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【2】ちーとにゃんことカミを巡る奇しき不可思議大冒険!
9にゃー
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かくかくしかじか。
私達はスカーレットさんに判明した事を説明がてら、ハニエルが目の前で消えた事を語った。
勿論、闇の精霊王の仕業であろうということも。
「闇の精霊王……闇の精霊の愛し子がハニエル殿下を誘拐した犯人ってことなのね?」
「さっきから気になってるんだが、『殿下』って?」
ライオットが首を傾げて呟く。スカーレットさんがそちらを見た。
「ああ、ハニエル殿は天空国家シエルの王族なのよ」
「そして私は殿下の幼馴染で護衛よ! ったく、ただでさえ命を狙われているっていうのに……」
頭をがしがしと掻きむしるカマエル。何と、そうだったのか。
国にいると命を狙われるから、魔王国に出て来た。そこで誘拐されたとあってはカマエルの態度も頷ける。
「闇の精霊王の仕業に見せかけて拉致したという可能性は無いのかしら?」
カマエルの言葉に、スィルは首を振った。
「私も風の精霊の愛し子だけれど、あの闇は見せかけとかそんなちゃちなものじゃなかったわ。ニャンコもシルフィードの言葉を聞いているし」
「えぇ……あんた、ケット・シーの癖に精霊の言葉を聞ける程強い魔力持ってるの!? さっきの滑らか過ぎる神語と言い、色々おかしいわ、何者なのよ?」
引き攣った顔をこちらに向けるカマエル。
多分『神語』は『魔術言語』の事なのだろうが――それはさておき。
私は腕を腰に当てて胸を反らせた。
「聞いて驚けなのにゃ! 我こそはイシュラエア王国の英雄、ニャンコ=コネコその人なのにゃー!」
「はぁ? イシュラエアって、人間共の国の一つよね? 何でケット・シーが人間の英雄なの……しかも自称するって……どうなの?」
何者だって自分が聞いたくせに。鋭いツッコミの槍がプスプスと私の柔らかい心にブチ刺さって痛い。
シャーッと威嚇しかけたところに追い打ちが来た。
「カマエルとやら。これの言う事は気にするな。身が持たんぞ」
「煩いにゃ、ティリオン。しょんなことより、ハニエルしゃんの事にゃ。
ハニエルしゃんは、どうもお母しゃんを探している子を助けて問題の櫛を売っていたみたいなのにゃ。
もしかすると、その子が闇の精霊の愛し子なんじゃないかにゃーって思うのにゃ」
それを確かめる為に闇の大精霊を呼びたいのだと言うと、スカーレットさんが地下にある一室を貸してくれるとの事。
カマエルは逡巡していたが、結局「わ、私も行くわよ!」とついて来た。
皆でぞろぞろと連れ立ってその部屋へ行く。そこは石壁で囲まれた広い密室だった。
地下が苦手なのか、「気味悪いわね……」とカマエル。他の皆も不安そうに周囲を見回している。
確かに薄暗くて不気味だ。ただ、闇の精霊の召喚にはもってこいだと思う。
「ほう、ちょっと人には言えない訓練場ってところか?」
ティリオンの呟き。スカーレットさんは唇に人差し指を当てた。
「うふふ……まあ、そこはご想像にお任せするわ。ここなら頑丈な結界もあるし、石壁も強化してあるから呼んでも大丈夫よ」
そうか、なら早速。
「おい待て」
闇の精霊を呼ぼうと息を吸った時、ティリオンから待ったが入った。首輪を後ろからぐいっとされてぐぇっとなる。
「ケホッ、何するにゃー!」
「光の精霊で街で被害を出したばかりだろうが。呼ぶ前に俺達に守護を掛けろ」
「……仕方がないにゃー」
ティリオンの言い分も分からなくもないので、皆に闇から身を守るバリアを張る。
私は改めて仕切り直したが、結果的にティリオンの判断は正解だったようだ。
「『闇の精霊』……にゃ」
そっと口にした筈なのに、案の定――
「久しいのう、ニャンコ♪」
――尋常ではない気配と共に闇の女神アンシェラ様が顕現したのである。
流石は神。相変わらず存在感の圧が凄い。
闇の神を崇めるグルタニア帝国出身であるティリオンは「……やっぱり」と呟きながらアンシェラ様に礼拝している。魔王であるスカーレットさんも同様だ。
それ以外のメンバーはアンシェラ様と頭を垂れて目を合わせないようにしていた。ただ、唯一カマエルだけが腰を抜かしてあわあわしている。
「アンシェラしゃま、お久しぶりにゃー!」
はいっと手を挙げて会釈しつつ、私はさっきから気になっている事があった。
アンシェラ様の、その右手に捕まっている闇の精霊が活きの良い魚の如くビチビチと藻掻いているのだが。
どうしよう、猫の本能がウズウズして――気が付くと、私は腰を落としてお尻を振り始めていた。
「ほれほれ♪」
アンシェラ様もノリノリで、かつての夢で見た猫じゃらしのように右手を動かしている。当然私はそれを目で追っていた。
"ア、アンシェラ様ぁぁぁ、止めてくださいぃぃー!"
