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貴族令嬢に生まれたからには念願のだらだらニート生活したい。
信用と信頼。
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荷物を受け取り、サリーナ達が中身を改める。紛失物も壊れた物も無いようだ。改めている途中、グレイ達の荷物もこちらに届けられて来る。彼らもルフナー子爵家の使用人に助けられながら荷解きを始めた。幸い、そちらも大丈夫だった模様。
ガリアの細工物や聖地で修道士達が調合した薬、ナヴィガポールで購入した魚や蛸の絵皿や玩具等、色々と買い求めたお土産を寄り分け、家族皆に渡して行った。
勿論、メティや三夫人にも執事に託けて送って貰う。これでよし、と。
***
夕食の席ではお土産をネタに話が弾んでいた。
「――でさ、マリーの奴、グレイ達が度胸試しするのを他所に、あろう事かこのぐねぐねした気持ちの悪い悪魔の魚を食べたいって言いだしたんだ。
料理人の傍ににじり寄ってじっと捌かれるのを物欲しそうな目で見てたんだぜ。寧ろそれが最初から目的だったんだと」
カレル兄が絵皿の蛸を皆に見せながら、ナヴィガポールでの出来事を話している。
「だって実際美味しかったでしょ、カレル兄。それに、『悪魔の魚』じゃなくてちゃんとした『八本足』って名前があるわ。神の国ではタコって呼んでたけれど、とっても美味しいのよ。
それでね、これを使ってあちらで食べられていた『オコノミ』っていう料理を再現したの! そうそう、皆も美味しいって食べてくれて、ナヴィガポールの名物になりそうなのよ!」
力説すると、母ティヴィーナの「まぁ」という感嘆の声。興味を持ってくれたようだった。
「別世界のお料理――それは食べてみたいわねぇ」
「マリーおねえちゃまが食べたんならきっと美味しいに決まってる! 僕も食べたいな!」
「メリーも!」
イサークとメリーも同様で、口々に食べたいと言い出した。カレル兄が窘めるように言う。
「母様、お前達――実際『八本足』を目にしたらそんな気は無くすと思う」
「そんな事言って、カレル兄は嬉々として食べてた癖に!」
「案外美味かったのは確かだな。ただ、最初はナメクジを煮た物を食べる位の勇気が要るが」
「おい、カレル。食事中だ」
あんまりな比喩にトーマス兄から苦情が飛んだ。全く以って同感である。アナベラ姉が「ナメクジ……」と青褪めた。
「それ程までの気持ち悪い生き物を貴女、喜んで食べたの?」
「ええ、勿論! ナメクジ程気持ち悪くないわ。神の国では高級品ですらあったんだし。八本足の姿、見てみる?」
見てみたい人ー! と挙手を募ると、殆どが手を挙げたので、精神感応を使ってタコの姿を見せてみた。
女性陣は悲鳴を上げ、男性陣は顔を盛大に引き攣らせた。
「これを……食べたのか。というか、食べられるのか?」
「マリーちゃん、お腹は大丈夫だったの?」
「まああ、『悪魔の魚』とはよく言ったものだわ。毒を持っていそうな生き物ね」
父サイモンと母ティヴィーナが恐る恐る、そして祖母ラトゥが驚いたように訊いてくる。
「勿論よ。新鮮で、火もちゃんと通してあったんだし毒も無いわ」
私の言葉に、スレイマンが口を開いた。
「あぁー、これ。アヤスラニでは食べマスよ」
「『蛸』スキデス」
イドゥリースも頷く。ふむ、アヤスラニ料理もちょっと気になる……スレイマンならレシピ知ってるかな。
そんな事を考えていると、
「凄い生き物だな。カレルも食べたのか……私は流石にこれは」
「カレル兄様の喩えはアレだけど的確だったのね。確かにそれぐらいの勇気が要るわ」
トーマス兄とアナベラ姉もビジュアルで駄目な様子。ヴェスカルも眉を顰めている。うーん、美味しいのになぁ。
調子に乗ったカレル兄が、「実際マリーは喜んで食べてたから、荒くれ者揃いの船乗り達に一目置かれる存在になったんだ」と付け足した。
