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貴族令嬢に生まれたからには念願のだらだらニート生活したい。
アン姉の結婚式。
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どこまでも高く澄んだ青空。その日、ソルツァグマ修道院の聖堂にて、結婚式が執り行われる。
式を挙げた後は、ウィッタード公爵家で披露宴という流れになる。この時ばかりは私も親族としてパーティーに参加する事となった。
「とうとうお嫁に行ってしまうのね……」
少し涙ぐんだ母ティヴィーナ。父サイモンの目もやや潤んでいた。アナベラ姉も義兄アールに肩を抱かれながらハンカチで目頭を押さえている。私もつられて涙ぐんでしまった。
明日からアン姉が居なくなってしまうのだ。グレイが差し出してくれたハンカチをありがたく受け取った私は目元に軽く当てて涙を吸い取らせると、アン姉の花嫁姿を目に焼き付ける。
「アン姉……凄く綺麗だわ。白薔薇の精霊みたいよ」
白い秋薔薇や真珠等の宝石で飾られ、花嫁衣装を着て化粧を施されたアン姉は、咲き誇る白薔薇姫の名が相応しい。その有様は気高く、清楚で聖なる美を纏っていた。
アン姉も目を少し潤ませながら微笑む。
「ありがとう。今日、私は世界で一番幸福だわ。ウィッタード家でも、きっと幸せになるわ。マリー達も公爵家に自由に会いに来て頂戴ね」
「勿論よアン姉! 先日の感謝祭で家族皆でお揃いの物を注文したの。それが出来上がったら届けに行くわ、楽しみにしていて! もし、何かあったらマリーに言うのよ、その都度ザインお義兄様をとっちめて、ついでにウィッタード公爵家の敷地内にクジャクを放ってやるんだから!」
「うふふ、マリーったら」
両手で握り拳を作って言うと、アン姉はおかしかったのか声を上げて笑う。皆も笑った。
やがて花婿であるザイン・ウィッタードが迎えにやってきた。私達も続いて修道院へと向かった。
***
修道院にはウィッタード公爵家や見知らぬ貴族達の他、王家を代表して花婿とも仲の良いアルバート第一王子殿下の姿。ギャヴィンも居る。しかし何故だろう、ギャヴィンの方が身なりが良いのは。
いや、それよりも――私はこれから席を外さなければならない。グレイにもこっそりと協力を頼んである。カモフラージュとして涙を隠す為のヴェールで顔を覆ってハンカチを使う仕草をすると、そろそろと人から隠れるように後ろへ移動。カレル兄がちらりとこちらを見たが、お手洗いに行くフリをしてサリーナを伴ってその場を離れた。
実は修道院長に頼み込んで、サプライズで聖女として結婚の祝福をさせて貰う計画なのである。
ささっと移動し、聖女認定の時の衣装を着る。姉達に誕生日に贈られたヴェールを被って錫杖を持つと、あっという間に謎の聖女の完成という訳だ。
「では、手筈通りに」
グレイが用意してくれていた女性はお任せ下さいと頷いた。私と背格好と髪の色が同じである彼女は、私の服を身に着けている。式の間、グレイの隣でヴェールを落とし、私の代わりをしてくれる事になっているのである。
修道院長――正装をしたメンデル・ディンブラ大司教に本日は宜しくお願いしますと挨拶をし、私達は共に聖堂へと向かった。
厳かな婚姻の儀式の曲を修道士や修道女達が奏でる中、義兄ザインとアン姉のカップルが腕を組んでゆっくりと祭壇の方へ歩みを進めて来る。大司教が古語での祈祷を始め、婚姻の儀式が始まった。
メンデル修道院長には、聖女であると紹介しないで欲しいと事前に言ってある。キャンディ伯爵家以外の結婚式の列席者から、「あれは誰だろう」的な視線が突き刺さっても、気にしてはいけない。
祈祷が終わると、私の出番。本来ならこのまま二人の手を重ねさせ、これで婚姻は成就した等と述べて終わる事になっていた。しかしそれではつまらない。私は錫杖で床を突き、シャラリと鳴らした。
結婚式と言ったらこれだろう。出来るだけ声色を変えて、私とバレないようにしなくてはな。
「新郎ザイン・ウィッタード! 汝は太陽神の御前に、アン・キャンディを妻とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、妻を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い――その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