闇の精霊王(多分)が悲鳴を上げる。
結局本能に負けて猫パンチをくらわしてしまった、すまない闇の精霊王。
"ごめんなさい……愛し子を許してあげて"
ぐったりして観念した闇の精霊王は、萎れるように謝罪した。
「こちらこそ殴ってごめんなさいにゃー……私はニャンコ=コネコ。闇の精霊王しゃんのお名前は?」
"僕は……うっぷ、オプスラス。あの子……僕の愛し子モミジは未完成の櫛だって知らなくて。生活に困って売ったんだ"
「にゃっ、モミジっていうのが愛し子なのかにゃ?」
"うん。実はあの子のお父さんがチュゲ櫛の職人なんだけど……"
闇の大精霊オプスラスは語った。
愛し子であるモミジのチュゲ櫛職人の父親が、ある時チュヤバキの供給に問題があったと家を出て早半年。未だ戻っていないらしい。
一家の大黒柱を失い、闇の愛し子とそのお母さんは困窮してしまった。
"あの子はお金を稼ぐために櫛を売りたいって。だから人の多い場所へ連れて行ってって頼まれたんだ。
ただ、子供で面倒に巻き込まれそうになったから、最初は僕が目くらましをして購買客の記憶を消してた"
私は精霊の声を皆に伝える。スィルがこちらを見た。
「……そう言う事だったの。でも、どうしてそのモミジちゃんじゃなく翼人のハニエルさんが櫛を売っていたの?」
"あの人は心配して協力してくれていただけ。僕は光のあいつは苦手だけど、翼人は子供好きでいい人だったから"
闇の大精霊の目くらましは、光の大精霊の愛し子であるハニエルには効かなかったそうだ。
子供が明らかに高級な工芸品を売っているのを心配したハニエルがモミジに声を掛け――事情を知り大人の自分が代理で売る、と協力を申し出たらしい。
ハニエルさんを攫ったのはそのモミジって子に間違いなかった。大方、私達に見つかってしまったことでハニエルさんが危ないとでも思ったのだろう。
「しょうなの……しょれで、ハニエルしゃんは無事なのかにゃ?」
"うん。モミジの家に無事で居――っ、モミジ!?"
闇の大精霊は不意に何かに気付いたように宙を見詰め――姿を消す。
次の瞬間には、私達も石壁の部屋から別の場所へと立っていた。
恐らくアンシェラ様が転移術を使ってくれたのだろう、と思っていると。
「……これは不味いの」
眉を顰めて腕を組むアンシェラ様。
目の前にはあちこちひっくり返されて物が散乱し、空き巣にでも入られたかのようなどこかの家の荒れた室内が広がっていた。
私達はスカーレットさんに判明した事を説明がてら、ハニエルが目の前で消えた事を語った。
勿論、闇の精霊王の仕業であろうということも。
「闇の精霊王……闇の精霊の愛し子がハニエル殿下を誘拐した犯人ってことなのね?」
「さっきから気になってるんだが、『殿下』って?」
ライオットが首を傾げて呟く。スカーレットさんがそちらを見た。
「ああ、ハニエル殿は天空国家シエルの王族なのよ」
「そして私は殿下の幼馴染で護衛よ! ったく、ただでさえ命を狙われているっていうのに……」
頭をがしがしと掻きむしるカマエル。何と、そうだったのか。
国にいると命を狙われるから、魔王国に出て来た。そこで誘拐されたとあってはカマエルの態度も頷ける。
「闇の精霊王の仕業に見せかけて拉致したという可能性は無いのかしら?」
カマエルの言葉に、スィルは首を振った。
「私も風の精霊の愛し子だけれど、あの闇は見せかけとかそんなちゃちなものじゃなかったわ。ニャンコもシルフィードの言葉を聞いているし」
「えぇ……あんた、ケット・シーの癖に精霊の言葉を聞ける程強い魔力持ってるの!? さっきの滑らか過ぎる神語と言い、色々おかしいわ、何者なのよ?」
引き攣った顔をこちらに向けるカマエル。
多分『神語』は『魔術言語』の事なのだろうが――それはさておき。
私は腕を腰に当てて胸を反らせた。
「聞いて驚けなのにゃ! 我こそはイシュラエア王国の英雄、ニャンコ=コネコその人なのにゃー!」
「はぁ? イシュラエアって、人間共の国の一つよね? 何でケット・シーが人間の英雄なの……しかも自称するって……どうなの?」
何者だって自分が聞いたくせに。鋭いツッコミの槍がプスプスと私の柔らかい心にブチ刺さって痛い。
シャーッと威嚇しかけたところに追い打ちが来た。
「カマエルとやら。これの言う事は気にするな。身が持たんぞ」
「煩いにゃ、ティリオン。しょんなことより、ハニエルしゃんの事にゃ。
ハニエルしゃんは、どうもお母しゃんを探している子を助けて問題の櫛を売っていたみたいなのにゃ。
もしかすると、その子が闇の精霊の愛し子なんじゃないかにゃーって思うのにゃ」
それを確かめる為に闇の大精霊を呼びたいのだと言うと、スカーレットさんが地下にある一室を貸してくれるとの事。
カマエルは逡巡していたが、結局「わ、私も行くわよ!」とついて来た。
