408 / 690
うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【1】
グレイ・ダージリン(58)
しおりを挟む
アーダム皇子が兄妹水入らずで話をしたいと願うと、「ごゆっくりどうぞ」と礼儀正しく挨拶をして去って行くアルバート王子。
部屋にはアーダム皇子と側近のダンカンが残される。
ダンカンとも再会の挨拶を交わすと、アーダム皇子はエリーザベトを見据えた。
「『……妹よ、アルバート第一王子のことは気に入らなかったか?』」
「『いいえ、気に入る気に入らないではなく、当たり前の礼儀としてご挨拶しただけですわ。お会いしたばかりではしたなくは振る舞えませんもの。
それに、お忘れですかアーダム兄上様。私にはレアンドロ様という方がいらっしゃるということを――』」
言外に責めるエリーザベトに、アーダム皇子は面白くなさそうに鼻を鳴らす。
「『勿論知っているとも、婚約者候補に過ぎぬことをな。ふん、別に気に入らなくとも構わぬが、お前にはこの兄の為、あの王子に取り入って貰いたいのだ』」
「『……どういうおつもりですの?』」
「『聖女だ。私が皇帝になる為には、聖女が必要なのだ』」
「『聖女様……?』」
訝しんだエリーザベトは鸚鵡返しに問い返す。
兄が皇帝になる為に聖女を必要としていることと、自分がアルバート王子に取り入ることと何の関係があるのか。
そう問いかけると、ダンカンが経緯を話し始めた。
「『兄上様がアルバート王子の監視から抜け出す為の囮、それが叶わずとも将来トラス王国の王妃となることで伯爵夫人でもある聖女様に命令を……何と大それたこと』」
しかし皇女として、国の為にやらねばならない。
アレマニア皇女歓迎の夜会――エリーザベトは広げた扇の内側で溜息を吐いた。
ダンカンの言う通り、確かに神聖アレマニア帝国は不寛容派が強い。前教皇亡き後に就任した寛容派の教皇をどうにかしようとしていた矢先、現れた聖女。
聖女が本物であれば、その後ろ盾になっている教皇を始め、寛容派は勢いづいてしまう。
気が逸ったのか、偽物だと聖女に無礼を働いた不寛容派筆頭のアブラーモ大司教が聖地で獄に繋がれてしまった。不寛容派教皇を排除した後に教皇となるべく送り込まれた男が人質として捕まってしまったのだ。
その場に居合わせた聖職者や信者達はこぞって聖女の奇跡を見たと諸国に喧伝する。捕まった大司教は他ならぬ神聖アレマニア帝国人。
神の娘たる聖女に無礼を働いたとして、不寛容派勢力ひいては代々不寛容派の教皇に戴冠されてきた皇帝は人々の批判に晒された。
更には皇帝選挙を数年後に控えた神聖アレマニア帝国は揺れている。
不寛容派皇帝の息子であるアーダム皇子は次の皇位に相応しくない、と活動する貴族もいる。
――国の分裂、崩壊の危機でございますぞ。
厳めしい表情でダンカンはそう告げた。
「エリーザベト殿下、トラス王国の食事はお口に合いますか?」
「ええ、お気遣いありがとうございますアルバート殿下。とても美味しゅうございますわ」
「アルバート殿、宜しければ妹をダンスに誘って頂けませんか。アレマニアの皇宮は窮屈で人の目がある。皇女が誰かと踊っただけであれこれと言われるのです。だが、他国の宮殿であれば、余人の目を気にせず純粋に楽しめると思うのですが?」
「あら、アーダム皇子殿下。他国だからこそ気を付けないとなりませんわ。エリーザベト殿下はエスパーニャ王国のレアンドロ第一王子殿下と想いを交わしていらっしゃると聞いておりますもの。
アルバート殿下と皇女殿下の間に妙な噂が立てば、エスパーニャ王国との外交問題にもなりかねないのではございませんこと?」
エリーザベトをダンスに誘わせようとするアーダム皇子に、それまで黙っていた貴婦人――ガリア王国からの客人であるというメテオーラ・ピロス公爵令嬢が笑顔を崩さぬまま口を挟む。侍女ヘルミーネが言うには、メテオーラは聖女の友人であるとのこと。
アーダム皇子はメテオーラの言葉に肩を竦めた。
「大袈裟では? エスパーニャ王国のレアンドロ殿下はあくまでも妹の婚約者候補の一人に過ぎません。この程度のことで目くじらを立てるような男ではないと思いますが? ガリア王国の方であるメテオーラ・ピロス公爵令嬢が気になさることでもありますまい」
「差し出口でしたかしら? 私は一般論を申し上げただけですわ。エリーザベト殿下はお美しい方ですもの、人々の注目を集める故に様々な噂をされやすいかと存じます」
こちらに顔を向けて微笑むメテオーラ。エリーザベトは内心、彼女の方がすらりとしているし洗練されたドレスも相まって美しいと感じていたので困惑を覚える。
「まあ、メテオーラ様。そのような……」