「しかも、その後一人の船乗りが賭けを台無しにされたと嫌がらせでマリーに八本足以上のゲテモノ料理を奢って来たんだが――それも平気な顔して食べたんだ。
その船乗りと言えば、マリーに逆に勧められて、真っ青な顔をして首を横に振って敗北を認めたよ」
それまで黙っていた祖父ジャルダンがほう、と感心したように声を上げた。
「なんとまあ。さながら物語に出て来る女傑の如しだなぁ。我が孫娘は普通の男共より余程度胸がある」
「うふふ、お爺様ったら。あのナマコも本当コリコリしてて美味しかったわぁ……あれ、お酒に良く合うんですの」
ああ、ナヴィガポールまた行きたいなぁ。涎が……じゅるり。
「……船乗りの度胸試しとして出される食材ですからね。八本足が駄目ならエビをお勧めします。僕はエビを使った物を食べましたが、マリーが作らせた特殊なソースがまた美味しくて。
機会があれば、是非とも皆様でオコノミを食べにナヴィガポールにお越し頂ければと思います。歓迎させていただきますから」
グレイが控えめにフォローを入れる。祖母ラトゥが「私はエビが良いわね」と希望を出した。
「そうねぇ。海……良いわねぇ。私は絵でしか知らないから、是非一度この目で見てみたいわぁ」
遠くを見るようにうっとりとした母ティヴィーナからの圧が、父サイモンへ圧し掛かる。弟妹達の期待の眼差しもそれに乗っかった。
「……その内、落ち着いたらな」
まんま前世で海外への家族旅行を強請られている父親の姿そのもので思わず私は笑ってしまった。何処の世界も何時の時代も父親は大変だ。
***
次の日――父サイモンの執務室にて。
「聖女マリアージュ様及び、名誉枢機卿であらせられるグレイ様にお目通り叶いまして、光栄の至りに御座います!」
私とグレイの目の前には、カーフィ・モカという地味な感じの中年の男が這い蹲っていた。これが義兄アールの因縁の相手、私が燃やした曲者を雇った人なのか…と思う。
「カーフィ。グレイは知っているな。こちらが我が娘、聖女マリアージュだ」
「はっ、はい! お美しい姫君でございます!」
「お前達が留守をしている間に、このカーフィとフレール嬢が結婚してな。今、リプトン伯爵として領地の経営を我が家の支援で建て直している真っ最中なのだ」
「はっ、サイモン様には少なからずお力添えを頂きまして……」
「まあ、それはおめでとう御座います! お祝いの品を何か贈らねばなりませんわね」
「い、いえ、お気遣い無く……」
恐縮するカーフィ。そこへ父が「お前に確認して欲しい事がある」と言う。
――確認して欲しい事?
何で呼ばれたんだろうと思っていたけれど、どうもその為だったらしい。
「マリー。私はカーフィを信用している。お前はこの男、信頼出来ると思うか?」
父の言葉に、ああ成る程と思う。
今の所はカーフィを利害関係で用いているが、精神感応能力を使ってカーフィの内心を探れという訳か。
『信用』はこれまでの実績に基づくもの、『信頼』は信用に基づいた上で未来の行動を信じて期待するもの。
わざわざ『信頼』という言葉を使った事でピンと来た。
「……ええ、信頼出来ると思いますわ」
カーフィの内心は、結婚したフレールを守らねばという強い意識、それに加えて父に対する恐れと憧れがかなりあった。
父が頷いたので、私は精神感応を飛ばす。
『カーフィ。私達を裏切らず、これからも忠実で在ればその分の見返りは充分にありますわ』
「はっ!!?」
突然脳裏にダイレクトに響いたであろう言葉。カーフィは仰天したようにのけ反り、きょろきょろとしている。
『我が父サイモンは貴方に十分な繁栄を約束する事でしょう。うふふ、幻聴ではありませんわよ?』
再度呼びかけると、私の方に驚きと恐怖の入り交じったような顔を向けてきた。
「ま、まさか……」
「ええ。先程、私は聖女が持つ神の力で貴方の真意を探りました。そして、貴方が信頼出来るであろうという判断を下したのです。
『信用』と『信頼』。この言葉の違い、分かりますわね? 貴方の忠義は今、この瞬間――神の下に真実であると認められたのですわ」