皆でぞろぞろと連れ立ってその部屋へ行く。そこは石壁で囲まれた広い密室だった。
地下が苦手なのか、「気味悪いわね……」とカマエル。他の皆も不安そうに周囲を見回している。
確かに薄暗くて不気味だ。ただ、闇の精霊の召喚にはもってこいだと思う。
「ほう、ちょっと人には言えない訓練場ってところか?」
ティリオンの呟き。スカーレットさんは唇に人差し指を当てた。
「うふふ……まあ、そこはご想像にお任せするわ。ここなら頑丈な結界もあるし、石壁も強化してあるから呼んでも大丈夫よ」
そうか、なら早速。
「おい待て」
闇の精霊を呼ぼうと息を吸った時、ティリオンから待ったが入った。首輪を後ろからぐいっとされてぐぇっとなる。
「ケホッ、何するにゃー!」
「光の精霊で街で被害を出したばかりだろうが。呼ぶ前に俺達に守護を掛けろ」
「……仕方がないにゃー」
ティリオンの言い分も分からなくもないので、皆に闇から身を守るバリアを張る。
私は改めて仕切り直したが、結果的にティリオンの判断は正解だったようだ。
「『闇の精霊』……にゃ」
そっと口にした筈なのに、案の定――
「久しいのう、ニャンコ♪」
――尋常ではない気配と共に闇の女神アンシェラ様が顕現したのである。
流石は神。相変わらず存在感の圧が凄い。
闇の神を崇めるグルタニア帝国出身であるティリオンは「……やっぱり」と呟きながらアンシェラ様に礼拝している。魔王であるスカーレットさんも同様だ。
それ以外のメンバーはアンシェラ様と頭を垂れて目を合わせないようにしていた。ただ、唯一カマエルだけが腰を抜かしてあわあわしている。
「アンシェラしゃま、お久しぶりにゃー!」
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アンシェラ様の、その右手に捕まっている闇の精霊が活きの良い魚の如くビチビチと藻掻いているのだが。
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「ほれほれ♪」
アンシェラ様もノリノリで、かつての夢で見た猫じゃらしのように右手を動かしている。当然私はそれを目で追っていた。
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闇の精霊王(多分)が悲鳴を上げる。
結局本能に負けて猫パンチをくらわしてしまった、すまない闇の精霊王。
"ごめんなさい……愛し子を許してあげて"
ぐったりして観念した闇の精霊王は、萎れるように謝罪した。
「こちらこそ殴ってごめんなさいにゃー……私はニャンコ=コネコ。闇の精霊王しゃんのお名前は?」
"僕は……うっぷ、オプスラス。あの子……僕の愛し子モミジは未完成の櫛だって知らなくて。生活に困って売ったんだ"
「にゃっ、モミジっていうのが愛し子なのかにゃ?」
"うん。実はあの子のお父さんがチュゲ櫛の職人なんだけど……"
闇の大精霊オプスラスは語った。
愛し子であるモミジのチュゲ櫛職人の父親が、ある時チュヤバキの供給に問題があったと家を出て早半年。未だ戻っていないらしい。
一家の大黒柱を失い、闇の愛し子とそのお母さんは困窮してしまった。
"あの子はお金を稼ぐために櫛を売りたいって。だから人の多い場所へ連れて行ってって頼まれたんだ。
ただ、子供で面倒に巻き込まれそうになったから、最初は僕が目くらましをして購買客の記憶を消してた"
私は精霊の声を皆に伝える。スィルがこちらを見た。
「……そう言う事だったの。でも、どうしてそのモミジちゃんじゃなく翼人のハニエルさんが櫛を売っていたの?」
"あの人は心配して協力してくれていただけ。僕は光のあいつは苦手だけど、翼人は子供好きでいい人だったから"
闇の大精霊の目くらましは、光の大精霊の愛し子であるハニエルには効かなかったそうだ。
子供が明らかに高級な工芸品を売っているのを心配したハニエルがモミジに声を掛け――事情を知り大人の自分が代理で売る、と協力を申し出たらしい。
ハニエルさんを攫ったのはそのモミジって子に間違いなかった。大方、私達に見つかってしまったことでハニエルさんが危ないとでも思ったのだろう。
「しょうなの……しょれで、ハニエルしゃんは無事なのかにゃ?」
"うん。モミジの家に無事で居――っ、モミジ!?"
闇の大精霊は不意に何かに気付いたように宙を見詰め――姿を消す。
次の瞬間には、私達も石壁の部屋から別の場所へと立っていた。
恐らくアンシェラ様が転移術を使ってくれたのだろう、と思っていると。
「……これは不味いの」
眉を顰めて腕を組むアンシェラ様。
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