「はっ?」
想定外の問いかけだったのだろう。ザインは素っ頓狂な声を上げた。列席者もざわざわとしている。ベールで良く見えないけれど。
「…… 誓 い ま す か ?」
声にややドスを効かせて再度問う。ザインは「ち、誓います」と戸惑いながらも答えた。
「――よろしい。では、新婦アン・キャンディ」
錫杖を鳴らして同じようにアン姉に問いかけると、「っ、誓います」と笑いを堪えるような返事。私は重々しく頷いた。
二人の傍によって、手と手を重ねさせる。
そして錫杖を掲げ、二人の頭上でシャラシャラと祝福の音を響かせた。
アン姉の結婚生活が上手く行って幸せになりますように。
「今、太陽神の御前で婚姻が成就し、新たな夫婦が誕生した」
結びの言葉を宣言すると、ディンブラ大司教が「誠におめでとうございます、新たな夫婦に寿ぎを」と祝福の言葉を述べる。列席者も今度は慣例通りだと安心したのか、万雷の拍手で祝った。
その中を新郎新婦が聖堂を出ていく。これからウィッタード公爵家へ直行し、披露宴の為のお色直しをする事になっているそうだ。
大司教と私も退出をした。メンデル修道院長に丁寧にお礼を言って別れる。サリーナと身代わりの彼女がが先回りしてくれていたので、急いで着替える。家族に合流するべく修道院の廊下を進んだ。
と。
「おや、どこへ行かれていたのです?」
面倒な奴に見つかった。
「まあ、ギャヴィン様。淑女の用事を問いただすなんて失礼ですわよ」
「ここの修道院には私も何度か来ていますが、この先には淑女が用事を済ませられるような部屋は無かったと記憶していますが」
「……大司教猊下をお訪ねしていたのですわ。お礼を申し上げておりましたの」
「ご両親を差し置いてですか?」
「姉は私にとって大切な人ですもの。勿論両親も後でお礼をするでしょうけれど、個人的にお礼を申し上げたかったのですわ」
それの何がいけなくて? と挑むようにギャヴィンを見る。奴はいけなくはないですが、と肩を竦めた。
「ところで式の間中、ずっと後方でヴェールを被って泣いていらっしゃるようでしたが、大丈夫でしたか?」
それにしては……と心配そうな表情ではあるが、どこか観察するような眼差しで私の顔を見詰めて来るギャヴィン。私は何となく不快になって顔を背けた。
「そもそも人の集まる場所は苦手なんですの。察して下さらない?」
「これは失礼を。様子があまりにもおかしくて心配になったものですから」
ああ、もう。急いでいるのに。
私は淑女の礼を取り、さっさと切り上げる事にした。
「ああ、いけませんわ。失礼、私急ぎますの」
「どうせ行先は同じですし、御一緒に如何ですか?」
「まあ、何を仰るの? 王家の馬車など恐れ多い事ですわ。それに婚約者のグレイ・ルフナーと参りますので結構です、では」
私はギャヴィンの横をすり抜け、逃げるようにしてその場を離れた。
***
修道院の入り口でグレイに追いついた私はそのままウィッタード公爵家へと向かう。公爵邸はうちに負けずとも劣らず大きかった。グレイのエスコートを受けて会場である広間へと案内される。父達と合流し、ザインのご家族と簡単な挨拶を交わすとさっさと広間の端っこに隠れるように移動する。社交は苦手である。
暫くすると、従僕が「アルバート第一殿下のおなり!」と先触れを出す。果たせるかな、アルバート第一王子殿下がギャヴィンと共に会場入りしてきた。
殿下達が進むにつれ、会場に居る貴族達は皆、めいめい礼を取っていく。ウィッタード公爵が進み出て、何故かギャヴィンの前で礼を取った。
「アルバート第一王子殿下、本日は結婚式にご来駕頂き、誠にありがとう存じます」
「他ならぬ幼馴染の式です。彼らには是非幸せになって貰いたいですね。ギャヴィン、あれを」
「はい」
私は瞠目し、呆気に取られていた。先日、第一王子殿下と紹介された筈の人がギャヴィンと呼ばれて返事をしている。手に持っていた包みを公爵に恭しく手渡していた。私の知るギャヴィンは「これは王家からのお祝いの品です。どうかお納めを」とにこやかに述べている。
一体、どういう事……?