「確かにそうですね。神聖アレマニア帝国の美しい姫と踊りたがっている者もここには大勢いることでしょう」
そう言ってアルバート第一王子はしばらく思案気にした後、傍に控えていた侍従に耳打ちする。侍従は頷き、楽団の方へ向かった。
アルバート王子は立ち上がると、エリーザベトの前に立った。左手を胸に、右手をこちらに差し出してくる。顔を上げると、にこりと微笑まれた。
「メヌエットを頼みました。美しい神聖アレマニア帝国の姫、私と一曲踊って頂けますか?」
「喜んで」
エリーザベトは内心安堵する。次々に相手を変えていくダンスという訳だ。
ダンスが終わった頃には、エリーザベトはすっかりへとへとになっていた。何人と踊ったのかは途中で数えるのを放棄したし、何を話したのかもあまり覚えていない。
侍女のヘルミーネ渡してくれた飲み物を片手に休息をとる。アルバート第一王子を探して視線を巡らせると、ガリアの公爵令嬢メテオーラと共に貴族達とにこやかに挨拶を交わしているのが見えた。
それを見てエリーザベトは先刻のメテオーラの言葉の意味を知る。自分は牽制されていたのだと悟った。
聖女を生み出したトラス王国と寛容派の聖地を擁するガリア王国。
アーダム皇子のいうことを訊くならば、メテオーラをアルバート王子から引き剝がさねばならない。
それが出来ずともアルバート王子の傍に自分も張り付いておくべきだろう。
エリーザベトが重い腰を上げかけたその時、貴族達が騒めいた。
部屋にはアーダム皇子と側近のダンカンが残される。
ダンカンとも再会の挨拶を交わすと、アーダム皇子はエリーザベトを見据えた。
「『……妹よ、アルバート第一王子のことは気に入らなかったか?』」
「『いいえ、気に入る気に入らないではなく、当たり前の礼儀としてご挨拶しただけですわ。お会いしたばかりではしたなくは振る舞えませんもの。
それに、お忘れですかアーダム兄上様。私にはレアンドロ様という方がいらっしゃるということを――』」
言外に責めるエリーザベトに、アーダム皇子は面白くなさそうに鼻を鳴らす。
「『勿論知っているとも、婚約者候補に過ぎぬことをな。ふん、別に気に入らなくとも構わぬが、お前にはこの兄の為、あの王子に取り入って貰いたいのだ』」
「『……どういうおつもりですの?』」
「『聖女だ。私が皇帝になる為には、聖女が必要なのだ』」
「『聖女様……?』」
訝しんだエリーザベトは鸚鵡返しに問い返す。
兄が皇帝になる為に聖女を必要としていることと、自分がアルバート王子に取り入ることと何の関係があるのか。
そう問いかけると、ダンカンが経緯を話し始めた。
「『兄上様がアルバート王子の監視から抜け出す為の囮、それが叶わずとも将来トラス王国の王妃となることで伯爵夫人でもある聖女様に命令を……何と大それたこと』」
しかし皇女として、国の為にやらねばならない。
アレマニア皇女歓迎の夜会――エリーザベトは広げた扇の内側で溜息を吐いた。
ダンカンの言う通り、確かに神聖アレマニア帝国は不寛容派が強い。前教皇亡き後に就任した寛容派の教皇をどうにかしようとしていた矢先、現れた聖女。
聖女が本物であれば、その後ろ盾になっている教皇を始め、寛容派は勢いづいてしまう。
気が逸ったのか、偽物だと聖女に無礼を働いた不寛容派筆頭のアブラーモ大司教が聖地で獄に繋がれてしまった。不寛容派教皇を排除した後に教皇となるべく送り込まれた男が人質として捕まってしまったのだ。
その場に居合わせた聖職者や信者達はこぞって聖女の奇跡を見たと諸国に喧伝する。捕まった大司教は他ならぬ神聖アレマニア帝国人。
神の娘たる聖女に無礼を働いたとして、不寛容派勢力ひいては代々不寛容派の教皇に戴冠されてきた皇帝は人々の批判に晒された。
更には皇帝選挙を数年後に控えた神聖アレマニア帝国は揺れている。
不寛容派皇帝の息子であるアーダム皇子は次の皇位に相応しくない、と活動する貴族もいる。
――国の分裂、崩壊の危機でございますぞ。
厳めしい表情でダンカンはそう告げた。
「エリーザベト殿下、トラス王国の食事はお口に合いますか?」
「ええ、お気遣いありがとうございますアルバート殿下。とても美味しゅうございますわ」
「アルバート殿、宜しければ妹をダンスに誘って頂けませんか。アレマニアの皇宮は窮屈で人の目がある。皇女が誰かと踊っただけであれこれと言われるのです。だが、他国の宮殿であれば、余人の目を気にせず純粋に楽しめると思うのですが?」
「あら、アーダム皇子殿下。他国だからこそ気を付けないとなりませんわ。エリーザベト殿下はエスパーニャ王国のレアンドロ第一王子殿下と想いを交わしていらっしゃると聞いておりますもの。
