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貴族令嬢に生まれたからには念願のだらだらニート生活したい。
サイマーの妻はクレーマー。
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「お久しぶりですわね、マリアージュ様。突然の訪問の無礼を詫びますわ。私、友人から最近面白い噂を聞きましたの。何でも私の夫、メイソン様が貴女に良いように騙されたと。社交界で噂になっているそうですわ」
取りあえず喫茶室に通してもてなすようにと指示を出し、身支度を整えて会いに行った時の第一声。
フレール嬢は立ち上がってこの性悪女と言わんばかりに厳しい目で私を睨みつけている。
「夫にも確認しましたの。『マリアージュ姫がアール・ルフナーの弟に騙されて婚約させられているのをお助けしようとしたのに仇で返された』と申しておりましたわ。結納金の借用書もいつの間にか夫名義の悪質な内容に捏造され書き換えられていたのだと。これは一体どういう事ですの!?」
眉を吊り上げて怒鳴るフレール嬢。
ふむ……夢見るクジャク野郎の言い分を信じ切っているのだろうが、相当怒ってるな。
こういう時、相手と同じような態度で言い返してはいけない。
あくまでも冷静に。ビー・クールだ。冷静沈着、理路整然と対応しないと。
私はさっぱり分かりませんという態度で首を傾げた。
「どういう事と仰られましても……私は社交界にさっぱり出ませんし、そのような噂も初めて聞きましたわ。後、結納金の借用書に関しては全て父の管轄ですので私よく存じませんの。お父様を呼んできて貰えるかしら?」
令嬢教育で叩き込まれた通り、なるべくゆっくりと落ち着いた声を心がける。使用人が一礼をし、喫茶室を出て行った。「何か誤解があるようですわね。ひとまずお掛け下さいまし」と着席を促す。
フレール嬢は険しい目付きのまま、不承不承、ソファーに腰を落とした。
サリーナが淹れてくれたお茶を一口飲んで、私は続ける。
「先月末の婚約式で初めてお会いしましたが、リプトン伯爵様はお人はよろしいのでしょうけれど、まだお若いのに大層な物忘れをなさるお方ですのね。あの方、貴女という奥様がいらっしゃるのに、姉の婚約式で私に言い寄って来られたんですのよ?」
「嘘ですわ!」
間髪入れず否定するフレール嬢。私は構わず続けた。
「婚約式の前までは姉のアナベラに言い寄ってらしたそうですわ。本人がそう愚痴をこぼしておりましたの。姉に直接お訊ねになりたいのであれば、在宅中だと思いますしお呼びしましょうか。その噂はお耳にされていらっしゃらないのかしら」
私の言葉にサリーナがすっと動いた。扉を開けて外に居る者を捉まえてアナベラ姉を呼びに遣らせるに違いない。
フレール嬢は憤然とした様子でテーブルに両手をついた。茶器が振動でがちゃりと音を立てる。
「それは誤解ですわ! あの赤毛男が貴女のお姉様を騙して婚約するのを何とか食い止めようとしていたと! あの人は優しい人だから……!」
「優しい人? それにしては少々……お節介が過ぎませんこと? どなたがどなたと婚約しようがあの方には関係ないでしょうに。
はっきり申し上げますが、私は私の意思でグレイと婚約を望んでいますの。グレイにはこちらから婚約を持ちかけたんですもの。アナベラ姉様も私と同じ。寧ろ話が通じない貴女の夫に困り果てて、公衆の面前で意思表示の為にアールお義兄様に口付けをするはめになったんですのよ?」
「それは……」
言い淀むフレール嬢。その話は聞き知っているようだ。
「弱みを握られているという事実もありませんわ」
メイソンの言葉を思い出しながら機先を制する。フレール嬢は口を噤んだ。
裏を取ってもおらず、メイソンに吹き込まれた考えをそのまま飲み込んでいるのが丸分かりだ。
「そう言えば、アナベラ姉様の婚約式にフレール様がいらっしゃらなかったのは何故ですの? 貴女の旦那様はご病気だと仰っていましたが、それは嘘なのでしょう?」
「……私の醜聞がまだあるから、と。ほとぼりが冷めるまで公の場には出ない方が良い、後ろ指をさされるのは自分だけで良いとメイソン様が」