「マリー、これは。そんな、まさか……」
グレイも狼狽している。迫りくる嫌な予感に私は彼の服の端をぎゅっと握りしめた。
式を挙げた後は、ウィッタード公爵家で披露宴という流れになる。この時ばかりは私も親族としてパーティーに参加する事となった。
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アン姉も目を少し潤ませながら微笑む。
「ありがとう。今日、私は世界で一番幸福だわ。ウィッタード家でも、きっと幸せになるわ。マリー達も公爵家に自由に会いに来て頂戴ね」
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いや、それよりも――私はこれから席を外さなければならない。グレイにもこっそりと協力を頼んである。カモフラージュとして涙を隠す為のヴェールで顔を覆ってハンカチを使う仕草をすると、そろそろと人から隠れるように後ろへ移動。カレル兄がちらりとこちらを見たが、お手洗いに行くフリをしてサリーナを伴ってその場を離れた。
実は修道院長に頼み込んで、サプライズで聖女として結婚の祝福をさせて貰う計画なのである。
ささっと移動し、聖女認定の時の衣装を着る。姉達に誕生日に贈られたヴェールを被って錫杖を持つと、あっという間に謎の聖女の完成という訳だ。
「では、手筈通りに」
グレイが用意してくれていた女性はお任せ下さいと頷いた。私と背格好と髪の色が同じである彼女は、私の服を身に着けている。式の間、グレイの隣でヴェールを落とし、私の代わりをしてくれる事になっているのである。
修道院長――正装をしたメンデル・ディンブラ大司教に本日は宜しくお願いしますと挨拶をし、私達は共に聖堂へと向かった。
厳かな婚姻の儀式の曲を修道士や修道女達が奏でる中、義兄ザインとアン姉のカップルが腕を組んでゆっくりと祭壇の方へ歩みを進めて来る。大司教が古語での祈祷を始め、婚姻の儀式が始まった。
メンデル修道院長には、聖女であると紹介しないで欲しいと事前に言ってある。キャンディ伯爵家以外の結婚式の列席者から、「あれは誰だろう」的な視線が突き刺さっても、気にしてはいけない。
祈祷が終わると、私の出番。本来ならこのまま二人の手を重ねさせ、これで婚姻は成就した等と述べて終わる事になっていた。しかしそれではつまらない。私は錫杖で床を突き、シャラリと鳴らした。
結婚式と言ったらこれだろう。出来るだけ声色を変えて、私とバレないようにしなくてはな。
「新郎ザイン・ウィッタード! 汝は太陽神の御前に、アン・キャンディを妻とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、妻を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い――その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
「はっ?」
想定外の問いかけだったのだろう。ザインは素っ頓狂な声を上げた。列席者もざわざわとしている。ベールで良く見えないけれど。
「…… 誓 い ま す か ?」
声にややドスを効かせて再度問う。ザインは「ち、誓います」と戸惑いながらも答えた。
「――よろしい。では、新婦アン・キャンディ」
錫杖を鳴らして同じようにアン姉に問いかけると、「っ、誓います」と笑いを堪えるような返事。私は重々しく頷いた。
二人の傍によって、手と手を重ねさせる。
そして錫杖を掲げ、二人の頭上でシャラシャラと祝福の音を響かせた。
アン姉の結婚生活が上手く行って幸せになりますように。
「今、太陽神の御前で婚姻が成就し、新たな夫婦が誕生した」
結びの言葉を宣言すると、ディンブラ大司教が「誠におめでとうございます、新たな夫婦に寿ぎを」と祝福の言葉を述べる。列席者も今度は慣例通りだと安心したのか、万雷の拍手で祝った。
その中を新郎新婦が聖堂を出ていく。これからウィッタード公爵家へ直行し、披露宴の為のお色直しをする事になっているそうだ。
大司教と私も退出をした。メンデル修道院長に丁寧にお礼を言って別れる。サリーナと身代わりの彼女がが先回りしてくれていたので、急いで着替える。家族に合流するべく修道院の廊下を進んだ。
と。
「おや、どこへ行かれていたのです?」
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「まあ、ギャヴィン様。淑女の用事を問いただすなんて失礼ですわよ」
「ここの修道院には私も何度か来ていますが、この先には淑女が用事を済ませられるような部屋は無かったと記憶していますが」
「……大司教猊下をお訪ねしていたのですわ。お礼を申し上げておりましたの」
「ご両親を差し置いてですか?」
「姉は私にとって大切な人ですもの。勿論両親も後でお礼をするでしょうけれど、個人的にお礼を申し上げたかったのですわ」
それの何がいけなくて? と挑むようにギャヴィンを見る。奴はいけなくはないですが、と肩を竦めた。
「ところで式の間中、ずっと後方でヴェールを被って泣いていらっしゃるようでしたが、大丈夫でしたか?」
それにしては……と心配そうな表情ではあるが、どこか観察するような眼差しで私の顔を見詰めて来るギャヴィン。私は何となく不快になって顔を背けた。
「そもそも人の集まる場所は苦手なんですの。察して下さらない?」
「これは失礼を。様子があまりにもおかしくて心配になったものですから」
ああ、もう。急いでいるのに。
私は淑女の礼を取り、さっさと切り上げる事にした。
「ああ、いけませんわ。失礼、私急ぎますの」
「どうせ行先は同じですし、御一緒に如何ですか?」
「まあ、何を仰るの? 王家の馬車など恐れ多い事ですわ。それに婚約者のグレイ・ルフナーと参りますので結構です、では」
私はギャヴィンの横をすり抜け、逃げるようにしてその場を離れた。
***
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暫くすると、従僕が「アルバート第一殿下のおなり!」と先触れを出す。果たせるかな、アルバート第一王子殿下がギャヴィンと共に会場入りしてきた。
殿下達が進むにつれ、会場に居る貴族達は皆、めいめい礼を取っていく。ウィッタード公爵が進み出て、何故かギャヴィンの前で礼を取った。
「アルバート第一王子殿下、本日は結婚式にご来駕頂き、誠にありがとう存じます」
「他ならぬ幼馴染の式です。彼らには是非幸せになって貰いたいですね。ギャヴィン、あれを」
「はい」
私は瞠目し、呆気に取られていた。先日、第一王子殿下と紹介された筈の人がギャヴィンと呼ばれて返事をしている。手に持っていた包みを公爵に恭しく手渡していた。私の知るギャヴィンは「これは王家からのお祝いの品です。どうかお納めを」とにこやかに述べている。
一体、どういう事……?
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