アルバート殿下と皇女殿下の間に妙な噂が立てば、エスパーニャ王国との外交問題にもなりかねないのではございませんこと?」
エリーザベトをダンスに誘わせようとするアーダム皇子に、それまで黙っていた貴婦人――ガリア王国からの客人であるというメテオーラ・ピロス公爵令嬢が笑顔を崩さぬまま口を挟む。侍女ヘルミーネが言うには、メテオーラは聖女の友人であるとのこと。
アーダム皇子はメテオーラの言葉に肩を竦めた。
「大袈裟では? エスパーニャ王国のレアンドロ殿下はあくまでも妹の婚約者候補の一人に過ぎません。この程度のことで目くじらを立てるような男ではないと思いますが? ガリア王国の方であるメテオーラ・ピロス公爵令嬢が気になさることでもありますまい」
「差し出口でしたかしら? 私は一般論を申し上げただけですわ。エリーザベト殿下はお美しい方ですもの、人々の注目を集める故に様々な噂をされやすいかと存じます」
こちらに顔を向けて微笑むメテオーラ。エリーザベトは内心、彼女の方がすらりとしているし洗練されたドレスも相まって美しいと感じていたので困惑を覚える。
「まあ、メテオーラ様。そのような……」
「確かにそうですね。神聖アレマニア帝国の美しい姫と踊りたがっている者もここには大勢いることでしょう」
そう言ってアルバート第一王子はしばらく思案気にした後、傍に控えていた侍従に耳打ちする。侍従は頷き、楽団の方へ向かった。
アルバート王子は立ち上がると、エリーザベトの前に立った。左手を胸に、右手をこちらに差し出してくる。顔を上げると、にこりと微笑まれた。
「メヌエットを頼みました。美しい神聖アレマニア帝国の姫、私と一曲踊って頂けますか?」
「喜んで」
エリーザベトは内心安堵する。次々に相手を変えていくダンスという訳だ。
ダンスが終わった頃には、エリーザベトはすっかりへとへとになっていた。何人と踊ったのかは途中で数えるのを放棄したし、何を話したのかもあまり覚えていない。
侍女のヘルミーネ渡してくれた飲み物を片手に休息をとる。アルバート第一王子を探して視線を巡らせると、ガリアの公爵令嬢メテオーラと共に貴族達とにこやかに挨拶を交わしているのが見えた。
それを見てエリーザベトは先刻のメテオーラの言葉の意味を知る。自分は牽制されていたのだと悟った。
聖女を生み出したトラス王国と寛容派の聖地を擁するガリア王国。
アーダム皇子のいうことを訊くならば、メテオーラをアルバート王子から引き剝がさねばならない。
それが出来ずともアルバート王子の傍に自分も張り付いておくべきだろう。
エリーザベトが重い腰を上げかけたその時、貴族達が騒めいた。
99
お気に入りに追加
5,689
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
本日、貴方を愛するのをやめます~王妃と不倫した貴方が悪いのですよ?~
なか
恋愛
私は本日、貴方と離婚します。
愛するのは、終わりだ。
◇◇◇
アーシアの夫––レジェスは王妃の護衛騎士の任についた途端、妻である彼女を冷遇する。
初めは優しくしてくれていた彼の変貌ぶりに、アーシアは戸惑いつつも、再び振り向いてもらうため献身的に尽くした。
しかし、玄関先に置かれていた見知らぬ本に、謎の日本語が書かれているのを見つける。
それを読んだ瞬間、前世の記憶を思い出し……彼女は知った。
この世界が、前世の記憶で読んだ小説であること。
レジェスとの結婚は、彼が愛する王妃と密通を交わすためのものであり……アーシアは王妃暗殺を目論んだ悪女というキャラで、このままでは断罪される宿命にあると。
全てを思い出したアーシアは覚悟を決める。
彼と離婚するため三年間の準備を整えて、断罪の未来から逃れてみせると……
この物語は、彼女の決意から三年が経ち。
離婚する日から始まっていく
戻ってこいと言われても、彼女に戻る気はなかった。
◇◇◇
設定は甘めです。
読んでくださると嬉しいです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?
藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」
9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。
そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。
幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。
叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。