493 / 674
うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【1】
グレイ・ダージリン(99)
しおりを挟む
拳銃に弾丸を込め、撃鉄を起こす。片目で標準を定め、引き金を引いた。
パン、と軽快な音と共に腕全体に衝撃が走り、的の外側の円に風穴が開いた。
「結構衝撃が走るね、これ」
僕がまじまじと拳銃を見ていると、隣で見ていたアールが勝ち誇ったように笑った。
「ふふふ、俺の初めての時よりも外側だ」
「凄いな、何で兄弟二人共最初から的に当たるんだ?」
何の訓練もしてきていないんだろう? と驚くカレル様。
どうしてだろう? 僕にも分からないや。
そう、ここはキャンディ伯爵家に作られた秘密の訓練部屋。アールに連れられてやってきた僕は、拳銃の練習の真最中という訳である。
何度か練習を繰り返すと、だんだん的に当たるように。
それで何となく僕達兄弟が最初から的に当たった理由が推測出来た。
「多分ですけど――普段から書き物をよくしているせいかと」
「書き物?」
「ずっとペンを握ったまま、集中して仕事をします。訓練こそはしていないのですが、握力と集中力は鍛えられたのだろうと」
「成程なぁ。じゃあ普段から机仕事をしている方が上達が早いってことか」
「それにしても、こうも簡単に銃が撃ててしまうなんて。弾丸は画期的な発明でしたね」
「筒の中に螺旋階段のように溝を掘ることで精度が増したしな」
「回転することで安定する、でしたね」
「ああ」
その日の最後に僕が放った弾丸は、見事に的のど真ん中を貫いた。
何度か繰り返して、いざという時に動揺せず使えるようにしておかないと。
***
数日後、種痘の説明と実施を兼ねたお茶会の日当日がやってきた。
国王陛下を始め、主だった貴族達がキャンディ伯爵家にやってくる。
勿論かのレアンドロ王子も一緒だ。
マリー曰く、見学の他、カレル様に謝罪する機会が欲しいとのことだったが。
――やっぱり。
案の定、僕の予想通りの展開になった。
レアンドロ王子が来るからといってそこまで心配していなかったのは、招待されていた三魔女達の存在があったから。
僕達のテーブルにやってきて同席しようとしたレアンドロ王子達は、マリーの流れるような運びで三魔女に挟まれる形に。
「一体、何しに来たんだろうな」
そんな小さな呟きが耳朶を打った。
カレル様が微笑を絶やさずに見ている先には、謝罪する筈のカレル様には目もくれずに必死にマリーに話しかけようとしているレアンドロ王子。しかしその度に隣に座る貴婦人――三魔女達に言葉尻を捕らえられ翻弄されている。
改めて三魔女を敵に回してはいけないと認識する僕。
流石といおうか、レアンドロ王子のみならず、エスパーニャ王国の外交官ホセ・デ・ラソンという男もまた、口から生まれたような三魔女の勢いには勝てないらしい。
結局手も足も出ないまま、神の刻印を施す時間が来てしまい、マリーはオディロン陛下達の元へと向かうことに。
刻印を受けるリュサイ女王や皇女エリーザベト、メテオーラ嬢は勿論、三魔女、諦めの悪いレアンドロ王子が立ち上がる。
と、皇女エリーザベトがカレル様に近付いてきて声を掛けた。
「カレル様は行かれませんの?」
「いえ、私は既に受けておりますので」
「あの、宜しければ一緒に来て頂けませんか? その、不安で……」
「……かしこまりました、ご一緒致しましょう」
密かに溜息を吐いた後。余所行きの笑顔を見せて承諾したカレル様が、皇女エリーザベトをエスコートして去って行く。
レアンドロ王子がどう反応するか少しハラハラしていた僕。しかし予想外にも王子はカレル様達を見ても路傍の石を見つめるような無関心さで、あまり表情に変化は見られなかった。
心配そうにこちらを見ていたマリーに、僕は大丈夫だから行ってらっしゃいと見送る。
テーブルに残されたのは、僕と外交官ホセ子爵のみ。
やがて、種痘が始まった。
腕にチクリとやるだけなので簡単に終わる。終わった人々はお互い痕を見せ合いながら賑やかに話していた。
「理屈は教えて頂きましたが……それでも牛や馬のできものを人間に植え付けるなど、やはり信じられない」
次々と刻印を受ける人々を見ながらホセ子爵が呟いている。
と――僕が見ているのに気付いて、子爵は決まり悪そうに、「申し訳ありません」と謝罪した。
