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貴族令嬢に生まれたからには念願のだらだらニート生活したい。
グレイ・ルフナー(119)
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オディロン陛下とアルバート第一王子殿下の立ち合いの下、王宮でナヴィガポールについての協議が行われる流れとなった。
こちら側はサイモン様、僕、父ブルック、アール。そして祖母オルタンスの娘である母レピーシェが同席した。
向こう側はテオドール・パント伯爵とその子息ヴィアンリ・パント。
双方笑顔で社交辞令を交えた挨拶をする。パント伯爵やその息子ヴィアンリから挨拶を受けた時、アールと僕は目を逸らして沈黙を守った。
パント伯爵の作り笑顔が崩れて歪む。ヴィアンリに至っては顔を真っ赤にして睨みつけてきた。和やかに始まるかと思われた雰囲気が少し緊張を孕んだものになる。
「……何故彼の挨拶を無視するのです?」
とアルバート第一王子殿下。
「以前、パント伯爵子息殿には『社交界でも他人の振りをしろ、赤毛の商人上がりなんかと縁戚だと知られたくない』と言われた事がありますので。御不快にしてはいけないと思いまして」
「弟の申す通りでございます。『庶民同然の成り上がり貴族が気安く声をかけてくるな!』とも言われた事もございます。住む世界が違うのだと。
パント伯爵家の方々にとっては私共の存在は御不快なのです。親し気に挨拶を返すなどはもっての外だと愚考致しました」
僕とアールの呼吸ぴったりの言葉。オディロン陛下が眉根を顰め、パント伯爵は顔色を変えて息子を叱責した。
「ヴィアンリ!」
「いっ、いえ! 私はそんな事は! 彼らの言っている事がでたらめなのです!」
声を荒げて必死に否定している。しかし――
「ほう、我が大切な娘婿達が虚偽を申していると言われると? それも一人は聖女の夫で名誉枢機卿の地位にあるのだが」
サイモン様の底冷えのする声。ヴィアンリはひっと悲鳴を上げた。
「パント伯爵やその御子息を不快にしてはならぬと心優しき娘婿達が気を遣ったにも関わらず嘘吐き呼ばわりとはな……」
「パント伯爵よ、これは如何なる事か。パント家ではどんな教育をしておるのだ!」
「オディロン陛下、キャンディ伯爵殿! 不出来な愚息が大変失礼を致しました! 申し訳ございません、この場からは下がらせますので何卒ご容赦を!」
煽って怒らせ、相手の失態を招いて交渉を有利に進める――これは満場一致で決まったサイモン様の策。僕達は過去の事も利用して罠を張ったのだった。
***
初手に勝利し、ヴィアンリが退場させられたところで協議が始まった。
「現在は半独立という形と取っているとはいえ、かの地は大切な伯母上の財産であり、元はパント伯爵領に属する土地。言われてはいそうですかと手放す訳には……」
案の定、話を持ち掛けられたテオドール・パント伯爵はナヴィガポールを手放す事を渋った。しかしその声にはあまり勢いはない。
口火を切ったのはサイモン様だった。
「これは異な事を。『大切な伯母上』と仰っているが、その方は先々代パント伯爵から縁を切られている筈。そもそもルフナー子爵家の起こりがその縁切りによるもの。
となれば、ナヴィガポールがパント伯爵領に属すると言われてもそれは解釈が過大であろう。ブルック殿に奥方殿、そうですな?」
