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うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【1】
グレイ・ダージリン(87)
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「ただいま。あら、いい香りがするわね」
戻って来たマリーが嬉しそうに微笑むと、ナーテが彼女の分の紅茶を淹れる。
ソファーに座ったマリーは、嬉しそうに香りを嗅いで優雅な仕草でティーカップを傾けた。
「先程グレイからコスタポリでのことを聞いていた」
サイモン様が、結果的に二つの帝国の次期後継者を人質に収めた形となったと続ける。と言っても、いつまでも捕らえておく訳にもいかないだろう。
これから人質に関してその二大国を相手に細心の注意を払った交渉をしなければならないのだ。
サイモン様もそのことに関してマリーに問うているのだと思う。
マリーは一つ頷くと、二つの帝国に謝罪と賠償を求める交渉について相談がある、と言った。
「交渉事に関しては、私よりも父やグレイの方が上手く運べると思うわ」
うん、サイモン様は兎も角、僕のことは少し買いかぶり過ぎなのでは。
皇帝を相手取って交渉するんだよね?
それが僕に出来るのだろうか。
少し不安な気持ちになった僕は彼女を見つめる。
賠償――何を求めるつもりなんだろう。
「そうね……聖女を攫ったんだもの。馬鹿皇子二人の製造元には責任を取って貰うわ。考えれば色々あるんだろうけれど、絶対に貰いたいのは『通貨発行権』よ」
そう言って、マリーは太陽のような笑みを浮かべる。
話を詳しく聞いてみると、それは巧妙な要求だった。
『通貨発行権』要求をこっそり呑ませ、銀行を置き、銀行券を発行する。
皇帝に約束を破らせないよう、そして反発を抱かせぬよう、その国の者に利を与えて僕達の代理人に据える。
株式の仕組みで僕達が株の大半を所有することで支配する。
銀行券は便利なので、その国の通貨に取って代わられて行けばこちらのもの。
更にそれぞれの帝国の関税免除権をキーマン商会が得れば、貿易で有利になる。
そう上手く行くだろうか、と疑問を呈すれば、マリーは彼女の前世の知識を利用した画期的で便利なものや安くお得な品を買うのに銀行券での取引以外認めなければ広まるだろうと示唆した。
代理人候補はアヤスラニ帝国が皇子で賢者のイドゥリース、ヒラール商会の息子スレイマン、大導師フゼイフェ。神聖アレマニア帝国が大富豪アントン・ヴァッガーや息子のディックゴルト改めキンター、それからアレマニアの第二皇子であるヴェスカル――彼はまだ幼いので、株主候補としてだそうだ。
成程、人材は揃っている。
マリーは一番支配を強めるのは『通貨発行権』だと言う。
だからそれに気づかせないように他に大きな要求をするつもりだとも。
その後の話し合いで、それぞれの帝国にどのように接触して要求するかが決まった。
アヤスラニ帝国の皇帝には、マリーが先に聖女の能力で知らせるらしい。一方神聖アレマニア帝国皇帝相手は聖女の能力を使わない方が良いだろうと言う結論となった。
その代わり、僕が神聖アレマニア帝国の皇帝宛に、手紙を書くことに。
……どうしよう。内容は決まっているとはいえ、皇帝に手紙を書くなんて初めてなんだけど。
とりあえず、手紙の添削等も含めてヴァッガー家の彼を巻き込ませて貰おう。
そう思った時、部屋の扉からノックの音が響く。
訪ねて来たのは蛇ノ庄の元当主、スヴェン・リザヒル――カールの伯父だった。