「構いません、刻印に関して分かる範囲でならお答えしますし、正直に何でも仰って下さい」
彼は外交官なんだし、エスパーニャ王に伝える為にも理解してもらう必要がある。
僕の言葉にホセ子爵は少し躊躇いを見せつつ口を開いた。
「……お考えになったのが聖女様でなければ、悪魔や魔女の所業と思われてもおかしくないとと思うのですが……本当に大丈夫なのでしょうか?」
「私も最初は半信半疑で拒否感がありましたが、何ともありませんでしたしこの通り元気です。実際の効果は疫病が流行し始めてから分かることだとは思いますが」
ホセ子爵はうーんと唸った。
「そこなのですよね。疫病が真実流行るのか、あの刻印が本当に効果があるのか否か」
「寛容派の教皇の下に現れた聖女を信じるのか、否か」
エスパーニャ王国も神聖アレマニア帝国と同じく不寛容派が多数。そこを突くと、子爵の頬に僅かな赤みが差した。
パン、と軽快な音と共に腕全体に衝撃が走り、的の外側の円に風穴が開いた。
「結構衝撃が走るね、これ」
僕がまじまじと拳銃を見ていると、隣で見ていたアールが勝ち誇ったように笑った。
「ふふふ、俺の初めての時よりも外側だ」
「凄いな、何で兄弟二人共最初から的に当たるんだ?」
何の訓練もしてきていないんだろう? と驚くカレル様。
どうしてだろう? 僕にも分からないや。
そう、ここはキャンディ伯爵家に作られた秘密の訓練部屋。アールに連れられてやってきた僕は、拳銃の練習の真最中という訳である。
何度か練習を繰り返すと、だんだん的に当たるように。
それで何となく僕達兄弟が最初から的に当たった理由が推測出来た。
「多分ですけど――普段から書き物をよくしているせいかと」
「書き物?」
「ずっとペンを握ったまま、集中して仕事をします。訓練こそはしていないのですが、握力と集中力は鍛えられたのだろうと」
「成程なぁ。じゃあ普段から机仕事をしている方が上達が早いってことか」
「それにしても、こうも簡単に銃が撃ててしまうなんて。弾丸は画期的な発明でしたね」
「筒の中に螺旋階段のように溝を掘ることで精度が増したしな」
「回転することで安定する、でしたね」
「ああ」
その日の最後に僕が放った弾丸は、見事に的のど真ん中を貫いた。
何度か繰り返して、いざという時に動揺せず使えるようにしておかないと。
***
数日後、種痘の説明と実施を兼ねたお茶会の日当日がやってきた。
国王陛下を始め、主だった貴族達がキャンディ伯爵家にやってくる。
勿論かのレアンドロ王子も一緒だ。
マリー曰く、見学の他、カレル様に謝罪する機会が欲しいとのことだったが。
――やっぱり。
案の定、僕の予想通りの展開になった。
レアンドロ王子が来るからといってそこまで心配していなかったのは、招待されていた三魔女達の存在があったから。
僕達のテーブルにやってきて同席しようとしたレアンドロ王子達は、マリーの流れるような運びで三魔女に挟まれる形に。
「一体、何しに来たんだろうな」
そんな小さな呟きが耳朶を打った。
カレル様が微笑を絶やさずに見ている先には、謝罪する筈のカレル様には目もくれずに必死にマリーに話しかけようとしているレアンドロ王子。しかしその度に隣に座る貴婦人――三魔女達に言葉尻を捕らえられ翻弄されている。
改めて三魔女を敵に回してはいけないと認識する僕。
流石といおうか、レアンドロ王子のみならず、エスパーニャ王国の外交官ホセ・デ・ラソンという男もまた、口から生まれたような三魔女の勢いには勝てないらしい。
結局手も足も出ないまま、神の刻印を施す時間が来てしまい、マリーはオディロン陛下達の元へと向かうことに。
刻印を受けるリュサイ女王や皇女エリーザベト、メテオーラ嬢は勿論、三魔女、諦めの悪いレアンドロ王子が立ち上がる。
と、皇女エリーザベトがカレル様に近付いてきて声を掛けた。
「カレル様は行かれませんの?」
「いえ、私は既に受けておりますので」
「あの、宜しければ一緒に来て頂けませんか? その、不安で……」
「……かしこまりました、ご一緒致しましょう」
密かに溜息を吐いた後。余所行きの笑顔を見せて承諾したカレル様が、皇女エリーザベトをエスコートして去って行く。
レアンドロ王子がどう反応するか少しハラハラしていた僕。しかし予想外にも王子はカレル様達を見ても路傍の石を見つめるような無関心さで、あまり表情に変化は見られなかった。