サイモン様に話を振られ、父は頷く。母が口を開いた。
「はい、先代パント伯爵ヤニク様が定められた内容は『ナヴィガポールは我が姉オルタンスの財産であり、オルタンスはパント伯爵家から絶縁された関係である以上、パント伯爵家がナヴィガポールから税を取り立てる正当な理由は無い』というものでございます。
この書類が証拠で、王家にもこれと同じものが保管されておりますのでご確認いただければと」
母レピーシェが差し出した書類を書記官が受け取ってトラス王陛下に渡す。書記官がもう一枚の書類を手に、「王家で保管されていた写しはこれに」と差し出した。
「確かにその旨が記載されておる」
二つの書類を照らし合わせたオディロン陛下が認めると、パント伯爵は慌てたようにお待ちください、と声を上げた。
「陛下、その書類には伯母のオルタンスが亡き後の事に関しては何の言及もされておりません! 実は私はその絶縁を取り消し、伯母オルタンスの名誉回復をと考えていたのでございます!」
やっぱりな、と僕は思った。パント伯爵がナヴィガポールに関して権利を主張するならば、まず絶縁解消しなければならないからだ。
「ほう、名誉回復を考えられていたと。では、その打診は既に幾度かなされてきたのでございましょうな」
サイモン様が冷静に問い返すと、父ブルックが首を振った。
「いえ、今まで何のご連絡も頂いておりません。余生を楽しんでいる妻の母宛てにも、当家宛てにも何の手紙も受け取っておりません。名誉回復というのも今この場で初めて耳にしたお話でございます」
「……と、仰っていますが?」
アルバート第一王子殿下が面白がるように水を向けると、明らかに狼狽し始めた。
「そ、それは……そうです、絶縁を定めた父を説得するのに時間が掛かっているのでございます!」
パント伯爵がそう叫んだ時、扉が開かれた。
「そんな説得をされた覚えはないぞ、馬鹿息子」
「ち、父上!?」
開いた扉の先には先代パント伯爵ヤニク様の姿。
「何故、ここに……」
「聖女様に結婚式の招待状を頂いておったのでな。王都は久しぶり故、陛下にご挨拶に王宮へ罷り越したのだ」
ヤニク様はオディロン陛下の前へ進み、礼を取った。陛下が挨拶を返し、「構わぬ、続けよ」と許しを出したので礼を言って再びパント伯爵へ向き直る。
「さて、テオドール。儂が呆けたとでも言うつもりか? 大方キーマン商会の財産に目が眩んでいるのだろうが情けない。
ナヴィガポールを発展させたのはキーマン商会の力であり、ルフナー子爵家だ。
それを労せず横取りしようと浅ましい事を考えおって。
忙しくお前になかなか構ってやれなかったのがこうも仇となるとは。多少はマシになったと思っておった故に爵位を譲ったが、その身に染み付いた先々代の呪いはなかなか払拭出来なかったか」
「しかし父上、ナヴィガポールは元々パント伯爵家の領地。みすみす手放せと言われるのですか?」
「無理にナヴィガポールをパント伯爵領に戻したとて、ルフナー子爵家はお前には従わんぞ。
我が姉オルタンスは出戻る直前に相手の一物を潰して一矢報いた負けん気の強い女子でな」
――えっ!? ヤニク様。今、何て?
僕は思わずあんぐり口を開けていた。アールも同様に愕然とした表情を隠しきれていない。
出戻る前に相手の大事な物を潰した? 初めて聞いたんだけど!?