天然痘の予防の為の『種痘』――その安全性が確かめられたという。
***
『種痘』は主家が受ける前に念の為、と隠密騎士や臣下達が受けることとなった。
万が一体調不良等があって仕事が滞ってはいけないので、何人かを選抜しての交代制だ。
今のところ、『種痘』を受けた皆の体調がおかしくなったということはない。
そこで、『種痘』を他の者達にも広げようということで、手始めに修道士達に説明すべく会いに行ったのだけれど。
「よくぞご無事で、聖女様あああああ――ぶべぇ!」
修道士メイソンが泣き笑いをしながらマリーに近づこうとしたところをシュテファンによって沈められた。
「なっ、殴ったな! 父にも殴られたことはないのに! 私はただ、忠実なる雄豚奴隷としてご主人様のご無事を喜んでいるだけだ!」
床で身を起こし、文句を言うメイソン。マリーが「新人類……?」とよく分からない言葉を呟いている。
腕組みをしたヨハンがメイソンを睥睨した。
「此度のことはお前にも関係あることなのだぞ!」
「私にも?」
「お前の元恋人フレール・リプトンがマリー様を害そうとしたのだ!」
シュテファンが告げると、首を傾げていたメイソンはきょとんとする。
「へっ、フレール!?」
「そうだ!」
ヨハンがフレールの祖国裏切りとマリーの誘拐幇助と呪詛の犯罪をつらつらと述べていく。
それを聞いたメイソンは「彼女がそのように激烈な女性になったのは……ある意味私のせいなのかも知れない」と真顔になって呟いた。
「貴族籍剥奪の上、国外追放は免れないだろうな」
「そ、そんな……ああ、何ということだ。おお、神よ――罪深き私をお許し下さい! 全て私のせいなのです!」
修道士メイソンは悲痛な表情で全身を打ち震わせ、天を仰いで慟哭する。
それなりにフレールに情や罪悪感はあったのか、と僕は少し彼を見直した。
修道士になって、多少は改心し――
「私があまりに美男子過ぎるせいで! 一人の女性の人生をかくも狂わせてしまうとは!」
……前言撤回。
メイソンは自分に酔っているだけだった。
断罪した僕が言うのもなんだけど、フレールが少し可哀想になってくる。
マリーがゴミを見るような目で、「前脚、後ろ脚。この寝言言ってる馬鹿を摘まみだせ」と命じた。
直ぐに実行される命令。
聖女様ああああ、と間抜けな叫び声を上げながら部屋から引きずり出されていくメイソン。
マリーは「雄豚奴隷は人間ぶらないように」と扇でピシリとその尻を叩いて追い打ちを掛けている。
僕はこめかみを押さえた。どことなく嬉しそうな悲鳴を上げているのが嫌だ。
「……」
黙っていれば美男子なのに天は二物を与えず、か。
まあ、万が一があり。フレールが再び僕達の目の前に立ちはだかることがあるとすれば。
その時は、責任を取って貰う形でメイソンをぶつけることとしよう。
戻って来たマリーが嬉しそうに微笑むと、ナーテが彼女の分の紅茶を淹れる。
ソファーに座ったマリーは、嬉しそうに香りを嗅いで優雅な仕草でティーカップを傾けた。
「先程グレイからコスタポリでのことを聞いていた」
サイモン様が、結果的に二つの帝国の次期後継者を人質に収めた形となったと続ける。と言っても、いつまでも捕らえておく訳にもいかないだろう。
これから人質に関してその二大国を相手に細心の注意を払った交渉をしなければならないのだ。
サイモン様もそのことに関してマリーに問うているのだと思う。
マリーは一つ頷くと、二つの帝国に謝罪と賠償を求める交渉について相談がある、と言った。
「交渉事に関しては、私よりも父やグレイの方が上手く運べると思うわ」
うん、サイモン様は兎も角、僕のことは少し買いかぶり過ぎなのでは。
皇帝を相手取って交渉するんだよね?
