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うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【1】
ヒゲワシ。
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「聖女様の誕生の祝いに参加出来た事、光栄に存じマス。こちらはささやかな贈り物でございマス、お納めを」
やや訛りがあるものの、流暢なトラス語に切り替えられ述べられた祝いの口上。背後の面々もそれに倣う。イドゥリース達が監修したのだろう。
差し出されたものは筒状のものだった。それを受け取って開いてみると、
「目録だね」
グレイが隣からコメントする。アヤスラニ帝国語にトラス語併記で記された贈り物一覧だった。
――マリーの誕生日の事をこの国に来てから知ったんだろうと思う。多くの贈り物があって持参しきれませんでしたから後で届けさせます、ということで帝国としての面子を保ってるんだよ。
耳元で囁かれた言葉。確かに馬鹿正直に知らなかったので用意してません、じゃ格好が付かないからな。
何だか気を遣わせて悪いことをしてしまった。
私はアヤスラニ帝国の面子を立てる為、人々に周知するべくわざと声を大きめに出すことにした。
「まあ、こんなに多くの素晴らしき品々……! アヤスラニ帝国の方々、そして皇帝陛下に心より感謝申し上げますわ!」
『しかし、責任ある方がおいそれと海外にお出になるのは如何なものかと存じますけれど』
淑女の礼でお礼を述べつつ、精神感応でようやっとそれだけを伝えると、相手――アヤスラニ帝国皇帝イブラヒームその人は、「『もうバレたのか』」と愉快そうににやりと笑った。
「『何、ちょっとした意趣返しよ。いつも驚かされているのでな』」
聖女を逆に驚かせることは出来ただろうか、と訊かれたので、『十分驚きましたわ』と返事をする。
聖女に一度生で会ってみたかった、危険を冒して遥々やってきた甲斐があったものだと嬉しそうだ。
ちなみに皇帝の代わりは影武者がやっている模様。
まったくオス麿と言い、心配になる程腰の軽いことだ。
皇帝イブラヒームはきっと、この時まで私となるべく会わないように動いていたのだ。イドゥリースまで巻き込んで、接触しない為に観光へ繰り出した。
と、まあ衝撃の事実が判明した訳だが、しかし今はそれどころじゃない。グレイに知らせるのも後だ。
『皇帝自らが来られた理由にはある程度の見当は付きますが……後でゆっくりお話をお聞き致しますわね』
「『その方が良いだろうな。聖女は本日の主役だというのに心ここに在らぬ様子。エスパーニャの山に住まうというヒゲワシが無事に罠にかかるのを祈っておこう』」
――『ヒゲワシ』。
意味を量りかねて精神感応を使って探ると成程と合点が行った。それにこちらの状況はある程度バレていた模様。
流石は皇帝というべきか、卓越した情報分析力と観察眼である。
感心していると、それまで黙っていたアルトガルが寄って来たので半分精神感応に切り替える。
「聖女様……」
『あの方はまさか』
『お察しの通りよ。それにしてもアルトガル、アヤスラニ語は分かるの?』
『多少は。こちとら傭兵ですぞ』
彼らは戦いを生業としており、ヘルヴェティアの立地からも雇用主は神聖アレマニア帝国が主。その敵国であるアヤスラニ帝国の言葉だから多少は知っているのだろうな。
『成程ね。ところで『ヒゲワシ』の罠は?』
『上々。皆配置につきましたぞ。まさか雇った者の中に我らがいるとは夢にも思っておらぬでしょうな』
高山の民のことを警戒しているようでしたが、雪山の民のことを失念していたが運の尽き。
そうアルトガルは不敵に笑う。
「さて、『ヒゲワシ』がやって参りましたな。それでは我輩はこれにて失礼仕る」
アルトガルの去り際の言葉に首を傾げるグレイに微笑んで、「私が応対するから」と前に出る。
目の前には、エスパーニャ王国の使者達。彼らは明らかに前世で言う東洋人な容貌の男を連れてやってきていた。精神感応で探ると、男の首から伸びる鎖を握って頭を垂れているのが『ヒゲワシ』。
異国人ばかりに囲まれて、異国の服を着せられた東洋人の男は、訳も分からずこれからどんな目に遭うのだろうと不安なのだろう。おどおどと回りに目を動かしている。
――まさかそれが贈り物とか言うまいな。
そのまさかだった。
「聖女様、本日の目出度き日にお招き下さり感謝致します。この異国的で興味深い男は遠く、遥か東の果てにあるフソウなる国の者だとか。
聖女様はフソウの物を好まれていらっしゃるかと存じます。宜しければ聖女様にこの者を献上しようと連れて参りました」
観衆からどよめきが上がった。
礼儀として笑顔を浮かべるも頬が引き攣る。確かに私は日本を思わせるフソウの国には親しみを覚えるけれど、人間をいきなり連れて来られても。
それに、鎖で繋ぎ無理やり従わせる奴隷支配等二流三流……いや、五流である。
自ら縛られたがるように仕向けることこそが、真の支配者というもの!
