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20.婚約破棄騒動6
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極上の笑みを浮かべたレイは、私を見上げて返事は?と促してきます。
「え、あ、はい。もちろん。はい、です。」
動揺のあまり、私はよくわからない承諾の返事をしました。周りの様子が気になって後ろを振り返ると、
え、そんなのあり?
と言いたそうに、その場の全員が、幸せそうな笑顔を浮かべるレイを凝視していました。
「婚約破棄してた時間、五分もなかったね?」
ぼそりと言われた、護衛のヴィートさんの呟きはしっかりと皆の耳に届きました。
「そんなのないわ!ずるいわよ!」
皆の心の声を代弁するような言葉が王女殿下から出ました。私も実はちょっとそう思いました。
でも言われた当の本人はけろりとして、立ち上がると王女に反論します。
「ずるくないですよ?王女だって、リーディア嬢に勝負の内容を説明しないまま受けさせたし、彼女が馬に乗れないことを知ってて、わざわざそれを選んだじゃないですか。貴方の方がずるいでしょう?」
「ま、ラインハルトの言うとおりだな。ヘルミーナ、お前の負けだよ。リーディア嬢はお前のしたことにずるいと言わず、勝負してくれたじゃないか。」
ルカーシュ殿下が妹の頭を撫でながら慰め、続けて周りにも聞こえる声で暴露しました。
「本当にラインハルトは昔からリーディア嬢一筋だからな。割と拗らせて重すぎる愛をリーディア嬢に注いでるぞ?こんな男にいつまでも執着してないで、他にも目を向けてみろ。いい男はいっぱいいるんだからな。」
ルカーシュ殿下、言い方!
でも、それで、もうどうにもならないと納得したのか、王女殿下は泣きながらルカーシュ殿下の言葉に頷きました。
そしてそのまま、二人は護衛を連れて王宮へ戻っていかれました。
残ったレイに、ついて行かなくていいのかと聞くと、君たちを送ってから戻るように殿下から命令されているからと言われ、私とステラ、アリツェ、カロリーナはハース家の馬車に乗り込みました。
レイは乗ってきたという馬で馬車の後ろをついてきます。
車内で私は三人に冷やかされ、羨ましがられ、質問責めにあいました。
キスの感想だなんて、そんな恥ずかしいことまで聞かないでください!
そうこうしているうちに、一番近いカロリーナの家に到着しました。
カロリーナはちゃっかり社交界に出たらレイと踊る約束を取り付けて帰りました。
次は一度王宮の前を通ってステラの家へ。またお茶会をしましょうね、とお互い挨拶をして別れます。
アリツェの家に着くとドミニカ様が待っていてくれました。
分かっていたとはいえ、一緒に頑張ってくれた人に結果を伝えるのは辛いことでした。
「ドミニカ様、やっぱり負けてしまいました。せっかく教えてくださったのに、申し訳ありませんでした。」
「まあ、たった六日の練習ではね。落馬はしなかった?」
「はい。落ちずにゴール出来ました。教えて頂いたおかげです。ありがとうございました。」
そう言うと、ドミニカ様はぽんぽんと私の頭を撫でて、慰めてくれました。そして何故か、そのまま彼女の腕の中に閉じ込められてしまいます。
柔らかくいい匂いがするドミニカ様の腕の中は、レイとは違う安心感がありますね。
「ドミニカ嬢、久しぶり。君が、僕の婚約者に乗馬を教えてくれたのか。礼を言うよ。で、さっさと僕の婚約者を返してくれないか?」
背後からレイの低い声が聞こえてきました。 僕の婚約者、の部分を強調しすぎている気がしますが、それを聞いたドミニカ様は、面白そうに笑いました。
「やあ、ラインハルト。久しぶり。リーディア嬢が勝負に負けたんなら君、もう婚約者じゃないんでしょ?私が彼女をもらいたいな。」
「ドミニカ嬢、君、まだそんなことを言ってるのか。いい加減、男の婚約者見つけなよ・・・。リーディアとは再度婚約を結んだから、あげられないよ。」
げんなりとした声になったレイがそう説明すると、ドミニカ様はさも残念そうに私を彼に引き渡しながら、頬にキスをしてきました。
「そっか。もう一度婚約し直すという手があったか。さすが抜け目のない男だね。リーディア嬢、本当は唇にキスしたかったけれど、これで我慢するね。また時々乗馬の練習においで。」
私はもちろん喜んで伺うと返事をしました。
「乗馬なら僕が教えるのに。乗馬は我が家の十八番だよ。」
「残念ね、ラインハルト。先に約束した私が優先よ。では、楽しみに待ってるからね、リーディア嬢!」
レイの不満そうな顔を見て、満面の笑顔で手を振るドミニカ様と、姉がごめんねと申し訳なさそうなアリツェと別れて、今度はレイの馬に乗って私の家を目指します。
「リディ、本当に次からは、こういうことがあったらいつでもいいから、直ぐに言ってくれる?遠慮して隠される方が僕は辛いから。」