「はっ――ははーっ!!」
にこり、と微笑む。カーフィは畏怖もあらわに、感極まったように再び絨毯に平伏した。
「おお、神の奇跡が本当に存在したとは! このカーフィ、聖女様のお慈悲に感謝し、更なる忠誠を尽くしましょうぞ!」
ガリアの細工物や聖地で修道士達が調合した薬、ナヴィガポールで購入した魚や蛸の絵皿や玩具等、色々と買い求めたお土産を寄り分け、家族皆に渡して行った。
勿論、メティや三夫人にも執事に託けて送って貰う。これでよし、と。
***
夕食の席ではお土産をネタに話が弾んでいた。
「――でさ、マリーの奴、グレイ達が度胸試しするのを他所に、あろう事かこのぐねぐねした気持ちの悪い悪魔の魚を食べたいって言いだしたんだ。
料理人の傍ににじり寄ってじっと捌かれるのを物欲しそうな目で見てたんだぜ。寧ろそれが最初から目的だったんだと」
カレル兄が絵皿の蛸を皆に見せながら、ナヴィガポールでの出来事を話している。
「だって実際美味しかったでしょ、カレル兄。それに、『悪魔の魚』じゃなくてちゃんとした『八本足』って名前があるわ。神の国ではタコって呼んでたけれど、とっても美味しいのよ。
それでね、これを使ってあちらで食べられていた『オコノミ』っていう料理を再現したの! そうそう、皆も美味しいって食べてくれて、ナヴィガポールの名物になりそうなのよ!」
力説すると、母ティヴィーナの「まぁ」という感嘆の声。興味を持ってくれたようだった。
「別世界のお料理――それは食べてみたいわねぇ」
「マリーおねえちゃまが食べたんならきっと美味しいに決まってる! 僕も食べたいな!」
「メリーも!」
イサークとメリーも同様で、口々に食べたいと言い出した。カレル兄が窘めるように言う。
「母様、お前達――実際『八本足』を目にしたらそんな気は無くすと思う」
「そんな事言って、カレル兄は嬉々として食べてた癖に!」
「案外美味かったのは確かだな。ただ、最初はナメクジを煮た物を食べる位の勇気が要るが」
「おい、カレル。食事中だ」
あんまりな比喩にトーマス兄から苦情が飛んだ。全く以って同感である。アナベラ姉が「ナメクジ……」と青褪めた。
「それ程までの気持ち悪い生き物を貴女、喜んで食べたの?」
「ええ、勿論! ナメクジ程気持ち悪くないわ。神の国では高級品ですらあったんだし。八本足の姿、見てみる?」
見てみたい人ー! と挙手を募ると、殆どが手を挙げたので、精神感応を使ってタコの姿を見せてみた。
女性陣は悲鳴を上げ、男性陣は顔を盛大に引き攣らせた。
「これを……食べたのか。というか、食べられるのか?」
「マリーちゃん、お腹は大丈夫だったの?」
「まああ、『悪魔の魚』とはよく言ったものだわ。毒を持っていそうな生き物ね」
父サイモンと母ティヴィーナが恐る恐る、そして祖母ラトゥが驚いたように訊いてくる。
「勿論よ。新鮮で、火もちゃんと通してあったんだし毒も無いわ」
私の言葉に、スレイマンが口を開いた。
「あぁー、これ。アヤスラニでは食べマスよ」
「『蛸』スキデス」
イドゥリースも頷く。ふむ、アヤスラニ料理もちょっと気になる……スレイマンならレシピ知ってるかな。
そんな事を考えていると、
「凄い生き物だな。カレルも食べたのか……私は流石にこれは」
「カレル兄様の喩えはアレだけど的確だったのね。確かにそれぐらいの勇気が要るわ」
トーマス兄とアナベラ姉もビジュアルで駄目な様子。ヴェスカルも眉を顰めている。うーん、美味しいのになぁ。
調子に乗ったカレル兄が、「実際マリーは喜んで食べてたから、荒くれ者揃いの船乗り達に一目置かれる存在になったんだ」と付け足した。
「しかも、その後一人の船乗りが賭けを台無しにされたと嫌がらせでマリーに八本足以上のゲテモノ料理を奢って来たんだが――それも平気な顔して食べたんだ。
その船乗りと言えば、マリーに逆に勧められて、真っ青な顔をして首を横に振って敗北を認めたよ」