心の中で持論を叫んだ後、私はフソウ人の男を見つめた。
相手も気付いて黒い瞳で見つめ返してくるも、隣の『ハゲワシ』が「無礼をお許しください」と鎖をぐいっと引いて頭を下げさせている。
「構いませんわ、無理強いをしてはなりません」
「申し訳ありません、出過ぎた真似を」
しかし、フソウ人か。
精神感応を使って記憶を読んでみた私は、人権無視の獣に対するような待遇に内心激しい怒りを覚えた。服の上から出は分からないように、男の体には傷がいっぱいある。
かつて、前世日本でも奴隷輸出に手を染めた歴史があった。
秀吉の時代九州大名達の奴隷貿易から始まり、かの福沢諭吉がお上に進言して国・財閥ぐるみで行われたという日本人売春婦『からゆきさん』輸出事業に至るまで。
奴隷輸出、実は結構近代まであったのである。
特に『からゆきさん』は輝かしく語られる日清日露戦争の大きな戦費源になったにも関わらず、後に国の恥として無かったことにされていた。
年端もいかない少女達に甘い言葉を囁き騙して海外に売り飛ばし、一番儲かったのは一体誰だったのか。
お綺麗な教科書では習わない、憐れで悲惨などす黒い歴史。
目の前のフソウ人の男もまた、フソウ国における最新鋭の武器と引き換えに他の奴隷達と共に、大名っぽい支配者によって売られて来たようだ。エスパーニャ王国に連れて来られた時点では妻子も一緒だったが、その行方を探ると変態好事家に引き取られていることが分かった。
男一人だけ抵抗しつつもあえなく引き離されて私への贈り物となったという訳である。
――ああ、サタナエル様!
豚共は学ばず、肉屋を支持。同じ歴史は繰り返される。
やってることの中身は同じ。ただ、呼び名を時代に相応しいものに変えただけだ。
食い物にされるのは、いつも弱い立場の者、女子供なのは世の常か。
心情的には人をモノ扱いする奴隷制度に絶対反対である。
しかしここで私が受け取らなければこの男はきっと死ぬより酷い目に遭わされるだろう。受け取らないという選択肢はない。それに何より――この男、米作りや味噌・醤油作りのスキルがあるのだ。
――はい、採用!
私はこっそりナーテに指示して窓を開けさせると、カラスのリーダーを呼ぶ。
慣れたもので、腕に飛んできてカァ、と高らかに鳴くリーダー。
求めていた人材に内心嬉しさでいっぱいだが、私は精一杯悲しそうな様子を心がけた。
「ああ……残念だけれど、この男だけでは私、受け取る訳には参りませんわ」
「な、何故……!?」
「この男には妻と子供が一緒に居た筈ですわ。それも一緒で贈り物にして頂いても宜しいかしら?
太陽神も私も、家族が引き離されるのは忍びないと思っておりますの。そうよね?」
――カァ!
同意を求める私に呼応するように鳴くリーダー。
群衆の誰かが、太陽神のご意志を伝える御使いだ! と言ったのが耳を打つ。
「慈悲深きレアンドロ殿下も、きっと私と同じ気持ちでいらっしゃる筈ですわ」
ダメ押しにレアンドロ王子の名を出して言うと、エスパーニャの使者は分かりやすく青くなって慌て出した。
「そ、それはもう! 直ぐにでも手配致します!」
「よろしくお願いしますわね。妻と子供の行方は教えて差し上げた方が宜しいかしら?」
「い、いえっ、聖女様のお手を煩わせるなど! 急ぎ必ずや御前に連れて参りますので!」
揉み手をするエスパーニャの使者に私は微笑みを返す。良い湿地を探さないとな!
