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チョココロネ

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 「これは、これは美しいお嬢さん!お手をどーぞ!シャルウィダンス!」
 「い、いえ…わ、私は結構よ!」
 「つれないお方!おや、こちらは、天使ではありませんか!羽根が6枚もありますねえ!大天使様でしょうか?むむっこれは…!色々秘密がありそうですねえ!後ほど、この僕が見事解き明かして見せましょう!それより…貴方!」
 クルクル回りながら此方へやって来る。
 脚が長くて大車輪みたいになってる。
 「僕をご存知でしょうか?!」
 「いや、さっき、mytubeで見てたって…」
 「ノォー!それは、今の僕!と、僕の友人デス!転生前のことですよ!僕達は、恋人同士、ラバーだったのデエス!」
 「えええ!」
 「その時の僕は、小さな女の子の姿をしていました。霊体ですからね。僕は、分体なのですが、本体は、アトネと言います。」
 あ、なるほど…
 また、分体か…
 ーん?アトネってどっかで聞いたような、聞いてないような…
 「自分を可愛い女の子と思い上がり、振られてしまったのです…それから、貴方は誰とも付き合うこともなく、BLに嵌まったのです。なので、僕は!格好良くて、大きな男になりたいと思い、大きくなり過ぎました!手足は、兎も角、顔までこんなに大きくなるとは、予定外でした…!」
 哀愁が漂ってる。
 「貴方に興味を持って貰いたいと思う者は、多く居ました。なので、声優になって、BLをやる者が増えたのデス!巷や芸能界にも、美少年が溢れ返りました。猫耳が似合う美少年しか入れないと言われているあの、ニャニーズも!」
 BLが、パンデミックみたいになってる。
 
 パッと、何処からか、雅魔藻流にスポットライトが当たる。
 「僕の好きな食物を知っていますか?そう…チョココロネ!」
 「さっき、パインって…」
 「ほら、僕の前髪もコロネってるでしょう?」
 「いや、ちょっとすだれみたいかな…」
 ポケットから、櫛を取り出し、クルクルと、昔のヤンキーみたいな前髪にする。

 「何故なら!」
 両手を左右に広げ、足はピンと伸ばしてちょっとクロスしている。

 ーおお。
 生、新世界の髪だ…!

 「僕が、チョココロネウイルスだからデス!」
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