美少女かと思ったらおっさんで、イケメンかと思ったら仏像モドキで、異世界かと思ったら俺の家が異世界みたいになってた。

変化

　「チョココロネウイルスに変化があったわ！貴方が、日本人の生存本能について、少し理解したからね！」
　「どういう変化？」
　「貴方は、どういう変化と思うかしら？」
　「…心の問題を理解して、回復に導いてる…？」　　
　「そんな感じね…！もう少し聞こうかしら？…やっぱり、それでいいわ！ちょっと待ってて！」
　イエッサー…

　「こちらでは、大変なことになってるのよ！ごめんなさい…！ちょっと聞きたいのだわ！貴方が一度で理解出来ることでも、我々、チョココロネウイルスのスパイクタンパク質達では、中々、理解出来ないのよ。神経がおかしい…バラバラだから、感覚的にも分からないのだわ…！」
　
　’第六感ー気付きの能力’
　
　「敵が邪魔してる…？」
　「そうね…どういう邪魔かしら…？」
　「生存本能、恐怖に関わることだから…？」
　「そうだと思うわ！」
　「一部の記憶だけが無い…」
　「そうね…」
　「…虐待を受けた場合、出来事は覚えているけど、痛みだけ分からないということが、多々ある…」
　「それだと思うわ！」
　「俺もそうだったんだが、虐待とは思って無かった。むしろ、楽しんで、望んで、性行為をしていると思っていた。しかし、それ自体がアディクションだったんだ。逃げ場の無い苦痛の為に、心の傷を深める虐待行為に没頭する、悪循環になるんだ。だから、痛みに、鈍い、というか、痛みを逸らす癖がついてる。苦痛を感じる度に、アディクションで逸らしてるんだ。だから、苦痛が無いと誤認識してる…から、その、意識出来ない苦痛、インナーチャイルドの、生き生きとした、感覚が、切り離されて、敵に支配されて、感覚が抜け落ちてる…？」
　「そうだと思うわ…ちょっと難しいわね…」

　「恐怖や苦痛を、感じ取れないようになっていたわ…」
　「…マゾっていう感じかな…あんまり詳しくないけど、感覚を捻じ曲げ過ぎて、自分で歪めた感覚を自分の感覚だと、信じ込んでしまったのか…？」
　「そうだと思うわ。そこ迄いくと、貴方には理解出来ないのね…分かったわ。チョココロネウイルスの対応の仕方が。」
　「どういうこと？」
　「ちょっと待ってて！」
　イエッサー…

　「分かったわ。貴方がそこ迄感覚を手放すことが無かったから、チョココロネウイルスでは、人類の問題に対応出来無かったのよ。意味がちょっと分からないのね…マゾっぽい気持ちが、問題だったのだわ。それが、痛みと認識出来無かったのよ。経験が無いから、どうしても分からないのね！ヨーデルの人は貴方が嘘を言ってないと分かるわ！だけど、他の人は、ぶりっ子だと…笑ってるのね…そんなわけないやろって思ってる…今更、馬鹿馬鹿しいって…でも、偽物はそんな感じなのよ…」
　「それが、完璧だから、造物主より上って、勝ったって事だよな…」
　「分体に分かれて、同じ人間がそれをやってる…愚かね…」

　’第六感ー気付きの能力’

　「それ自体が、ズコバコトリオ、そいつら自身との入れ替え…？」
　「合ってるわ！」
　「ヨーデルの人は…」
　「騙され易いのね！甘い…気をつけるわ…もう少し慎重に調べるわ…」

　「…皆が考えようとしないの…！」
　「…思い込みだろ。食わず嫌いみたいなもん。可能性を考慮しない。自分には当てはまらないと思い込んで…」
　「考えることを放棄してる…何故そうなるのかしら？」
　「…ある、という感覚を知らないから、違和感を感じない？」
　「そうだわ！権利、貴方は権利に敏感ね。嫌なことをされるとすぐ怒るわ。暴力がとても、嫌い。私もそうだけど、貴方は、それ以上よ。…ちょっと嬉しいのね…何で、他人に預けるのかでいいわ！」
　「…当たり前だと、思ってるから？」　
　「そうね！始めから、思い込みね！」
　「尊敬する人間、例えば、ヤマキは、結構、かなりいい奴だ…」
　「はた迷惑ね！私もそうだけど…」
　「その、尊敬出来るって人間がやってるから、参考にしていいと思い込んでるから…」
　「スタートから、間違ってしまう…」　
　「それで、上手く行ってるかどうか、自分の感覚を放棄してるから、判断出来ない。周囲を判断基準にしているから間違ってしまう。例えば、八百屋だとして、バナナが、いつも100円で売ってるのに、10円で売ったとする。客は喜ぶし、馬鹿売れする。当たり前だ。だけど、冷静な判断力が無い…最近の芸能人とか、そんな感じだけど、自分を安売りしすぎだと思う。100円のバナナを10円で売ってるようなもんだ。ファンは喜ぶし、馬鹿売れする。だけど、実質、赤字になってる。周囲に認められる、評価だけを判断基準にすると、実際の認識は歪む、結果的に損をしてることに気付かない。」
　「そこに、不満が生まれていることに、自覚が無くて、貴方に被害妄想してるのね！」
　「親や、世間に認められたいと思うあまり、都合の良いことは、世間、都合の悪いことは、俺のせいにしてる。しかも、無意識で。上手くやっていく方が得だと思っているから。敗戦後、防空壕で、卑屈に身を縮まらせていた、スネ夫みたいに、現状を考慮することなく、安易な方法に飛び付いてる…」
　「本当ね…どうして、馬鹿なのかしら…？」
　「インナーチャイルドを見捨ててるから、判断力が無い？」
　「そうね！実行力のある、男性部分が、ステータスを得ることに必死になってるから、自分のことを、置いてけぼりにしてるのね！馬鹿過ぎて、貴方には、理解出来ないんだわ！これは、言っておいた方がいいから、ヨーデルの人が言っておくわ！」