母に似た穏やかそうな祖母オルタンスを思い出す。人は見かけによらないと言うけれど、そんな豪の者だったなんて……。
ヤニク様は僕達を振り返り、悪戯が成功した子供のようにニヤリと笑った。
「ここに居るアールやグレイもその血を引いておる。権力を傘に奪おうとすれば全てを引き上げ拠点を別の港に移すだけだ。
そうなったら我が領の産物は在庫がだぶつき行き場を失うぞ。
お前は商人を見下しているが、販路はキーマン商会に頼る所が大きい事を忘れてはいないか」
「くっ……そ、それは」
そう、キーマン商会はヤニク様に恩を感じており、ヤニク様がパント伯爵だった頃からパント伯爵領の物産の仕入れと販売を行ってきたのだった。そしてそれは今や無視出来ない程の規模になっている。
「確かにヤニク様の仰る通りですね。僕が伯爵となり拝領する領地には、ナヴィガポールから見て西の方に小さな港がありますし。
もし祖母オルタンスの死後にナヴィガポールを接収されるのでしたら今からでも全て引き上げてそちらへ拠点を移す事になります。そうなれば産物の販売についても考えさせて頂く事になりましょう」
その言葉が決定打になった。
テオドール・パント伯爵はナヴィガポールを完全に手放す事に同意せざるを得なかったのである。
こちら側はサイモン様、僕、父ブルック、アール。そして祖母オルタンスの娘である母レピーシェが同席した。
向こう側はテオドール・パント伯爵とその子息ヴィアンリ・パント。
双方笑顔で社交辞令を交えた挨拶をする。パント伯爵やその息子ヴィアンリから挨拶を受けた時、アールと僕は目を逸らして沈黙を守った。
パント伯爵の作り笑顔が崩れて歪む。ヴィアンリに至っては顔を真っ赤にして睨みつけてきた。和やかに始まるかと思われた雰囲気が少し緊張を孕んだものになる。
「……何故彼の挨拶を無視するのです?」
とアルバート第一王子殿下。
「以前、パント伯爵子息殿には『社交界でも他人の振りをしろ、赤毛の商人上がりなんかと縁戚だと知られたくない』と言われた事がありますので。御不快にしてはいけないと思いまして」
「弟の申す通りでございます。『庶民同然の成り上がり貴族が気安く声をかけてくるな!』とも言われた事もございます。住む世界が違うのだと。
パント伯爵家の方々にとっては私共の存在は御不快なのです。親し気に挨拶を返すなどはもっての外だと愚考致しました」
僕とアールの呼吸ぴったりの言葉。オディロン陛下が眉根を顰め、パント伯爵は顔色を変えて息子を叱責した。
「ヴィアンリ!」
「いっ、いえ! 私はそんな事は! 彼らの言っている事がでたらめなのです!」
声を荒げて必死に否定している。しかし――
「ほう、我が大切な娘婿達が虚偽を申していると言われると? それも一人は聖女の夫で名誉枢機卿の地位にあるのだが」
サイモン様の底冷えのする声。ヴィアンリはひっと悲鳴を上げた。
「パント伯爵やその御子息を不快にしてはならぬと心優しき娘婿達が気を遣ったにも関わらず嘘吐き呼ばわりとはな……」
「パント伯爵よ、これは如何なる事か。パント家ではどんな教育をしておるのだ!」
「オディロン陛下、キャンディ伯爵殿! 不出来な愚息が大変失礼を致しました! 申し訳ございません、この場からは下がらせますので何卒ご容赦を!」
煽って怒らせ、相手の失態を招いて交渉を有利に進める――これは満場一致で決まったサイモン様の策。僕達は過去の事も利用して罠を張ったのだった。
***
初手に勝利し、ヴィアンリが退場させられたところで協議が始まった。
「現在は半独立という形と取っているとはいえ、かの地は大切な伯母上の財産であり、元はパント伯爵領に属する土地。言われてはいそうですかと手放す訳には……」
案の定、話を持ち掛けられたテオドール・パント伯爵はナヴィガポールを手放す事を渋った。しかしその声にはあまり勢いはない。
口火を切ったのはサイモン様だった。
「これは異な事を。『大切な伯母上』と仰っているが、その方は先々代パント伯爵から縁を切られている筈。そもそもルフナー子爵家の起こりがその縁切りによるもの。
となれば、ナヴィガポールがパント伯爵領に属すると言われてもそれは解釈が過大であろう。ブルック殿に奥方殿、そうですな?」
サイモン様に話を振られ、父は頷く。母が口を開いた。
「はい、先代パント伯爵ヤニク様が定められた内容は『ナヴィガポールは我が姉オルタンスの財産であり、オルタンスはパント伯爵家から絶縁された関係である以上、パント伯爵家がナヴィガポールから税を取り立てる正当な理由は無い』というものでございます。