私を前に乗せて、ゆっくりと馬を進めながらレイが静かに言いました。
「ごめんなさい、もう絶対に隠しません。」
今日は彼に謝るばかりの私でしたが、ふと王女殿下の言葉を思い出して、レイに投げかけてみました。
「あの、王女殿下から伺ったのですが、緑の辺境伯家の方と結婚するには、馬に乗れて、騎士団を統括して、領地経営もできて、家族と会わず、ずっと辺境暮らしできる方でないといけないというのは本当ですか?」
「えっ?!いや、それは当主の相手の条件というか・・・少なくともリディはそんなことをする必要はないよ。」
「それは、私が鈍いから・・・?」
叔父に言われたことが頭に浮かんで私は唇をかみました。本当は必要な条件で、ただ、レイに好かれているからというお情けで私に課せられないのだとしたら、それは惨めです。
「レイ、本当のことを言ってください。私は確かに色々できませんけど、頑張れば馬にも乗ることができました。これからもっと練習すれば遠乗りだって行けるようになります。計算も苦手ですが、領地経営も勉強します。騎士団統括って何をすればいいのかわかりませんが、教えていただければ覚えます。家族と会えないのも・・・我慢します。だから、最初からできない人だって諦めて何も教えてくれないのは悲しいです。」
一気に話して切れた息を整えていたら、ぎゅっと抱きしめられました。
「そこまで言ってくれるとは思ってなかったな。・・・馬上では話しにくいから、ちょっと降りて座って話そうか。」
レイが馬を繋いでいる間、私はなんとなく、落ち着かない気持ちでその辺りをうろうろしていました。
「こっちにおいで、リディ。」
声を掛けられて飛び上がった私を可笑しそうに見ながら、レイが自分の隣に座るよう促しました。
そこは森の入り口で誂えたように小さなベンチがおいてありました。
そこに並んで腰掛けた私に、レイが言い訳するように話し始めました。
「さっきの条件なんだけど、あれは現当主の母が自分の結婚相手を決める時に、緑の辺境伯家という身分に寄ってくる男どもをふるいにかけるために言ったことなんだよ。実際あんな条件に合う人間なんて、ほとんどいないでしょ。ただの断り文句だから、気にしないで。」
「そうなのですか。」
私はほっと息をつきました。頑張ると言ったものの、とてつもなく困難なことだと思っていたから、安堵の息がこぼれてしまいました。情けないです・・・。
「僕は、リディが条件に合うよう頑張ると言ってくれたことが、とても嬉しかったよ。ありがとう。」
レイは本当に嬉しそうにそう言って、微笑みました。
レイと結婚するために必要なことならばと、正直な気持ちをを言ったのですが、そこまで喜んでいただけるとは思いませんでした。
「あの、レイ。私、お願いがあるのですが。」
「なに?」
「次の王族警護の時に、面会に行ってもいいですか?叔父のところにはちょっとしか寄らないようにしますので。その、やっぱり、一ヶ月も会えないのは寂しいのです!」
今なら聞いてもらえるかも、と思い切ってお願いしたのですが、レイは黙ってこちらを見るだけで、何も言ってくれません。
不安になって両手を握りしめ、レイの顔を覗き込むと、すかさず胸に抱え込まれてしまいました。
「いいの?君が来てくれるなら、嬉しい。僕も本当は会いたくて仕方がなかったんだ。今度の面会、楽しみにしているね。それと、僕の嫉妬は忘れて団長のところにはちょっとだけといわず、何時間でもいてくれていいからね。」
さすがに叔父様のところに何時間もは居たくありません。
でもこれで一ヶ月会えないなんてことがなくなったので、私はホッとしました。会えない間は何かと思考が落ち込みやすいですから、そういうときはレイに面会に行って元気になりましょう。
その時、レイの肩越しに、花を見つけました。
「レイ、ちょっといいですか?」
私は彼に断って見つけた花の場所まで走って行き、ぷちっと摘みます。
それを持って戻り、待ってくれていた彼に差し出しました。
「これは・・・ナズナの花?」
私の意図が分からず、面食らっているレイに私は説明します。
「えっとですね、先月、ナズナの刺繍をしたハンカチを渡しましたが、その時は、花言葉というものを知らなかった訳です。でも、ナズナの花言葉を知って、改めてレイにこの花を贈りたいと思ったのです。受け取ってもらえますか?」
私の話を聞いていたレイの顔が、どんどん赤くなっていきます。
「ありがとう。花言葉をこめて花を貰うのは、初めてで、それがリディからなんてすごく嬉しいよ。」
その言葉とともに、笑顔で受け取ってくれました。
それから、二人で一月ぶりのキスをしました。
「え、あ、はい。もちろん。はい、です。」
動揺のあまり、私はよくわからない承諾の返事をしました。周りの様子が気になって後ろを振り返ると、
え、そんなのあり?