心配そうにこちらを見ていたマリーに、僕は大丈夫だから行ってらっしゃいと見送る。
テーブルに残されたのは、僕と外交官ホセ子爵のみ。
やがて、種痘が始まった。
腕にチクリとやるだけなので簡単に終わる。終わった人々はお互い痕を見せ合いながら賑やかに話していた。
「理屈は教えて頂きましたが……それでも牛や馬のできものを人間に植え付けるなど、やはり信じられない」
次々と刻印を受ける人々を見ながらホセ子爵が呟いている。
と――僕が見ているのに気付いて、子爵は決まり悪そうに、「申し訳ありません」と謝罪した。
「構いません、刻印に関して分かる範囲でならお答えしますし、正直に何でも仰って下さい」
彼は外交官なんだし、エスパーニャ王に伝える為にも理解してもらう必要がある。
僕の言葉にホセ子爵は少し躊躇いを見せつつ口を開いた。
「……お考えになったのが聖女様でなければ、悪魔や魔女の所業と思われてもおかしくないとと思うのですが……本当に大丈夫なのでしょうか?」
「私も最初は半信半疑で拒否感がありましたが、何ともありませんでしたしこの通り元気です。実際の効果は疫病が流行し始めてから分かることだとは思いますが」
ホセ子爵はうーんと唸った。
「そこなのですよね。疫病が真実流行るのか、あの刻印が本当に効果があるのか否か」
「寛容派の教皇の下に現れた聖女を信じるのか、否か」
エスパーニャ王国も神聖アレマニア帝国と同じく不寛容派が多数。そこを突くと、子爵の頬に僅かな赤みが差した。
47
お気に入りに追加
4,790
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
王子様は王妃の出産後すぐ離縁するつもりです~貴方が欲しいのは私の魔力を受け継ぐ世継ぎだけですよね?~
五月ふう
恋愛
ここはロマリア国の大神殿。ロマリア歴417年。雪が降りしきる冬の夜。
「最初から……子供を奪って……離縁するつもりだったのでしょう?」
ロマリア国王子エドワーズの妃、セラ・スチュワートは無表情で言った。セラは両手両足を拘束され、王子エドワーズの前に跪いている。
「……子供をどこに隠した?!」
質問には答えず、エドワーズはセラを怒鳴りつけた。背が高く黒い髪を持つ美しい王子エドワードの顔が、醜く歪んでいる。
「教えてあげない。」
その目には何の感情も浮かんでいない。セラは魔導士達が作る魔法陣の中央に座っていた。魔法陣は少しずつセラから魔力を奪っていく。
(もう……限界ね)
セラは生まれたときから誰よりも強い魔力を持っていた。その強い魔力は彼女から大切なものを奪い、不幸をもたらすものだった。魔力が人並み外れて強くなければ、セラはエドワーズの妃に望まれることも、大切な人と引き離されることもなかったはずだ。
「ちくしょう!もういいっ!セラの魔力を奪え!」
「良いのかしら?魔力がすべて失われたら、私は死んでしまうわよ?貴方の探し物は、きっと見つからないままになるでしょう。」
「魔力を失い、死にたくなかったら、子供の居場所を教えろ!」
「嫌よ。貴方には……絶対見つけられない場所に……隠しておいたから……。」
セラの体は白く光っている。魔力は彼女の生命力を維持するものだ。魔力がなくなれば、セラは空っぽの動かない人形になってしまう。
「もういいっ!母親がいなくなれば、赤子はすぐに見つかるっ。さあ、この死にぞこないから全ての魔力を奪え!」
広い神殿にエドワーズのわめき声が響いた。耳を澄ませば、ゴゴオオオという、吹雪の音が聞こえてくる。
(ねえ、もう一度だけ……貴方に会いたかったわ。)
セラは目を閉じて、大切な元婚約者の顔を思い浮かべる。彼はセラが残したものを見つけて、幸せになってくれるだろうか。
「セラの魔力をすべて奪うまで、あと少しです!」
魔法陣は目を開けていられないほどのまばゆい光を放っている。セラに残された魔力が根こそぎ奪われていく。もはや抵抗は無意味だった。
(ああ……ついに終わるのね……。)
ついにセラは力を失い、糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
「ねえ、***…………。ずっと貴方を……愛していたわ……。」
彼の傍にいる間、一度も伝えたことのなかった想いをセラは最後にそっと呟いた。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。