この書類が証拠で、王家にもこれと同じものが保管されておりますのでご確認いただければと」
母レピーシェが差し出した書類を書記官が受け取ってトラス王陛下に渡す。書記官がもう一枚の書類を手に、「王家で保管されていた写しはこれに」と差し出した。
「確かにその旨が記載されておる」
二つの書類を照らし合わせたオディロン陛下が認めると、パント伯爵は慌てたようにお待ちください、と声を上げた。
「陛下、その書類には伯母のオルタンスが亡き後の事に関しては何の言及もされておりません! 実は私はその絶縁を取り消し、伯母オルタンスの名誉回復をと考えていたのでございます!」
やっぱりな、と僕は思った。パント伯爵がナヴィガポールに関して権利を主張するならば、まず絶縁解消しなければならないからだ。
「ほう、名誉回復を考えられていたと。では、その打診は既に幾度かなされてきたのでございましょうな」
サイモン様が冷静に問い返すと、父ブルックが首を振った。
「いえ、今まで何のご連絡も頂いておりません。余生を楽しんでいる妻の母宛てにも、当家宛てにも何の手紙も受け取っておりません。名誉回復というのも今この場で初めて耳にしたお話でございます」
「……と、仰っていますが?」
アルバート第一王子殿下が面白がるように水を向けると、明らかに狼狽し始めた。
「そ、それは……そうです、絶縁を定めた父を説得するのに時間が掛かっているのでございます!」
パント伯爵がそう叫んだ時、扉が開かれた。
「そんな説得をされた覚えはないぞ、馬鹿息子」
「ち、父上!?」
開いた扉の先には先代パント伯爵ヤニク様の姿。
「何故、ここに……」
「聖女様に結婚式の招待状を頂いておったのでな。王都は久しぶり故、陛下にご挨拶に王宮へ罷り越したのだ」
ヤニク様はオディロン陛下の前へ進み、礼を取った。陛下が挨拶を返し、「構わぬ、続けよ」と許しを出したので礼を言って再びパント伯爵へ向き直る。
「さて、テオドール。儂が呆けたとでも言うつもりか? 大方キーマン商会の財産に目が眩んでいるのだろうが情けない。
ナヴィガポールを発展させたのはキーマン商会の力であり、ルフナー子爵家だ。
それを労せず横取りしようと浅ましい事を考えおって。
忙しくお前になかなか構ってやれなかったのがこうも仇となるとは。多少はマシになったと思っておった故に爵位を譲ったが、その身に染み付いた先々代の呪いはなかなか払拭出来なかったか」
「しかし父上、ナヴィガポールは元々パント伯爵家の領地。みすみす手放せと言われるのですか?」
「無理にナヴィガポールをパント伯爵領に戻したとて、ルフナー子爵家はお前には従わんぞ。
我が姉オルタンスは出戻る直前に相手の一物を潰して一矢報いた負けん気の強い女子でな」
――えっ!? ヤニク様。今、何て?
僕は思わずあんぐり口を開けていた。アールも同様に愕然とした表情を隠しきれていない。
出戻る前に相手の大事な物を潰した? 初めて聞いたんだけど!?
母に似た穏やかそうな祖母オルタンスを思い出す。人は見かけによらないと言うけれど、そんな豪の者だったなんて……。
ヤニク様は僕達を振り返り、悪戯が成功した子供のようにニヤリと笑った。
「ここに居るアールやグレイもその血を引いておる。権力を傘に奪おうとすれば全てを引き上げ拠点を別の港に移すだけだ。
そうなったら我が領の産物は在庫がだぶつき行き場を失うぞ。
お前は商人を見下しているが、販路はキーマン商会に頼る所が大きい事を忘れてはいないか」
「くっ……そ、それは」
そう、キーマン商会はヤニク様に恩を感じており、ヤニク様がパント伯爵だった頃からパント伯爵領の物産の仕入れと販売を行ってきたのだった。そしてそれは今や無視出来ない程の規模になっている。
「確かにヤニク様の仰る通りですね。僕が伯爵となり拝領する領地には、ナヴィガポールから見て西の方に小さな港がありますし。
もし祖母オルタンスの死後にナヴィガポールを接収されるのでしたら今からでも全て引き上げてそちらへ拠点を移す事になります。そうなれば産物の販売についても考えさせて頂く事になりましょう」
その言葉が決定打になった。
テオドール・パント伯爵はナヴィガポールを完全に手放す事に同意せざるを得なかったのである。
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