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うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【1】
おとぎの国のお姫様は、勿論海の動物達ともお友達。
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服が水を吸って重たくなる。海の上に顔を出そうとするも体の自由があまり効かない。
目の前の水中を、白く巨大な影が横切った。
思わず恐怖に固まっていると、股の間に何かが潜り込んで私の体を上へと押し上げる。
海面に出た私は口や鼻から海水を吐き出し、咳き込んで目を拭った。
草笛を吹くような音や蝶番が軋むようなギュウギュウという音がする。
――イルカ! 私、イルカに跨ってるんだ!
驚いて見渡すと、周囲にも何頭か集まって来ていた。
精神感応で心を探ってみると、
『ヒャッハー、助けに来てやったぜぇ?(意訳)』
『俺達に任せろー!(意訳)』
陽気でハイな感情をダイレクトにぶつけられ、面食らう。
知能が高いのだろう、はっきりとしたイメージで伝わって来た。
彼らは私の精神感応の声を聞き届けて助けに来てくれたのだ。
不意に、ブシュウと強い水しぶきが噴き上がった。
さっきの――やっぱり鯨だ! それも白い!
果たせるかな、先程見た巨大な影は鯨だった。
マッコウだろうか、それともシロナガスだろうか。何の種類なのかは分からないが、鯨――それも珍しい白鯨だ。
何と神々しい。
白い生き物は神の使いだといわれていた前世の記憶に思わず拝みたくなる。
遠くで男達が騒ぎ叫ぶ声が耳朶を打つ。はっと周囲を見渡すと、帆船は数十メートルは離れていた。
車は急に止まれない。風を受けて進み続ける帆船もまた同じ。
海に落ちた私は置き去り状態になってしまったのだろう。
白鯨の他に、もう一頭少し離れた場所に普通の鯨がいるのが見えた。
意を決して白鯨に精神感応を使ってコンタクトを試みてみると、助けに来たとの意志が伝わって来た。イメージがイルカよりもハッキリとしていることに驚く。
先程私を海に落とした音と衝撃は、この巨大な白鯨が船に体当たりしたからだったことが判明。
白鯨の彼は北の海でブイブイ言わせていたらしいが、嫁探しの為に遥々この海までやって来ていて、たまたま近くに居て美女――多分離れた場所の普通の鯨がそうなのだろう、鯨の美醜は分からんが――を口説いていたらしい。
『冷たい海の女は気性が荒くていかん。おっとりしとやかな温かい海の美女をナンパしてアバンチュールとしけこもうと思ってな(意訳)』
どこから突っ込んでいいのやら……いやいや、助けてくれてありがとう。それと、ナンパの邪魔をしてすまんかった。
『構わん、彼女に我の漢らしさと優しさを見せる為でもあるのだから(意訳)』
どうも口説かれていた彼女は、白鯨が乱暴者で評判だからとあまり乗り気ではなかったらしい。
成程、と思う。彼女への点数稼ぎで蛇に襲われかけている小鳥を助けるようなものか。
それで「まあ、粗野な方だと聞いていたけれど、本当は心優しい方なのね……素敵!」となると。
イメージ改善とナンパのダシにされていたことに心中複雑な気持ちだが、危ないところを助けられたのは事実。私は白鯨と美女鯨双方に感謝の気持ちを精神感応で伝えた。
さてこれからどうしよう。
グレイの船の位置を探り、私が跨っているイルカに連れて行ってと頼んでみると、いいよ! との返事。
イルカがそういうことで移動するよ! と鳴き合いながら仲間達に同意を得ていると、白鯨と美女鯨がゆっくり近付いて来る。
何だろうと思って精神感応を使うと、
『彼女がお前のことを気にしている。我らも同行しよう(意訳)』
『気まぐれなイルカ達だけじゃ不安だし、案内するわ(意訳)』
『そうだな。この小さき生き物を無事に送り届けるとしよう、優しき美女よ(意訳)』
……私を送り届けた後もデートを続行して口説くつもりだな。白鯨、下心満載である。
と、
『うひょー、やっぱりこいつをキメるのは堪んねーなぁ!(意訳)』
『ノリノリだぜ、イエーイ!(意訳)』
不意に伝わってきたそんなイメージ。
見ると、イルカ達は何かをキャッチボールするように取り合っている。目を凝らすと、それはフグ。
イルカ達の精神感応を切っていなかったお陰で、美女鯨に心配された理由を私は知ってしまうことになった。
『アンタも一つどうだい、イイ気持ちになれるぜぇ?(意訳)』
イルカの一頭が生命の危機に膨れ上がって瀕死状態のフグを咥えて、キュウキュウと鳴きながら近付いて来た。
そう言えば、と思い出す。
フグ毒はイルカにとっては違法薬物みたいなものらしい。
いや、イルカは兎も角人間はそれキメたら死んじゃうから! 謹んでご遠慮します!