それまで黙っていた祖父ジャルダンがほう、と感心したように声を上げた。
「なんとまあ。さながら物語に出て来る女傑の如しだなぁ。我が孫娘は普通の男共より余程度胸がある」
「うふふ、お爺様ったら。あのナマコも本当コリコリしてて美味しかったわぁ……あれ、お酒に良く合うんですの」
ああ、ナヴィガポールまた行きたいなぁ。涎が……じゅるり。
「……船乗りの度胸試しとして出される食材ですからね。八本足が駄目ならエビをお勧めします。僕はエビを使った物を食べましたが、マリーが作らせた特殊なソースがまた美味しくて。
機会があれば、是非とも皆様でオコノミを食べにナヴィガポールにお越し頂ければと思います。歓迎させていただきますから」
グレイが控えめにフォローを入れる。祖母ラトゥが「私はエビが良いわね」と希望を出した。
「そうねぇ。海……良いわねぇ。私は絵でしか知らないから、是非一度この目で見てみたいわぁ」
遠くを見るようにうっとりとした母ティヴィーナからの圧が、父サイモンへ圧し掛かる。弟妹達の期待の眼差しもそれに乗っかった。
「……その内、落ち着いたらな」
まんま前世で海外への家族旅行を強請られている父親の姿そのもので思わず私は笑ってしまった。何処の世界も何時の時代も父親は大変だ。
***
次の日――父サイモンの執務室にて。
「聖女マリアージュ様及び、名誉枢機卿であらせられるグレイ様にお目通り叶いまして、光栄の至りに御座います!」
私とグレイの目の前には、カーフィ・モカという地味な感じの中年の男が這い蹲っていた。これが義兄アールの因縁の相手、私が燃やした曲者を雇った人なのか…と思う。
「カーフィ。グレイは知っているな。こちらが我が娘、聖女マリアージュだ」
「はっ、はい! お美しい姫君でございます!」
「お前達が留守をしている間に、このカーフィとフレール嬢が結婚してな。今、リプトン伯爵として領地の経営を我が家の支援で建て直している真っ最中なのだ」
「はっ、サイモン様には少なからずお力添えを頂きまして……」
「まあ、それはおめでとう御座います! お祝いの品を何か贈らねばなりませんわね」
「い、いえ、お気遣い無く……」
恐縮するカーフィ。そこへ父が「お前に確認して欲しい事がある」と言う。
――確認して欲しい事?
何で呼ばれたんだろうと思っていたけれど、どうもその為だったらしい。
「マリー。私はカーフィを信用している。お前はこの男、信頼出来ると思うか?」
父の言葉に、ああ成る程と思う。
今の所はカーフィを利害関係で用いているが、精神感応能力を使ってカーフィの内心を探れという訳か。
『信用』はこれまでの実績に基づくもの、『信頼』は信用に基づいた上で未来の行動を信じて期待するもの。
わざわざ『信頼』という言葉を使った事でピンと来た。
「……ええ、信頼出来ると思いますわ」
カーフィの内心は、結婚したフレールを守らねばという強い意識、それに加えて父に対する恐れと憧れがかなりあった。
父が頷いたので、私は精神感応を飛ばす。
『カーフィ。私達を裏切らず、これからも忠実で在ればその分の見返りは充分にありますわ』
「はっ!!?」
突然脳裏にダイレクトに響いたであろう言葉。カーフィは仰天したようにのけ反り、きょろきょろとしている。
『我が父サイモンは貴方に十分な繁栄を約束する事でしょう。うふふ、幻聴ではありませんわよ?』
再度呼びかけると、私の方に驚きと恐怖の入り交じったような顔を向けてきた。
「ま、まさか……」
「ええ。先程、私は聖女が持つ神の力で貴方の真意を探りました。そして、貴方が信頼出来るであろうという判断を下したのです。
『信用』と『信頼』。この言葉の違い、分かりますわね? 貴方の忠義は今、この瞬間――神の下に真実であると認められたのですわ」
「はっ――ははーっ!!」
にこり、と微笑む。カーフィは畏怖もあらわに、感極まったように再び絨毯に平伏した。
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