言って、項垂れる。成程、そう言う風に言われて素直に大人しくしていたのかと納得する。メイソンは社交界で野放し。野の花カップルが一転、ヒス女と結婚させられた悲劇の男を演じる、と。
まあ、畳みかけるなら今だろうな。
「婚約式の時に言い寄られた時は大層驚きましたわ。生憎私は野の花等好きではありませんし、愛する婚約者もおりますので困ってしまって。リプトン伯爵家の事も慮って、ご冗談だという事で遠回しにお断りしたんですの。それを真に受けて聞き入れようともなさらず、自ら進んで誓約書まで認めたのは間違いなく貴女の夫の方ですわ」
私は誓約が不履行により無効になったからと先日父から返して貰っていた誓約書を腰巻ポケットから取り出した。何となく入れたままだったのを思い出したのである。
「結局誓約は果たされず仕舞いでしたので、これは効力を失っておりもう用済みですが……こちらが誓約書ですわ。どうぞお好きなだけ内容をご覧下さいまし。その署名の筆跡のご確認もどうぞ」
誓約書を受け取り、まじまじと文面に目を通すフレール。だんだん表情を曇らせて行き、最後の方を見るやいなや明らかに顔色が変わった。
「あの人の字だわ……『上記の内容が果たされた暁には、甲は乙の愛を真実と認め、乙の求愛を受け入れる事』……?」
ぱさり、と誓約書がフレール嬢の手から落ちた。余程ショックだったのか、小刻みに震えている。
「そ、そんな…嘘よ。そうだわ、これは筆跡を真似て書かせた偽物なのでしょう?」
揺れる潤んだ眼差しで言い募る姿に同情を覚えぬ訳ではないが、現実はかくも残酷なものなのだよ。私は「残念ながら、」とゆっくり首を振った。
「そう思われたいお気持ちも分かりますが、私がわざわざそんな事をする必要がありまして?」
メイソンが私に求愛した言葉の内容は、あまりに酷いし可哀想なんでせめてもの情けで言わないでおこう。
遂その顔が絶望に染まった。ハンカチを取り出して顔を覆うと嗚咽を漏らしている。
暫く後。
何とか立ち直ったのか、目を真っ赤にさせて「……失礼しましたわ」と顔を上げたフレール嬢。
そこへ扉がノックされ、父サイモンの来訪を告げられた。
***
やって来たのは父とアナベラ姉の二人だった。アナベラ姉も合流したらしい。
挨拶と事実確認のやりとりの後、父が早速借用書を見せる。
「―――リプトン伯爵当主が代替わりする事により、新たに作り直すという約束だったが、この借用書は貴女との婚姻の直前、メイソン殿が直々に署名されたものだ。二度手間も困るだろうし、メイソン殿がリプトン伯爵家当主を継がれてから自動的に有効になるような内容になっている。立ち会われたディンブラ大司教もご存じだ」
確かめてくれても構わない、という父。フレール嬢はテーブルに置かれた借用書の文面を食い入るように読んでいたが、「……確かにそうですわね」と力なく頷いた。
「現在、メイソン殿にはしっかりと返済して頂いている。そう遠くない時期に全て返し終わるだろう。リプトン伯爵家の新当主は随分と有能でいらっしゃるようだ」
勿論返済の出所は義兄アールである。揶揄するような響きを少し含ませて父はそう締め括り、借用書を仕舞った。
「では、こちらは問題ないのね……」と呟いて、こちらに顔を向けるフレール嬢。
「不躾で申し訳ありませんわ……夫が貴女に幾ら支払ったのか教えて頂けます?」
「そうですわね、この件は兄に任せていたのですが、確か合計で大金貨三十三枚位とか……」
「さっ……」
フレール嬢は唖然とした表情で絶句した。思った以上の金額だったのだろう、口をはくはくとさせ、蒼白になっている。
「ただでさえ借金しているのに、そんな大金……!」
悲鳴を上げるフレール嬢。私は安心させるようににっこりと笑いかける。
「大丈夫ですわ、貴女の旦那様のご実家は裕福なドルトン侯爵家でいらっしゃるのでしょう? このお金はきっとそこからだと思いますわ」
「そ、そうでしたわね……大丈夫ですわよね」
自分自身に言い聞かせているような言葉。少しだけ顔色を取り戻したようだ。私は彼女の顔をじっと覗き込む。
「大丈夫ですわ。しっかりなさって、フレール様。お帰りになられたらメイソン様に、キャンディ伯爵家やルフナー子爵家にはもう二度と関わらないようお伝え頂きたいんですの。姉も私も、今とっても幸せですから」
「……分かりましたわ」