というか、このイルカ達はイケないお薬でトリップ中ということに……
「……」
私は青空の彼方を見た。
精神感応能力がつくづく恨めしい。言ってることさえ理解出来なければ愛らしいイルカ達にメルヘンな気持ちで癒されただろうに。
ヤク中であることにかなり不安を感じるが、なるべく海面上に背中を出したまま移動して欲しいとイルカにお願いしようと思ったその時。
「聖女おおおお――! 今助けに行くぞ! そなたら、もっと強く漕げ! 金貨なぞ幾らでもくれてやる!」
救命ボートに仁王立ちになったアーダム皇子が何人かの船乗りに漕がせてこちらに近付いて来るのが見えた。
「無茶言わねえで下せえ、幾ら金貰ったって命あっての物種だ、これ以上は無理ですぜ!」
「そいつは北方の海で何隻もの船を沈めて来たおっかねえ人食い白鯨に違いねえです!」
……等と漕ぎ手の船乗り達が口々に叫んでいる。
その後ろからは、ダンカンの乗るもう一艘の救命ボートが追って来ていた。
「『危険ですぞ、なりません殿下ー!』」
「『ダンカン、そなたは追って来るな!』」
気が付くと船の帆は畳まれていた。
救命ボートはぐんぐん近付いて来る。思わず強く『来ないで!』と思ったのがいけなかったのだろう。
『んん? あいつとあいつが嫌なのか? よっしゃ俺に任せとけ!(意訳)』
『行くぜ、ヒャッハアアアー!(意訳)』
二頭のイルカが凄い勢いで泳いで行って、一頭がジャンプ。
救命ボートに立っていたアーダム皇子を上手に尾びれで弾き飛ばし海に落とした。
盛大に上がる水飛沫。
「『殿下あああー!』」と叫ぶダンカンも、次の瞬間にはもう一頭のイルカによってあえなく二の舞に。
『さて、お前ら行くぜぇー! それと俺もフグやりたいから途中で交代しろよ?(意訳)』
私の跨るイルカがそう言って泳ぎ出し、だんだんとスピードを上げていく。
その周囲をイルカの群れと二頭の鯨が並んで固める形である。
「ちょっ、水圧、水圧! スピード速すぎ、緩めてぇ!」
帆船はどんどん小さく遠ざかっていく。
斯くして私はヤク中イルカ達と鯨カップルに助けられ、グレイの乗る船へ向かって大海原を進むことになったのであった。
目の前の水中を、白く巨大な影が横切った。
思わず恐怖に固まっていると、股の間に何かが潜り込んで私の体を上へと押し上げる。
海面に出た私は口や鼻から海水を吐き出し、咳き込んで目を拭った。
草笛を吹くような音や蝶番が軋むようなギュウギュウという音がする。
――イルカ! 私、イルカに跨ってるんだ!
驚いて見渡すと、周囲にも何頭か集まって来ていた。
精神感応で心を探ってみると、
『ヒャッハー、助けに来てやったぜぇ?(意訳)』
『俺達に任せろー!(意訳)』
陽気でハイな感情をダイレクトにぶつけられ、面食らう。
知能が高いのだろう、はっきりとしたイメージで伝わって来た。
彼らは私の精神感応の声を聞き届けて助けに来てくれたのだ。
不意に、ブシュウと強い水しぶきが噴き上がった。
さっきの――やっぱり鯨だ! それも白い!