それまでフソウ人の妻と子は、エスパーニャにいるカラス達でもスカウトして守って貰うことにしよう。
やや訛りがあるものの、流暢なトラス語に切り替えられ述べられた祝いの口上。背後の面々もそれに倣う。イドゥリース達が監修したのだろう。
差し出されたものは筒状のものだった。それを受け取って開いてみると、
「目録だね」
グレイが隣からコメントする。アヤスラニ帝国語にトラス語併記で記された贈り物一覧だった。
――マリーの誕生日の事をこの国に来てから知ったんだろうと思う。多くの贈り物があって持参しきれませんでしたから後で届けさせます、ということで帝国としての面子を保ってるんだよ。
耳元で囁かれた言葉。確かに馬鹿正直に知らなかったので用意してません、じゃ格好が付かないからな。
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私はアヤスラニ帝国の面子を立てる為、人々に周知するべくわざと声を大きめに出すことにした。
「まあ、こんなに多くの素晴らしき品々……! アヤスラニ帝国の方々、そして皇帝陛下に心より感謝申し上げますわ!」
『しかし、責任ある方がおいそれと海外にお出になるのは如何なものかと存じますけれど』
淑女の礼でお礼を述べつつ、精神感応でようやっとそれだけを伝えると、相手――アヤスラニ帝国皇帝イブラヒームその人は、「『もうバレたのか』」と愉快そうににやりと笑った。
「『何、ちょっとした意趣返しよ。いつも驚かされているのでな』」
聖女を逆に驚かせることは出来ただろうか、と訊かれたので、『十分驚きましたわ』と返事をする。
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ちなみに皇帝の代わりは影武者がやっている模様。
まったくオス麿と言い、心配になる程腰の軽いことだ。
皇帝イブラヒームはきっと、この時まで私となるべく会わないように動いていたのだ。イドゥリースまで巻き込んで、接触しない為に観光へ繰り出した。
と、まあ衝撃の事実が判明した訳だが、しかし今はそれどころじゃない。グレイに知らせるのも後だ。
『皇帝自らが来られた理由にはある程度の見当は付きますが……後でゆっくりお話をお聞き致しますわね』
「『その方が良いだろうな。聖女は本日の主役だというのに心ここに在らぬ様子。エスパーニャの山に住まうというヒゲワシが無事に罠にかかるのを祈っておこう』」
――『ヒゲワシ』。
意味を量りかねて精神感応を使って探ると成程と合点が行った。それにこちらの状況はある程度バレていた模様。
流石は皇帝というべきか、卓越した情報分析力と観察眼である。
感心していると、それまで黙っていたアルトガルが寄って来たので半分精神感応に切り替える。
「聖女様……」
『あの方はまさか』
『お察しの通りよ。それにしてもアルトガル、アヤスラニ語は分かるの?』
『多少は。こちとら傭兵ですぞ』
彼らは戦いを生業としており、ヘルヴェティアの立地からも雇用主は神聖アレマニア帝国が主。その敵国であるアヤスラニ帝国の言葉だから多少は知っているのだろうな。
『成程ね。ところで『ヒゲワシ』の罠は?』
『上々。皆配置につきましたぞ。まさか雇った者の中に我らがいるとは夢にも思っておらぬでしょうな』
高山の民のことを警戒しているようでしたが、雪山の民のことを失念していたが運の尽き。
そうアルトガルは不敵に笑う。
「さて、『ヒゲワシ』がやって参りましたな。それでは我輩はこれにて失礼仕る」
アルトガルの去り際の言葉に首を傾げるグレイに微笑んで、「私が応対するから」と前に出る。
目の前には、エスパーニャ王国の使者達。彼らは明らかに前世で言う東洋人な容貌の男を連れてやってきていた。精神感応で探ると、男の首から伸びる鎖を握って頭を垂れているのが『ヒゲワシ』。
異国人ばかりに囲まれて、異国の服を着せられた東洋人の男は、訳も分からずこれからどんな目に遭うのだろうと不安なのだろう。おどおどと回りに目を動かしている。
――まさかそれが贈り物とか言うまいな。
そのまさかだった。
「聖女様、本日の目出度き日にお招き下さり感謝致します。この異国的で興味深い男は遠く、遥か東の果てにあるフソウなる国の者だとか。
聖女様はフソウの物を好まれていらっしゃるかと存じます。宜しければ聖女様にこの者を献上しようと連れて参りました」
観衆からどよめきが上がった。
礼儀として笑顔を浮かべるも頬が引き攣る。確かに私は日本を思わせるフソウの国には親しみを覚えるけれど、人間をいきなり連れて来られても。
それに、鎖で繋ぎ無理やり従わせる奴隷支配等二流三流……いや、五流である。
自ら縛られたがるように仕向けることこそが、真の支配者というもの!
