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【1】ちーとにゃんこと世界樹の茶畑ドタバタドラゴン大戦争!
69にゃん
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ドンドコドコドコドン! ドンドコドコドコドン!
夜。
盛大な焚火が燃え上がる広場――仮面やボディペイント、飾りたてたクスァーツ族(仮にそう呼んでおこう)達が火を囲んで太鼓のリズムに合わせて踊っている。
目の前には葉っぱの包み焼きをした自然薯に焼いた魔蛇の肉が置かれている。
彼らの盛大な歓迎を私達は受けていた。
「"ニャンコ、はい、あーん"」
芋虫がないのが幸いだと思いながら、私は隣に座っているクマルに食べさせてもらっていた。
彼女曰く、めんこいのに食べさせるのが楽しいそうだ。
自然薯は持ってきた砂糖を少量まぶされていて甘かった。
魔蛇は岩塩でもあるのか、意外とイケる味である。
ちなみに弟のハザラは仮面を付け、体を震わせながら踊りの真っ最中である。
マリーシャとスィルはペニスケースの男性達に困惑しているようだった。
ライオット、サミュエル両名はクスァーツ族の酋長と何やら会話していた。
その傍らにティリオンがいて、会話を聞いているのだろう、耳を動かしながら黙々と食事をしていた。
ティリオンの隣にはヒュペルト様。
彼はクスァーツ族とは馴れ合いたくないのか、体育座りをして顔を突っ伏していた。
彼だけが出された料理に手を付けていない。美味しいのにな。
ライオット達を見ていると、酋長が隣の者に指図をした。
すると、厳つい外見の女性が現れる。
少し気になって、会話を聞けるよう呪文を唱えた。
「オマエタチ、キニイッタ。ムスメノレアズ、マダ、ケッコン、ナイ。ドウダ?」
何ですとー!?
***
突然の結婚話にライオット達は硬直していた。
そりゃそうだ。人間の価値観で言えば美人ではない、むしろ男みたいな外見なんだもの。
断りたいんだろうなぁ……でも、酋長の娘だから下手な断り方は出来ないよね。
「"ニャンコ、何を見ている? ――ああ、長の娘のレアズか。狩りの上手い、強い女だ。美人だし、結婚したい男は沢山いる"」
私もどうやったら穏便に断れるかなと考えていると、クマルの言葉が耳に入ってきた。
え――美人? 聞き間違いかな?
「"あの人、ビジンなのかにゃ?"」
「"ああ、ニャンコはそう思わないのか?"」
一瞬、沈黙が出来る。聞き間違いではなかったようだ。
私はとりあえず、正直に思ったことを彼女に告げる事にした。
「"クマルしゃんの方がずっとずっとビジンにゃ"」
「"は? ――ニャンコ、私をからかっているのか?"」
「"からかってなんかないにゃ"」
言うと、クマルは腕を組んで考えだした。
ややあって、合点が言ったように口を開く。
「"そうか…グンマ―ルの外と内では美的感覚が違うのか。ニャンコ、グンマ―ルの女は美しく狩りが上手いやつがモテるんだ。
私は不細工に生まれついたが、幸い狩りが上手いから、冗談でも結婚してやってもいいと言ってくれる男はいるんだ。ハザラは幸い美人な方で、家事も上手い。しかし身を守る手段は覚えさせないといけないから狩りも教えている"」
グンマ―ルでは女が狩りをし、男が家事をする――そうクマルは言う。
その言葉は私を仰天させた――美醜価値観だけじゃなくて男女の役割も逆転ですがな。
という事は、人間的価値観で言うならクマルは仕事は出来るけど女みたいなナヨナヨ男で、あの酋長の娘は男らしいイケメンで仕事も出来るタイプなのか。
再び酋長に視線を戻して耳を澄ませる。
ライオット達はカタカタとロボットのような片言で必死に結婚話を断ろうとしていた。
「ライオット、ツマ、イル。ツマ、スィル。ツマ、ヒトリ、ブゾクノオキテ。ケッコン、ムリ」
「サミュエルモ、ツマ、イル。ツマ、マリーシャ。ライオット、オナジブゾク。オキテ、アル。ケッコン、ムリ」
二人が失礼のないように部族の掟を理由にして断ると、酋長はお食事中のティリオンに目を向ける。
ティリオンは一瞬喉に詰まらせ、少々咳き込むと、顔をブンブンと横に振った。
「ティリオン、ブゾクノオキテ。ケッコン、オナジブゾクダケ。ケッコン、ムリ!」