フレール嬢は来た時とは裏腹に、意気消沈したように帰って行った。
私はほう、と息を吐く。
ふう、何とか上手く言いくるめる事が出来た。下手に動かれて実態を知られたくはないからな。
取りあえず喫茶室に通してもてなすようにと指示を出し、身支度を整えて会いに行った時の第一声。
フレール嬢は立ち上がってこの性悪女と言わんばかりに厳しい目で私を睨みつけている。
「夫にも確認しましたの。『マリアージュ姫がアール・ルフナーの弟に騙されて婚約させられているのをお助けしようとしたのに仇で返された』と申しておりましたわ。結納金の借用書もいつの間にか夫名義の悪質な内容に捏造され書き換えられていたのだと。これは一体どういう事ですの!?」
眉を吊り上げて怒鳴るフレール嬢。
ふむ……夢見るクジャク野郎の言い分を信じ切っているのだろうが、相当怒ってるな。
こういう時、相手と同じような態度で言い返してはいけない。
あくまでも冷静に。ビー・クールだ。冷静沈着、理路整然と対応しないと。
私はさっぱり分かりませんという態度で首を傾げた。
「どういう事と仰られましても……私は社交界にさっぱり出ませんし、そのような噂も初めて聞きましたわ。後、結納金の借用書に関しては全て父の管轄ですので私よく存じませんの。お父様を呼んできて貰えるかしら?」
令嬢教育で叩き込まれた通り、なるべくゆっくりと落ち着いた声を心がける。使用人が一礼をし、喫茶室を出て行った。「何か誤解があるようですわね。ひとまずお掛け下さいまし」と着席を促す。
フレール嬢は険しい目付きのまま、不承不承、ソファーに腰を落とした。
サリーナが淹れてくれたお茶を一口飲んで、私は続ける。
「先月末の婚約式で初めてお会いしましたが、リプトン伯爵様はお人はよろしいのでしょうけれど、まだお若いのに大層な物忘れをなさるお方ですのね。あの方、貴女という奥様がいらっしゃるのに、姉の婚約式で私に言い寄って来られたんですのよ?」
「嘘ですわ!」
間髪入れず否定するフレール嬢。私は構わず続けた。
「婚約式の前までは姉のアナベラに言い寄ってらしたそうですわ。本人がそう愚痴をこぼしておりましたの。姉に直接お訊ねになりたいのであれば、在宅中だと思いますしお呼びしましょうか。その噂はお耳にされていらっしゃらないのかしら」
私の言葉にサリーナがすっと動いた。扉を開けて外に居る者を捉まえてアナベラ姉を呼びに遣らせるに違いない。
フレール嬢は憤然とした様子でテーブルに両手をついた。茶器が振動でがちゃりと音を立てる。
「それは誤解ですわ! あの赤毛男が貴女のお姉様を騙して婚約するのを何とか食い止めようとしていたと! あの人は優しい人だから……!」
「優しい人? それにしては少々……お節介が過ぎませんこと? どなたがどなたと婚約しようがあの方には関係ないでしょうに。
はっきり申し上げますが、私は私の意思でグレイと婚約を望んでいますの。グレイにはこちらから婚約を持ちかけたんですもの。アナベラ姉様も私と同じ。寧ろ話が通じない貴女の夫に困り果てて、公衆の面前で意思表示の為にアールお義兄様に口付けをするはめになったんですのよ?」
「それは……」
言い淀むフレール嬢。その話は聞き知っているようだ。
「弱みを握られているという事実もありませんわ」
メイソンの言葉を思い出しながら機先を制する。フレール嬢は口を噤んだ。
裏を取ってもおらず、メイソンに吹き込まれた考えをそのまま飲み込んでいるのが丸分かりだ。
「そう言えば、アナベラ姉様の婚約式にフレール様がいらっしゃらなかったのは何故ですの? 貴女の旦那様はご病気だと仰っていましたが、それは嘘なのでしょう?」
「……私の醜聞がまだあるから、と。ほとぼりが冷めるまで公の場には出ない方が良い、後ろ指をさされるのは自分だけで良いとメイソン様が」
言って、項垂れる。成程、そう言う風に言われて素直に大人しくしていたのかと納得する。メイソンは社交界で野放し。野の花カップルが一転、ヒス女と結婚させられた悲劇の男を演じる、と。
まあ、畳みかけるなら今だろうな。