と言いたそうに、その場の全員が、幸せそうな笑顔を浮かべるレイを凝視していました。
「婚約破棄してた時間、五分もなかったね?」
ぼそりと言われた、護衛のヴィートさんの呟きはしっかりと皆の耳に届きました。
「そんなのないわ!ずるいわよ!」
皆の心の声を代弁するような言葉が王女殿下から出ました。私も実はちょっとそう思いました。
でも言われた当の本人はけろりとして、立ち上がると王女に反論します。
「ずるくないですよ?王女だって、リーディア嬢に勝負の内容を説明しないまま受けさせたし、彼女が馬に乗れないことを知ってて、わざわざそれを選んだじゃないですか。貴方の方がずるいでしょう?」
「ま、ラインハルトの言うとおりだな。ヘルミーナ、お前の負けだよ。リーディア嬢はお前のしたことにずるいと言わず、勝負してくれたじゃないか。」
ルカーシュ殿下が妹の頭を撫でながら慰め、続けて周りにも聞こえる声で暴露しました。
「本当にラインハルトは昔からリーディア嬢一筋だからな。割と拗らせて重すぎる愛をリーディア嬢に注いでるぞ?こんな男にいつまでも執着してないで、他にも目を向けてみろ。いい男はいっぱいいるんだからな。」
ルカーシュ殿下、言い方!
でも、それで、もうどうにもならないと納得したのか、王女殿下は泣きながらルカーシュ殿下の言葉に頷きました。
そしてそのまま、二人は護衛を連れて王宮へ戻っていかれました。
残ったレイに、ついて行かなくていいのかと聞くと、君たちを送ってから戻るように殿下から命令されているからと言われ、私とステラ、アリツェ、カロリーナはハース家の馬車に乗り込みました。
レイは乗ってきたという馬で馬車の後ろをついてきます。
車内で私は三人に冷やかされ、羨ましがられ、質問責めにあいました。
キスの感想だなんて、そんな恥ずかしいことまで聞かないでください!
そうこうしているうちに、一番近いカロリーナの家に到着しました。
カロリーナはちゃっかり社交界に出たらレイと踊る約束を取り付けて帰りました。
次は一度王宮の前を通ってステラの家へ。またお茶会をしましょうね、とお互い挨拶をして別れます。
アリツェの家に着くとドミニカ様が待っていてくれました。
分かっていたとはいえ、一緒に頑張ってくれた人に結果を伝えるのは辛いことでした。
「ドミニカ様、やっぱり負けてしまいました。せっかく教えてくださったのに、申し訳ありませんでした。」
「まあ、たった六日の練習ではね。落馬はしなかった?」
「はい。落ちずにゴール出来ました。教えて頂いたおかげです。ありがとうございました。」
そう言うと、ドミニカ様はぽんぽんと私の頭を撫でて、慰めてくれました。そして何故か、そのまま彼女の腕の中に閉じ込められてしまいます。
柔らかくいい匂いがするドミニカ様の腕の中は、レイとは違う安心感がありますね。
「ドミニカ嬢、久しぶり。君が、僕の婚約者に乗馬を教えてくれたのか。礼を言うよ。で、さっさと僕の婚約者を返してくれないか?」
背後からレイの低い声が聞こえてきました。 僕の婚約者、の部分を強調しすぎている気がしますが、それを聞いたドミニカ様は、面白そうに笑いました。
「やあ、ラインハルト。久しぶり。リーディア嬢が勝負に負けたんなら君、もう婚約者じゃないんでしょ?私が彼女をもらいたいな。」
「ドミニカ嬢、君、まだそんなことを言ってるのか。いい加減、男の婚約者見つけなよ・・・。リーディアとは再度婚約を結んだから、あげられないよ。」
げんなりとした声になったレイがそう説明すると、ドミニカ様はさも残念そうに私を彼に引き渡しながら、頬にキスをしてきました。
「そっか。もう一度婚約し直すという手があったか。さすが抜け目のない男だね。リーディア嬢、本当は唇にキスしたかったけれど、これで我慢するね。また時々乗馬の練習においで。」
私はもちろん喜んで伺うと返事をしました。
「乗馬なら僕が教えるのに。乗馬は我が家の十八番だよ。」
「残念ね、ラインハルト。先に約束した私が優先よ。では、楽しみに待ってるからね、リーディア嬢!」
レイの不満そうな顔を見て、満面の笑顔で手を振るドミニカ様と、姉がごめんねと申し訳なさそうなアリツェと別れて、今度はレイの馬に乗って私の家を目指します。
「リディ、本当に次からは、こういうことがあったらいつでもいいから、直ぐに言ってくれる?遠慮して隠される方が僕は辛いから。」
私を前に乗せて、ゆっくりと馬を進めながらレイが静かに言いました。
「ごめんなさい、もう絶対に隠しません。」
今日は彼に謝るばかりの私でしたが、ふと王女殿下の言葉を思い出して、レイに投げかけてみました。