言って、ダークエルフは体育座りで突っ伏しているヒュペルト様を見る。
「……ヒュペルト、チガウブゾク。ブゾクノオサノムスコ、エライ。ツマ、タクサンモテル、オキテ。ケッコン、イイ」
サミュエルが水の意趣返しとばかりに婿にヒュペルト様を薦めた。
流石にそれは聞き捨てならなかったのだろう、ヒュペルト様は慌てた表情で顔を上げる。
私はすかさず呟いた。
「『ヒュペルトは結婚に同意する』にゃ」
「な、何を言ってるんだい~? 結婚するに決まってるじゃないか~!!?」
ヒュペルト様は慌てて口を挟むも、言ってしまった言葉にあっと口を押えた。
しかし口から出た言葉はもはや取り消せない。
サミュエルがそこはかとなく黒い笑顔を浮かべた。色々吹っ切れたのかも知れない。
「ヒュペルト、ドウイ。ヨロコブ。ケッコン、スル」
「違う~、僕は…」
青ざめて首を振るヒュペルト様。
酋長はその目の前に立つと、じいぃ――っとかっぴらいた瞳で見つめる。
「な、何だい~?」
「――オンナ、ムコ、ノゾム。オトコ、ヨロコブ。フツウ、コトワル、ナイ。モシ、コトワル、オンナ、フシギナチカラ、アル。オトコ、コロス」
「もし結婚を断れば不思議な力で死ぬ事になるらしいな」
冷静にまとめるティリオン。
酋長の娘レアズは満面の喜色を浮かべると、丸太のような筋肉ムキムキの二の腕でヒュペルト様を抱き上げた。
「ぎゃあああああああっ――離せぇ、この野蛮ブスッ!」
悲鳴を上げるヒュペルト様にレアズはぶっちゅうう、とキスをかました。
ショック過ぎたのか、そのまま気絶してぐったりとしたヒュペルト様。
それを景品のように持ち上げて、皆に見せびらかしながらレアズはくるくると踊る。
「"やったぞ、美人を婿に貰った! しかも人間の部族の長の息子だ!"」
「"おめでとう、レアズ!"」
「"皆、騒げ、踊れ、歌え! 今宵は酋長の娘レアズが美人の婿を取った日になったぞ!"」
部族の皆に口々に結婚を寿がれるレアズとヒュペルト様。
「俺達は、尊い犠牲を忘れない――」
「どうか幸せになってください…」
「達者で暮らせよ」
うん、今日は実に目出度い日だ。
ライオット達はめいめい呟いて、彼らに向かって祈り続けた。
ふっ――計画通り?
夜。
盛大な焚火が燃え上がる広場――仮面やボディペイント、飾りたてたクスァーツ族(仮にそう呼んでおこう)達が火を囲んで太鼓のリズムに合わせて踊っている。
目の前には葉っぱの包み焼きをした自然薯に焼いた魔蛇の肉が置かれている。
彼らの盛大な歓迎を私達は受けていた。
「"ニャンコ、はい、あーん"」
芋虫がないのが幸いだと思いながら、私は隣に座っているクマルに食べさせてもらっていた。
彼女曰く、めんこいのに食べさせるのが楽しいそうだ。
自然薯は持ってきた砂糖を少量まぶされていて甘かった。
魔蛇は岩塩でもあるのか、意外とイケる味である。
ちなみに弟のハザラは仮面を付け、体を震わせながら踊りの真っ最中である。
マリーシャとスィルはペニスケースの男性達に困惑しているようだった。
ライオット、サミュエル両名はクスァーツ族の酋長と何やら会話していた。
その傍らにティリオンがいて、会話を聞いているのだろう、耳を動かしながら黙々と食事をしていた。
ティリオンの隣にはヒュペルト様。
彼はクスァーツ族とは馴れ合いたくないのか、体育座りをして顔を突っ伏していた。
彼だけが出された料理に手を付けていない。美味しいのにな。
ライオット達を見ていると、酋長が隣の者に指図をした。
すると、厳つい外見の女性が現れる。
少し気になって、会話を聞けるよう呪文を唱えた。
「オマエタチ、キニイッタ。ムスメノレアズ、マダ、ケッコン、ナイ。ドウダ?」
何ですとー!?
***
突然の結婚話にライオット達は硬直していた。
そりゃそうだ。人間の価値観で言えば美人ではない、むしろ男みたいな外見なんだもの。
断りたいんだろうなぁ……でも、酋長の娘だから下手な断り方は出来ないよね。
「"ニャンコ、何を見ている? ――ああ、長の娘のレアズか。狩りの上手い、強い女だ。美人だし、結婚したい男は沢山いる"」
私もどうやったら穏便に断れるかなと考えていると、クマルの言葉が耳に入ってきた。
え――美人? 聞き間違いかな?
