アルンの日々の占いや駄文【5】

譚音アルン

文字の大きさ
上 下
161 / 175

【駄文】ミニプリンター購入、思ったよりイイ!

しおりを挟む

「お出ましか…蛇竜サラマンダー。」

 スッと自然な流れで構えをとった。そして改めてサラマンダーを観察する。

 デカイ……剥製にされていた子どものサラマンダーとは比べ物にならない。

 そして一番特徴的なのはだ。あの剥製には腕なんて生えていなかった。
 だとすれば成熟した大人のサラマンダーにしか生えていないものなのだろう。あれで掴まれたら握り潰されてしまうだろうな。

「さて、ラン…俺が何とか近接で相手をしてみるから、後ろから魔法で攻撃してくれ。アイツには普通の物理攻撃は効かないらしいからな。」

「わかったわ。」

「じゃあ頼んだぞッ!!」

 強く地面を蹴り、空中へと跳び上がる。サラマンダーの顔面を攻撃するためだ。

「シャアッ!!」

 サラマンダーは近付いてくる俺を丸呑みにしようと、大きな口を開けてこちらへ首を伸ばしてきた。

「フッ!!」

 空中で、体を捻り迫り来るサラマンダーの顎を蹴りあげた。
 衝撃で大きく仰け反ったサラマンダーをランの魔法が追撃する。

「フロストサイクロン!!」

 切れ味の鋭い無数の氷の結晶が、竜巻のように回転しサラマンダーに直撃する。
 それによって浅い傷ではあるがサラマンダーの体表に切り傷がつく。

 聞いていた通り、魔法が弱点のようだな。

 一度地面に着地し、再び距離を詰めようとしたが……。

「ッ!!」

 目の前にサラマンダーの酸がぶちまけられた。ジュウジュウと煙を上げて、目の前の地面が溶けていく。

 不味い、こっちは風下か。煙がこちらへと向かって流れてきている。
 風上へ向かって俺は即座に走り出した。俺を追ってサラマンダーは次々と酸を吐きかけてくる。

 飛んでくる酸を躱しながら、なんとか風上に着くと辺りは色んな場所が酸によって溶けジュウジュウと煙が立ち込めていた。
 風上とはいえ、なるべくあの煙は吸わないようにしないとな。

 改めてサラマンダーに向き直ると、サラマンダーは不気味な笑みを浮かべていた。
 その瞬間背筋をゾクゾクッと悪寒が襲う。

(なにかヤバイのが来るッ!! )

 警戒を強めているとサラマンダーは大きく口を開けてブレスの構えをとった。
 そして、先程辺りにばらまいていた酸に向かって炎のブレスを放ったのだ。
しおりを挟む
感想 64

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

【記録】アルンの手芸箱

譚音アルン
エッセイ・ノンフィクション
手芸で作ったものを紹介していくだけです~(´・ω・`) ブログサービスが終わるとの事でこういう形で記録。更新は不定期です。

夫から「用済み」と言われ追い出されましたけれども

神々廻
恋愛
2人でいつも通り朝食をとっていたら、「お前はもう用済みだ。門の前に最低限の荷物をまとめさせた。朝食をとったら出ていけ」 と言われてしまいました。夫とは恋愛結婚だと思っていたのですが違ったようです。 大人しく出ていきますが、後悔しないで下さいね。 文字数が少ないのでサクッと読めます。お気に入り登録、コメントください!

子供って難解だ〜2児の母の笑える小話〜

珊瑚やよい(にん)
エッセイ・ノンフィクション
10秒で読める笑えるエッセイ集です。 2匹の怪獣さんの母です。11歳の娘と5歳の息子がいます。子供はネタの宝庫だと思います。クスッと笑えるエピソードをどうぞ。 毎日毎日ネタが絶えなくて更新しながら楽しんでいます(笑)

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

【完結】捨ててください

仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。 でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。 分かっている。 貴方は私の事を愛していない。 私は貴方の側にいるだけで良かったのに。 貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。 もういいの。 ありがとう貴方。 もう私の事は、、、 捨ててください。 続編投稿しました。 初回完結6月25日 第2回目完結7月18日

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

処理中です...