果たせるかな、先程見た巨大な影は鯨だった。
マッコウだろうか、それともシロナガスだろうか。何の種類なのかは分からないが、鯨――それも珍しい白鯨だ。
何と神々しい。
白い生き物は神の使いだといわれていた前世の記憶に思わず拝みたくなる。
遠くで男達が騒ぎ叫ぶ声が耳朶を打つ。はっと周囲を見渡すと、帆船は数十メートルは離れていた。
車は急に止まれない。風を受けて進み続ける帆船もまた同じ。
海に落ちた私は置き去り状態になってしまったのだろう。
白鯨の他に、もう一頭少し離れた場所に普通の鯨がいるのが見えた。
意を決して白鯨に精神感応を使ってコンタクトを試みてみると、助けに来たとの意志が伝わって来た。イメージがイルカよりもハッキリとしていることに驚く。
先程私を海に落とした音と衝撃は、この巨大な白鯨が船に体当たりしたからだったことが判明。
白鯨の彼は北の海でブイブイ言わせていたらしいが、嫁探しの為に遥々この海までやって来ていて、たまたま近くに居て美女――多分離れた場所の普通の鯨がそうなのだろう、鯨の美醜は分からんが――を口説いていたらしい。
『冷たい海の女は気性が荒くていかん。おっとりしとやかな温かい海の美女をナンパしてアバンチュールとしけこもうと思ってな(意訳)』
どこから突っ込んでいいのやら……いやいや、助けてくれてありがとう。それと、ナンパの邪魔をしてすまんかった。
『構わん、彼女に我の漢らしさと優しさを見せる為でもあるのだから(意訳)』
どうも口説かれていた彼女は、白鯨が乱暴者で評判だからとあまり乗り気ではなかったらしい。
成程、と思う。彼女への点数稼ぎで蛇に襲われかけている小鳥を助けるようなものか。
それで「まあ、粗野な方だと聞いていたけれど、本当は心優しい方なのね……素敵!」となると。
イメージ改善とナンパのダシにされていたことに心中複雑な気持ちだが、危ないところを助けられたのは事実。私は白鯨と美女鯨双方に感謝の気持ちを精神感応で伝えた。
さてこれからどうしよう。
グレイの船の位置を探り、私が跨っているイルカに連れて行ってと頼んでみると、いいよ! との返事。
イルカがそういうことで移動するよ! と鳴き合いながら仲間達に同意を得ていると、白鯨と美女鯨がゆっくり近付いて来る。
何だろうと思って精神感応を使うと、
『彼女がお前のことを気にしている。我らも同行しよう(意訳)』
『気まぐれなイルカ達だけじゃ不安だし、案内するわ(意訳)』
『そうだな。この小さき生き物を無事に送り届けるとしよう、優しき美女よ(意訳)』
……私を送り届けた後もデートを続行して口説くつもりだな。白鯨、下心満載である。
と、
『うひょー、やっぱりこいつをキメるのは堪んねーなぁ!(意訳)』
『ノリノリだぜ、イエーイ!(意訳)』
不意に伝わってきたそんなイメージ。
見ると、イルカ達は何かをキャッチボールするように取り合っている。目を凝らすと、それはフグ。
イルカ達の精神感応を切っていなかったお陰で、美女鯨に心配された理由を私は知ってしまうことになった。
『アンタも一つどうだい、イイ気持ちになれるぜぇ?(意訳)』
イルカの一頭が生命の危機に膨れ上がって瀕死状態のフグを咥えて、キュウキュウと鳴きながら近付いて来た。
そう言えば、と思い出す。
フグ毒はイルカにとっては違法薬物みたいなものらしい。
いや、イルカは兎も角人間はそれキメたら死んじゃうから! 謹んでご遠慮します!
というか、このイルカ達はイケないお薬でトリップ中ということに……
「……」
私は青空の彼方を見た。
精神感応能力がつくづく恨めしい。言ってることさえ理解出来なければ愛らしいイルカ達にメルヘンな気持ちで癒されただろうに。
ヤク中であることにかなり不安を感じるが、なるべく海面上に背中を出したまま移動して欲しいとイルカにお願いしようと思ったその時。
「聖女おおおお――! 今助けに行くぞ! そなたら、もっと強く漕げ! 金貨なぞ幾らでもくれてやる!」
救命ボートに仁王立ちになったアーダム皇子が何人かの船乗りに漕がせてこちらに近付いて来るのが見えた。
「無茶言わねえで下せえ、幾ら金貰ったって命あっての物種だ、これ以上は無理ですぜ!」
「そいつは北方の海で何隻もの船を沈めて来たおっかねえ人食い白鯨に違いねえです!」
……等と漕ぎ手の船乗り達が口々に叫んでいる。
その後ろからは、ダンカンの乗るもう一艘の救命ボートが追って来ていた。
「『危険ですぞ、なりません殿下ー!』」
「『ダンカン、そなたは追って来るな!』」
気が付くと船の帆は畳まれていた。
救命ボートはぐんぐん近付いて来る。思わず強く『来ないで!』と思ったのがいけなかったのだろう。
『んん? あいつとあいつが嫌なのか? よっしゃ俺に任せとけ!(意訳)』
『行くぜ、ヒャッハアアアー!(意訳)』
二頭のイルカが凄い勢いで泳いで行って、一頭がジャンプ。
救命ボートに立っていたアーダム皇子を上手に尾びれで弾き飛ばし海に落とした。
盛大に上がる水飛沫。
「『殿下あああー!』」と叫ぶダンカンも、次の瞬間にはもう一頭のイルカによってあえなく二の舞に。
『さて、お前ら行くぜぇー! それと俺もフグやりたいから途中で交代しろよ?(意訳)』
私の跨るイルカがそう言って泳ぎ出し、だんだんとスピードを上げていく。
その周囲をイルカの群れと二頭の鯨が並んで固める形である。
「ちょっ、水圧、水圧! スピード速すぎ、緩めてぇ!」
帆船はどんどん小さく遠ざかっていく。
斯くして私はヤク中イルカ達と鯨カップルに助けられ、グレイの乗る船へ向かって大海原を進むことになったのであった。
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