「婚約式の時に言い寄られた時は大層驚きましたわ。生憎私は野の花等好きではありませんし、愛する婚約者もおりますので困ってしまって。リプトン伯爵家の事も慮って、ご冗談だという事で遠回しにお断りしたんですの。それを真に受けて聞き入れようともなさらず、自ら進んで誓約書まで認めたのは間違いなく貴女の夫の方ですわ」
私は誓約が不履行により無効になったからと先日父から返して貰っていた誓約書を腰巻ポケットから取り出した。何となく入れたままだったのを思い出したのである。
「結局誓約は果たされず仕舞いでしたので、これは効力を失っておりもう用済みですが……こちらが誓約書ですわ。どうぞお好きなだけ内容をご覧下さいまし。その署名の筆跡のご確認もどうぞ」
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「あの人の字だわ……『上記の内容が果たされた暁には、甲は乙の愛を真実と認め、乙の求愛を受け入れる事』……?」
ぱさり、と誓約書がフレール嬢の手から落ちた。余程ショックだったのか、小刻みに震えている。
「そ、そんな…嘘よ。そうだわ、これは筆跡を真似て書かせた偽物なのでしょう?」
揺れる潤んだ眼差しで言い募る姿に同情を覚えぬ訳ではないが、現実はかくも残酷なものなのだよ。私は「残念ながら、」とゆっくり首を振った。
「そう思われたいお気持ちも分かりますが、私がわざわざそんな事をする必要がありまして?」
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遂その顔が絶望に染まった。ハンカチを取り出して顔を覆うと嗚咽を漏らしている。
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何とか立ち直ったのか、目を真っ赤にさせて「……失礼しましたわ」と顔を上げたフレール嬢。
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***
やって来たのは父とアナベラ姉の二人だった。アナベラ姉も合流したらしい。
挨拶と事実確認のやりとりの後、父が早速借用書を見せる。
「―――リプトン伯爵当主が代替わりする事により、新たに作り直すという約束だったが、この借用書は貴女との婚姻の直前、メイソン殿が直々に署名されたものだ。二度手間も困るだろうし、メイソン殿がリプトン伯爵家当主を継がれてから自動的に有効になるような内容になっている。立ち会われたディンブラ大司教もご存じだ」
確かめてくれても構わない、という父。フレール嬢はテーブルに置かれた借用書の文面を食い入るように読んでいたが、「……確かにそうですわね」と力なく頷いた。
「現在、メイソン殿にはしっかりと返済して頂いている。そう遠くない時期に全て返し終わるだろう。リプトン伯爵家の新当主は随分と有能でいらっしゃるようだ」
勿論返済の出所は義兄アールである。揶揄するような響きを少し含ませて父はそう締め括り、借用書を仕舞った。
「では、こちらは問題ないのね……」と呟いて、こちらに顔を向けるフレール嬢。
「不躾で申し訳ありませんわ……夫が貴女に幾ら支払ったのか教えて頂けます?」
「そうですわね、この件は兄に任せていたのですが、確か合計で大金貨三十三枚位とか……」
「さっ……」
フレール嬢は唖然とした表情で絶句した。思った以上の金額だったのだろう、口をはくはくとさせ、蒼白になっている。
「ただでさえ借金しているのに、そんな大金……!」
悲鳴を上げるフレール嬢。私は安心させるようににっこりと笑いかける。
「大丈夫ですわ、貴女の旦那様のご実家は裕福なドルトン侯爵家でいらっしゃるのでしょう? このお金はきっとそこからだと思いますわ」
「そ、そうでしたわね……大丈夫ですわよね」
自分自身に言い聞かせているような言葉。少しだけ顔色を取り戻したようだ。私は彼女の顔をじっと覗き込む。
「大丈夫ですわ。しっかりなさって、フレール様。お帰りになられたらメイソン様に、キャンディ伯爵家やルフナー子爵家にはもう二度と関わらないようお伝え頂きたいんですの。姉も私も、今とっても幸せですから」
「……分かりましたわ」
フレール嬢は来た時とは裏腹に、意気消沈したように帰って行った。
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