「あの、王女殿下から伺ったのですが、緑の辺境伯家の方と結婚するには、馬に乗れて、騎士団を統括して、領地経営もできて、家族と会わず、ずっと辺境暮らしできる方でないといけないというのは本当ですか?」
「えっ?!いや、それは当主の相手の条件というか・・・少なくともリディはそんなことをする必要はないよ。」
「それは、私が鈍いから・・・?」
叔父に言われたことが頭に浮かんで私は唇をかみました。本当は必要な条件で、ただ、レイに好かれているからというお情けで私に課せられないのだとしたら、それは惨めです。
「レイ、本当のことを言ってください。私は確かに色々できませんけど、頑張れば馬にも乗ることができました。これからもっと練習すれば遠乗りだって行けるようになります。計算も苦手ですが、領地経営も勉強します。騎士団統括って何をすればいいのかわかりませんが、教えていただければ覚えます。家族と会えないのも・・・我慢します。だから、最初からできない人だって諦めて何も教えてくれないのは悲しいです。」
一気に話して切れた息を整えていたら、ぎゅっと抱きしめられました。
「そこまで言ってくれるとは思ってなかったな。・・・馬上では話しにくいから、ちょっと降りて座って話そうか。」
レイが馬を繋いでいる間、私はなんとなく、落ち着かない気持ちでその辺りをうろうろしていました。
「こっちにおいで、リディ。」
声を掛けられて飛び上がった私を可笑しそうに見ながら、レイが自分の隣に座るよう促しました。
そこは森の入り口で誂えたように小さなベンチがおいてありました。
そこに並んで腰掛けた私に、レイが言い訳するように話し始めました。
「さっきの条件なんだけど、あれは現当主の母が自分の結婚相手を決める時に、緑の辺境伯家という身分に寄ってくる男どもをふるいにかけるために言ったことなんだよ。実際あんな条件に合う人間なんて、ほとんどいないでしょ。ただの断り文句だから、気にしないで。」
「そうなのですか。」
私はほっと息をつきました。頑張ると言ったものの、とてつもなく困難なことだと思っていたから、安堵の息がこぼれてしまいました。情けないです・・・。
「僕は、リディが条件に合うよう頑張ると言ってくれたことが、とても嬉しかったよ。ありがとう。」
レイは本当に嬉しそうにそう言って、微笑みました。
レイと結婚するために必要なことならばと、正直な気持ちをを言ったのですが、そこまで喜んでいただけるとは思いませんでした。
「あの、レイ。私、お願いがあるのですが。」
「なに?」
「次の王族警護の時に、面会に行ってもいいですか?叔父のところにはちょっとしか寄らないようにしますので。その、やっぱり、一ヶ月も会えないのは寂しいのです!」
今なら聞いてもらえるかも、と思い切ってお願いしたのですが、レイは黙ってこちらを見るだけで、何も言ってくれません。
不安になって両手を握りしめ、レイの顔を覗き込むと、すかさず胸に抱え込まれてしまいました。
「いいの?君が来てくれるなら、嬉しい。僕も本当は会いたくて仕方がなかったんだ。今度の面会、楽しみにしているね。それと、僕の嫉妬は忘れて団長のところにはちょっとだけといわず、何時間でもいてくれていいからね。」
さすがに叔父様のところに何時間もは居たくありません。
でもこれで一ヶ月会えないなんてことがなくなったので、私はホッとしました。会えない間は何かと思考が落ち込みやすいですから、そういうときはレイに面会に行って元気になりましょう。
その時、レイの肩越しに、花を見つけました。
「レイ、ちょっといいですか?」
私は彼に断って見つけた花の場所まで走って行き、ぷちっと摘みます。
それを持って戻り、待ってくれていた彼に差し出しました。
「これは・・・ナズナの花?」
私の意図が分からず、面食らっているレイに私は説明します。
「えっとですね、先月、ナズナの刺繍をしたハンカチを渡しましたが、その時は、花言葉というものを知らなかった訳です。でも、ナズナの花言葉を知って、改めてレイにこの花を贈りたいと思ったのです。受け取ってもらえますか?」
私の話を聞いていたレイの顔が、どんどん赤くなっていきます。
「ありがとう。花言葉をこめて花を貰うのは、初めてで、それがリディからなんてすごく嬉しいよ。」
その言葉とともに、笑顔で受け取ってくれました。
それから、二人で一月ぶりのキスをしました。
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