くなよ。骨が折れるぜ」
「相良さん……」
「浅木さん、無事?」
「は、はい」
「遅くなってごめん。警察に連絡してたんだ」
警察、と聞いて、小野先生がまた暴れはじめた。
「放せ!」
「そういうわけにはいかないんだよ」
「も、もうこの女には近づかない! 約束する! それでいいだろ!」
「残念だけど、そうもいかないんだ。あんた、初めてじゃないだろう」
それを聞いて、小野先生の動きが止まった。
「え?」
私は相良さんの顔を見返す。相良さんは、真剣な顔で小野先生を見下ろしていた。
「この男、以前から女性に対してこんなことを繰り返していたんだ。常習犯なんだよ」
「ええ?!」
小野先生はなんとか逃げようと必死にもがいているけれど、上に乗っている相良さんはびくともしない。
「廊下に設置しといた防犯カメラで、お前が浅木さんを追ってこの部屋に入りこんだところがバッチリ撮れたぜ。通報されて現行犯で逮捕。被害者に証言も取れるし俺という証人もいる。今までの犯行も、着々と証拠は集まっているんだ。必ず懲役執行に追い込んでやる。今までみたいにうまく逃げようと思っても無理だぜ」
「くっ……!!」
そこへ、どたどたと外から人が集まってくる足音がした。
「ここか?!」
「相良さん、無事ですか?!」
飛び込んできたのは、警察官が二人とスーツを着た男性だった。
「いいタイミングです、左文字さん」
「小野敬一郎、強制わいせつ罪の現行犯で逮捕する!」
私の目の前で、小野先生には手錠がかけられた。そこでようやく、小野先生から力が抜ける。二人の警察官が小野先生を立たせて、部屋から連れ出していった。
私は、その様子を唖然と見ていることしかできなかった。
「いててててて!」
「動くなよ。骨が折れるぜ」
「相良さん……」
「浅木さん、無事?」
「は、はい」
「遅くなってごめん。警察に連絡してたんだ」
警察、と聞いて、小野先生がまた暴れはじめた。
「放せ!」
「そういうわけにはいかないんだよ」
「も、もうこの女には近づかない! 約束する! それでいいだろ!」
「残念だけど、そうもいかないんだ。あんた、初めてじゃないだろう」
それを聞いて、小野先生の動きが止まった。
「え?」
私は相良さんの顔を見返す。相良さんは、真剣な顔で小野先生を見下ろしていた。
「この男、以前から女性に対してこんなことを繰り返していたんだ。常習犯なんだよ」
「ええ?!」
小野先生はなんとか逃げようと必死にもがいているけれど、上に乗っている相良さんはびくともしない。
「廊下に設置しといた防犯カメラで、お前が浅木さんを追ってこの部屋に入りこんだところがバッチリ撮れたぜ。通報されて現行犯で逮捕。被害者に証言も取れるし俺という証人もいる。今までの犯行も、着々と証拠は集まっているんだ。必ず懲役執行に追い込んでやる。今までみたいにうまく逃げようと思っても無理だぜ」
「くっ……!!」
そこへ、どたどたと外から人が集まってくる足音がした。
「ここか?!」
「相良さん、無事ですか?!」
飛び込んできたのは、警察官が二人とスーツを着た男性だった。
「いいタイミングです、左文字さん」
「小野敬一郎、強制わいせつ罪の現行犯で逮捕する!」
私の目の前で、小野先生には手錠がかけられた。そこでようやく、小野先生から力が抜ける。二人の警察官が小野先生を立たせて、部屋から連れ出していった。
私は、その様子を唖然と見ていることしかできなかった。
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