心の中で持論を叫んだ後、私はフソウ人の男を見つめた。
相手も気付いて黒い瞳で見つめ返してくるも、隣の『ハゲワシ』が「無礼をお許しください」と鎖をぐいっと引いて頭を下げさせている。
「構いませんわ、無理強いをしてはなりません」
「申し訳ありません、出過ぎた真似を」
しかし、フソウ人か。
精神感応を使って記憶を読んでみた私は、人権無視の獣に対するような待遇に内心激しい怒りを覚えた。服の上から出は分からないように、男の体には傷がいっぱいある。
かつて、前世日本でも奴隷輸出に手を染めた歴史があった。
秀吉の時代九州大名達の奴隷貿易から始まり、かの福沢諭吉がお上に進言して国・財閥ぐるみで行われたという日本人売春婦『からゆきさん』輸出事業に至るまで。
奴隷輸出、実は結構近代まであったのである。
特に『からゆきさん』は輝かしく語られる日清日露戦争の大きな戦費源になったにも関わらず、後に国の恥として無かったことにされていた。
年端もいかない少女達に甘い言葉を囁き騙して海外に売り飛ばし、一番儲かったのは一体誰だったのか。
お綺麗な教科書では習わない、憐れで悲惨などす黒い歴史。
目の前のフソウ人の男もまた、フソウ国における最新鋭の武器と引き換えに他の奴隷達と共に、大名っぽい支配者によって売られて来たようだ。エスパーニャ王国に連れて来られた時点では妻子も一緒だったが、その行方を探ると変態好事家に引き取られていることが分かった。
男一人だけ抵抗しつつもあえなく引き離されて私への贈り物となったという訳である。
――ああ、サタナエル様!
豚共は学ばず、肉屋を支持。同じ歴史は繰り返される。
やってることの中身は同じ。ただ、呼び名を時代に相応しいものに変えただけだ。
食い物にされるのは、いつも弱い立場の者、女子供なのは世の常か。
心情的には人をモノ扱いする奴隷制度に絶対反対である。
しかしここで私が受け取らなければこの男はきっと死ぬより酷い目に遭わされるだろう。受け取らないという選択肢はない。それに何より――この男、米作りや味噌・醤油作りのスキルがあるのだ。
――はい、採用!
私はこっそりナーテに指示して窓を開けさせると、カラスのリーダーを呼ぶ。
慣れたもので、腕に飛んできてカァ、と高らかに鳴くリーダー。
求めていた人材に内心嬉しさでいっぱいだが、私は精一杯悲しそうな様子を心がけた。
「ああ……残念だけれど、この男だけでは私、受け取る訳には参りませんわ」
「な、何故……!?」
「この男には妻と子供が一緒に居た筈ですわ。それも一緒で贈り物にして頂いても宜しいかしら?
太陽神も私も、家族が引き離されるのは忍びないと思っておりますの。そうよね?」
――カァ!
同意を求める私に呼応するように鳴くリーダー。
群衆の誰かが、太陽神のご意志を伝える御使いだ! と言ったのが耳を打つ。
「慈悲深きレアンドロ殿下も、きっと私と同じ気持ちでいらっしゃる筈ですわ」
ダメ押しにレアンドロ王子の名を出して言うと、エスパーニャの使者は分かりやすく青くなって慌て出した。
「そ、それはもう! 直ぐにでも手配致します!」
「よろしくお願いしますわね。妻と子供の行方は教えて差し上げた方が宜しいかしら?」
「い、いえっ、聖女様のお手を煩わせるなど! 急ぎ必ずや御前に連れて参りますので!」
揉み手をするエスパーニャの使者に私は微笑みを返す。良い湿地を探さないとな!
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