それが僕に出来るのだろうか。
少し不安な気持ちになった僕は彼女を見つめる。
賠償――何を求めるつもりなんだろう。
「そうね……聖女を攫ったんだもの。馬鹿皇子二人の製造元には責任を取って貰うわ。考えれば色々あるんだろうけれど、絶対に貰いたいのは『通貨発行権』よ」
そう言って、マリーは太陽のような笑みを浮かべる。
話を詳しく聞いてみると、それは巧妙な要求だった。
『通貨発行権』要求をこっそり呑ませ、銀行を置き、銀行券を発行する。
皇帝に約束を破らせないよう、そして反発を抱かせぬよう、その国の者に利を与えて僕達の代理人に据える。
株式の仕組みで僕達が株の大半を所有することで支配する。
銀行券は便利なので、その国の通貨に取って代わられて行けばこちらのもの。
更にそれぞれの帝国の関税免除権をキーマン商会が得れば、貿易で有利になる。
そう上手く行くだろうか、と疑問を呈すれば、マリーは彼女の前世の知識を利用した画期的で便利なものや安くお得な品を買うのに銀行券での取引以外認めなければ広まるだろうと示唆した。
代理人候補はアヤスラニ帝国が皇子で賢者のイドゥリース、ヒラール商会の息子スレイマン、大導師フゼイフェ。神聖アレマニア帝国が大富豪アントン・ヴァッガーや息子のディックゴルト改めキンター、それからアレマニアの第二皇子であるヴェスカル――彼はまだ幼いので、株主候補としてだそうだ。
成程、人材は揃っている。
マリーは一番支配を強めるのは『通貨発行権』だと言う。
だからそれに気づかせないように他に大きな要求をするつもりだとも。
その後の話し合いで、それぞれの帝国にどのように接触して要求するかが決まった。
アヤスラニ帝国の皇帝には、マリーが先に聖女の能力で知らせるらしい。一方神聖アレマニア帝国皇帝相手は聖女の能力を使わない方が良いだろうと言う結論となった。
その代わり、僕が神聖アレマニア帝国の皇帝宛に、手紙を書くことに。
……どうしよう。内容は決まっているとはいえ、皇帝に手紙を書くなんて初めてなんだけど。
とりあえず、手紙の添削等も含めてヴァッガー家の彼を巻き込ませて貰おう。
そう思った時、部屋の扉からノックの音が響く。
訪ねて来たのは蛇ノ庄の元当主、スヴェン・リザヒル――カールの伯父だった。
天然痘の予防の為の『種痘』――その安全性が確かめられたという。
***
『種痘』は主家が受ける前に念の為、と隠密騎士や臣下達が受けることとなった。
万が一体調不良等があって仕事が滞ってはいけないので、何人かを選抜しての交代制だ。
今のところ、『種痘』を受けた皆の体調がおかしくなったということはない。
そこで、『種痘』を他の者達にも広げようということで、手始めに修道士達に説明すべく会いに行ったのだけれど。
「よくぞご無事で、聖女様あああああ――ぶべぇ!」
修道士メイソンが泣き笑いをしながらマリーに近づこうとしたところをシュテファンによって沈められた。
「なっ、殴ったな! 父にも殴られたことはないのに! 私はただ、忠実なる雄豚奴隷としてご主人様のご無事を喜んでいるだけだ!」
床で身を起こし、文句を言うメイソン。マリーが「新人類……?」とよく分からない言葉を呟いている。
腕組みをしたヨハンがメイソンを睥睨した。
「此度のことはお前にも関係あることなのだぞ!」
「私にも?」
「お前の元恋人フレール・リプトンがマリー様を害そうとしたのだ!」
シュテファンが告げると、首を傾げていたメイソンはきょとんとする。
「へっ、フレール!?」
「そうだ!」
ヨハンがフレールの祖国裏切りとマリーの誘拐幇助と呪詛の犯罪をつらつらと述べていく。
それを聞いたメイソンは「彼女がそのように激烈な女性になったのは……ある意味私のせいなのかも知れない」と真顔になって呟いた。
「貴族籍剥奪の上、国外追放は免れないだろうな」
「そ、そんな……ああ、何ということだ。おお、神よ――罪深き私をお許し下さい! 全て私のせいなのです!」
修道士メイソンは悲痛な表情で全身を打ち震わせ、天を仰いで慟哭する。
それなりにフレールに情や罪悪感はあったのか、と僕は少し彼を見直した。
修道士になって、多少は改心し――
「私があまりに美男子過ぎるせいで! 一人の女性の人生をかくも狂わせてしまうとは!」
……前言撤回。
メイソンは自分に酔っているだけだった。
断罪した僕が言うのもなんだけど、フレールが少し可哀想になってくる。
マリーがゴミを見るような目で、「前脚、後ろ脚。この寝言言ってる馬鹿を摘まみだせ」と命じた。
直ぐに実行される命令。
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僕はこめかみを押さえた。どことなく嬉しそうな悲鳴を上げているのが嫌だ。
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