「"あの人、ビジンなのかにゃ?"」
「"ああ、ニャンコはそう思わないのか?"」
一瞬、沈黙が出来る。聞き間違いではなかったようだ。
私はとりあえず、正直に思ったことを彼女に告げる事にした。
「"クマルしゃんの方がずっとずっとビジンにゃ"」
「"は? ――ニャンコ、私をからかっているのか?"」
「"からかってなんかないにゃ"」
言うと、クマルは腕を組んで考えだした。
ややあって、合点が言ったように口を開く。
「"そうか…グンマ―ルの外と内では美的感覚が違うのか。ニャンコ、グンマ―ルの女は美しく狩りが上手いやつがモテるんだ。
私は不細工に生まれついたが、幸い狩りが上手いから、冗談でも結婚してやってもいいと言ってくれる男はいるんだ。ハザラは幸い美人な方で、家事も上手い。しかし身を守る手段は覚えさせないといけないから狩りも教えている"」
グンマ―ルでは女が狩りをし、男が家事をする――そうクマルは言う。
その言葉は私を仰天させた――美醜価値観だけじゃなくて男女の役割も逆転ですがな。
という事は、人間的価値観で言うならクマルは仕事は出来るけど女みたいなナヨナヨ男で、あの酋長の娘は男らしいイケメンで仕事も出来るタイプなのか。
再び酋長に視線を戻して耳を澄ませる。
ライオット達はカタカタとロボットのような片言で必死に結婚話を断ろうとしていた。
「ライオット、ツマ、イル。ツマ、スィル。ツマ、ヒトリ、ブゾクノオキテ。ケッコン、ムリ」
「サミュエルモ、ツマ、イル。ツマ、マリーシャ。ライオット、オナジブゾク。オキテ、アル。ケッコン、ムリ」
二人が失礼のないように部族の掟を理由にして断ると、酋長はお食事中のティリオンに目を向ける。
ティリオンは一瞬喉に詰まらせ、少々咳き込むと、顔をブンブンと横に振った。
「ティリオン、ブゾクノオキテ。ケッコン、オナジブゾクダケ。ケッコン、ムリ!」
言って、ダークエルフは体育座りで突っ伏しているヒュペルト様を見る。
「……ヒュペルト、チガウブゾク。ブゾクノオサノムスコ、エライ。ツマ、タクサンモテル、オキテ。ケッコン、イイ」
サミュエルが水の意趣返しとばかりに婿にヒュペルト様を薦めた。
流石にそれは聞き捨てならなかったのだろう、ヒュペルト様は慌てた表情で顔を上げる。
私はすかさず呟いた。
「『ヒュペルトは結婚に同意する』にゃ」
「な、何を言ってるんだい~? 結婚するに決まってるじゃないか~!!?」
ヒュペルト様は慌てて口を挟むも、言ってしまった言葉にあっと口を押えた。
しかし口から出た言葉はもはや取り消せない。
サミュエルがそこはかとなく黒い笑顔を浮かべた。色々吹っ切れたのかも知れない。
「ヒュペルト、ドウイ。ヨロコブ。ケッコン、スル」
「違う~、僕は…」
青ざめて首を振るヒュペルト様。
酋長はその目の前に立つと、じいぃ――っとかっぴらいた瞳で見つめる。
「な、何だい~?」
「――オンナ、ムコ、ノゾム。オトコ、ヨロコブ。フツウ、コトワル、ナイ。モシ、コトワル、オンナ、フシギナチカラ、アル。オトコ、コロス」
「もし結婚を断れば不思議な力で死ぬ事になるらしいな」
冷静にまとめるティリオン。
酋長の娘レアズは満面の喜色を浮かべると、丸太のような筋肉ムキムキの二の腕でヒュペルト様を抱き上げた。
「ぎゃあああああああっ――離せぇ、この野蛮ブスッ!」
悲鳴を上げるヒュペルト様にレアズはぶっちゅうう、とキスをかました。
ショック過ぎたのか、そのまま気絶してぐったりとしたヒュペルト様。
それを景品のように持ち上げて、皆に見せびらかしながらレアズはくるくると踊る。
「"やったぞ、美人を婿に貰った! しかも人間の部族の長の息子だ!"」
「"おめでとう、レアズ!"」
「"皆、騒げ、踊れ、歌え! 今宵は酋長の娘レアズが美人の婿を取った日になったぞ!"」
部族の皆に口々に結婚を寿がれるレアズとヒュペルト様。
「俺達は、尊い犠牲を忘れない――」
「どうか幸せになってください…」
「達者で暮らせよ」
うん、今日は実に目出度い日だ。
ライオット達はめいめい呟いて、彼らに向かって祈り続けた。
ふっ――計画通り?
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